JP2542993B2 - 魚計数装置 - Google Patents

魚計数装置

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JP2542993B2
JP2542993B2 JP4267996A JP26799692A JP2542993B2 JP 2542993 B2 JP2542993 B2 JP 2542993B2 JP 4267996 A JP4267996 A JP 4267996A JP 26799692 A JP26799692 A JP 26799692A JP 2542993 B2 JP2542993 B2 JP 2542993B2
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fish
optical sensor
water
separating
slit
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寿久 鈴木
浅一 庄司
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ESU KEE NAGANO KK
SEIBU HORIMA KASEI KK
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ESU KEE NAGANO KK
SEIBU HORIMA KASEI KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
  • Mechanical Means For Catching Fish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は養殖用稚魚等の魚の数を
数える計数装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年魚類の養殖が盛んになるにつれて養
殖用稚魚の取引きも多量になっている。従来稚魚の取引
の場合稚魚の数を人手で数えていたが、この方法では1
人1日約15,000尾〜20,000尾が計数の限界
であり、稚魚の計数のために多大の人件費と時間をかけ
ていた。そこで本出願人は、先に特開昭62−1758
90号において、簡単にかつ短時間で多数の魚を数える
ことができる魚計数装置を提案した。この魚計数装置は
魚と水とを分離する手段と、水と分離された魚を計数す
る光センサーと、該光センサーの前段に設けられ、魚を
1匹ずつ切離して送り出す手段とを備えるようにしたも
のであって、1時間に約5万尾の魚を計数することがで
きる。
【0003】この魚計数装置において、魚と水とを分離
する具体的手段の一つとしてメッシュ状のベルトを備え
るベルトコンベヤーが用いられ、また魚を1匹ずつ切離
して送り出す手段の一つとして、該メッシュ状のベルト
を備えるベルトコンベヤーの下流側に隣接してかつその
下段に設けられ、該ベルトコンベヤーのベルトの進行速
度より速い進行速度のベルトを備えるベルトコンベヤー
が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の魚計数装置にお
いて、魚を1匹ずつ切離して送り出す手段としてメッシ
ュ状ベルトコンベヤーの下流側に進行速度がより速い下
段ベルトコンベヤーを配置する構成においては、送られ
る魚がある程度時間差をもって次々に下段のベルトコン
ベヤー上に落下する場合は、先行の魚と後行の魚との間
の間隔は下段のベルトコンベヤーの方が大きくなり誤計
数のおそれはそれだけ少くなるが、複数の魚が同時に下
段ベルトコンベヤーに落下する場合はこのような魚間の
間隔を大きくすることはできない。このため光センサー
により計数する際につながった魚を1匹の魚と誤認して
数えてしまうおそれが残っている。
【0005】よって、本発明は、上記魚計数装置の問題
点を解決し、光センサーの前段において多数の魚を1匹
ずつ確実に分離して送り出す改善された手段を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成する本発明の魚計数装置は、魚と水とを分離する手段
