JP2545842Y2 - 遊技制御回路基板ボックスの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、遊技機の背面に取り付
けられる遊技制御回路基板ボックスの取付構造に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、遊技機（例えば、パチンコ機）の
背面に取り付けられる遊技制御回路基板ボックスの取付
構造にあっては、遊技制御回路基板ボックスの一辺（例
えば、下辺）と他辺（例えば、上辺）とをそれぞれ係止
部材で係止することにより取り付けていた。そして、こ
れらの係止部材は、遊技機の背面の所定の位置、例え
ば、機構板や入賞玉集合カバーの所定の位置に配置され
ていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところで、近年の遊技
機においては、遊技内容に応じて遊技を制御するための
遊技制御回路基板の大きさが多様化している。このた
め、当然のことながら遊技制御回路基板を収納する遊技
制御回路基板ボックスの大きさも複数種類のものが提供
されることになる。しかし、上記した従来の取付構造に
あっては、係止部材の位置が予め決められているので、
例えば、遊技盤を交換したことに伴って遊技制御回路基
板ボックスの大きさが変化した場合に、機構板又は入賞
玉集合カバーに設けられる係止部材によって係止できな
いという問題があった。本考案は、上記した問題点に鑑
みなされたもので、その目的とするところは、遊技制御
回路基板ボックスの大きさが変化しても即座に対応する
ことができる遊技制御回路基板ボックスの取付構造を提
供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本考案においては、遊技機の背面に取り付けら
れる遊技制御回路基板ボックスの取付構造であって、前
記遊技制御回路基板ボックスの一辺と他辺とをそれぞれ
係止する係止部材を摺動可能に構成すると共に遊技制御
回路基板ボックスの大きさに合わせた位置で固定するよ
うにしたことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】遊技制御回路基板ボックスの一辺と他辺とをそ
れぞれ係止する係止部材を遊技制御回路基板ボックスの
大きさに合わせて摺動し且つ固定するようにしたので、
複数種類の大きさの遊技制御回路基盤ボックスの取付に
即座に対応することができる。

【０００６】

【実施例】以下、図面を参照して、本考案の実施例につ
いて説明する。まず、図３を参照して、実施例に係る遊
技機（パチンコ機）の背面の構造について説明する。図
３において、パチンコ機１の背面には、機構板２が開閉
自在に設けられている。機構板２は、周知のように発生
した入賞玉を１個づつ処理して対応する所定個数の景品
玉を排出する各種の機構が集約して設けられるものであ
る。具体的には、多量の景品玉を貯留する景品玉タンク
３、該景品玉タンク３から流出する景品玉を整列して流
下させる景品玉誘導樋４、該景品玉誘導樋４で整列され
た景品玉を所定個数づつ区切って排出する景品玉排出装
置５（詳細な構造は省略している）、該景品玉排出装置
５を入賞玉毎に駆動する入賞玉処理装置６（詳細な構造
は省略している）等が設けられている。また、上記した
各部品又は装置は、機構板２の上部から一側にかけて設
けられている。

【０００７】また、機構板２のほぼ中央には、比較的大
きな窓開口７が開設されている。また、窓開口７の周囲
には、機構板２又はパチンコ機１の背面に設けられる電
気的部品の配線を収納する配線収納部８が設けられてい
る。前記窓開口７は、遊技盤９の裏面に止着され且つ発
生した入賞玉を下方に誘導する入賞玉集合カバー１０と
ほぼ同じ大きさに形成され、入賞玉集合カバー１０の裏
面に取り付けられる遊技制御回路基板ボックス２５、及
び遊技盤９の中央に設けられる入賞装置（センター役物
という）の後方突出部であって後述する開口１２から突
出する後方突出部（図示しない）が窓開口７から後方に
突出するようになっている。

【０００８】次に、図１及び図２を参照して、遊技盤９
の背面構造について説明する。遊技盤９の裏面には、ほ
ぼ方形状の入賞玉集合カバー１０が止着されている。入
賞玉集合カバー１０の前面側は、図１に示すように発生
した入賞玉を下方に導く入賞玉誘導空間１１が形成され
ている。一方、入賞玉集合カバー１０の後面には、図２
に示すようにそのほぼ中央に正方形状の開口１２が開設
され、該開口１２の開口縁に沿って補強リブ１３が立設
されている。開口１２は、前記遊技盤９のほぼ中央に対
面する位置に開設されているので、遊技盤９に取り付け
られるセンター役物の後方突出部が開口１２を貫通して
後方に突出し得るようになっている。なお、図示しない
が開口１２を覆うように凹状のカバー体が入賞玉集合カ
バー１０の裏面に取り付けれるようになっている。

