JP2544629B2 - 文化財収蔵庫の二次壁工法 - Google Patents

文化財収蔵庫の二次壁工法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、コンクリート壁面から滲出する有害成分を
遮断する文化財収蔵庫の二次壁工法に関するものであ
る。
(従来の技術) 収蔵庫、特に文化財等を収納し、保存するための収蔵
庫では、歴史的価値や芸術性等を落とすことがないよう
に維持しなければならず、細心の注意と入念な施工が必
要である。このため従来の収蔵庫壁面は、鉄筋コンクリ
ート壁面の内側に空気層を介して木壁またはケイ酸カル
シウム板等を用いた調湿性成型板を内張りして二次壁を
構築し、収納品の保存性を向上させようとしている。
(発明が解決しようとする問題点) 上記従来の収蔵庫壁面の施工方法では、木壁または調
湿性成型板のいずれも透湿性あるいは通気性があるた
め、空調機停止時において鉄筋コンクリートから滲出す
る湿気、アルカリ性揮発成分等の有害成分が透過して庫
内に流入するという問題点があった。
このための改善策として、木壁または調湿性成型板の
裏側に金属板あるいは不透湿性フィルム等を貼着した二
次壁を構築するようにしても、貼着可能な木材または調
湿性成型板しか使用できなくなること、また、貼着に用
いた接着材、たとえばホルマリン、有機溶剤、アルカリ
または酸性揮発成分等が透過して庫内に流入するように
なり、適用できないという問題点があった。
上記に鑑み、本発明の目的とする技術的課題は、効果
的に気密性と調湿性を持たせて、上記問題点を解決した
文化財収蔵庫の二次壁工法を提供することにある。
(問題を解決するための手段) 本発明は、上記問題点を解決する手段として、コンク
リートにて形成された床面の所定位置に床根太を植立
し、またコンクリートにて形成された壁面の所定位置に
胴部材固定金具を固定し、さらにコンクリートにて形成
された天井の所定位置に天井吊金具をつり下げる第1の
工程と、前記、床根太,胴部材固定金具,天井吊金具の
それぞれに、前記コンクリートより胴部材をネジ止めに
て固定し、この胴部材にネジ止めにて気密性下地材を固
定して下地壁を形成する第2の工程と、前記下地壁の内
側となる表面に、調湿内壁材をネジ止めまたは釘止めと
当該調湿内壁材の端部に形成したそれぞれの合わせ部を
合わせることにより固定する第3の工程とからなる工法
とするものである。
〔作用〕
本願は上記構成により、コンクリートから発生する有
害成分が遮断されて庫内環境が良好に保たれる。また、
コンクリートの駆体内部表面を覆う気密性下地材と、こ
の下地材の内部となる表面に固定される調湿内壁材は、
いずれもネジまたは釘止めと、端部の合わせ部にて合わ
せられて固定され、接着材による貼付等の工法は採らな
いことから、接着剤から発生する有害揮発成分の悪影響
を受けない。
(実施例) 以下、本発明を図示した実施例にしたがって説明す
る。
第1図および第2図で示すように、鉄筋コンクリート
1の床面2へチャンネル材からなる床根太3を所定の位
置に植立させた植込ボルト4を利用して取り付け、ナッ
ト5を螺着して固定する。
鉄筋コンクリート1の壁面6に植立された植込ボルト
7を利用して横胴縁固定金具8を取り付け、ナット9を
螺着して固定する。この横胴縁固定金具8にチャンネル
材からなる横胴縁10をボルト11およびナット12を用いて
固定する。横胴縁10には人工木材等の木質系材料製角棒
材からなる縦胴縁13をねじ14を横胴縁10側へ螺合するま
でねじ込むことにより取り付ける。
鉄筋コンクリート1の天井側からチャンネル材からな
る天井吊金具15を所定の高さに吊り下げる。
このようにして二次壁を取り付けるための準備工程を
行うが、床根太3、横胴縁10および縦胴縁13、並びに天
井吊金具15は、それぞれ独立しており、施工順序を変更
しても良い。上記準備工程の後に、気密性を有する下地
材と調湿性を有する内壁材を別個に取り付ける二次壁20
の施工をする。
第1図乃至第3図で示すように、二次壁20の施工に
は、下地材として亜鉛鉄板を合わせた合板下地材を用
い、収蔵庫内壁を形成させる内壁材として木質系調湿仕
上材を用いる。
床根太3に床合板下地材21をさらねじ22が床根太3に
螺合するまでねじ込むことにより取り付け、縦胴縁13に
壁側合板下地材23をさらねじ24が縦胴縁13に螺合するま
でねじ込むことにより取り付け、天井吊金具15に天井合
板下地材25をさらねじ26が天井吊金具15に螺合するまで
ねじ込むことにより取り付けて、下地壁27を形成させ
る。
次に、四隅へ木製の入隅見切28を取り付け、入隅見切
28に設けた合わせ溝29に壁側調湿内壁材30の側端を嵌め
込み、上端部または下端部に形成した板材端部合わせ用
薄肉部30aにさらねじ31をねじ込み、壁側合板下地材23
へ壁側調湿内壁材30を固着させる。
壁側調湿内壁材30を壁全面に施工した後、天井側調湿
内壁材32の端部を壁側調湿内壁材30の上端に載置すると
ともに、板材端部合わせ用薄肉部32aに、さらねじ33を
ねじ込み天井合板下地材25へ天井側調湿内壁材32を固着
させる。
