JP2545634B2 - 共通線信号方式中継線試験方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 交換機相互間を接続する共通線信号方式を採用する中
継線を試験する共通線信号方式中継線試験方式の改良に
関し、 如何なる交換機においても、他の交換機との接続を必
要とせずに共通線信号方式中継線の試験を可能とするこ
とを目的とし、 共通線信号路および通信路から構成される共通線信号
方式中継線を収容し、共通線信号路を経由して制御信号
の送受信を制御する共通線信号路制御部を有する回線対
応部を具備する交換機において、回線対応部に、複数の
共通線信号路を共通線信号路制御部に収容させる多重手
段と、一対の共通線信号路および一対の通信路を折返し
接続する折返し手段とを設け、交換機が共通線信号方式
中継線内に設けた複数の共通線信号方式の方路に所属す
る共通線信号路および通信路相互を折返し手段により接
続し、回線対応部の折返し試験を可能とする様に構成す
る。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、交換機相互間を接続する共通線信号方式を
採用する中継線を試験する共通線信号方式中継線試験方
式の改良に関する。

高機能化される交換機相互間で豊富な制御信号を迅速
に転送可能とする信号方式として、CCITT勧告によるNo.
7共通線信号方式が実用化されているが、更にサービス
総合ディジタル通信網におけるユーザ・網インタフェー
スに使用されているＤチャネルを使用する信号方式が、
例えば構内交換機相互間を接続する中継線にも適用され
ようとしている。

それに伴い、共通線信号方式を採用した中継線の試験
方式の合理化が強く要望されている。

〔従来の技術〕

第３図は従来ある交換機の一例を示す図であり、第４
図は従来ある共通線信号方式中継線試験方式の一例を示
す図である。

第３図および第４図において、交換機１には、加入者
２を収容する通信網11、交換機１の交換処理を司る中央
制御部12の他に、他の交換機１（以後自交換機と他の交
換機とを１−１および１−２と区別する場合がある、以
下同様）との間を接続するハイウェイ３を、共通線信号
方式中継線として通信路網11および中央制御部12に接続
する回線対応部13が設けられている。

交換機１は、ハイウェイ３に対して共通線信号方式を
採用しており、ハイウェイ３が例えば毎秒２メガビット
の伝送速度を有し、それぞれ毎秒64キロビットの通信速
度を有する32チャネルから構成される場合、予め定めら
れた１チャネルを交換機相互間で各種制御信号を転送す
る共通線信号路４として使用し、他の30チャネルを両交
換機を経由して設定された各呼により送受信される音声
或いはデータ等の情報を転送する通信路５として使用す
る。

回線対応部13は、一つのハイウェイ３を収容可能な如
く構成されており、共通線信号路４（１チャネル）は内
蔵する共通線信号路制御部131を介して中央制御部１内
の呼制御部121に接続し、通信路５（30チャネル）は通
信路網11に接続している。

なお交換機１は、ハイウェイ３を一つの方路R_aとして
扱っている。

かかる回線対応部13の試験を実施する場合には、試験
者は、自交換機１−１と他の交換機１−２とをハイウェ
イ３により接続した状態で、交換機１−１に収容されて
いる加入者２−１から発呼し、ハイウェイ３を経由して
他の交換機１−２に収容される加入者２−２の電話番号
を送出する。

呼制御部121は、加入者２−１からの発呼を検出し、
受信した電話番号を分析することにより方路R_aを識別す
ると、信号路通信路管理部123を参照し、方路R_aに対応
する共通線信号路４を認識し、更に方路R_a内の空き通信
路５を捕捉する。

呼制御部121は、回線対応部13内の共通線信号路制御
部131を経由して共通線信号路４に、着信電話番号およ
び捕捉した通信路５の識別番号等を含む呼制御信号を送
出する。

呼制御信号を受信した交換機１−２は、公知の方法で
受信した電話番号により指定される加入者２−２に着信
接続を実行し、通知された通信路５と着信加入者２−２
との間の通信路を設定する。

試験者は、両加入者２−２および２−２間に設定され
た通信路を経由して通信を行うことにより、回線対応部
13の正常性を確認する。

〔発明が解決しようとする課題〕

以上の説明から明らかな如く、従来ある共通線信号方
式中継線試験方式においては、試験対象とするハイウェ
イ３が他の交換機１−２に接続されていることが必須で
あった為、交換機１−１単独では試験が出来ぬ問題があ
った。

