JP2543781Y2 - 商用周波1軸磁束密度計 - Google Patents
商用周波1軸磁束密度計Info
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- JP2543781Y2 JP2543781Y2 JP6537091U JP6537091U JP2543781Y2 JP 2543781 Y2 JP2543781 Y2 JP 2543781Y2 JP 6537091 U JP6537091 U JP 6537091U JP 6537091 U JP6537091 U JP 6537091U JP 2543781 Y2 JP2543781 Y2 JP 2543781Y2
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- magnetic flux
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は磁束密度計の改良に関す
る。更に詳述すると、本考案は電力施設等から発生する
商用周波磁界とそれ以外の広帯域周波磁界とを区別して
磁束密度を測定する商用周波1軸磁束密度計に関する。
る。更に詳述すると、本考案は電力施設等から発生する
商用周波磁界とそれ以外の広帯域周波磁界とを区別して
磁束密度を測定する商用周波1軸磁束密度計に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電気機器や電子機器類等には
多くのLSIやCPU等のICディバイスが使用されて
いる。このようなICデバイスにあっては送変電設備等
の電力施設やパソコン、テレビ等の電気・電子機器類か
らの商用周波磁界(商用電源から発生する磁界)や広帯
域周波磁界(商用電源以外の機器類から発生する磁界)
や電界の影響を受け誤作動を起こす可能性が増大してい
る。
多くのLSIやCPU等のICディバイスが使用されて
いる。このようなICデバイスにあっては送変電設備等
の電力施設やパソコン、テレビ等の電気・電子機器類か
らの商用周波磁界(商用電源から発生する磁界)や広帯
域周波磁界(商用電源以外の機器類から発生する磁界)
や電界の影響を受け誤作動を起こす可能性が増大してい
る。
【0003】この誤動作対策として、各種商用電源施設
や機器類等から発生する磁界の大きさと方向を測定して
発生源の特定を行ない、発生源における発生磁界の低減
の必要性が叫ばれている。そこで、従来にあっては磁束
計を使用し、これを商用周波磁界や広帯域周波磁界を発
生していると推定される電力施設や電気、電子機器等の
近くに配置して、磁界の大きさや方向を測定することに
よって対応している。この磁束計は、可動コイル衝撃検
流計の原理を応用して磁束を測定する指示計器であって
可動部分に働く制御トルクをほとんど無視できるほど小
さくしている。そして、振動周期を非常に長くすると共
にその振れが磁束の変化に要する時間や回路の抵抗にほ
とんど無関係となるように設けられている。
や機器類等から発生する磁界の大きさと方向を測定して
発生源の特定を行ない、発生源における発生磁界の低減
の必要性が叫ばれている。そこで、従来にあっては磁束
計を使用し、これを商用周波磁界や広帯域周波磁界を発
生していると推定される電力施設や電気、電子機器等の
近くに配置して、磁界の大きさや方向を測定することに
よって対応している。この磁束計は、可動コイル衝撃検
流計の原理を応用して磁束を測定する指示計器であって
可動部分に働く制御トルクをほとんど無視できるほど小
さくしている。そして、振動周期を非常に長くすると共
にその振れが磁束の変化に要する時間や回路の抵抗にほ
とんど無関係となるように設けられている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
磁束密度計は、磁束の有無やその大きさを測定するもの
であって、発生磁界の周波数を測定できるものではなか
った。このため、磁界の存在は検出できてもそれが商用
電源から発生するのか、それ以外の電源や機器類から発
生するのかさえ特定できないものであった。
磁束密度計は、磁束の有無やその大きさを測定するもの
であって、発生磁界の周波数を測定できるものではなか
った。このため、磁界の存在は検出できてもそれが商用
電源から発生するのか、それ以外の電源や機器類から発
生するのかさえ特定できないものであった。
【0005】本考案は、商用周波磁界と所定の帯域まで
の広帯域周波磁界とを簡易且つ精度よく区別して測定す
ることができる商用周波1軸磁束密度計を提供すること
を目的とする。
の広帯域周波磁界とを簡易且つ精度よく区別して測定す
