JP2544761B2 - 超電導薄膜の作製方法 - Google Patents

超電導薄膜の作製方法

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JP2544761B2 JP62324703A JP32470387A JP2544761B2 JP 2544761 B2 JP2544761 B2 JP 2544761B2 JP 62324703 A JP62324703 A JP 62324703A JP 32470387 A JP32470387 A JP 32470387A JP 2544761 B2 JP2544761 B2 JP 2544761B2
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は超電導薄膜の製造方法に関するものであり、
より詳細には、高い超電導臨界温度を有する複合酸化物
超電導薄膜の臨界電流を大幅に向上させる超電導薄膜の
作製方法に関するものである。本発明により得られる超
電導薄膜は高い臨界電流を持つと同時に、平滑性等の他
の特性においても優れた特性を有しており、集積回路を
始めとする各種電子部品の配線材料として特に有用であ
る。
従来の技術 電子の相転移であるといわれる超電導現象は、特定の
条件下で導体の電気抵抗が零の状態となり完全な反磁性
を示す現象である。
超電導現象の代表的な応用分野であるエレクトロニク
スの分野では、各種の超電導素子が提案され、また開発
されている。代表的なものとしては、超電導材料どうし
を弱く接合した場合に、印加電流によって量子効果が巨
視的に現れるジョセフソン効果を利用した素子が挙げら
れる。また、トンネル接合型ジョセフソン素子は、超電
導材料のエネルギーギャップが小さいことから、極めて
高速な低電力消費のスイッチング素子として期待されて
いる。さらに、電磁波や磁場に対するジョセフソン効果
が正確な量子現象として現れることから、ジョセフソン
素子を磁場、マイクロ波、放射線等の超高感度センサと
して利用することも期待されている。
超高速電子計算機では、単位面積当たりの消費電力が
冷却能力の限界に達してきているため、超電導素子の開
発が要望されおり、さらに、電子回路の集積度が高くな
るにつれて、電流ロスの無い超電導材料を配線材料とし
て用いることが要望されている。
しかし、様々な努力にもかかわらず、超電導材料の超
電導臨界温度Tcは長期間に亘ってNb3Geの23Kを越えるこ
とができなかったが、昨年来、〔La,Ba〕2CuO4または
〔La,Sr〕2CuO4等の酸化物の焼結材が高いTcをもつ超電
導材料として発見され、非低温超電導を実現する可能性
が大きく高まっている。これらの物質では、30乃至50K
という従来に比べて飛躍的に高いTcが観測され、70K以
上のTcも観測されている。
また、YBCOと称されるY1Ba2Cu3O7-xで表される複合酸
化物は、90K級の超電導体であることが発表されてい
る。これら複合酸化物超電導体の超電導特性には、結晶
中の酸素欠陥が大きな役割を果たしている。すなわち、
結晶中の酸素欠陥が適正でないと、Tcは低く、また、オ
ンセット温度と抵抗が完全に0となる温度との差も大き
くなる。
従来、上記複合酸化物超電導体薄膜を作製する際に
は、焼結等で生成した酸化物を蒸着源としたスパッタリ
ング法のような物理蒸着によって行っていた。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、こうして製作された従来の超電導体薄
膜は、臨界電流密度Jcが小さいため、臨界温度Tcが高く
ても実際の電子回路として実用化することができなかっ
た。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解
決し、高い臨界電流密度Jcを有する複合酸化物超電導材
料の薄膜を作製する方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明に従うと、下記の式: Ln1Ba2Cu3O7-x (ただし、LnはLa、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Y、Er、
Ybの中から選択される少なくとも一つのランタノイド系
元素を表し、xは0≦x<1を満たす数である) で表される複合酸化物を主として含有する複合酸化物超
電導体薄膜を物理蒸着によって作製する方法において、 上記物理蒸着時の成膜速度を0.05〜1Å/秒の範囲と
したことを特徴とする超電導薄膜の作製方法が提供され
る。
上記物理蒸着としては、スパッタリング、イオンプレ
ーティング、真空蒸着等の減圧下での蒸着法の他を用い
ることができるが、一般にはスパッタリング、特にRFマ
グネトロンスパッタリングが好ましい。
本発明の方法で作製される複合酸化物超電導薄膜は、
上記一般式: Ln1Ba2Cu3O7-x で示される複合酸化物を主として含んでおり、これらの
複合酸化物はペロブスカイト型または擬似ペロブスカイ
