JP2544924B2 - 半導体レ−ザ素子の製造方法 - Google Patents

半導体レ−ザ素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は半導体レーザ素子の製造方法に関し、特に
分子線エピタキシャル成長法(MBE法)を用いて高性能
半導体レーザ素子を製造する方法に関するものである。
[従来の技術] 近年、分子線エピタキシャル成長法(MBE法)による
薄膜単結晶成長技術の進歩は著しく、この成長技術を用
いれば、従来の液相エピタキシャル成長法(LPE法)に
比べて非常に大きな面積にわたって均一な厚さの層を成
長させることができる。また、この成長技術を用いれ
ば、10Å程度の極めて薄いエピタキシャル成長層を得る
ことが可能となっている。
このような製造技術の進歩は、半導体レーザにおいて
も、従来のLPE法では製作が困難であった極めて薄い層
を有する素子構造を可能とし、そのような素子構造に基
づく新しい効果を利用したレーザ素子の製作を可能とし
た。その代表的なものは量子井戸(Quantum Well;略し
てQW)レーザである。このQWレーザは、従来の二重ヘテ
ロ接合(DH)レーザでは数100Å以上であった活性層厚
を100Å程度あるいはそれ以下とすることによって活性
層中に量子化準位が形成されることを利用しており、従
来のDHレーザに比べてしきい値電流が下がり、温度特性
が良く、あるいは過渡特性に優れている等の数々の利点
を有している。これに関する文献としては次のようなも
のがある。
(1) W.T Tsang,Phys.Lett.vol.39,p.786(191)。
(2) N.K.Dutta,J.Appl.Phys.Vol.53,p.7211(198
2)。
(3) H.Iwamura,T.Saku,T.Ishibashi,K.Otska,Y.Hor
ikoshi,Electronics Lett.vol.19,p.180(1983)。
このように、MBE法による薄膜単結晶成長技術を用い
ることにより、以上に述べたような高性能半導体レーザ
素子を均一性良く得ることができる。
一方、半導体レーザ素子を高出力動作させる際には、
レーザ発振領域における光密度の上昇が起こり、特にレ
ーザ光出射端面部における劣化が問題となる。このよう
な問題を解決するために、端面近傍においてレーザ発振
光の光吸収を小さくした窓構造を持った半導体レーザ素
子が知られている。この窓構造レーザの一例としては、
LPE法を用いたWindow−VSISレーザが知られている。
このレーザ素子は、基板上に形成する溝の構造を端面
付近の部分とそれ以外の部分とで変えることにより活性
層の厚さを制御し、端面近傍において窓構造を形成した
ものである。
[発明が解決しようとする問題点] 半導体レーザ素子を高性能化するために、上記のよう
な窓構造の半導体レーザ素子をMBE法により作製する場
合には、次のような問題がある。
すなわち、上述したMBE法の場合には、溝の形成され
た基板上に良質の単結晶を成長させるのが困難であるた
め、基板上の溝構造の制御によって窓構造を形成するこ
とは困難である。
MBE法によって窓構造を作製する方法としては、活性
層に非常に周期の短い超格子(多重量子井戸)を形成
し、端面近傍においてZnの拡散を行なうことにより、超
格子の無秩序化によって光の吸収端を短波長化させ、吸
収を低下させる方法が知られている。
しかしこの方法の場合、端面付近でのZn拡散による結
晶性の劣化によって、レーザ素子の特性が低下すること
が考えられる。
この発明は、しきい値電流が低く、温度特性や過渡特
性が優れ、しかも高出力動作において長寿命でかつレー
ザ特性が低下しない半導体レーザ素子をMBE法を用いて
製造する方法を提供することを目的とする。
[問題を解決するための手段] この発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、半導
体基板上に半導体レーザ素子を次のようにして成長させ
るものである。
半導体基板の一方の面に半導体レーザ素子の共振器長
に等しい間隔で溝部または凸部を設け、前記一方の面と
反対側の面上に、分子線エピタキシャル法(MBE法)に
よって半導体レーザ素子の各層を成長させる。
[作用] この発明の製造方法によると、半導体基板に溝部ある
いは凸部が設けられているので、エピタキシャル成長時
の基板加熱の効率が溝部あるいは凸部のある部分とその
他の部分とで異なる。したがって、溝部あるいは凸部が
設けられている面と反対側の面上に各層をMBE法によっ