ることができる商用周波1軸磁束密度計を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本考案の商用周波1軸磁束密度計は、磁界を感知す
るセンサと、該センサによって感知された磁界のうち商
用周波磁界と所定の帯域の広帯域周波磁界とを選択的に
通過させるフィルターと、前記商用周波磁界及び所定の
帯域の広帯域周波磁界における磁束密度の実効値及び波
高値を測定する測定器部と、その測定値を外部に出力す
る手段とから構成されている。
め、本考案の商用周波1軸磁束密度計は、磁界を感知す
るセンサと、該センサによって感知された磁界のうち商
用周波磁界と所定の帯域の広帯域周波磁界とを選択的に
通過させるフィルターと、前記商用周波磁界及び所定の
帯域の広帯域周波磁界における磁束密度の実効値及び波
高値を測定する測定器部と、その測定値を外部に出力す
る手段とから構成されている。
【0007】
【作用】したがって、磁界がセンサと鎖交すると、電気
と磁気とは密接不離の関係にあることから、この磁界の
強度及び変化に比例した電気信号がセンサに発生する。
そして、この電気信号のうち、商用周波磁界に相当する
電気信号のみをフィルターを通過させてその強度を測定
する一方、商用周波磁界を含めた測定磁界全体の強度を
測定すれば、これらの比較によって発生磁界の中から電
力施設等から発生した商用周波磁界と所定帯域の広帯域
周波磁界との磁束密度を区別して測定することが出来
る。
と磁気とは密接不離の関係にあることから、この磁界の
強度及び変化に比例した電気信号がセンサに発生する。
そして、この電気信号のうち、商用周波磁界に相当する
電気信号のみをフィルターを通過させてその強度を測定
する一方、商用周波磁界を含めた測定磁界全体の強度を
測定すれば、これらの比較によって発生磁界の中から電
力施設等から発生した商用周波磁界と所定帯域の広帯域
周波磁界との磁束密度を区別して測定することが出来
る。
【0008】
【実施例】以下、本考案の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
づいて詳細に説明する。
【0009】図1に本考案の一実施例を示す。この商用
周波1軸磁束密度計は、磁界を感知するセンサ1と、特
定の周波数帯域のみを通過させるフィルター2と、感度
切り換えスイッチ3と、増幅器4と、バンドパスフィル
ター5(以下、BPFと表わす)と、帯域切換えスイッ
チ6と、実効値及び波高値を求める測定部7と、表示切
換スイッチ8と、測定結果等を表示する表示部9及び電
源部10とから構成されている。また、センサ1を除く
部分は全て金属製の函体11に収められ、磁気シールド
されている。尚、この実施例の磁束密度計は、X,Y,
Zの3軸方向のベクトル量によって表わされる磁界強度
の1軸方向における磁束密度を測定するものである。
周波1軸磁束密度計は、磁界を感知するセンサ1と、特
定の周波数帯域のみを通過させるフィルター2と、感度
切り換えスイッチ3と、増幅器4と、バンドパスフィル
ター5(以下、BPFと表わす)と、帯域切換えスイッ
チ6と、実効値及び波高値を求める測定部7と、表示切
換スイッチ8と、測定結果等を表示する表示部9及び電
源部10とから構成されている。また、センサ1を除く
部分は全て金属製の函体11に収められ、磁気シールド
されている。尚、この実施例の磁束密度計は、X,Y,
Zの3軸方向のベクトル量によって表わされる磁界強度
の1軸方向における磁束密度を測定するものである。
【0010】センサ1は外部の磁界を感知するととも
に、電気信号に変換して次段のフィルター2に送出する
ものである。例えば、本実施例の場合、外径約10cmの
空心コイルが採用されている。そして、適宜な長さのケ
ーブルを介してコネクタによりフィルター2と接続され
ている。センサ1は本実施例の如き空心コイルに特に限
定するものではなく、所定の磁界を感知し且つ所定の電
気信号に変化し得るもの、例えばホール素子のような磁
気センサ等でも実施可能である。
に、電気信号に変換して次段のフィルター2に送出する
ものである。例えば、本実施例の場合、外径約10cmの
空心コイルが採用されている。そして、適宜な長さのケ
ーブルを介してコネクタによりフィルター2と接続され
ている。センサ1は本実施例の如き空心コイルに特に限
定するものではなく、所定の磁界を感知し且つ所定の電
気信号に変化し得るもの、例えばホール素子のような磁
気センサ等でも実施可能である。
【0011】フィルター2は所定の帯域の周波数を通過
させる機能を有するものであり、本実施例の場合、1/
f特性フィルターが使用されている。本実施におけるフ
ィルター2の周波数帯域は、商用周波数即ち50Hz