と、水と分離された魚を計数する光センサーと、該光セ
ンサーの前段に設けられ、魚を1匹ずつ切離して送り出
す手段とを備える魚計数装置であって、該魚を1匹ずつ
切離して送り出す手段は、該魚と水とを分離する手段の
下流側に隣接してかつその下段に設けられ、ベルトコン
ベヤーの進行方向とほぼ直交する方向に延長するように
所定間隔をもって設けられた複数の羽根を備えるベルト
コンベヤーであることを特徴とする。
【0007】本発明において魚を一匹ずつ切離して送り
出す手段を構成するベルトコンベヤーは、ベルトの進行
方向とほぼ直交する方向に延長するように設けられた複
数の羽根を備えているので、魚と水とを分離する手段
(たとえばメッシュ状ベルトコンベヤー)から落下する
魚にわずかでも先後があれば、先行する魚が2枚の羽根
の間のある区間に落下すると、次の魚は該2枚の羽根の
中後側の羽根に遮ぎられて先行の魚と同一区間には落ち
ず次の2枚の羽根の間の区間に落下することになる。し
たがってこれまでわずかに先後があってもつながって進
行して来た2匹の魚が所定の間隔を強制的にあけさせら
れて光センサーに向うこととなり、前記従来の魚計数装
置に比べて誤計数のおそれが減少する。
【0008】また本発明の上記目的を達成する魚計数装
置は、魚と水とを分離する手段と、水と分離された魚を
計数する光センサーと、該光センサーの前段に設けら
れ、魚を1匹ずつ切離して送り出す手段とを備える魚計
数装置であって、該魚を1匹ずつ切離して送り出す手段
は、少くとも1枚の隔壁によって仕切られた複数の魚落
下管路を有する管路部材であり、各魚落下管路の上部開
口部の面積は計数すべき魚が2匹一緒には入れない大き
さに設定されていることを特徴とする。
【0009】本発明によれば、光センサーの前段に、複
数の魚落下管路を有する管路部材が設けられ、各魚落下
管路の上部開口部の面積は魚が2匹一緒には入れない大
きさに設定されているので、たとえ前段のベルトコンベ
ヤー等から該管路部材に複数の魚が同時に落下しても、
各魚落下管路には必らず1匹ずつ分けられて落下するこ
とになる。したがって各魚落下管路に対応してそれぞれ
光センサーを設けておけば複数の魚を1匹と誤計数する
おそれは大幅に減少する。
【0010】また本発明は、このように複数の魚落下管
路を有する管路部材を設けた上に、該管路部材の両側に
はそれぞれ光センサーの光が通過するスリットを横方向
に形成し、該スリットの両側に該光センサーの投光器と
受光器を配置し、該スリットの縁部に沿って該管路部材
の外側に斜め方向に延長する板状部材を設けるとともに
該管路部材の外側には該スリットから該管路部材内部に
向けて送風するブロアを設けたことを特徴とする。
【0011】これによって、魚が魚落下管路を落下する
際に跳ねて水しぶきが飛んでも、ブロアからの送風によ
り水しぶきは斜め方向に管路内に飛散することにより、
光センサーの投光器または受光器に水滴がつくことによ
る誤計数を防止することができる。またブロアからの送
風により、スリットに水膜が張ることがないので、スリ
ットに水膜が張ることによって生じる誤計数を防止する
ことができる。さらに、ブロアからの送風により、セン
サーの表面に結露が生じることを防止することができ
る。
【0012】また本発明の魚計数装置は、該管路部材の
両側には光センサーの光が通過するスリットを横方向に
形成し、該スリットの両側に該光センサーの投光器と受
光器をそれぞれ収納するボックスを配置し、各ボックス
には該管路部材の両側のスリットに対向する位置に光セ
ンサーの光が通過するスリットを横方向に形成するとと
もに、各ボックスの内側から各ボックスの該スリットお
よび該管路部材の該スリットを介して該管路部材内部に
向けて送風するブロアを設けたことを特徴とする。
【0013】これによって、ブロアからの送風により各
ボックスのスリットおよび管路部材のスリットを介して
空気が管路部材内部に向けて吹込まれ、センサーに水滴
がつくことによる誤計数が防止することができる。また
ブロアからの送風によりスリットに水膜が張ることがな
いのでスリットに水膜が張ることによって生じる誤計数
を防止することができる。さらにブロアからの送風によ
りセンサーの表面に結露が生じることを防止することが
できる。