て成長させると、溝部あるいは凸部のある部分とそれ以
外の部分とでは成長温度が異なり、これによって、成長
する層の厚さが異なってくる。すなわち、溝部あるいは
凸部のある部分における成長層が他の部分よりも薄くな
るように基板加熱する。このような方法で成長されたウ
エハを用い、溝部あるいは凸部のある部分が共振器端面
となるように半導体レーザ素子を作製すると、溝部ある
いは凸部のある部分が他の部分に対して窓部となり、端
面劣化が抑制される。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図面を用いて説明する。
まず、GaAsの成長速度の成長温度依存性について説明
する。
第3図は、GaAsをGaAs基板上にエピタキシャル成長さ
せるときのGaAs成長速度と基板温度との関係を示したグ
ラフである。図から明らかなように、成長温度が690℃
以下の場合、GaAs成長速度は材料の供給律速となって一
定となっているが、690℃を越えると成長温度を高くす
るに従い成長表面からのGaの再蒸発が活発になり、GaAs
成長速度が急激に低下する。
次に、この発明による半導体レーザ素子の製造方法の
第1の実施例を説明する。
第1図はこの実施例に用いる半導体レーザ素子製造用
半導体基板の断面図であり、第4図はこの実施例により
製造される半導体レーザ素子の断面図である。
この実施例は、MBE法によりGaAs基板上にAlGaAs層お
よびGaAs層を成長させるものである。
まず、第1図に示すように、厚さt1=300μmのn−G
aAs基板1の一方の面に、幅W1=50μm、深さh1=200μ
mの溝部2をL1=250μmの間隔をおいて複数設ける。
この溝部2は、フォトマスクを用いた化学エンチングに
よって容易に形成することができる。
次に、前記n−GaAs基板1の溝部2を設けた面をInに
より基板ホルダに接着する。そして、溝部2を設けた面
と反対側の面上に、第4図に示すように、MBE法によっ
てSiドープn−AlXGa1-XAsクラッド層11、AlYGa1-YAs活
性層12、Beドープp−AlXGa1-XAsクラッド層13、GaAsキ
ャップ層14を順にエピタキシャル成長させる。設定基板
温度を690℃とした場合、溝部2のない部分では、設定
値690℃で成長が行なわれるが、溝部2の部分では溝部
2内までInが充満しており、Inの熱伝導率がGaAsの熱伝
導率より大きいことにより、設定値よりも高い温度で成
長が行なわれる。
実験によって、溝部2のある部分の温度は、他の部分
に比べて10℃高温になっていることが確かめられてい
る。
溝部2のない部分では、n−AlXGa1-XAsクラッド層1
l、AlYGa1-YAs活性層12、p−AlXGa1-XAsクラッド層13
のAl混晶比は、それぞれX=0.5、Y=0.15、X=0.5と
なった。これに対して、溝部2のある部分では、n−ク
ラッド層11、活性層12、p−クラッド層13のAl混晶比
は、それぞれX=0.6、Y=0.2、X=0.6と高くなって
いる。これは、第3図により説明したように、溝部2を
設けた部分では、それ以外の部分に比べて成長層表面の
温度が高いことによりGaの再蒸発が活発となるためであ
る。活性層12のバンド端は、溝部2のない部分では760n
mであるのに対し、溝部2のある部分では735nmとなって
窓構造となる。
この溝部2の中央部で成長面に対して垂直に劈開する
ことによって、端面に窓構造を有する高出力で長寿命の
半導体レーザ素子が作製される。
次に、この発明の第2の実施例を説明する。
この実施例は、上記実施例と同様の方法を用いて、第
5図に示す半導体レーザ素子を製造するものである。第
5図の半導体レーザ素子は、層厚が電子のドブロイ波長
よりも小さい量子井戸層を用いたGRIN−SCH(Graded In
dex−Separated Confinement Heterostructure)構造を
有するものである。
この実施例の場合も設定基板温度は690℃である。ま
ず、第1図に示したn−GaAs基板1上に、Siドープn−
AlXGa1-XAsクラッド層21を成長させる。Al混晶比は溝部
2のない部分ではX=0.5となった。次に、その上に、
溝部2のない部分でAl混晶比を0.5から0.2まで放物線状
に変化させたノンドープグレーデドインデックス(GRI
N)層22、ノンドープGaAs活性層23、Al混晶比を0.2から
0.5まで放物線状に変化させたノンドープグレーデドイ
ンデックス(GRIN)層24を成長させ、さらにBeドープp
−AlXGa1-XAsクラッド層25(X=0.5)、GaAsキャップ
