JP3084207U - 簡易型漏洩電流周波数成分表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 今まで、適当な計器が無かった為、現場での
漏電電流に含まれる周波数成分の計測が出来なかった。 【解決手段】 電路から電流信号を取り出し、電流/電
圧変換した信号を、A/D変換器６とパソコンインターフ
ェイス７から成る装置を使って、一般普及の携帯型パソ
コン９に入力し、フーリエ解析し周波数のスペクトルを
表示させる事により現場で、容易に計測が出来る様に成
った。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、漏電電流監視技術に属する。

【０００２】

【従来の技術】

従来漏洩電流の計測と言えば、電流計で電流平均値を計測するのが殆どで、そ の電流に含まれる周波数成分の計測は高価な、スペクトルアナライザーもしくは 、専用装置を用いるしか方法が無かった為、通常現場の漏電電流管理では周波数 成分までは、計測される事は殆ど無かった。

【０００３】 その為通常現場の漏洩電流は、電流平均値によってのみ管理するだけだった。

【０００４】

【考案が解決しようととする課題】

近年スイッチング技術の普及により、照明照度や電動機器の回転制御等を行う 事が多用される様に成った。それに伴い一般商用電力、電灯系統の接地回路や主 回路に流れ込む高調波成分が増加し、その他の機器に悪影響を与える事が多くな って来た。従来、漏電電流の管理は、ローパスフィルターを備えた平均電流計の 指示で行われるのが一般的で有り、上記の様な状態では高調波の漏電電流に対す る影響や、発生源等を評価するのが困難である。 但し 高級かつ高価な装置を用いれば技術的には可能では有るが、漏電電流や、 高調波発生源の管理用、特定用として現場で使用するのは費用や可搬性の点から 困難である。

【０００５】

【課題を解決する為の手段】

現在、現場検査器として多用されている「電流変換器、電流計、電流電圧変換 器」を組み合わせた漏洩電流検査器に、「Ａ／Ｄ変換器、コンピュータ用インタ ーフェイス」を 追加することで、汎用の携帯型パソコンで漏洩電流の周波数情報を表示記録可能 とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図1によって本考案の実施の形態を説明する。 市販の実効値型漏洩電流検出器５には、変流器１、電流/電圧変換器２、電流計 ３、モニター用電圧出力端子４が内蔵されている物もある。このような場合には 、周波数情報を伴う電圧出力が利用できるので、モニター用電圧出力端子４に本 考案になるＡ／Ｄ変換器６とインターフェイス７を組み合わせた図２の様な、接 続装置８を接続し、接続装置８の出力端子と携帯型パソコン９を接続する。モニ ター用出力端子4と接続装置８の接続にはシールド電線又は、同軸ケーブルを最 短で用い、接続装置８と携帯型パソコン９の接続もなるべく短くする。

【０００７】 次に本実施例の作用について説明する。 変流器1に検出された漏洩電流は、電流/電圧変換器２により周波数情報を含んだ まま電圧情報に変換される。従来の漏洩電流検出器では実用上、この電圧情報か ら商用周波数を含む低周波域の情報のみをローパスフィルターなどによって検出 し、電流実効値を電流計３で表示するにとどまっていた。カットされた高周波成 分には、系統機器の作動に伴う特有の周波数情報やその高調波情報が含まれてい るが、アナログ情報であることもあって簡便に現場で表示記録することは出来な かった。本考案では、電流/電圧変換器２の出力である周波数情報を含む電圧情 報をモニター用電圧出力端子4から出力し、Ａ／Ｄ変換器６とパソコン用インタ ーフェース７からなる接続器８を経由することで携帯用パソコン９に接続可能と した。携帯型パソコン９では、容易に手に入るフーリエ変換ソフトを用いて、波 形表示やスペクトル分析など漏洩電流の高周波成分についての分析や表示記録が 簡単に実行できて、漏洩電流検査の現場で直ちに必要な判断を下すことが可能と なる。図３は、本考案になる接続器８を、モニター出力付き実効値型漏電検出器 ５の内部に組み込んで一体化又は、オプションとして外部に簡単に取り付けられ る構造とした例を示す。パソコン接続端子付き実効値型漏洩検出器１１は、変流 器１、電流/電圧変換器２、電流計３、モニター用電圧出力端子４に加えて、Ａ ／Ｄ変換器６、パソコン用インターフェイス７が配置されており、パソコン出力 端子１０が設置されている。パソコン出力端子付き漏洩電流検出器１１を用いる ときは、現場に携帯型パソコンを持ち込むだけで、漏洩電流の周波数情報を現場 でオンラインにきわめて簡便に表示記録することが出来る。

【０００８】 なお、図示はしないが、本考案は単に漏電解析にとどまらず、系統機器の電流 電圧に含まれる、周波数の解析が出来る事は勿論であり、周波数に限らずスイッ チオン、オフ時に発生するパルスノイズのモニターも可能である。

【０００９】

【考案の効果】

本考案装置と一般に広く普及している汎用の携帯型パソコンを用いる事により 、漏電として検出された電流値が、安価な装置で真の漏洩電流なのか高調波電流 なのか現場で、簡単に目視判断できる。

【００１０】 電流変化と周波数成分の変化を現場で、確認できるので、高周波成分の発生源 として疑わしい機器を起動、停止させ、その機器の仕様と照らし合わせて発生源 を突き止める事が出来る、又その証拠となるデータを簡単に保存できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】考案装置使用時における他機器との組み合わせ
構成図

【図２】考案実施例１

【図３】考案実施例２

【符号の説明】 １ 変流器 ２ 電流/電圧変換器 ３ 電流計 ４ アナログモニター端子 ５ モニター出力付き実効値型漏電電流計 ６ A/D変換器 ７ コンピュータインターフェイス ８ A/D変換装置とパソコンインターフェイ
ス機能を備えた機器（考案装置） ９ 携帯型パソコン １０ パソコンインターフェイス端子 １１ モニター信号のパソコンインターフェ
イス出力端子を備えた漏電検出器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】漏洩電流を検出し交流電圧信号に変換して
   表示する手段と、その交流電圧信号を携帯型パソコンに
   入力するためのＡ／Ｄ変換器とパソコンインターフェイ
   スを組み合わせた手段により、漏洩電流検査の現場で携
   帯型パソコンにより漏洩電流の周波数情報を簡便に表示
   記録させることを可能とする装置。