天井側調湿内壁材32を天井全面に施工した後、床側調
湿内壁材34を、端部に形成した合わせ部35の凸部35aま
たは凹部35bを合わせながら、床全面に敷き詰める。
床側調湿内壁材34の施工後、壁側調湿内壁材30の下端
部に沿わせて巾木36を床面に下端面を当接させて取り付
けるとともに、壁側調湿内壁材30の上端部に沿わせて廻
り縁37を天井面に上端面を当接させて取り付ける。壁側
調湿内壁材30の側端部により形成された縦継目38の位置
に、木製の縦見切39を壁側調湿内壁材に取り付ける。天
井側には天井側調湿内壁材32の端部により形成された天
井側見切40を天井側調湿内壁材32に取り付ける。
このように本実施例では、収蔵庫内面の全面に下地材
および仕上材を敷き詰め、内張りすることによって、鉄
筋コンクリート1から発生する有害成分(湿気、アルカ
リ分等)を気密性のある下地材21,23,25で遮断し、収蔵
庫内の湿気を調湿内壁材30,32,34で適当な湿度範囲にし
て、収蔵庫内の文化財を保存するために適した環境条件
を維持することができ、庫内環境を良好に保持できる。
これにより不透湿材を張ったり、コーティングできない
調湿材料(たとえば粒状、あるいはウール状のもの)で
も使用することができ、調湿材の選択範囲を広げること
ができる。また、調湿材に貼付するための接着剤やコー
ティング材(樹脂)の出す雰囲気の影響を受けないで済
む。断熱用に下地材と仕上材との間に種々の断熱材を挿
入することによって、断熱材を容易に挿入することがで
き、しかも接着の必要がなく、仮止程度で済むととも
に、断熱材の選択範囲を拡げられる。上記実施例は、本
発明の主旨をより良く説明するために具体的に述べたも
のであり、特に指定されない限り別態様を制限するもの
ではない。例えば、気密性下地材としては、上記実施例
の他に、不透湿フィルムあるいは樹脂板等を貼った合
板、合板に樹脂コーティングしたもの、ねじ止めあるい
は釘止めのきく厚さを持った樹脂板等でも良い。調湿内
壁材としては、上記実施例の他に、木材、繊維板等の木
質系材料、ケイ酸カルシウム系材料、または粒状調湿
材、ウール状調湿材、その他吹付式調湿材等の調湿性に
すぐれた材料でも良い。
(発明の効果) 以上説明のように本発明は、コンクリートの駆体内部
表面を覆う気密性下地材と、この気密性下地材の内部と
なる表面に固定される調湿内壁材は、いずれもネジ止め
あるいは釘止めにて、さらに、端部の合わせ部にて合わ
せられて固定されることから、コンクリート壁面から発
生する有害揮発成分が収蔵庫内部に入ることを防止でき
るとともに接着剤を使用しない施工法が実施可能である
ために、接着剤中の有害成分が放出されて庫内環境が悪
化するのを避けることができ、収納物の保存性をより向
上させることができる。
また、気密性下地材及び調湿内壁材はいずれもネジ止
めあるいは釘止めにて固定されることから、接着剤を用
いる従来の工法に比べて部材結合の強度が高く、多少の
変形圧力や振動が加わっても強度低下が生じにくく、か
つ接着剤のような経年変化あるいは経年劣化が生じにく
いことから耐用年数の長い文化財収蔵庫の二次壁工法と
することができる。
また、気密性下地材及び調湿内壁材はネジ止めあるい
は釘止めにて固定されることから、接着または表面コー
ティング等に馴染まない部材でも使用可能となって、下
地及び調湿内壁材の部材選択の巾が広がる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本発明の実施例を示す図面で、第1
図は文化財収蔵庫の一部を示す縦断面図、第2図は文化
財収蔵庫の一部を示す縦断面図、 第3図は文化財収蔵庫の庫内仕上り姿図。 1……鉄筋コンクリート、2……床面 3……床根太、6……壁面 8……横胴縁固定金具、10……横胴縁 13……縦胴縁、15……天井吊金具 20……二次壁、21……床合板下地材 23……壁側合板下地材、27……下地壁 28……入隅見切、30……壁側調湿内壁 32……天井側調湿内壁材 34……床側調湿内壁材、36……巾木 37……廻り縁 38……縦継目、39……縦見切 40……天井側見切

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリートにて形成された床面の所定位
    置に床根太を植立し、またコンクリートにて形成された
    壁面の所定位置に胴部材固定金具を固定し、さらにコン
    クリートにて形成された天井の所定位置に天井吊金具を
    つり下げる第1の工程と、 前記、床根太,胴部材固定金具,天井吊金具のそれぞれ
    に、胴部材をネジ止めにて固定し、この胴部材にネジ止
    めにて気密性下地材を固定して下地壁を形成する第2の
    工程と、 前記下地壁の内側となる表面に、調湿内壁材をネジ止め
    または釘止めと当該調湿内壁材の端部に形成したそれぞ
    れの合わせ部を合わせることにより固定する第3の工程
    とを有することを特徴とする文化財収蔵庫の二次壁工
    法。
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