(あるいは60Hz)より10kHz程度までに設定さ
れており、それ以外の帯域の周波数がカットされるよう
に設けられている。商用周波磁界としては日本におい
て、50Hzと60Hzとが存在するが、フィルター2
における設定帯域下限値で50Hzを採用することによ
って60Hzの商用周波磁界を含むことができる。ま
た、広帯域周波磁界の上限値を本実施例では10kHz
としているが、使用態様に合せて適宜変更し得ることは
言うまでもない。
させる機能を有するものであり、本実施例の場合、1/
f特性フィルターが使用されている。本実施におけるフ
ィルター2の周波数帯域は、商用周波数即ち50Hz
(あるいは60Hz)より10kHz程度までに設定さ
れており、それ以外の帯域の周波数がカットされるよう
に設けられている。商用周波磁界としては日本におい
て、50Hzと60Hzとが存在するが、フィルター2
における設定帯域下限値で50Hzを採用することによ
って60Hzの商用周波磁界を含むことができる。ま
た、広帯域周波磁界の上限値を本実施例では10kHz
としているが、使用態様に合せて適宜変更し得ることは
言うまでもない。
【0012】増幅器4はフィルター2からの電気信号の
増幅を行なうものであり、フィルター2からの電気信号
レベルが磁界の磁束密度に比例する状態で所定の利得を
得るように設けられている。また、増幅器4の前段には
感度切換えスイッチ3が設けられ、この感度切換えスイ
ッチ3の操作によって処理し易い電気信号強度を得るよ
うにしている。例えば、磁界の磁束密度が0.1mGか
ら20Gの範囲で電気信号レベルが比例していた場合に
は、感度切換えスイッチ3を切換えることによって、
0.1mGから200mGあるいは1mGから2G若し
くは10mGから20Gの磁束密度範囲に比例した電気
信号を増幅器4より得ることが出来る。
増幅を行なうものであり、フィルター2からの電気信号
レベルが磁界の磁束密度に比例する状態で所定の利得を
得るように設けられている。また、増幅器4の前段には
感度切換えスイッチ3が設けられ、この感度切換えスイ
ッチ3の操作によって処理し易い電気信号強度を得るよ
うにしている。例えば、磁界の磁束密度が0.1mGか
ら20Gの範囲で電気信号レベルが比例していた場合に
は、感度切換えスイッチ3を切換えることによって、
0.1mGから200mGあるいは1mGから2G若し
くは10mGから20Gの磁束密度範囲に比例した電気
信号を増幅器4より得ることが出来る。
【0013】測定部7は一方が帯域切換えスイッチ6を
介して直接増幅器4と接続されるとともに、他方が帯域
切換えスイッチ6及びBPF5を介して増幅器4と接続
されている。この測定部7は入力された電子信号の実効
値の算出を行なう実効値計算部7aと、入力された電気
信号の波高値即ちピーク値の検出を行なう波高値検出部
7bによって構成されている。したがって、帯域切換え
スイッチ6を手動によって、切換えることによって50
Hzから10kHzまでの電気信号の実効値及び波高値
を測定するとともに、商用周波磁界(50Hzあるい6
0Hz)に対応した電気信号の実効値及び波高値を測定
する。
介して直接増幅器4と接続されるとともに、他方が帯域
切換えスイッチ6及びBPF5を介して増幅器4と接続
されている。この測定部7は入力された電子信号の実効
値の算出を行なう実効値計算部7aと、入力された電気
信号の波高値即ちピーク値の検出を行なう波高値検出部
7bによって構成されている。したがって、帯域切換え
スイッチ6を手動によって、切換えることによって50
Hzから10kHzまでの電気信号の実効値及び波高値
を測定するとともに、商用周波磁界(50Hzあるい6
0Hz)に対応した電気信号の実効値及び波高値を測定
する。
【0014】BPF5は所定の周波数例えば50Hz若
しくは60Hzの電気信号のみを通過させるものであ
り、それ以外の周波数の電気信号に対しては減衰例えば
オクターブ当り18dB/Octを与えるように設けら
れている。したがって、商用周波数の2倍若しくは1/
2倍の周波数の電気信号に対して、18dBの減衰とな
る。このBPF5は50Hzと60Hzの2種類の商用
周波数に合せてバンドパスの値が変更される。
しくは60Hzの電気信号のみを通過させるものであ
り、それ以外の周波数の電気信号に対しては減衰例えば
オクターブ当り18dB/Octを与えるように設けら
れている。したがって、商用周波数の2倍若しくは1/
2倍の周波数の電気信号に対して、18dBの減衰とな
る。このBPF5は50Hzと60Hzの2種類の商用
周波数に合せてバンドパスの値が変更される。
【0015】また、測定部7には外部用のACモニター
出力端子7cが取付けられており、オシロスコープ、レ
