JP2545862Y2 - 杭打機の回転リーダ固定装置 - Google Patents

杭打機の回転リーダ固定装置

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JP2545862Y2
JP2545862Y2 JP3716892U JP3716892U JP2545862Y2 JP 2545862 Y2 JP2545862 Y2 JP 2545862Y2 JP 3716892 U JP3716892 U JP 3716892U JP 3716892 U JP3716892 U JP 3716892U JP 2545862 Y2 JP2545862 Y2 JP 2545862Y2
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leader
flange
locking
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locking arm
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泰明 安達
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Nippon Sharyo Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、杭打機の回転リーダの
位置を、作業に合わせて組替えて使用する場合の回転リ
ーダ固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】リーダを備えた3点支持式の杭打機は、
建設機械の基礎工事用機械の中では最も汎用性が高く、
騒音振動等の公害問題の発生を防止するために、予めオ
ーガで掘削した穴に既製杭を立て込んだのちハンマ打ち
を行なうことから、回転リーダにオーガとハンマとを装
着して、双方を使い分けできるようにしている。
【0003】このような杭打機でオーガ作業を行なう場
合、オーガスクリュの押し込み及び引き抜き時に、下部
の固定リーダと共にリーダを構成する上部の回転リーダ
に高トルクがかかるが、回転リーダと固定リーダとに穿
設された係止孔と、これに挿通される係止ピンとの間に
僅かな隙間があるため、掘削作業中に係止ピンと係止孔
とがたたかれて隙間が増大し、オーガの掘削穴径が大き
く広がってしまうという問題がある。このため、例えば
実公平3−51366号公報では、固定リーダ側にトル
ク受け片を設け、このトルク受け片で回転リーダ側の係
止アームの両側を挟むことにより、作業時の高トルクが
係止ピンにかからないようにしている(同公報の第1図
及び第3図参照)。
【0004】一方、近年基礎工事も多様化し、杭打機に
掘削幅の広い多軸オーガを装着して連続壁を施工する工
事も多く、その際、特に敷地境界線の角地を掘削する場
合など、多軸オーガの方向(=回転リーダの向き)が、
ベースマシンの真正面では施工できない場合があるの
で、この場合には、回転リーダのフランジのボルトを外
し、リーダを一旦倒して、フランジにボルト付けされて
いる係止アームを45度ずらせて再組立てしている(例
えば、実公昭60−11954号公報参照)。
【0005】即ち、回転リーダの組立て方には、オーガ
を正面に置いた状態から、リーダを90度回転する組立
て方と、左右に45度づつ回転させる組立て方との2通
りがある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上述の組立て方のう
ち、多軸オーガを使用するために、回転リーダの向きを
正面から左右に45度回転できるように組立てた場合に
は、回転リーダのフランジに固定されている係止アーム
の向きも、同時に45度回転してしまうので、固定リー
ダのフランジに設けたトルク受け片の取付け位置も変わ
り、多軸オーガから再びロックオーガ等の高トルク作業
機を使用しようとすると、前記高トルク掘削作業用のト
ルク受け片が使用できなくなる。
【0007】このため、リーダを一旦倒して、回転リー
ダのフランジからボルトを外し、係止アームの取付け角