ト型酸化物を主体としたものと考えられる。
上記ランタノイド系元素LnはLa、Nd、Sm、Eu、Gd、D
y、Ho、Y、Er、Ybの中から選択されるが、この中で、
臨界電流密度Jcが高く、臨界温度Tcが高く且つ表面平滑
性にも優れた超電導薄膜となるHo、Y、ErおよびDyが特
に好ましい。
上記ランタノイド系元素Lnと、Baと、Cuの原子比は上
記の式のように1:2:3であるのが好ましいが、必ずしも
厳密にこの比に限定されるものではなく、これらの比か
ら±50%の範囲、さらに好ましくは±20%の範囲でずれ
た原子比の組成のものも本願発明の範囲に入るというこ
とは理解できよう。すなわち、特許請求の範囲において
「上記の式で表される複合酸化物を主として含有する」
という表現は上記のように上記の式で定義されるLn:Ba:
Cuの原子比が1:2:3のもの以外のものも含むというを意
味する。
さらに、上記の定義は上記のLn、Ba、CuおよびO以外
の元素、すなわち、ppmオーダーで混入する実用上避け
られない不純物と、他の特性を向上させる目的で添加さ
れる第3成分を含有していてもよいということを意味し
ている。
第3成分として添加可能な元素としては、周期律表II
a族元素のSr、Ca、Mg、Be、上記以外の周期律表IIIa族
元素、周期律表Ib、IIb、IIIb、IVaおよびVIIIa族から
選択される元素、例えば、Ti、Vを挙げることが出来
る。
本発明の特徴は、上記物理蒸着時の成膜速度を0.05〜
1Å/秒、さらに好ましくは0.1〜0.8Å/秒にした点に
ある。
本発明者達の実験結果によると、物理蒸着時の成膜速
度が1Å/秒を超えると、得られた超電導薄膜の臨界電
流密度が大幅に低下して実用的な薄膜が得られない。ま
た、成膜速度を0.05Å/秒未満にすると、成膜速度が極
端に遅くなるので、工業的でない。
上記物理蒸着をスパッタリングで行う場合には、スパ
ッタリングを0.001〜0.5Torrの圧力、さらに好ましくは
0.01〜0.3Torrの圧力下でかつO2を5〜95分子%、さら
に好ましくは10〜80分子%含む雰囲気で行うのが好まし
い。このO2以外と一緒に用いることが可能な他のスパッ
タリングガスとしては不活性ガスであるアルゴンが好ま
しい。また、基板を200〜950℃、さらに好ましくは500
〜920℃に加熱しながらスパッタリングを行うのが好ま
しい。
上記のように物理蒸着をスパッタリングで行う場合に
は、成膜速度を制御するファクタとしては、成膜ガス圧
力、O2/(O2+Ar)の比、更にRFスパッタリングにおい
てはRFパワーを挙げることができる。
いずれの場合にも、スパッタリングガス中のO2の比率
が5から95分子%であることが好ましい。そして、スパ
ッタリングをRFスパッタリングで行う場合には、高周波
電力を0.064〜1.27W/cm2の範囲内、特に0.127〜0.76W/c
m2の範囲内とすることが好ましい。更に、スパッタリン
グガス中のO2の比率が10から80分子%の範囲とし、成膜
ガス圧力を0.001〜0.5Torrの圧力、特に0.01〜0.3Torr
の範囲内とすることが好ましい。
成膜ガス圧力またはO2/(O2+Ar)の比を制御する場
合には、上記スパッタリングをRFスパッタリングで行う
ときは、高周波電力を1.27〜2.55W/cm2の範囲内、特に
1.53〜2.29W/cm2の範囲内とすることが好ましい。そし
て、O2/(O2+Ar)の比を制御する場合には、スパッタ
リングガス中のO2の比率は、30から95分子%の範囲内、
特に40から80分子%の範囲内とすることが好ましく、成
膜ガス圧力を0.001〜0.5Torrの圧力、特に0.01〜0.3Tor
rの範囲内とすることが好ましい。
一方、成膜ガス圧力を制御する場合には、スパッタリ
ングガス中のO2の比率は、特に10から80分子%の範囲内
とすることが好ましく、成膜ガス圧力を0.001〜0.5Torr
の圧力、特に0.05〜0.5Torrの範囲内とすることが好ま
しい。
本発明の態様に従うと、上記の複合酸化物超電導薄膜
を成形する基板としては、ペロブスカイト型結晶の基
板、酸化物基板、またはそれらペロブスカイト型結晶ま
たは酸化物がバッファ層として形成された金属基板や半
導体基板を使用することが可能である。好ましくは、基
板としては、MgO単結晶、SrTiO3単結晶、ZrO2単結晶、Y
SZ単結晶、Al2O3単結晶、または多結晶Al2O3、更には、
それら物質で成膜面が形成された金属基板や半導体基板
が好ましい。特に、MgO単結晶またはSrTiO3単結晶基板
の成膜面を、{001}面または{110}面とすることが好
ましい。
さらに、本発明の態様では、成膜後の薄膜を酸素分圧
0.1〜10気圧の酸素含有雰囲気で800〜960℃で0.5〜20時
間、さらに好ましくは850〜950℃で1〜10時間加熱し、
10℃/分以下の冷却速度で冷却してアニールを行うこと
が好ましい。
また、膜厚を0.1〜10μmの範囲、さらに好ましくは
0.5〜2μmの範囲となるように成膜する。
作用 本発明の超電導薄膜の作製方法は、上記物理蒸着を0.