【0014】また本発明の魚計数装置は、該魚と水とを
分離する手段はメッシュ状のベルトを備えるベルトコン
ベヤーであり、該ベルトコンベヤーの該ベルトと接触す
る位置にフエルト、スポンジ等の吸水部材を周囲に貼着
けたローラを設けたことを特徴とする。
【0015】これによって、メッシュ状のベルトコンベ
ヤー上に残った水分がローラの吸水部材に吸収されるの
で、メッシュ状のベルトコンベヤー上で魚が跳ねても飛
沫が光センサー上に落ちることがなく、飛沫が光センサ
ーに当って誤計数が生じる可能性を減少させることがで
きる。
【0016】
【実施例】以下添付図面を参照して本発明の実施例につ
いて説明する。図1は本発明の1実施例の要部を模式的
に示す図である。図において、おおむね細長い箱状の本
体ケース1の一方の端部上方には箱状の魚投入部2が設
けられている。魚投入部2はカセットタイプの箱状の部
材で、図2に示すように上方が開放されており3つの傾
斜面2a,2b,2cを有する。傾斜面2cは投入され
た魚が滑り落ちる滑り台を形成し、魚の滑りを良くする
ためテフロン(商標)シートが貼られている。各傾斜面
2a,2b,2cの下端には魚を落す開口部2dが形成
されている。開口部2dは魚が1匹ずつ落下するような
大きさに定められている。本実施例においては開口部2
dの大きさと稚魚の体長の関係から次の開口部2dを備
えた3種類のカセットを準備する。
【0017】 開口部(mm) 稚魚体長(mm) (a)15×35 30〜45 (b)20×45 45〜55 (c)25×60 55〜70 このように計数する魚の大きさに合せて、開口部2dの
大きさの異る魚投入部2を随時交換できるようになって
いる。
【0018】本体ケース1内には3台のベルトコンベヤ
ー3,4,5が設けられている。なお各ベルトコンベヤ
ーの駆動機構は公知のものであり図示を省略してある。
ベルトコンベヤー3は魚と水とを分離する手段を形成す
るもので、魚投入部2の開口部2dの下方に配置されて
おり、本体ケース1に軸受6,6を介して回転自在に取
付けられた駆動ベルト車7とテールベルト車8にポリエ
ステルメッシュ等からなるメッシュベルト9を張設して
なるものである。なおメッシュベルト9としてはゴム製
多孔板等メッシュと同効を奏する類似の材料からなるベ
ルトを使用してもよい。
【0019】ベルトコンベヤー3の駆動ベルト車7とテ
ールベルト車8のほぼ中間位置で魚投入部2の開口部2
dよりも下流側には吸水用ローラ10が軸受11を介し
て本体ケース1に回転自在に取付けられている。吸水用
ローラ10の周囲にはフエルト、スポンジ等の吸水部材
12が貼着けられている。この吸水部材12はメッシュ
ベルト9の内側に接触するように配置されている。
【0020】ベルトコンベヤー4はベルトコンベヤー3
の下流側に隣接してかつその下段に配設されており、本
体ケース1に軸受13,13を介して回転自在に取付け
られた駆動ベルト車14とテールベルト車15に羽根つ
きベルト16を張設してなるものである。羽根つきベル
ト16にはベルト16の進行方向とほぼ直交する方向に
延長するようにして所定間隔おきに複数の羽根17が取
付けられている。ベルトコンベヤー4はテールベルト車
15側が駆動ベルト車14側よりも高い位置に配置さ
れ、各羽根17はベルト16に対して垂直に取付けられ
ている。羽根つきベルトの各羽根17間の間隔は魚の大
きさに応じて適当な間隔となるよう複数種類のベルトが
用意されており、魚の大きさに応じてこのベルトを交換
することができる。
【0021】ベルトコンベヤー4のテールベルト車15
の下方にはベルトコンベヤー5が配置されている。ベル
トコンベヤー5は本体ケース1に軸受18,18を介し
て回転自在に取付けられた駆動ベルト車19とテールベ
ルト車20にゴムベルト21を張設したものである。
【0022】メッシュベルト9において魚と分離された
水が流下するよう本体ケース1には傾斜底面1aが設け
られておりその下端部上方の空間1cは出口1bに通じ
ている。
【0023】ベルトコンベヤー5のテールベルト車20
の下方にはカセットタイプの光センサーユニット22が
設けられている。光センサーユニット22は箱形のカセ
ットとして構成されており魚の大きさに応じて交換が可
能である。
