JP2542782Y2 - パーツガイドロータ - Google Patents

パーツガイドロータ

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JP2542782Y2
JP2542782Y2 JP1671492U JP1671492U JP2542782Y2 JP 2542782 Y2 JP2542782 Y2 JP 2542782Y2 JP 1671492 U JP1671492 U JP 1671492U JP 1671492 U JP1671492 U JP 1671492U JP 2542782 Y2 JP2542782 Y2 JP 2542782Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、チップコンデンサーや
チップ抵抗などの小型電子部品の製造工程中、検査や梱
包時に用いる回転式のパーツガイドロータに関する。
【0002】
【従来の技術】小型の電子部品は、近年セラミック化に
より3mm角以下に小型化され、大量に生産されてい
る。例えば、セラミックチップコンデンサーやセラミッ
クチップ抵抗などがその代表例であるが、小型形状、大
量生産のために、検査や梱包の機械化、自動化、高速化
は必須技術となっている。
【0003】従来より、これらの小型電子部品を検査、
梱包するために、整列して供給する手段として、パーツ
ガイドロータが使用されている。例えば、図4にセラミ
ックチップ抵抗用のパーツガイドロータを示すように、
このロータ1はガラスエポキシ材からなる円盤状体であ
り、周囲に電子部品2を収納し供給するための凹部11
を多数形成し、中央部に位置決め孔12を備えたもので
ある。そして、このロータ1を回転させながら、供給部
3より上記凹部11に電子部品2を供給し、2ヵ所の検
査部4、4で各電子部品2の抵抗値などを2回検査し、
不良品は排出部5、5より排出するとともに、良品はマ
ガジン6に供給されるようになっていた。なお、図5に
示すように検査部4では、2つの端子4aで各電子部品
2の抵抗値などを検出し、所定範囲内であるかどうか検
査するようになっていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のロータ1を成すガラスエポキシ材は、セラミック
スよりもはるかに硬度が低いものであるため、セラミッ
ク製電子部品の供給に用いると、凹部11が摩耗しやす
いという問題があった。凹部11が摩耗すると、例えば
検査部4などで誤動作やトラブルが生じやすくなるた
め、ある程度凹部11が摩耗すると、ロータ1を交換し
なければならなかった。
【0005】実際には、ガラスエポキシ材からなるロー
タ1を用いてセラミック製電子部品の供給を行った場
合、約50時間(300万個程度)の使用で、凹部11
の摩耗のために交換しなければならなかった。そのた
め、4日毎にロータ1の交換、セッティング、調整を行
う必要があり、凹部11の摩耗によるトラブルも含め
て、通常これらのパーツガイドロータの稼働率は50〜
60%しかないものであった。
【0006】これに対し、電子部品は今後一層小型化さ
れ、より高速供給が求められるが、上記のように、効率
のよい高速パーツガイドロータは得られていなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記に鑑みて本考案は、
パーツガイドロータを、ビッカース硬度600〜160
0kg/mm2 のセラミックスにより形成し、その周辺
部を肉薄とするとともに該周辺部に電子部品を供給する
ための凹部を形成したものである。
【0008】なお、本考案のパーツガイドロータにおい
て最も重要な点は、ロータ自体が摩耗しにくいように硬
度の高い材質とするとともに、供給する電子部品にも傷
をつけないようにすることである。そのためには、パー
ツガイドロータの材質として、セラミック製電子部品と
同程度の硬度のものを用いれば良い。ここで、通常の電
子部品を構成するセラミックスは、アルミナ(ビッカー
ス硬度1600kg/mm2 )、チタン酸バリウム(ビ
ッカース硬度600kg/mm2 )であることから、ロ
ータとしてビッカース硬度600〜1600kg/mm