コーダ及びストレージスコープ等によって電気信号をモ
ニターすることができるように構成されている。
出力端子7cが取付けられており、オシロスコープ、レ
コーダ及びストレージスコープ等によって電気信号をモ
ニターすることができるように構成されている。
【0016】表示部9は表示切換えスイッチ8を介して
測定部7と接続されており、表示切換えスイッチ8の切
換えによって測定周波磁界の磁束密度の実効値の表示及
びピーク値の表示を行なう。尚、前述の帯域切換えスイ
ッチ6と表示切換えスイッチ8の切換えにより、50H
zから10kHzまでの広帯域周波磁界に対応した電気
信号及び商用周波磁界に対応した電気信号の実効値及び
ピーク値の表示を各々行なうことができる。更に、本実
施例では消費電力等を考慮して表示部9にはLCDを使
用しているが、特にこれに限定されるものではなくその
他の表示手段、例えばプラズマLED等を使用すること
も可能である。
測定部7と接続されており、表示切換えスイッチ8の切
換えによって測定周波磁界の磁束密度の実効値の表示及
びピーク値の表示を行なう。尚、前述の帯域切換えスイ
ッチ6と表示切換えスイッチ8の切換えにより、50H
zから10kHzまでの広帯域周波磁界に対応した電気
信号及び商用周波磁界に対応した電気信号の実効値及び
ピーク値の表示を各々行なうことができる。更に、本実
施例では消費電力等を考慮して表示部9にはLCDを使
用しているが、特にこれに限定されるものではなくその
他の表示手段、例えばプラズマLED等を使用すること
も可能である。
【0017】表示部9にはペン出力端子9aが設けられ
ており、測定部7において測定された各周波磁界に比例
する電気信号の実効値及びピーク値を外部の記録手段に
て記録することができるように構成されている。また、
電源部10は内部ディバイスに必要なDC電圧等を供給
するものであり、本実施例の場合には本磁束密度計を簡
易、携帯型にするためバッテリ10aと専用ACアダプ
ターにて構成している。但し、AC電源が常に取れる場
合には内部にスイッチングレギュレータ、シリーズレギ
ュレータ型のDC電源を組み込んでも良い。
ており、測定部7において測定された各周波磁界に比例
する電気信号の実効値及びピーク値を外部の記録手段に
て記録することができるように構成されている。また、
電源部10は内部ディバイスに必要なDC電圧等を供給
するものであり、本実施例の場合には本磁束密度計を簡
易、携帯型にするためバッテリ10aと専用ACアダプ
ターにて構成している。但し、AC電源が常に取れる場
合には内部にスイッチングレギュレータ、シリーズレギ
ュレータ型のDC電源を組み込んでも良い。
【0018】次に本実例における測定動作を説明する。
センサ1によって感知された外部の磁界はこのセンサ1
により電気信号例えば本実施例の場合には電圧信号に変
換されてから次段のフィルター2に送出される。そし
て、1/f特性フィルター2により設定された50Hz
から10kHzまでの周波数成分が当該フィルター2を
通過して増幅器4へと送出される。この状態において磁
界の磁束密度と電圧信号は比例している。そして、感知
切換えスイッチ3にて設定されたゲイン分だけこの電圧
信号が増幅器4にて増幅され、測定部7に入力される。
このとき、電圧信号は帯域切換えスイッチ6を介して測
定部7に直接入力される経路と、BPF5及び帯域切換
えスイッチ6を介して入力される経路とがあり、測定者
は必要に応じて帯域切換えスイッチ6を切換える。即
ち、商用周波磁界(50Hz)から10kHzまでの広
帯域周波磁界の磁束密度の測定を行ないたい場合には、
増幅器4と直接接続されている側に切換え、また、商用
周波磁界(50Hz)の磁束密度を測定したい場合には
BPF5と接続されている側に切換える。増幅器4から
の電気信号を全て測定部7に入力する場合には、広帯域
周波磁界全体の磁束密度の実効値と、波高値とが算出さ
れて表示部9に表示される。また、増幅器4からの電気
信号をBPF5を通過させて測定部7に入力する場合に
は、商用周波磁界だけの実効値及び波高値が算出され表
示部9に表示される。
センサ1によって感知された外部の磁界はこのセンサ1
により電気信号例えば本実施例の場合には電圧信号に変
換されてから次段のフィルター2に送出される。そし
て、1/f特性フィルター2により設定された50Hz
から10kHzまでの周波数成分が当該フィルター2を
通過して増幅器4へと送出される。この状態において磁
界の磁束密度と電圧信号は比例している。そして、感知
切換えスイッチ3にて設定されたゲイン分だけこの電圧
信号が増幅器4にて増幅され、測定部7に入力される。
このとき、電圧信号は帯域切換えスイッチ6を介して測