05〜1Å/秒、さらに好ましくは0.1〜0.8Å/秒の成膜
速度で行うことをその主要な特徴としている。
例えばYBCOと称されるY1Ba2Cu3O7-xに代表される複合
酸化物超電導体の薄膜を作製する場合には、従来Y1Ba2C
u3O7等の焼結体をターゲットとして物理蒸着、一般には
スパッタリングを行っていたが、従来の方法で得られた
超電導薄膜は、臨界電流密度Jcが低く、実用にはならな
かった。
これは、複合酸化物超電導体は、その臨界電流密度に
結晶異方性を有するためである。すなわち、結晶のa軸
およびb軸で決定される面に平行な方向に電流が流れ易
いが、従来の方法では、結晶方向を十分に揃えることが
できなかったためである。そこで、従来は、結晶方向を
揃えるために、基板として、複合酸化物超電導体結晶の
格子間隔に近い格子間隔を有するMgO、SrTiO3およびYSZ
等の単結晶の特定な面を成膜面として用いていた。
本発明の方法では、従来の方法を改良して、上記物理
蒸着時の成膜速度を0.05〜1Å/秒、さらに好ましくは
0.1〜0.8Å/秒にしたことで、複合酸化物の結晶方向を
揃える。この結果、従来法と比較して、大幅にJcが向上
した超電導薄膜が得られる。
本発明の方法では、上記の条件で、物理蒸着、好まし
くはスパッタリングにより成膜を行うが、この物理蒸
着、好ましくはスパッタリング時に基板温度を200〜950
℃、さらに好ましくは500〜920℃に加熱して物理蒸着、
好ましくはスパッタリングすることが好ましい。基板温
度が200℃未満の場合には、複合酸化物の結晶性が悪く
アモルファス状になり、超電導薄膜は得られない。ま
た、基板温度が950℃を超えると、結晶構造が変わって
しまい、上記の複合酸化物は超電導体とはならない。
本発明で好ましく用いられるRFマグネトロンスパッタ
リングの場合には、例えば10cmφのターゲットに対し
て、スパッタリング時に高周波電力を従来の1.9W/cm2
度から5〜100W、すなわち、単位断面積当たり0.064〜
1.27W/cm2、さらに好ましくは、10〜60W、すなわち、単
位断面積当たり0.127〜0.76W/cm2印加するするのが好ま
しい。
本発明の態様に従うと、上記の複合酸化物超電導薄膜
を形成する基板としては、MgO単結晶、SrTiO3単結晶ま
たはZrO2単結晶基板が好ましく、特に、MgO単結晶基板
またはSrTiO3単結晶基板の{001}面または{110}面を
成膜面として用いることが好ましい。さらには、上記の
単結晶相を有する金属基板あるいは半導体基板を用いる
こともできる。
これは、既に説明したように本発明の複合酸化物超電
導体は、その電気抵抗に結晶異方性を有するためで、上
記の基板の上記成膜面上に形成された複合酸化物超電導
薄膜は、その結晶のc軸が基板成膜面に対し垂直または
垂直に近い角度となり、特に臨界電流密度Jcが大きくな
るものと考えられる。従って、MgO単結晶基板またはSrT
iO3単結晶基板の{001}面を成膜面として用いることが
好ましい。また、{110}面を用いてc軸を基板と平行
にし、c軸と垂直な方向を特定して用いることもでき
る。さらに、MgO、SrTiO3は、熱膨張率が上記の複合酸
化物超電導体と近いため、加熱、冷却の過程で薄膜に不
必要な応力を加えることがなく、薄膜を破損する恐れも
ない。
本発明の態様に従うと、成膜後の薄膜を酸素分圧0.1
〜10気圧の酸素含有雰囲気中で800〜960℃、さらに好ま
しくは850〜950℃に加熱、10℃/分以下の冷却速度で冷
却する熱処理を施すアニール処理を行うことが好まし
い。この処理は、上記の複合酸化物中の酸素欠陥を調整
するもので、この処理を経ない薄膜の超電導特性は悪
く、超電導性を示さない場合もある。従って、上記の熱
処理を行うことが好ましい。
実施例 以下に本発明を実施例により説明するが、本発明の技
術的範囲は、以下の開示に何等制限されるものではない
ことは勿論である。
実施例1 上記で説明した本発明の超電導薄膜の作製方法をRFマ
グネトロンスパッタリングによって実施した。使用した
ターゲットは、下記の第1表に示すランタノイド系元素
Lnと、Baと、Cuの原子比Ln:Ba:Cuの比を1:2.24:4.35と
した原料粉末を常法に従って焼結して作ったLn-Ba-Cu-O
複合酸化物のセラミックである。ターゲットは直径が10
0mmφの円板んとした。各々の場合の成膜条件は同一と
し、その成膜条件は以下の通りであった。
基板 MgO(001)面 O2/(O2+Ar) 20% 基板温度 700℃ 圧力 0.1Torr 高周波電力 40W(0.51W/cm2) 時間 6時間 膜厚 0.88μm (成膜速度 0.35Å/秒) 成膜後、大気圧のO2中で900℃の温度を1時間保った
後、5℃/分の冷却速度で冷却した。なお、比較のため
に、ランタノイド系元素LnとしてHoを用いたターゲット
の場合の成膜速度を1.5Å/秒としたこと以外は、全く
等しい条件でHoを含む複合酸化物超電導薄膜を作製した
場合の結果を第1表に比較例として示してある。
尚、臨界温度Tcは、常法に従って四端子法によって測
定した。また、臨界電流密度Jcは、77.0Kで試料の電気
抵抗を測定しつつ電流量を増加し、試料に電気抵抗が検
出されたときの電流量を、電流路の単位面積に換算した
もので記している。
実施例2 成膜条件は以下の通りであること以外、実施例1と同
様な条件で複合酸化物超電導薄膜を作製した。その結果
