JP2542610B2 - 化合物超電導体およびその製造方法 - Google Patents
化合物超電導体およびその製造方法Info
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N60/00—Superconducting devices
- H10N60/01—Manufacture or treatment
- H10N60/0268—Manufacture or treatment of devices comprising copper oxide
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は,化合物超電導体に係り,特に,臨界温度
(Tc)を大幅に向上させることができるようにした酸化
物系の化合物超電導体およびその製造方法に関する。
(Tc)を大幅に向上させることができるようにした酸化
物系の化合物超電導体およびその製造方法に関する。
(従来の技術) 周知のように,組成がLa−Ba−Cu−O,La−Sr−Cu−O
などで表わされる酸化物超電導体は,臨界温度(Tc)が
30〜40Kと比較的高い。しかし,この程度の臨界温度(T
c)では,冷媒として,依然としてHe,H2などの極低温液
体を必要とする。これらの液体を作るには、多大の設備
と電力とを必要とする。このため,これらの液体は価格
が高く,Heについては資源的にも乏しく,また,H2につ
いては取扱いが困難であるなどの問題があった。
などで表わされる酸化物超電導体は,臨界温度(Tc)が
30〜40Kと比較的高い。しかし,この程度の臨界温度(T
c)では,冷媒として,依然としてHe,H2などの極低温液
体を必要とする。これらの液体を作るには、多大の設備
と電力とを必要とする。このため,これらの液体は価格
が高く,Heについては資源的にも乏しく,また,H2につ
いては取扱いが困難であるなどの問題があった。
(発明が解決しようとする問題点) 上述の如く,従来の超電導体,例えば臨界温度が比較
的高い酸化物系の化合物超電導体であっても,その臨界
温度は高々40Kである。このため,これら超電導体を利
用しようとすると冷媒に要する費用が多大となり,産業
上広く利用することには大きな制約があった。
的高い酸化物系の化合物超電導体であっても,その臨界
温度は高々40Kである。このため,これら超電導体を利
用しようとすると冷媒に要する費用が多大となり,産業
上広く利用することには大きな制約があった。
そこで本発明は,安価で取扱いの容易な液体窒素での
冷却を可能化できる超電導体,すなわち臨界温度(Tc)
が液体窒素温度(77K)より高い酸化物系の化合物超電
導体およびその製造方法を提供することを目的としてい
る。
冷却を可能化できる超電導体,すなわち臨界温度(Tc)
が液体窒素温度(77K)より高い酸化物系の化合物超電
導体およびその製造方法を提供することを目的としてい
る。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の第1の発明によれば,組成がYbと,Baと,Cu
と,Oとであり,かつYbとBaとの組成比が40:60から55:45
の範囲にある化合物超電導体が提供される。YbとBaとの
組成比が上記範囲を外れると臨界温度(Tc)が下がり,
液体窒素温度以下となって初期の目的を達成することは
できない。
と,Oとであり,かつYbとBaとの組成比が40:60から55:45
の範囲にある化合物超電導体が提供される。YbとBaとの
組成比が上記範囲を外れると臨界温度(Tc)が下がり,
液体窒素温度以下となって初期の目的を達成することは
できない。
また,本発明の第2の発明によれば、Yb2O3の粉末体
と,BaCO3の粉末体(ただし、YbとBaとの組成比が40:60
から55:45の範囲)と,CuOの粉末体とを混合する第1の
工程と,この工程によって得られた混合を物空気中にお
いて800〜940℃で仮焼する第2の工程と,この工程を経
た仮焼物を粉砕した後,冷間プレスする第3の工程と,
この工程で得られたプレス物を空気中で800〜940℃で焼
結する第4の工程とを具備してなる化合物超電導体の製
造方法が提供される。さらに詳しく述べると,第2およ
び第4の工程において,温度が800℃未満では,臨界温
度(Tc)が低下し,また940℃を越えると溶解して焼結
が困難となり,特性の優れた超電導体を得ることはでき
ない。
と,BaCO3の粉末体(ただし、YbとBaとの組成比が40:60
から55:45の範囲)と,CuOの粉末体とを混合する第1の
工程と,この工程によって得られた混合を物空気中にお
いて800〜940℃で仮焼する第2の工程と,この工程を経
た仮焼物を粉砕した後,冷間プレスする第3の工程と,
この工程で得られたプレス物を空気中で800〜940℃で焼
結する第4の工程とを具備してなる化合物超電導体の製
造方法が提供される。さらに詳しく述べると,第2およ
び第4の工程において,温度が800℃未満では,臨界温