定部7に直接入力される経路と、BPF5及び帯域切換
えスイッチ6を介して入力される経路とがあり、測定者
は必要に応じて帯域切換えスイッチ6を切換える。即
ち、商用周波磁界(50Hz)から10kHzまでの広
帯域周波磁界の磁束密度の測定を行ないたい場合には、
増幅器4と直接接続されている側に切換え、また、商用
周波磁界(50Hz)の磁束密度を測定したい場合には
BPF5と接続されている側に切換える。増幅器4から
の電気信号を全て測定部7に入力する場合には、広帯域
周波磁界全体の磁束密度の実効値と、波高値とが算出さ
れて表示部9に表示される。また、増幅器4からの電気
信号をBPF5を通過させて測定部7に入力する場合に
は、商用周波磁界だけの実効値及び波高値が算出され表
示部9に表示される。
【0019】実効値と波高値との間には以下のような関
係が成り立つことが知られている。即ち、電圧を正弦波
とすると、波高値=√2×実効値となる。したがって、
磁界の発生源が正弦波磁界(この場合、50Hz,60
Hzの商用周波磁界)のみを出している場合、あるいは
正弦波磁界を主成分とする場合には測定部7で求められ
る実効値と波高値が上式の関係を満たす値となる。そこ
で、この関係が成立するときの発生源の磁界は正弦波で
あること、ひいては商用周波磁界であることが推定でき
る。一方、帯域切替スイッチ6の切替えによって各々測
定した50Hz(または60Hz)の磁界と広帯域の磁
界との測定値が違っていれば、商用周波の高調波や商用
周波と無関係な高い周波数の磁界が発生しているという
ことになる。例えば、広帯域側に帯域切替えスイッチ6
を切替えた場合に検出磁界が大きければ商用周波以外の
周波数の磁界が強いことが分る。そして、正弦波以外の
高調波成分(本測定器では10kHzまでの成分が測定
可能)を含んでいるような磁界発生源からの磁界の実効
値と波高値を測定すると、上式の関係は成立せず、実効
値の√2倍より波高値が高ければ高いほど尖った波形に
なっており、その逆の場合には緩やかなな波形になって
いると推測できる。
係が成り立つことが知られている。即ち、電圧を正弦波
とすると、波高値=√2×実効値となる。したがって、
磁界の発生源が正弦波磁界(この場合、50Hz,60
Hzの商用周波磁界)のみを出している場合、あるいは
正弦波磁界を主成分とする場合には測定部7で求められ
る実効値と波高値が上式の関係を満たす値となる。そこ
で、この関係が成立するときの発生源の磁界は正弦波で
あること、ひいては商用周波磁界であることが推定でき
る。一方、帯域切替スイッチ6の切替えによって各々測
定した50Hz(または60Hz)の磁界と広帯域の磁
界との測定値が違っていれば、商用周波の高調波や商用
周波と無関係な高い周波数の磁界が発生しているという
ことになる。例えば、広帯域側に帯域切替えスイッチ6
を切替えた場合に検出磁界が大きければ商用周波以外の
周波数の磁界が強いことが分る。そして、正弦波以外の
高調波成分(本測定器では10kHzまでの成分が測定
可能)を含んでいるような磁界発生源からの磁界の実効
値と波高値を測定すると、上式の関係は成立せず、実効
値の√2倍より波高値が高ければ高いほど尖った波形に
なっており、その逆の場合には緩やかなな波形になって
いると推測できる。
【0020】そこで、帯域切替えスイッチ6と表示切替
えスイッチ8との2つのスイッチを切替えることによっ
て、磁界の波形をおおまかに推定することができる。即
ち、商用周波磁界の磁束密度とこの商用周波磁界を含む
ある周波数までの広帯域周波磁界の磁束密度とを測定し
て比較することによって、商用周波磁界と広帯域周波磁
界とで測定値が違っていれば商用周波の高調波や商用周
波と無関係な高い周波数の磁界が発生していることが判
断でき、更に大きな影響を与えているのは商用周波磁界
かそれ以外の発生磁界かを判断できる。そして、実効値
と波高値の関係を求めることで、発生磁界が正弦波であ
るか否かを、またどのような波形であるかを推定し、発
生源を特定できる。例えば、送電線下で磁界を測定した
場合には商用周波成分のみであることが、テレビなどか
ら洩れている磁界を測定した場合には商用周波以外の成
分を含んでいることが明らかになる。そして、商用周波
以外の成分を含んでいても商用周波磁界が大きければ、
各商用電源にセンサを向けて商用周波磁界のみを測定す
ればその発生源を特定することができる。尚、実効値及
び波高値は表示切換えスイッチ8を適宜切換えることに
よって表示部9のLCDに表示される。
えスイッチ8との2つのスイッチを切替えることによっ
て、磁界の波形をおおまかに推定することができる。即
ち、商用周波磁界の磁束密度とこの商用周波磁界を含む
ある周波数までの広帯域周波磁界の磁束密度とを測定し