を第2表に示す。
基板 MgO(001)面 O2/(O2+Ar) 50% 基板温度 700℃ 圧力 0.1Torr 高周波電力 150W(1.9W/cm2) 時間 6時間 膜厚 0.88μm (成膜速度 0.35Å/秒) 実施例3 成膜条件は以下の通りであること以外、実施例1と同
様な条件で複合酸化物超電導薄膜を作製した。その結果
を第3表に示す。
基板 MgO(001)面 O2/(O2+Ar) 20% 基板温度 700℃ 圧力 0.15Torr 高周波電力 150W(1.9W/cm2) 時間 6時間 膜厚 0.88μm (成膜速度 0.35Å/秒) 上記のように本発明の方法により作製された超電導薄
膜は、比較例より大幅に臨界電流が向上している。ま
た、本発明の方法で作製した複合酸化物超電導薄膜の組
織が一様であることは、従来法により作製した比較例の
複合酸化物超電導薄膜の表面には、数ミクロンのグレイ
ンが存在するのに対し、本発明の方法によるものは、表
面をSEMで1万倍に拡大して観察した場合に、その表面
の大部分の面積の所で凹凸が見られないことからも推測
できる。
発明の効果 以上詳述のように、本発明の方法によって得られた超
電導薄膜は、従来の方法で作製されたものに較べ、高い
Jcを示す。
本発明の方法によれば、従来法と較べ、単に、物理蒸
着時の成膜速度を小さくしただけで安定に高性能な超電
導薄膜を供給することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 12/00 ZAA H01B 12/00 ZAA H01L 39/24 ZAA H01L 39/24 ZAAB (72)発明者 矢津 修示 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 上代 哲司 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭64−35819(JP,A) 特開 昭64−14814(JP,A)

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式:Ln1Ba2Cu3O7-x(ただし、LnはLa、N
    d、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Y、Er、Ybの中から選択され
    る少なくとも一つのランタノイド系元素を表し、xは0
    ≦x<1を満たす数である)で表される複合酸化物を主
    として含有する複合酸化物超電導体薄膜を物理蒸着によ
    って作製する方法において、 MgO単結晶、SrTiO3単結晶、ZrO2単結晶、YSZ単結晶また
    はAl2O3単結晶の基板を用い、0.1〜0.8Å/秒の範囲の
    成膜速度で上記物理蒸着を実施することを特徴とする超
    電導薄膜の作製方法。
  2. 【請求項2】上記複合酸化物超電導体が、Y1Ba2Cu3O7-x
    (ただしxは0≦x<1を満たす数である)で表される
    複合酸化物を主として含むことを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  3. 【請求項3】上記複合酸化物超電導体が、Er1Ba2Cu3O
    7-x(ただしxは0≦x<1を満たす数である)で表さ
    れる複合酸化物を主として含むことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  4. 【請求項4】上記複合酸化物超電導体が、Ho1Ba2Cu3O
    7-x(ただしxは0≦x<1を満たす数である)で表さ
    れる複合酸化物を主として含むことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  5. 【請求項5】上記複合酸化物超電導体が、Dy1Ba2Cu3O
    7-x(ただしxは0≦x<1を満たす数である)で表さ
    れる複合酸化物を主として含むことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  6. 【請求項6】上記基板がMgO単結晶基板またはSrTiO3
    結晶基板であり、その{001}面または{110}面を成膜
    面とすることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第
    5項までの何れか1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  7. 【請求項7】上記物理蒸着時の基板温度が、500から920
    ℃であることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第
    6項までの何れか1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  8. 【請求項8】上記物理蒸着がスパッタリングであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項から第7項までの何
    れか1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  9. 【請求項9】上記スパッタリングがマグネトロンスパッ