度(Tc)が低下し,また940℃を越えると溶解して焼結
が困難となり,特性の優れた超電導体を得ることはでき
ない。
(作用) このような化合物超電導体とその製造方法の採用によ
って,臨界温度(Tc)を83〜95Kまで向上させ得ること
が実験的に確められた。この理由は正確に判明していな
いが,従来の酸化物超電導体がK2NiF4(一層の層状ペロ
ブスカイト型)構造であるのに対し,本発明の超電導体
はSr3Ti2O7(二層の層状ペロブスカイト型)構造である
ことに起因していると予想される。
って,臨界温度(Tc)を83〜95Kまで向上させ得ること
が実験的に確められた。この理由は正確に判明していな
いが,従来の酸化物超電導体がK2NiF4(一層の層状ペロ
ブスカイト型)構造であるのに対し,本発明の超電導体
はSr3Ti2O7(二層の層状ペロブスカイト型)構造である
ことに起因していると予想される。
(実施例) 以下,実施例を説明する。
Yb2O3,BaCO3,CuOの粉末体を組成式(Yb1-xBax)3Cu2O
7−δ ,x=0.47,0.50,0,53となるように混合し,3種類の混合粉
末体を作った(第1の工程)。次に,この混合物を空気
中で800〜940℃で仮焼し(第2の工程),これを粉砕
し,コールド・プレス(第3の工程)後,空気中におい
て800〜940℃で焼結してペレットを作製した。これら3
つのペレットからそれぞれ長さ10mm,幅3mm,厚さ1mmの試
料片を切り出し,各試料片について4端子法で温度変化
に対する電気抵抗の変化を測定したところ第1図に示す
結果を得た。なお,図中AはYbとBaとの比が47:53の試
料の場合を示し,Bは同じく50:50の試料の場合を示し,C
は同じく53:47の試料の場合を示している。図中Aの試
料の臨界温度(Tc)が最も高く,onset Tcは95Kで,ゼロ
抵抗温度は83Kであった。B,Cの試料については臨界温度
が少し低いが,それでも液体窒素温度を上回っているこ
とが確認された。これら試料の結晶構造を調べるために
X線回折を行なったところ,各試料ともSr3Ti2O7に似た
構造が支配的であることが確認された。臨界温度が高い
のはこのような構造に深い関係があるものと推察され
る。また,マイスナ−効果を調べるためにAの試料につ
いて帯磁率を測定したところ第2図で示すように,約95
Kから反磁性となり超電導を示していることが確認され
た。
7−δ ,x=0.47,0.50,0,53となるように混合し,3種類の混合粉
末体を作った(第1の工程)。次に,この混合物を空気
中で800〜940℃で仮焼し(第2の工程),これを粉砕
し,コールド・プレス(第3の工程)後,空気中におい
て800〜940℃で焼結してペレットを作製した。これら3
つのペレットからそれぞれ長さ10mm,幅3mm,厚さ1mmの試
料片を切り出し,各試料片について4端子法で温度変化
に対する電気抵抗の変化を測定したところ第1図に示す
結果を得た。なお,図中AはYbとBaとの比が47:53の試
料の場合を示し,Bは同じく50:50の試料の場合を示し,C
は同じく53:47の試料の場合を示している。図中Aの試
料の臨界温度(Tc)が最も高く,onset Tcは95Kで,ゼロ
抵抗温度は83Kであった。B,Cの試料については臨界温度
が少し低いが,それでも液体窒素温度を上回っているこ
とが確認された。これら試料の結晶構造を調べるために
X線回折を行なったところ,各試料ともSr3Ti2O7に似た
構造が支配的であることが確認された。臨界温度が高い
のはこのような構造に深い関係があるものと推察され
る。また,マイスナ−効果を調べるためにAの試料につ
いて帯磁率を測定したところ第2図で示すように,約95
Kから反磁性となり超電導を示していることが確認され
た。
このように,本発明によれば,臨界温度が液体窒素温
度以上の化合物超電導体およびその製造方法を得ること
ができる。
度以上の化合物超電導体およびその製造方法を得ること
ができる。
[発明の効果] 以上述べたように,本発明によれば,今まで困難視さ
れていた液体窒素温度以上での超電導応用が可能な酸化
物系の化合物超電導体およびその製造方法を提供でき
る。
れていた液体窒素温度以上での超電導応用が可能な酸化
物系の化合物超電導体およびその製造方法を提供でき
る。
第1図は本発明に係る化合物超電導体の温度に対する電
気抵抗の変化を示す図,第2図は本発明に係る化合物超
電導体の温度変化に対する帯磁率の変化を示す図であ
る。
気抵抗の変化を示す図,第2図は本発明に係る化合物超