度を45度ずらしてから、再び元に戻さなければなら
ず、その分解及び組立てに多大な手間を要していた。
【0008】本考案は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、回転リーダを組替えた場合でも、装着される
高トルク作業機に合わせて、それぞれの位置で、係止ピ
ンに直接高トルクがかかることがないようにした杭打機
の回転リーダ固定装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は、上述の目的を
達成するため、固定リーダのフランジに45度間隔で設
けられた3個の係止孔と、回転リーダのフランジに連結
されるギアフランジに設けられた係止孔とを選択的に合
致させ、これへ係止ピンを挿入して回転リーダを固定す
る杭打機の回転リーダ固定装置において、前記ギアフラ
ンジを前記回転リーダの周方向へ移動可能に設け、該ギ
アフランジの一部を、前記固定リーダのフランジ面上へ
摺動可能に突設して係止アームとなし、該係止アームに
前記係止孔を穿設すると共に、前記固定リーダのフラン
ジに設けられた3個の係止孔のうち、高トルクオーガ作
業位置用の2箇所の係止孔の両側部に、固定リーダの中
心方向に向かう凹溝を、それぞれ前記係止アームの幅よ
りも広い間隔で形成し、該凹溝に、一対のトルク受け片
に形成した突部を嵌合して、該トルク受け片を前記係止
アームの両側部に配設すると共に、両トルク受け片を係
止アームの両側縁に当接させて、固定リーダのフランジ
に固着せしめたことを特徴としている。
【0010】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0011】杭打機1のリーダ2は、上部ベースマシン
3aの前部に設けられたリーダ支持ブラット4に支持さ
れる固定リーダ5と、該固定リーダ5上に回動可能に立
設される回転リーダ6とから構成され、回転リーダ6の
上部を、上部ベースマシン3aの後部から立ち上がる2
本のバックステー7にて支持されている。この杭打機1
は、その時々の作業に合わせて、回転リーダ6にオーガ
8を始めとする各種オーガとハンマ9が装着され、回転
リーダ6の回転によって、各種オーガとハンマ9とを切
替えて使い分けする汎用機となっている。
【0012】固定リーダ5の内部には、回転リーダ6を
回転させるための油圧シリンダ10,10が縦方向に設
けられていて、一方のシリンダ10のプッシュロッド1
0aを伸長した際に、他方のシリンダ10のプッシュロ
ッド10aを縮小して、ベベルギア11,12を回転さ
せ、回転リーダ6を固定リーダ5に対して90度回転で
きるようにしている。
【0013】固定リーダ5の上縁には扇状のフランジ1
3が突設されており、該フランジ13に、オーガ作業位
置,中立位置,ハンマ作業位置用の3つの係止孔14
a,14b,14cが、45度間隔で穿設されている。
また、回転リーダ6には、下縁のフランジ15に、前記
ベベルギア12が取付けられるギアフランジ16がボル
ト17にて連結され、該ギアフランジ16に突設された
係止アーム16aに係止孔18が穿設されており、係止
孔18は、回転リーダ6の回転によって、固定リーダ5
の係止孔14a〜14cと選択的に合致する。回転リー
ダ6は、前述のシリンダ10,10の伸縮にて回転し、
係止アーム16aの係止孔18を、固定リーダ5の所要
の係止孔14a,14b,14cと合致させると共に、
回転リーダ6に設けた油圧シリンダ19にて押動される
係止ピン20を挿入して、固定リーダ5に固定される。
【0014】図1は、オーガ8とハンマ9とを併用する
場合の標準仕様を示し、図2は、多軸オーガを使用する
場合の多軸仕様を示している。その間で、回転リーダ6
と係止アーム16aの位相が45度変更されている。
【0015】先ず、標準仕様の場合、係止アーム16a
の係止孔18に対向する固定リーダ5の係止孔14a
は、高トルクオーガの単独作業時、即ちオーガを正面に
装備した場合に使用し(図1−A)、係止孔14bは、
回転リーダ6をオーガ正面時から左に45度回転した中
立時に(図1−B)、同じく係止孔14cは、オーガ正
面時から回転リーダ6を左90度回転して、ハンマ9を