【0024】光センサーユニット22の内部構造を図3
に示す。図3(a)は魚と水とを分離する一つの手段を
構成する管路部材の平面図、図3(b)は正面図、図4
は断面図である。図4においては、管路部材のスリット
の両側に配置された光センサーおよびブロアが示されて
いる。
【0025】図3において、管路部材23は3枚の隔壁
24に仕切られた4本の魚落下管路25を有する。各魚
落下管路25の上端部は2つの傾斜面26を備えたロー
ト状に形成されている。またその上縁部は平坦な縁部2
7とされている。また管路部材23の下端部は出口1b
(図1)に連通している。
【0026】各魚落下管路25の上部開口部29の面積
は計数すべき魚が2匹一緒には入れない大きさに設定さ
れている。この面積は魚の大きさにより異るので、魚の
大きさに応じて複数種類の管路部材23が交換可能に準
備されている。
【0027】各魚落下管路25の下端部両側には、光セ
ンサーの光が通過するスリット30,30が横方向に形
成されている。また該スリット30,30の両側には、
図4に示すように、光センサーの投光器31と受光器3
2が配置されている。
【0028】各スリット30,30の下縁部に沿って、
管路部材23の外側に斜め上方に向って延長する板状部
材33,33が設けられている。また管路部材23の外
側には、投光器31、受光器32の上方にブロア34,
34が設けられている。板状部材33,33を設けるこ
とにより、ブロア34,34からの風は矢印B方向に流
れ、魚が跳ねて水しぶきが飛んでもブロアからの送風に
より水しぶきは魚落下管路25の下方に飛散し、光セン
サーの投光器または受光器に水滴が付着することが防止
される。
【0029】光センサーの投光器31、受光器32の一
例を図5に示す。図5(a),(b)はいずれも上記4
本の魚落下管路25の1本のみについての投光器31、
受光器32の配置状態を示すもので、他の3本の魚落下
管路25についても同様の構成が採用されている。図5
(a),5(b)とも投光器31としては複数(本実施
例においては、7個)の近赤外発光ダイオード35を使
用する。図5(a)の例においては、受光器32として
プレート状のフォトダイオード36を使用し、図5
(b)の例においては受光器32として複数(本実施例
においては7個)のフォトトランジスター37を使用し
ている。光センサーは魚落下管路25のどの部分を魚が
通過しても検知できるようにエリアセンサーとして機能
しなければならない。このため発光ダイオードは複数個
配置し、受光部はフォトダイオードを用いる場合はプレ
ート状フォトダイオードを使用し、フォトトランジスタ
ーの場合は複数個配置することが好ましい。また魚の通
過域に死点があると魚が通過する際回転等があったとき
計数誤差が生じるので、投光器31と受光器32間の距
離は通過域に死点がないように設定する必要がある。な
お、各発光ダイオード35の前には光の拡散防止のため
レンズ38が配置されている。なお、光センサーとして
は図5のものに限らず、たとえばCCDイメージセンサ
ー等他の公知の光センサーを使用することもできる。
【0030】投光器31および受光器32は囲い部材4
3によって囲われており、囲い部材43にはスリットG
が形成されている。このスリットGの幅は実験の結果3
〜5mmが最適であることが判った。Gが3mm未満で
はスリットに水膜が張り、その結果光の屈折が生じ誤計
数の原因となる。
【0031】図4において、投光器31から投光された
光は矢印Aの方向に進み受光器32に達するが、光セン
サーを用いて魚を計数する場合、理想的な信号を得られ
ることは稀で、ほとんどの場合検出信号は図6(a)に
示すような複雑な波形を示す。そこで通常の光センサー
の使用方法に従い比較器の基準値をL1として信号処理
をすると、1匹の魚が通過したにもかかわらず、図6
(b)に示すように3個の出力信号P1,P2,P3が
生じ、誤計数が行われることになる。そこで本発明にお
いては、検出信号が検出レベルL1を超えた時点で比較
器の基準値をL2までシフトダウンさせ、検出信号がゼ
ロレベル附近まで下らないと基準値が元に復帰しないよ
うに設計し、これによって図6(c)に示すような1匹
の魚に対し1個のセンサー出力信号Pが得られるように