電導体の温度変化に対する帯磁率の変化を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 穣 川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社 東芝総合研究所内 (72)発明者 芳野 久士 川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社 東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−225531(JP,A) 特開 昭63−225599(JP,A) 特開 昭63−222067(JP,A) 特開 昭63−225527(JP,A) PHYS.REV.LETT. (1987)Vol.58,No.9,PP. 908〜910 PHYS.REV.LETT. (1987)Vol.58,No.9,PP. 911〜912
Claims (2)
- 【請求項1】組成が,Ybと,Baと,Cuと,Oとであり,かつY
bとBaとの組成比が40:60から55:45の範囲にあることを
特徴とする化合物超電導体。 - 【請求項2】Yb2O3の粉末体と,BaCO3の粉末体(ただ
し,YbとBaの組成比が40:60から55:45の範囲)と,CuOの
粉末体とを混合する第1の工程と,この工程によって得
られた混合物を空気中において800〜940℃で仮焼する第
2の工程と,この工程を経た仮焼物を粉砕した後,冷間
プレスする第3の工程と,この工程で得られたプレス物
を空気中で800〜940℃で焼結する第4の工程とを具備し
てなることを特徴とする化合物超電導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62063280A JP2542610B2 (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 化合物超電導体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62063280A JP2542610B2 (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 化合物超電導体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63230526A JPS63230526A (ja) | 1988-09-27 |
JP2542610B2 true JP2542610B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=13224751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62063280A Expired - Lifetime JP2542610B2 (ja) | 1987-03-18 | 1987-03-18 | 化合物超電導体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542610B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS643054A (en) * | 1987-03-22 | 1989-01-06 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Production of superconducting material |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63222067A (ja) * | 1987-03-09 | 1988-09-14 | Shoichi Hosoya | 高温超電導物質及びこれを製造する方法 |
JPS63225527A (ja) * | 1987-03-12 | 1988-09-20 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 超伝導性物質 |
JPS63225531A (ja) * | 1987-03-13 | 1988-09-20 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 酸化物超伝導材料 |
JPS63225599A (ja) * | 1987-03-16 | 1988-09-20 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 酸化物超伝導薄膜の作製方法 |
-
1987
- 1987-03-18 JP JP62063280A patent/JP2542610B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
PHYS.REV.LETT.(1987)Vol.58,No.9,PP.908〜910 |
PHYS.REV.LETT.(1987)Vol.58,No.9,PP.911〜912 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63230526A (ja) | 1988-09-27 |
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