て比較することによって、商用周波磁界と広帯域周波磁
界とで測定値が違っていれば商用周波の高調波や商用周
波と無関係な高い周波数の磁界が発生していることが判
断でき、更に大きな影響を与えているのは商用周波磁界
かそれ以外の発生磁界かを判断できる。そして、実効値
と波高値の関係を求めることで、発生磁界が正弦波であ
るか否かを、またどのような波形であるかを推定し、発
生源を特定できる。例えば、送電線下で磁界を測定した
場合には商用周波成分のみであることが、テレビなどか
ら洩れている磁界を測定した場合には商用周波以外の成
分を含んでいることが明らかになる。そして、商用周波
以外の成分を含んでいても商用周波磁界が大きければ、
各商用電源にセンサを向けて商用周波磁界のみを測定す
ればその発生源を特定することができる。尚、実効値及
び波高値は表示切換えスイッチ8を適宜切換えることに
よって表示部9のLCDに表示される。
【0021】
【考案の効果】以上の説明より明らかなように、本考案
の商用周波1軸磁束密度計は、商用周波磁界の磁束密度
と広帯域周波磁界の磁束密度の波高値(ピーク値)と実
効値とを測定できるので、波形歪を伴う電気、電子機器
等からの発生磁界と電力施設等の商用周波発生源からの
発生磁界とを区分して測定でき、測定環境の雑音、波形
歪等の発生場所を容易に推定することができる。また、
構成自体非常に簡単であり小型化することができる。
の商用周波1軸磁束密度計は、商用周波磁界の磁束密度
と広帯域周波磁界の磁束密度の波高値(ピーク値)と実
効値とを測定できるので、波形歪を伴う電気、電子機器
等からの発生磁界と電力施設等の商用周波発生源からの
発生磁界とを区分して測定でき、測定環境の雑音、波形
歪等の発生場所を容易に推定することができる。また、
構成自体非常に簡単であり小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の商用周波1軸磁束密度計の一実施例を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
1 センサ 2 フィルター 5 バンドパスフィルター 6 帯域切換えスイッチ 7 測定部 9 表示部
Claims (1)
- 【請求項1】 磁界を感知するセンサと、該センサによ
って感知された磁界のうち商用周波磁界と所定の帯域の
広帯域周波磁界とを選択的に通過させるフィルターと、
前記商用周波磁界及び所定の帯域の広帯域周波磁界にお
ける磁束密度の実効値及び波高値を測定する測定器部
と、その測定値を外部に出力する手段とを有することを
特徴とする商用周波1軸磁束密度計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6537091U JP2543781Y2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 商用周波1軸磁束密度計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6537091U JP2543781Y2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 商用周波1軸磁束密度計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0511077U JPH0511077U (ja) | 1993-02-12 |
JP2543781Y2 true JP2543781Y2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=13285015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6537091U Expired - Lifetime JP2543781Y2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 商用周波1軸磁束密度計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2543781Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-07-25 JP JP6537091U patent/JP2543781Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0511077U (ja) | 1993-02-12 |
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