2 のセラミックスを用いれば良い。
【0009】さらに、上記したように、ロータによる供
給の途中で抵抗値などの検査部があるため、ロータ自体
の厚みは電子部品よりも薄くしなければならない。その
ため、このような薄い形状としても割れや欠けをなくす
ためには、ロータを成すセラミックスの破壊靱性K1C
5.0MPa√m以上とすれば良い。
【0010】
【実施例】以下本考案の実施例を説明する(従来例と同
一部分は同一符号を用いる)。
【0011】図1に本考案のパーツガイドロータを示す
ように、このロータ1はジルコニア、窒化珪素などのセ
ラミックスからなる円盤体であって、周辺に電子部品を
収納し供給するための多数の凹部11を有し、中央部に
は位置決め孔12を備えている。また、凹部11近傍の
断面図を図2(A)に示すように、これらの凹部11を
形成した周辺部13は中央部に比べて肉薄となってい
る。つまり、このロータ1を使用する場合は、凹部11
に電子部品を収納して供給することになるが、途中に抵
抗値などの検査工程があるため、この凹部11を形成し
た周辺部13の厚みtは、電子部品の厚みよりも薄くし
なければならず、通常この厚みtは0.4mm以下とす
ることが望ましい。ところが、ロータ1全体をこの厚み
とすると強度が低くなって、割れや欠けが生じやすくな
るため、全体の厚みTは1mm以上とし、周辺部13の
みを厚みtが0.4mm以下の薄肉部としてある。
【0012】また、この薄肉とした周辺部13の幅d
は、凹部11の長さLよりも大きくする必要があり、通
常5mm以上とする。ただし、この幅dが大きすぎると
周辺部13に反りが生じやすくなってしまうことから、
種々実験の結果、幅dが10mm以下であれば反り量を
0.05mm以下に抑えることができ、充分に使用に耐
えられることがわかった。即ち、上記周辺部13の幅d
は5〜10mm、好ましくは5〜7mmのものが良い。
さらに、この周辺部13は上部のみを段落とししたもの
であり、周辺部13の下面は中央部と同一面となってい
ることから、電子部品を安定して供給することができ
る。また、周辺部13の上面は平坦度0.05mm以下
の平坦な面としてある。
【0013】なお、上記図2(A)の実施例では、周辺
部13と中央部との境界16を段形状としたが、図2
(B)に示すように、この境界16を滑らかな曲面形状
とすればエッジからのクラック発生を防ぐことができ
る。
【0014】さらに、図3に凹部11の拡大図を示すよ
うに、この凹部11の入口エッジ部14には、角度αが
5〜30°の面取りを形成して、チッピングを防止して
ある。また、凹部11のコーナー部15は、曲率半径R
が0.2mm以下の曲面状とすることによって、クラッ
クなどの発生を防止してある。
【0015】次に、本考案のパーツガイドロータの使用
方法を説明する。
【0016】図4に示すように、本考案のロータ1を回
転させながら、凹部11に電子部品2を供給し、この電
子部品2は、途中2回の検査部4で抵抗値などの検査を
行い、不良品は排出部5より排出され、一方良品は最終
的にマガジン6中に収納されるようになっている。この
とき、本考案のロータ1はセラミックスからなるため、
耐摩耗性に優れており、かつその硬度が電子部品を構成
するセラミック材と近似するため、セラミック製電子部
品2にもキズを付けにくい。
【0017】このような本考案のロータ1を形成する材
質は、ビッカース硬度が600〜1600kg/mm2
で、かつ破壊靱性K1Cが5.0MPa√m以上のセラミ
ックスからなっており、具体的には、ジルコニアセラミ
ックスまたは窒化珪素質セラミックスから成っている。
【0018】ここで、ジルコニアセラミックスとは、Z
rO2 を主成分とし、安定化剤としてY2 3 を2〜
4.5モル%、好ましくは2.5〜3.5モル%含み、
正方晶の結晶構造をもつジルコニアが50%以上、好ま
しくは80%以上であり、平均結晶粒子径が2μm以
下、好ましくは1μm以下であるような部分安定化ジル
コニアセラミックスを用いる。この部分安定化ジルコニ
アセラミックスは、応力が加わった時に生じる、正方晶
から単斜晶への応力誘起変態のメカニズムにより、強
度、靱性の極めて高いセラミックスである。
【0019】また、窒化珪素質セラミックスとは、Si