    タリングであることを特徴とする特許請求の範囲第8項
    に記載の超電導薄膜の作製方法。
  10. 【請求項10】上記スパッタリング時のガス圧力が、0.
    001から0.5Torrの範囲内であることを特徴とする特許請
    求の範囲第9項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  11. 【請求項11】上記スパッタリング時のガス圧力が、0.
    01から0.5Torrの範囲内であることを特徴とする特許請
    求の範囲第9項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  12. 【請求項12】上記スパッタリングの際のスパッタリン
    グガス中のO2の比率が5から95分子%であることを特徴
    とする特許請求の範囲第9項から第11項までの何れか1
    項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  13. 【請求項13】上記スパッタリングをRFスパッタリング
    で行い、高周波電力を0.064〜1.27W/cm2の範囲内とした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第8項に記載の超電導
    薄膜の作製方法。
  14. 【請求項14】上記スパッタリングをRFスパッタリング
    で行い、高周波電力を0.127〜0.76W/cm2の範囲内とした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第8項に記載の超電導
    薄膜の作製方法。
  15. 【請求項15】上記スパッタリングの際のスパッタリン
    グガス中のO2の比率が10から80分子%であることを特徴
    とする特許請求の範囲第13項または第14項に記載の超電
    導薄膜の作製方法。
  16. 【請求項16】上記スパッタリングをRFスパッタリング
    で行い、高周波電力を1.27〜2.55W/cm2の範囲内とした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第8項に記載の超電導
    薄膜の作製方法。
  17. 【請求項17】上記スパッタリングをRFスパッタリング
    で行い、高周波電力を1.53〜2.29W/cm2の範囲内とした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第8項に記載の超電導
    薄膜の作製方法。
  18. 【請求項18】上記スパッタリングの際のスパッタリン
    グガス中のO2の比率が10から80分子%であることを特徴
    とする特許請求の範囲第16項または第17項に記載の超電
    導薄膜の作製方法。
  19. 【請求項19】上記スパッタリングの際のスパッタリン
    グガス中のO2の比率が40から80分子%であることを特徴
    とする特許請求の範囲第16項または第17項に記載の超電
    導薄膜の作製方法。
  20. 【請求項20】0.1〜10μmの範囲の膜厚に成膜するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項から第19項までの
    何れか1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  21. 【請求項21】0.5〜2μmの範囲の膜厚に成膜するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項から第19項までの
    何れか1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  22. 【請求項22】上記成膜の後に薄膜を酸素含有雰囲気で
    加熱−徐冷する熱処理を行うことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項から第21項までの何れか1項に記載の超電
    導薄膜の作製方法。
  23. 【請求項23】上記熱処理を800〜960℃の範囲の加熱温
    度で、0.5〜20時間の範囲の時間行うことを特徴とする
    特許請求の範囲第22項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  24. 【請求項24】上記熱処理を850〜950℃の範囲の加熱温
    度で、1〜10時間の範囲の時間行うことを特徴とする特
    許請求の範囲第22項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  25. 【請求項25】上記熱処理時の冷却速度が、10℃/分以
    下であることを特徴とする特許請求の範囲第22項から第
    24項までの何れか1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
  26. 【請求項26】上記熱処理時の酸素分圧が0.1〜10気圧
    であることを特徴とする特許請求の範囲第22項から第25
    項までの何れか1項に記載の超電導薄膜の作製方法。
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