正面にしたハンマ作業時(1−C)に使用する。
【0016】一方、多軸仕様の場合には、リーダ2に高
トルクがかからないので、回転リーダ6のフランジ15
とギアフランジ16との間で位相を変え、多軸オーガを
正面と左右にそれぞれ45度回して作業可能としてお
り、前記係止アーム16aの係止孔18に対向する固定
リーダ5の係止孔14a〜14cは、それぞれ多軸オー
ガを左45度回転時(図2−A),正面時(図2−
B),右45度回転(図2−C)した作業位置での固定
に使用する。
【0017】図7は、多軸オーガ30(本図の場合3
軸)を用いて連続壁の施工を行なう状態を示した平面図
で、敷地境界線上の角地部分の施工を行なう際の状況を
示している。
【0018】一般に、連続壁の施工は、杭打機1の下部
走行体3bを、杭Pの施工方向と平行(図7の上下方
向)に配置し、上部ベーズマシン3aを、下部走行体3
bに対して90度旋回した状態にセットして、図7の下
方より上方に向けて順次施工する。この場合、角地は、
下部走行体3bが敷地境界線を越えてしまうので、特に
障害物等が存在する場合には施工できない。そこで、上
部ベースマシン3aを下部走行体3bに対して45度回
動させ、多軸オーガ30を左45度回転させた位置(図
2−A)にして施工する。
【0019】そして、作業機をこの多軸オーガ30から
ロックオーガ等の高トルクオーガに切り換える場合に
は、リーダ2を立てたまま作業機のみを交換して、オー
ガを正面に装着した状態の時、固定リーダ5の係止孔1
4bによって係止される(図2−B)。即ち、係止孔1
4bは、前記回転リーダ6の係止アーム16aの位置を
45度組替えたいわゆるリーダ2を多軸仕様にしたまま
の状態で、作業機のみを高トルクオーガに変えて、オー
ガ単独作業に使用するものである。
【0020】高トルクオーガの作業に用いられる係止孔
14a,14bの近傍両側位置には、固定リーダ5の中
心方向へ向かう3つの凹溝21a,21b,21cが、
フランジ13の全幅に亙って設けられている。上記凹溝
21a〜21cは、係止アーム16aの幅よりも広い間
隔で形成され、また各凹溝21a〜21cの両側部に
は、複数のボルト挿通孔22が設けられている。このう
ち、係止孔14a,14bの間に形成された凹溝21b
とボルト挿通孔22は、双方の係止孔14a,14bに
共通して用いられる。
【0021】今、固定リーダ5側の係止アーム16aの
係止孔18と、可動リーダ6側のフランジ15の係止孔
14aとを合致させ、両係止孔18,14aに係止ピン
20を挿通して、高トルクオーガ作業を行なう場合に、
係止アーム16aの両側に、一対のトルク受け片23,
23が設けられる(図1−A)。このトルク受け片2
3,23は、それぞれの突部23aが、係止孔14aの
両側の凹溝21a,21bに嵌合され、ボルト挿通孔2
2に螺合される連結ボルト23にて固定リーダ5に取付
けられる。また、各トルク受け片23の側面23bは、
係止アーム16aの側縁16b,16bと当接されてい
て、係止アーム16aの回転を強固に固定している。
【0022】係止孔14aの位置で係止ピン20にて位
置決めされる係止アーム16aは、上述の如く両側のト
ルク受け片23,23によって、固定リーダ5のフラン
ジ15に強固に固定されるので、標準ロックオーガを単
独で作業した時の高トルクは、係止アーム16aからト
ルク受け片23に入り、更に該受け片23の突部23a
から固定リーダ5のフランジ15に伝達されるため、係
止ピン20には直接高トルクがかからない。従って、係
止ピン20と係止孔18,14aとが、高トルク作業に
よってぶつかり合うことがなくなり、これらの損傷が防
止されると同時に、掘削穴の精度を保つことができる。
【0023】また、敷地境界線等の角地で、多軸オーガ
による連続壁施工のために、回転リーダ6のギアフラン
ジ16を固定していたボルト17を外して、回転リーダ
6の位相を45度変えて使用する場合には、回転リーダ
6をそのまま立てた状態で作業機を交換し、トルク受け
片23,23を取付けるだけで、すぐに図2−Bに示す
ように高トルク作業を行なうことができる。
【0024】