している。
【0032】図8は光センサー附近の構造の他の例を示
す。図8において図4と同一構成要素は同一符号で示し
その説明を省略する。
【0033】この例においては、管路部材25の両側に
は光センサーの光が通過するスリット30、30を横方
向に形成し、スリット30、30の両側に光センサーの
投光器31と受光器32をそれぞれ収納するボックス5
0、50を配置し、各ボックスには管路部材25の両側
のスリット30、30に対向する位置に光センサーの光
が通過するスリット52、52を横方向に形成するとと
もに、各ボックス50、50の内側から各ボックスのス
リット52、52および管路部材25のスリット30、
30を介して管路部材25内部に向けて矢印Y方向に送
風するブロア34、34が設けられている。ブロア3
4、34からの空気はダクト53、53を介してボック
ス50、50内に矢印Z方向に送られる。
【0034】この例においてはブロアからの空気がボッ
クスの内部からスリット52を介して吹出すので、スリ
ット30ばかりでなくボックスのスリット52において
も水膜が張ることを有効に防止することができる。
【0035】多数の魚をバケツで魚投入部2(図1,図
2)に投入する場合、魚は流れに逆らって遡上する習性
があるので、通常のバケツでは水だけ先に流出して魚は
バケツの底に残ってしまい、これを魚投入部2にまとめ
て投入すると魚は重なってベルトコンベヤー上に落下
し、移送される魚間の間隔が短くなって誤計数の原因と
なる。そこで本発明においては、魚計数装置の附属品と
して、図7に示すような2重底バケツ39が提供され
る。
【0036】このバケツ39は通常の底40の上方でバ
ケツ全体の高さから見ればバケツの下部に上底41を設
けたもので、上底41には適宜の数の穴42が穿たれて
いる。またバケツ39の内壁上の魚の通路には滑りを良
くするためテフロン(商標)シートが貼りつけられてい
る。このバケツ39に多数の魚を水とともに入れて魚投
入口2に流し込むと水が先に出て魚は上底41上に残ろ
うとするが、上底41と底40との間の空間に残ってい
た水が穴42から流出して魚を流し出すことにより、魚
は一群にかたまることなくスムーズに魚投入口2に投入
される。
【0037】次に上記本発明の装置の動作について説明
する。図示しない駆動機構を作動させて各ベルトコンベ
ヤー3,4,5を運転状態においた後、計数すべき多数
の魚を魚投入部2から水と一緒に次々に投入すると、魚
と水は開口部2dからベルトコンベヤー3のメッシュベ
ルト9上に次々に落下する。魚と分離された水はメッシ
ュベルト9から落下し本体ケース1の傾斜底面1aに沿
って流下し出口1bから外部に流出する。またメッシュ
ベルト9上に残った水は吸水用ローラ10の吸水部材1
2に吸い取られ、本体ケース1の底壁上に落下して外部
に流出する。
【0038】かくしてメッシュベルト上で水と分離され
た魚はメッシュベルト9上をC方向に進み、その進行方
向のベルト末端から下段の羽根つきベルトコンベヤー4
のいずれかの2枚の羽根17間の区間に落下する。この
魚は羽根つきベルト16によりD方向に進行し、その進
行方向末端からさらに下段のベルトコンベヤー5のゴム
ベルト21上に落下する。次いで魚はゴムベルト21に
より運ばれてE方向に進行し、その進行方向末端から光
センサーユニット22内の管路部材23の各魚落下管路
25内に落下し、光センサーの投光器31から受光器3
2に投光される光を遮ることによって計数された後出口
1bから装置外部に置かれた魚槽(図示せず)に送り込
まれる。
【0039】羽根つきベルト16上に複数の魚がまった
く同時に落下する場合は、2枚の羽根の間の同一の区間
内に該複数の魚が入ってしまう可能性があるが、この場
合でも下段の管路部材23が複数の魚落下管路25に分
割されており、各魚落下管路25の開口部29の面積は
魚が2匹一緒には入れない大きさに規制されているの
で、光センサーによる計数の段階では各魚落下管路では
一時に必らず1匹の魚しか計数されず誤計数のおそれが
ない。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、魚
を1匹ずつ切離して送り出す手段は、ベルトの進行方向