層26を成長させる。活性層23の厚さは溝部2のない部分
で60Åとする。これに対して、溝部2のある部分では成
長温度が高いため、Gaの再蒸発によって活性層23の厚さ
は40Åとなり、また、量子井戸障壁の高さを決めるGRIN
層22,24の底のAl混晶比も0.3と高くなった。この結果、
活性層23のバンド端は、溝部2のない部分で830nmとな
るのに対し、溝部2のある部分では790nmと量子効果に
よって上昇し、窓構造となる。この溝部2の中央部で成
長面に対して垂直に劈開することによって、端面に窓構
造を有し、高出力で動作しかつ長寿命を有し、しかも量
子効果によって低電流動作可能な半導体レーザ素子が均
一性良く作製される。
なお、この実施例においてGaAs活性層の代わりにAlGa
As活性層を用いることによって、活性層のAl混晶比の溝
部における上昇によりさらに溝部のある部分とない部分
とでバンド端エネルギの差を大きくすることができる。
また、この実施例では活性層を単一量子井戸構造とし
たが、多重量子井戸構造を用いた場合にも全く同様の効
果が得られる。
次に、この発明の第3の実施例を説明する。
この実施例は、第1図に示す溝部の設けられた基板の
代わりに、第2図に示す凸部の設けられた基板を用いる
ものである。
まず、第2図に示すように、厚さt2=200μmのGaAs
基板1の一方の面に、幅W2=50μm、高さh2=100μm
のストライプ状の凸部3をL2=250μmの間隔をおいて
複数設けておく。
この実施例の場合、Inによる基板の接着は行なわず、
Ta板等の均熱板をこの凸部3に接触するように配置し、
その裏面からヒータによって加熱するという公知の基板
加熱方式を用いる。この場合、ストライプ状の凸部3は
均熱板からの熱伝導により加熱効率が高いため、他の部
分よりも基板表面での成長温度が高くなる。
以下、上記第1および第2の実施例と同様にして、Ga
As基板1上にMBE法によって各層を成長させて半導体レ
ーザ素子を作製する。
なお、第1および第2の実施例の場合には、溝部を基
板の一方の側辺から他方の側辺まで連続するように形成
してもよいが、第6図に示すように、部分的に不連続に
なるように形成してもよい。このように形成した場合に
は、基板の機械的強度を補強することができる。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、半導体基板の一方の
面に共振器長に等しい間隔で溝部あるいは凸部を設け、
反対側の面上にMBE法により各層を成長させることによ
て、溝部あるいは凸部のある部分において活性層が薄く
形成され、その部分が窓部となるので、しきい値電流が
低く、温度特性や過度特性が優れ、しかも高出力動作に
おいて長寿命でかつレーザ特性が低下しない半導体レー
ザ素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1および第2の実施例に用いる半
導体基板を示す断面図、第2図はこの発明の第3の実施
例に用いる半導体基板を示す断面図、第3図はGaAs成長
速度の基板温度依存性の実験結果を示すグラフ、第4図
はこの発明の第1の実施例により製造される半導体レー
ザ素子の断面図、第5図はこの発明の第2の実施例によ
り製造される半導体レーザ素子の断面図、第6図はこの
発明の第1および第2の実施例に用いる半導体基板を裏
面から見た図である。 図において、1は半導体基板、2は溝部、3は凸部を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 利郎 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャー プ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−7185(JP,A) 特開 昭60−198795(JP,A) 特開 昭61−20384(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ発振用活性層を有する多層構造の半
    導体レーザ素子をエピタキシャル成長させる半導体基板
    の一方の面に、前記半導体レーザ素子の共振器長に等し
    い間隔で溝部または凸部を設け、前記一方の面と反対側
    の面上に、分子線エピタキシャル成長法によって半導体
    レーザ素子の各層を成長させる半導体レーザ素子の製造
    方法。
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