【考案の効果】本考案に係る杭打機の回転リーダ固定装
置は、ギアフランジの一部を、固定リーダのフランジ面
上へ摺動可能に突設して係止アームとなし、該係止アー
ムに前記係止孔を穿設すると共に、固定リーダのフラン
ジに設けられた3個の係止孔のうち、高トルクオーガ作
業位置用の2箇所の係止孔の両側部に、固定リーダの中
心方向に向かう凹溝を、それぞれ前記係止アームの幅よ
りも広い間隔で形成し、該凹溝に、一対のトルク受け片
に形成した突部を嵌合して、該トルク受け片を前記係止
アームの両側部に配設すると共に、両トルク受け片を係
止アームの両側縁に当接させて、固定リーダのフランジ
に固着するようにしたから、低トルク作業機から高トル
ク作業機を使用したい場合には、短時間で簡便に組替え
ることができ、リーダをその都度倒して組替える必要が
なくなるので作業性に優れる。また、回転リーダを組替
えた場合でも、係止アームとフランジとを連結する係止
ピンや係止孔に高トルクをかけたり、掘削穴の精度を低
下させたりすることなく、高トルク作業機による作業が
安定して行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】標準仕様のリーダを説明する断面平面図
【図2】多軸仕様のリーダを説明する断面平面図
【図3】杭打機の正面図
【図4】図1のリーダ部分の断面平面図
【図5】固定リーダと回転リーダの連結部分を示す断面
正面図
【図6】図5の要部断面図
【図7】多軸オーガによる角地施工を説明する平面図
【符号の説明】
1…杭打機、2…リーダ、3a…上部ベースマシン、3
b…下部走行体、5…固定リーダ、6…回転リーダ、8
…オーガ、9…ハンマ、10…回転リーダ6を回転させ
るための油圧シリンダ、10a…シリンダ10のプッシ
ュロッド、11,12…ベベルギア、13…固定リーダ
5のフランジ、14a,14b,14c…フランジ13
に穿設された係止孔、15…回転リーダ6のフランジ、
16…ベベルギア12が取付けられるギアフランジ、1
6a…ギアフランジ16に突設された係止アーム、16
b…係止アーム16aの側縁、18…係止アーム16a
に穿設された係止孔、20…係止ピン、21a〜21c
…凹溝、23…トルク受け片、23a…凹溝21a〜2
1cと嵌合するトルク受け片23の突部、23b…トル
ク受け片23の側面、22…連結ボルト、30…3軸オ
ーガ、P…杭

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定リーダのフランジに45度間隔で設
    けられた3個の係止孔と、回転リーダのフランジに連結
    されるギアフランジに設けられた係止孔とを選択的に合
    致させ、これへ係止ピンを挿入して回転リーダを固定す
    る杭打機の回転リーダ固定装置において、前記ギアフラ
    ンジを前記回転リーダの周方向へ移動可能に設け、該ギ
    アフランジの一部を、前記固定リーダのフランジ面上へ
    摺動可能に突設して係止アームとなし、該係止アームに
    前記係止孔を穿設すると共に、前記固定リーダのフラン
    ジに設けられた3個の係止孔のうち、高トルクオーガ作
    業位置用の2箇所の係止孔の両側部に、固定リーダの中
    心方向に向かう凹溝を、それぞれ前記係止アームの幅よ
    りも広い間隔で形成し、該凹溝に、一対のトルク受け片
    に形成した突部を嵌合して、該トルク受け片を前記係止
    アームの両側部に配設すると共に、両トルク受け片を係
    止アームの両側縁に当接させて、固定リーダのフランジ
    に固着せしめたことを特徴とする杭打機の回転リーダ固
    定装置。
JP3716892U 1992-06-02 1992-06-02 杭打機の回転リーダ固定装置 Expired - Lifetime JP2545862Y2 (ja)

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JPH0596133U JPH0596133U (ja) 1993-12-27
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