3 4 を主成分とし、焼結助剤としてY2 3 、Al2
3 を含有したものを、常圧焼成またはHIP(熱間静
水圧プレス)焼成して得られる焼結体を用いる。この窒
化珪素質セラミックスは、結晶がアスペクト比(長径/
短径の比)2〜20の針状となって、強度、靱性を高め
ることができる。
【0020】これらのジルコニアセラミックス、窒化珪
素質セラミックスの特性を、ガラスエポキシやアルミナ
セラミックスと比較して表1に示す。この表1より明ら
かに、本考案のジルコニアセラミックス、窒化珪素質セ
ラミックスのビッカース硬度は、ガラスエポキシよりも
はるかに大きいが、アルミナセラミックスよりも低く、
600〜1600kg/mm2 の範囲内となっている。
そのため、これらのセラミックスからなる本考案のロー
タ1は、供給する電子部品にキズを付けにくい。
【0021】また、本考案のジルコニアセラミックス、
窒化珪素質セラミックスは破壊靱性K1Cが5.0以上と
大きく、曲げ強度も50kg/mm2 以上と大きいた
め、ロータ1の周辺部13を0.4mm以下と薄く形成
しても、欠けや割れが生じることを防止できる。さら
に、本考案のジルコニアセラミックス、窒化珪素質セラ
ミックスは体積固有抵抗が1012Ω・cm以上と完全な
絶縁体であり、電子部品に対して悪影響を及ぼすことは
ない。
【0022】
【表1】
【0023】ここで、実際に図1に示すパーツガイドロ
ータをさまざまなセラミックスおよび従来のガラスエポ
キシ材で試作し、その特性を比較した。ロータ1の大き
さは直径70mm、中央部の厚みTが1mm、周辺部1
3の厚みtが0.37mm、周辺部13の幅dは6.5
mm、凹部11は、幅1.1mm、長さL1.05mm
で、5個形成した。さまざまな材質による特性の比較を
表2に示すように、本考案のジルコニアセラミックスま
たは窒化珪素質セラミックスを用いたロータは、すべて
の点で優れた特性を有することが確認される。
【0024】
【表2】
【0025】次に、上記ジルコニアセラミックスで形成
した本考案のロータ、および比較例であるガラスエポキ
シからなるロータを用いて、セラミック製チップ抵抗の
搬送を行い、凹部の摩耗のため寿命となるまでの時間を
比較したところ、比較例では50時間で寿命となったも
のが、本考案実施例では1200時間となり、きわめて
寿命を長くできることが確認できた。
【0026】
【考案の効果】このように本考案によれば、パーツガイ
ドロータをビッカース硬度600〜1600kg/mm
2 のセラミックスで形成し、その周辺部を肉薄とすると
ともに、該周辺部に電子部品を供給するための凹部を形
成したことによって、ロータ自体が耐摩耗性に優れると
ともに、セラミック製電子部品にもキズをつけにくくす
ることができ、長期間良好に使用することができること
から、ロータの交換頻度を低くし、電子部品の検査、梱
包工程を高速で効率良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のパーツガイドロータを示す平面図であ
る。
【図2】(A)は図1中のX−X線断面図、(B)は他
の実施例を示す断面図である。
【図3】図1中のA部拡大図である。
【図4】一般的なパーツガイドロータの使用方法を説明
するための図である。
【図5】図4中のY−Y線断面図である。
【符号の説明】
1・・・ロータ 11・・凹部 12・・位置決め孔 13・・周辺部 2・・・電子部品 3・・・供給部 4・・・検査部 5・・・排出部 6・・・マガジン

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビッカース硬度600〜1600kg/m
    2 のセラミックスから成り、かつ円盤状を成すととも
    に周辺部を肉薄とし、該周辺部に電子部品を供給するた
    めの凹部を多数備えて成るパーツガイドロータ。
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JP5206837B2 (ja) * 2011-04-28 2013-06-12 株式会社村田製作所 物品搬送装置
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