【０００９】また、入賞玉集合カバー１０の後面であっ
て前記開口１２の側方には、長方形状の補強リブ１４が
立設され、該補強リブ１４の四隅の円筒状の取付ボス１
５が補強リブ１４と一体的に形成されている。この取付
ボス１５には、最も小さい種類の遊技制御回路基板ボッ
クスが直接ビスで止着されるようになっている。もっと
も、最近のパチンコ機においては、取付ボス１５に止着
されるような大きさの遊技制御回路基板ボックス（以
下、このような大きさの遊技制御回路基板ボックスをボ
ックスＳという）を使用する物は、少なくなる傾向にあ
る。

【００１０】前記補強リブ１４の上方には、係止レバー
１６が回転自在に取り付けられている。係止レバー１６
は、前記補強リブ１３から側方に向かって延びる係止リ
ブ１３ａに突設される係合凸部１７に係合される遊技制
御回路基板ボックス２５の上部係止片３１を係止するも
のである。したがって、係止レバー１６は、遊技制御回
路基板ボックス２５の一辺を係止する係止部材を構成す
るものである。

【００１１】また、補強リブ１４の下方には、棒状に突
設される複数の係止部材１８、２０が入賞玉集合カバー
１０に一体的に突設されている。それぞれの係止部材１
８（以下、第１係止部材１８という場合もある）、２０
（以下、第２係止部材２０という場合もある）には、上
方に向かって開放する係止溝１９、２１が開設され、こ
の係止溝１９、２１に遊技制御回路基板ボックス２５の
下部係止片３３が挿入されて遊技制御回路基板ボックス
２５を係止するものである。したがって、係止部材１
８、２０は、遊技制御回路基板ボックス２５の他辺を係
止する係止部材を構成するものである。

【００１２】上記した係止部材としての係止レバー１６
や係止部材１８、２０に係止される遊技制御回路基板ボ
ックス２５は、図２に示すように、方形状の固定ケース
２６とカバーケース２７とを組合せて構成することによ
り直方体状に形成される。カバーケース２７の上面のほ
ぼ全体は、内部が透視できる透明板２８で構成され、内
部に止着される遊技制御回路基板２９の表面側に固着さ
れる電子素子に不正行為等が施されているか否かを遊技
制御回路基板ボックス２５を分解することなく見ること
ができるようになっている。

【００１３】遊技制御回路基板ボックス２５の内部に
は、図１に示すように、遊技制御回路基板２９が固定カ
バー２６の四隅に突設される取付ボス３０にビスで止着
固定される。また、固定カバー２６は、その上部に上部
係止片３１が延設され、その下部に下部係止片３３が延
設されている。上部係止片３１の中央には、前記係合凸
部１７が嵌入される係合穴３２が穿設されている。更
に、固定カバー２６の裏面には、図２に示すように、逃
し切欠凹部３４が形成されている。この逃し切欠凹部３
４が形成される遊技制御回路基板ボックス２５は、その
下部が前記第２係止部材２０によって係止されるもの
（以下、このような大きさの遊技制御回路基板ボックス
２５をボックスＬという）に対して必要であり、その下
部が前記第１係止部材１８によって係止される遊技制御
回路基板ボックス２５（以下、このような大きさの遊技
制御回路基板ボックス２５をボックスＭという）におい
ては、必要ない。これは、第１係止部材１８と第２係止
部材２０とがほぼ同じ高さに形成されており、ボックス
Ｌを水平状に止着するためには、逃し切欠凹部３４によ
って第１係止部材１８の先端部を収納する必要があるか
らである。