なお交換機１にそれぞれ異なる方路として扱われる複
数のハイウェイ３が収容されており、各ハイウェイ３を
収容する複数の回線対応部13が設けられている場合に
は、一対の回線対応部13の、各ハイウェイ３を接続する
端子相互間を折返し接続し、自交換機１内で折返し試験
接続を行うことも考慮されるが、小規模の交換機１にお
いては複数のハイウェイ３を収容することは稀である
為、交換機１に常に複数の回線対応部13が設けられるこ
とは期待できない。

本発明は、如何なる交換機においても、他の交換機と
の接続を必要とせずに共通線信号方式中継線の試験を可
能とすることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

第１図は本発明の原理を示す図である。

第１図にいおいて、１は交換機、100は共通線信号方
式中継線、４および５は共通線信号方式中継線100内に
設けられた共通線信号路および通信路、13は共通線信号
方式中継線100を収容する為に交換機１に設けられた回
線対応部、131は共通線信号方式中継線100の共通線信号
路４を経由して各種制御信号を転送する共通線信号路制
御部である。

200は、本発明により回線対応部13内に設けられた多
重手段である。

300は、本発明により回線対応部13内に複数設けられ
た折返し手段である。

〔作用〕

多重手段200は、複数の共通線信号路４を共通線信号
路制御部131に収容させる。

折返し手段300は、指定された二つの共通線信号路
（４）、または指定された二つの通信路（５）をそれぞ
れ折返し接続する。

その結果、単一の回線対応部13に収容される共通線信
号方式中継線100内に複数の共通線信号方式の方路R_a乃
至R_nを設け、複数の方路R_a乃至R_n相互間を折返し接続す
ることが可能となり、単一の回線対応部13の折返し試験
が可能となる。

なお各方路R_a乃至R_nに所属する共通線信号路４および
通信路５は、任意に設定可能とすることが考慮される。

従って、共通線信号方式中継線を収容する回線対応部
を複数具備しない小規模の交換機においても、自交換機
のみで回線対応部の折返し試験が可能となり、当該交換
機の保守運用性、操作性および経済性が向上する。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図面により説明する。第２
図は、本発明の一実施例による交換機を示す図である。
なお、全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。

第２図においては、第１図における共通線信号方式中
継線100としてハイウェイ３が回線対応部13に収容され
ており、また第１図における多重手段200として多重部1
32が回線対応部13内に設けられ、また第１図における折
返し手段300として回線終端部13が回線対応部13内に設
けられている。

ハイウェイ３内には、二チャネルの共通線信号路４
（個々の共通線信号路を4_aおよび4_bと称する、以下同
様）が設けられており、多重部132を経由して共通線信
号路制御部131に収容される。

交換機１は、信号路通信路管理部123により、一方の
共通線信号路4_aと、複数の通信路５の一部（以後通信路
5_aと称する）を一つの方路R_aとして扱い、他方の共通線
信号路4_bと、残る通信路５（以後通信路5_bとする）とを
他の方路R_bとして扱う。

なお信号路通信路管理部123は、ハイウェイ３内の任
意のチャネルを通信路5_aまたは5_bとして方路R_aまたはR_b
に所属させることが可能である。

第２図において、試験者が回線対応部13を試験する場
合には、回線対応部13内の回線終端部133を駆動すると
共に、中央制御部12に回線対応部13の折返し試験を行う
旨を通知する。

駆動された回線終端部133は、ハイウェイ３内の各チ
ャネルを、予め定められた一対毎に折返し接続する。

その結果、共通線信号路4_aおよび4_bは多重部132に対
して折返し接続され、また方路R_aに所属する各通信路5_a
と、方路R_bに所属する各対応する通信路5_bとが、それぞ
れ通信路網11に対して折返し接続されるものとする。

かかる状態で、交換機１に収容される加入者2_aから発
呼し、方路R_aに発信接続した後、同一交換機１に収容さ
れる加入者2_bに着信接続可能な電話番号をを送出する。

呼制御部121は、加入者2_aからの発呼を検出し、受信
した電話番号を分析することにより方路R_aを識別する
と、信号線通信路管理部123を参照し、方路R_aに対応す
る共通線信号路4_aを認識し、更に方路R_aに所属する空き
通信路5_aの一つ（以後5_a1と称する）を捕捉する。

呼制御部121は、回線対応部13内の共通線信号路制御
部131および多重部132を経由して共通線信号路4_aに、着
信電話番号および捕捉した通信路5_a1の識別番号等を含
む呼制御信号を送出する。