とほぼ直交する方向に延長するように設けられた複数の
羽根を備えているので、魚と水とを分離する手段から落
下する魚にわずかでも先後があれば、先行する魚が2枚
の羽根の間のある区間に落下すると、次の魚は該2枚の
羽根の中後側の羽根に遮ぎられて先行の魚と同一区間に
は落ちず次の2枚の羽根の間の区間に落下することにな
る。したがってこれまでわずかに先後があってもつなが
って進行して来た2匹の魚が所定の間隔を強制的にあけ
させられて光センサーに向うこととなり、誤計数のおそ
れが減少する。
【0041】また、本発明によれば光センサーの前段
に、複数の魚落下管路を有する管路部材が設けられ、各
魚落下管路の上部開口部の面積は魚が2匹一緒には入れ
ない大きさに設定されているので、たとえ前段のベルト
コンベヤー等から該管路部材に複数の魚が同時に落下し
ても、各魚落下管路には必らず1匹ずつ落下することに
なる。したがって各魚落下管路に対応してそれぞれ光セ
ンサーを設けておくことにより、複数の魚を1匹と誤計
数するおそれは大幅に減少する。
【0042】また本発明によれば、魚落下管路のスリッ
トの縁部に沿って管路部材の外側に斜め方向に延長する
板状部材を設けるとともに該管路部材の外側には該スリ
ットから該管路部材内部に向けて送風するブロアを設け
たので、魚が魚落下管路を落下する際に跳ねて水しぶき
が飛んでもブロアからの送風により水しぶきは斜め方向
に管路内に飛散することにより、光センサーの投光器ま
たは受光器に水滴がつくことによる誤計数を防止するこ
とができる。またブロアからの送風により、スリットに
水膜が張ることがないので、スリットに水膜が張ること
によって生じる誤計数を防止することができる。さら
に、ブロアからの送風により、センサーの表面に結露が
生じることを防止することができる。
【0043】また本発明によれば、管路部材の両側には
光センサーの光が通過するスリットを横方向に形成し、
該スリットの両側に光センサーの投光器と受光器をそれ
ぞれ収納するボックスを配置し、各ボックスには管路部
材の両側のスリットに対向する位置に光センサーの光が
通過するスリットを横方向に形成するとともに、各ボッ
クスの内側から各ボックスのスリットおよび管路部材の
スリットを介して管路部材内部に向けて送風するブロア
を設けることにより、ブロアからの送風により各ボック
スのスリットおよび管路部材のスリットを介して空気が
管路部材内部に向けて吹込まれ、センサーに水滴がつく
ことによる誤計数が防止することができる。またブロア
からの送風によりスリットに水膜が張ることがないので
スリットに水膜が張ることによって生じる誤計数を防止
することができる。さらにブロアからの送風によりセン
サーの表面に結露が生じることを防止することができ
る。
【0044】また本発明によれば、魚と水とを分離する
手段としてメッシュ状のベルトを備えるベルトコンベヤ
ーを採用した場合、該ベルトコンベヤーのベルトと接触
する位置にフエルト、スポンジ等の吸水部材を周囲に貼
着けたローラを設けたことにより、メッシュ状のベルト
コンベヤー上に残った水分がローラの吸水部材に吸収さ
れるので、魚落下管路へ水が流入するのを防止でき、水
による誤計数が生じる可能性を減少させることができ
る。
【0045】なお、本発明の魚計数装置は稚魚の計数に
好適なものであるが、計数対象となる魚は稚魚には限ら
ず成魚も計数することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を模式的に示す図である。
【図2】同実施例の魚投入部の平面図である。
【図3】同実施例の管路部材を示す図で、(a)は平面
図、(b)は正面図である。
【図4】同管路部材の断面図である。
【図5】同実施例の光センサーの1例を示す図である。
【図6】同光センサーによる検出波形およびセンサー出
力波形を示す波形図である。
【図7】本発明の魚計数装置の附属品として使用するバ
ケツの1例を示す斜視図である。