【００１４】また、遊技制御回路基板ボックス２５に
は、図２に示すように、適宜数の封印紙３５ａ，３５ｂ
が貼着されている。この封印紙３５ａ，３５ｂは、内部
の電子素子を含む遊技制御回路基板２９が真正なもので
あることを保証するために貼付されるもので、それが破
られているときには、遊技制御回路基板２９に不正行為
が行われていることを示すものである。しかして、本実
施例において、封印紙３５ａ，３５ｂは、固定ケース２
６とカバーケース２７と透明板２８とに差し渡されるよ
うに貼付されている。これは、固定ケース２６とカバー
ケース２７と分離可能であり、カバーケース２７と透明
板２８とが分離できる場合があるので、このような分離
できる可能性がある部材を１枚の封印紙３５ａで連続的
に貼付することにより、少なくとも分離して内部の遊技
制御回路基板２９に対する不正行為を防止することがで
きるからである。

【００１５】以上のように構成される遊技制御回路基板
ボックス２５の取付構造において、遊技制御回路基板ボ
ックス２５の大きさがボックスＬであるときには、遊技
制御回路基板ボックス２５の下部係止片３３を第２係止
部材２０の係止溝２１に差し込んだ後、上部係止片３１
の係合穴３２と係合凸部１７とを係合させて係止レバー
１６を回転することにより、遊技制御回路基板ボックス
２５（ボックスＬ）を簡単に取り付けることができる。

【００１６】同様に遊技制御回路基板ボックス２５の大
きさがボックスＭであるときにも、遊技制御回路基板ボ
ックス２５の下部係止片３３を第１係止部材１８の係止
溝１９に差し込んだ後、上部係止片３１の係合穴３２と
係合凸部１７とを係合させて係止レバー１６を回転する
ことにより、遊技制御回路基板ボックス２５（ボックス
Ｍ）を簡単に取り付けることができる。なお、遊技制御
回路基板ボックス２５の大きさがボックスＳのときに
は、該ボックスＳを直接取付ボス１５にネジで止着すれ
ば良い。

【００１７】このように、本実施例においては、遊技制
御回路基板ボックス２５を取り付ける上下の係止部材の
うち、下部の係止部材１８、２０を複数設けたので、遊
技制御回路基板ボックス２５の大きさが変化しても即座
に対応することができる。なお、本実施例においては、
係止部材１８、２０を２個設けたものを示したが、これ
は、本出願人が製造するパチンコ機に使用される遊技制
御回路基板ボックスの大きさがほとんど２種類だけであ
り、それに対応できるようにしたためであり、遊技制御
回路基板ボックスの大きさの種類がそれ以上ある場合に
は、その種類数に応じた数の係止部材を設ければ良い。

【００１８】また、上記した実施例では、係止部材１
６、１８、２０を入賞玉集合カバー１０に設けた例を示
したが、機構板２に設けたものでも良い。更に、係止部
材として係止レバー１６や係止溝１９、２１を有する係
止部材１８、２０を例示したが、他の構造を有する係止
部材であっても良い。また、本実施例と類似する技術的
思想として、一方の係止部材を遊技制御回路基板ボック
スの大きさに合わせて移動できるように構成しても良
い。例えば、係止レバー１６又は第１係止部材１８を入
賞玉集合カバー１０の裏面を上下方向に摺動できるよう
に構成し、遊技制御回路基板ボックスの大きさに合致し
た位置で固定できるようにすれば良い。

【００１９】

【考案の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本考案においては、遊技制御回路基板ボックスの一
辺と他辺とをそれぞれ係止する係止部材を遊技制御回路
基板ボックスの大きさに合わせて摺動し且つ固定するよ
うにしたので、複数種類の大きさの遊技制御回路基盤ボ
ックスの取付に即座に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係る遊技制御回路基板ボックスを取り
付けた状態を示す遊技盤の断面図である。

【図２】遊技制御回路基板ボックスと該ボックスを取り
付ける入賞玉集合カバーとの関係を示す斜視図である。

【図３】遊技制御回路基板ボックスを適用される遊技機
の背面を示す背面図である。

【符号の説明】

１６ 係止レバー（係止部材） １８ 第１係止部材 ２０ 第２係止部材 ２５ 遊技制御回路基板ボックス ３１ 上部係止片 ３３ 下部係止片

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技機の背面に取り付けられる遊技制御
   回路基板ボックスの取付構造であって、 前記遊技制御回路基板ボックスの一辺と他辺とをそれぞ
   れ係止する係止部材を摺動可能に構成すると共に遊技制
   御回路基板ボックスの大きさに合わせた位置で固定する
   ようにしたことを特徴とする遊技制御回路基板ボックス
   の取付構造。