送出された呼制御信号は、回線終端部133内の各共通
線信号路4_aと4_bとの折返し接続路を経由して多重部132
に返送され、多重部132および共通線信号路制御部131を
経由して呼制御部121に返送される。

呼制御部121は、共通線信号路4_bから到着した呼制御
信号に含まれる通信路5_a1の識別番号と、現在回線対応
部13の折返し試験状態にあることから、回線終端部133
により通信路5_a1と折返し接続されている方路R_bに所属
する通信路5_b（以後通信路5_b1と称する）を着信塞がり
とすることを信号路通信路管理部123に依頼する。

続いて呼制御部121は、通信路制御部122に指示し、発
信加入者2_aと通信路5_a1とを通信路網11を経由して接続
し、また着信加入者2_bと通信路5_b1とを通信路網11を経
由して接続させる。

なお加入者2_aおよび2_b間の通信路の設定過程におい
て、呼制御部121が発呼側および着呼側として送信する
呼制御信号は、共通線信号路制御部131および多重部13
2、並びに折返し接続された共通線信号路4_aおよび4_bを
経由して呼制御部121に返送される。

両加入者2_aおび2_bは、回線終端部133により折返し接
続された通信路5_a1および5_b1を経由して通信を行うこと
により、回線対応部13の正常性を確認する。

以上の説明から明らかな如く、本実施例によれば、単
一の回線対応部13が、それぞれ共通線信号路4_aおよび複
数の通信路5_aから構成される方路R_aと、共通線信号路4_b
および複数の通信路5_bから構成される方路R_bを収容する
ことが可能となり、回線対応部13の試験の際は回線終端
部133により共通線信号路4_aおよび44_b、並びに通信路5_a
および5_bが一対宛折返し接続される為、交換機１単独で
回線対応部13の折返し試験が可能となり、第４図に示さ
れる如く、ハイウェイ３により他の交換機１−２と接続
されている必要が無くなる。

なお、第２図はあく迄本発明の一実施例に過ぎず、例
えばハイウェイ３は二組の方路R_aおよびR_bとして扱われ
るものに限定されることは無く、所要数の共通線信号路
を設けることにより、より多数の方路として扱われるこ
とも考慮されるが、かかる場合にも本発明の効果は変わ
らない。また本発明の対象とする交換機１は、図示され
るものに限定されぬことは言う迄も無い。

〔発明の効果〕

以上、本発明によれば、前記交換機において、共通線
信号方式中継線を収容する回線対応部を複数具備しない
小規模の交換機においても、自交換機のみで回線対応部
の折返し試験が可能となり、当該交換機の保守運用性、
操作性および経済性が向上する。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の原理を示す図、第２図は本発明の一実
施例による交換機を示す図、第３図は従来ある交換機の
一例を示す図、第４図は従来ある共通線信号方式中継線
試験方式の一例を示す図である。 図において、１は交換機、２は加入者、３はハイウェ
イ、４は共通線信号路、５は通信路、11は通信路網、12
は中央制御部、13は回線対応部、100は共通線信号方式
中継線、121は呼制御部、122は通信路制御部、123は信
号路通信路管理部、131は共通線信号路制御部、132は多
重部、133は回線終端部、200は多重手段、300は折返し
手段、を示す。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】共通線信号路（４）および通信路（５）を
   含む共通線信号方式中継線（100）を収容し、前記共通
   線信号路（４）を経由して制御信号の送受信を制御する
   共通線信号路制御部（131）を有する回線対応部（13）
   を具備する交換機（１）において、 前記回線対応部（13）に、複数の共通線信号路（４）を
   前記共通線信号路制御部（131）に収容させる多重手段
   （200）と、 指定された二つの前記共通線信号路（４）、または指定
   された二つの前記通信路（５）をそれぞれ折返し接続す
   る複数の折返し手段（300）とを設け、 前記交換機（１）が前記共通線信号方式中継線（100）
   内に設けた複数の共通線信号方式の方路（R_a乃至R_n）に
   所属する共通線信号路（４）および通信路（５）相互を
   前記折返し手段（300）により接続し、前記回線対応部
   （13）の折返し式験を可能とすることを特徴とする共通
   線信号方式中継線試験方式。
2. 【請求項２】前記各方路（R_a乃至R_n）に所属する共通線
   信号路（４）および通信路（５）は、任意に設定可能と
   することを特徴とする請求項１記載の共通線信号方式中
   継線試験方式。