【図8】光センサーの他の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース 2 魚投入部 3,4,5 ベルトコンベヤー 10 吸水用ローラ 16 羽根つきベルト 17 羽根 22 光センサーユニット 23 管路部材 25 魚落下管路 30 スリット 31 投光器 32 受光器 33 板状部材 34 ブロア 39 バケツ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水とともに投入された魚を上流側から下流
    側に移送する移送路を有するとともに水を落す排水部を
    備えた魚と水とを分離する手段と、水と分離された魚を
    計数する光センサーと、該光センサーの前段に設けら
    れ、魚を1匹ずつ切離して送り出す手段とを備える魚計
    数装置において、該魚を1匹ずつ切離して送り出す手段
    は、該魚と水とを分離する手段の下流側に隣接してかつ
    その下段に設けられ、ベルトコンベヤーの進行方向とほ
    ぼ直交する方向に延長するように所定間隔をもって設け
    られた複数の羽根を備えるベルトコンベヤーであること
    を特徴とする魚計数装置。
  2. 【請求項2】魚と水とを分離する手段と、水と分離され
    た魚を計数する光センサーと、該光センサーの前段に設
    けられ、魚を1匹ずつ切離して送り出す手段とを備える
    魚計数装置において、該魚を1匹ずつ切離して送り出す
    手段は、少くとも1枚の隔壁によって仕切られた複数の
    魚落下管路を有する管路部材であり、各魚落下管路の上
    部開口部の面積は計数すべき魚が2匹一緒には入れない
    大きさに設定されており、該管路部材の両側にはそれぞ
    れ光センサーの光が通過するスリットを横方向に形成
    し、該スリットの両側に該光センサーの投光器と受光器
    を配置し、該スリットの縁部に沿って該管路部材の外側
    に斜め方向に延長する板状部材を設けるとともに該管路
    部材の外側には該スリットから該管路部材内部に向けて
    送風するブロアを設けたことを特徴とする魚計数装置。
  3. 【請求項3】 魚と水とを分離する手段と、水と分離さ
    れた魚を計数する光センサーと、該光センサーの前段に
    設けられ、魚を1匹ずつ切離して送り出す手段とを備え
    る魚計数装置において、該魚を1匹ずつ切離して送り出
    す手段は、少くとも1枚の隔壁によって仕切られた複数
    の魚落下管路を有する管路部材であり、各魚落下管路の
    上部開口部の面積は計数すべき魚が2匹一緒には入れな
    い大きさに設定されており、該管路部材の両側には光セ
    ンサーの光が通過するスリットを横方向に形成し、該ス
    リットの両側に該光センサーの投光器と受光器をそれぞ
    れ収納するボックスを配置し、各ボックスには該管路部
    材の両側のスリットに対向する位置に光センサーの光が
    通過するスリットを横方向に形成するとともに、各ボッ
    クスの内側から各ボックスの該スリットおよび該管路部
    材の該スリットを介して該管路部材内部に向けて送風す
    るブロアを設けたことを特徴とする魚計数装置。
  4. 【請求項4】該光センサーの投光器は発光ダイオード、
    受光器はフォトトランジスタまたはフォトダイオードで
    あり、該光センサーは検出光信号を基準値と比較する比
    較器を備え、該基準値を計数する魚の大きさに応じて1
    匹当り1個の検出信号が生じるようなレベルに設定する
    ことを特徴とする請求項2または3記載の魚計数装置。
  5. 【請求項5】該魚と水とを分離する手段はメッシュ状の
    ベルトを備えるベルトコンベヤーであり、該ベルトコン
    ベヤーの該ベルトと接触する位置にフエルト、スポンジ
    等の吸水部材を周囲に貼着けたローラを設けたことを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の魚計数装置。
  6. 【請求項6】2重底のバケツであって上側の底に適宜数
    の水抜き穴を形成したバケツを附属品として備えること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の魚計数装
    置。
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