JP2542187Y2 - 車両用交流発電機 - Google Patents

車両用交流発電機

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JP2542187Y2
JP2542187Y2 JP1991103106U JP10310691U JP2542187Y2 JP 2542187 Y2 JP2542187 Y2 JP 2542187Y2 JP 1991103106 U JP1991103106 U JP 1991103106U JP 10310691 U JP10310691 U JP 10310691U JP 2542187 Y2 JP2542187 Y2 JP 2542187Y2
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Japan
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end frame
rotor core
shaft
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front bearing
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JP1991103106U
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JPH0550969U (ja
Inventor
宏 榊原
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日本電装株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ロータコアの回転中に
発生する騒音(振動)の防止及び低減を達成する車両用
交流発電機の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば実開昭63─5417号公
報に示されるような車両用交流発電機において、高品質
化のために発電時の騒音低減が望まれており、この騒音
発生要因の一つとして発電機能上発生する磁気音の低減
が急務となってきている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術ではロータコイルを固定しているドライブエン
ドフレームおよび、リヤエンドフレームの内部に設けら
れるロータコイルの振動による磁気歪み(騒音)が発生
し易いという問題が生じていた。
【0004】この点を改善するものとして、図6に示す
ようにドライブエンドフレームおよび、リヤエンドフレ
ームに配設される各メインリブ31の間に補強リブ32
を設けるものが提案されているが、より騒音低減を達成
すべく更なる改善が望まれていた。
【0005】そこで本考案者は、鋭意研究の結果、上記
ドライブエンドフレームおよびリヤエンドフレームに配
設される各メインリブの間に設けられる補強リブの軸方
向の剛性が不足するため、シャフトに固定されるロータ
コア等が振動し、この振動により磁気音の共振が起こ
り、この共振により磁気音が増大して、これが原因で騒
音(磁気歪)が大きくなることを突き止めた。
【0006】本考案は、このような知見に基づいて案出
されたものであって、ロータコアが回転中に発電機能上
発生する磁気音を原因とし、補強リブの剛性不足により
大きくなる騒音を部品点数を増加することなく、また大
きな重量増大を招くことなく有効に低減させることを可
能にした車両用交流発電機を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記目的を解
決するために、車両のエンジンによってプーリを介して
ベルトにより回転駆動されるシャフトと、前記シャフト
の外周に固着され、ロータコイルが巻回されたロータコ
アと、前記ロータコアの両側において、前記シャフトを
回転可能に軸支する前記プーリ側の前方軸受部および
プーリ側の後方軸受部と、前記ロータコアの周囲を取り
囲み、ステータコイルが巻回されたステータコアと、前
記ロータコアの両側に、前記前方軸受部および前記後方
軸受部に隣接して設けられた前方冷却ファンおよび後方
冷却ファンと、前記ロータコアと前記ステータコアとを
取り囲み、略椀形状に形成される略中心位置に前記前方
軸受部及び、後方軸受部を有するドライブエンドフレー
およびリヤエンドフレームと、前記ドライブエンドフ
レームに設けられる前記前方軸受部に隣接して形成され
一つのメインリブと同フレームに設けられる他のメイ
ンリブの間に開口する吸入窓部とを備える車両用交流発
電機において、前記一つのメインリブと他のメインリブ
との間に、前記前方軸受部から略椀形状の前記ドライブ
エンドフレームの外周方向に前記前方軸受部を保持する
ように放射状に形成され、さらにリブ幅(L)に対して
軸方向厚さ(H)が1.5倍以上の発電時の磁気音を低
減する複数本の補強リブを配設したことを特徴とする。
【0008】
【作用】騒音発生の主原因としてドライブエンドフレー
ムおよび、リヤエンドフレームに形成される各メインリ
ブの間に設けられる補強リブの軸方向の剛性不足があげ
られる。この剛性不足により、シャフトに固着されるロ
ータコア等が軸方向に振動し、またこの振動により磁気
音の共振がおこる。さらにこの共振により磁気音が増大
され、これが磁気歪みとなり非常に耳障りな騒音として
聞こえていた。
【0009】本考案によれば、上述のようにベルト加重
の加わるプーリ側のドライブエンドフレームにリブ幅
(L)に対して軸方向厚さ(H)が1.5倍以上の発電
時の磁気音を低減する補強リブをメインリブ間に複数本
設けている。これにより、大きな重量増加を招くことな
く、前記軸方向への支持剛性が向上し発電機能上発生す
騒音が有効に抑えられる。また、補強リブは、前方軸
受部から放射状に形成されているため、シャフトが軸支
される前方軸受部を保持する椀形状のドライブエンドフ
レームの円環強度を強化し、これにより、シャフトの外
周に固着されるロータコア及びスタータコアの振動を抑
制することが可能になる。
【0010】
【実施例】以下、本考案による車両用交流発電機を図1
に示す実施例により説明する。図1は、車両用交流発電
機100の要部断面図を示し、図2は図1のA方向より
見た正面図を示す。
【0011】本発電機の外殻をなす一対のドライブエン
ドフレーム1および、リヤエンドフレーム2は共に概略
椀状で、互いの開口部を当接させ、複数個(本実施例で
は4個)のボルト穴10に挿入されたボルト14により
締め付け固定している。
【0012】前記ドライブエンドフレーム1および、リ
ヤエンドフレーム2の基部中央には、円筒状の前方軸受
部12aおよび、後方軸受部12bがそれぞれ形成され
ている。また、前記リヤエンドフレーム2内部には、ブ
ラシホルダ17とブラシ16が配設され、このブラシ1
6はシャフト8に設けられるスリップリング15に摺接
されている。
【0013】ドライブエンドフレーム1および、リヤエ
ンドフレーム2に形成される前方軸受部12aおよび、
後方軸受部12b外周には内部を冷却するための冷却風
を外部より取り込む図2に示すような吸入窓部33が隣
接し形成されている。また、ドライブエンドフレーム1
および、リヤエンドフレーム2には、それぞれの開口部
近くに前方吐出窓13aおよび、後方吐出窓13bが形
成されている。
【0014】さらに、図2に示すように、ドライブエン
ドフレーム1に一体形成されるメインリブ31の間に補
強リブ32を複数本(本実施例では5本)設けている。
この補強リブ32の断面形状は、強度面と耐振性を確保
した上で、図3の騒音レベル(エンジン回転数は、最も
要求の強い低速回転域の1500rpm前後である)を
表す実験上の特性図から適性値を判断して、(軸方向厚
さH/リブ幅L)として定義されるリブ幅比を、1.5
倍としている。
【0015】前方軸受部12aおよび、後方軸受部12
b内側には、フロントベアリング7aおよび、リヤベヤ
リング7bがそれぞれ取付られ、これらフロントベアリ
ング7aおよび、リヤベヤリング7bには、シャフト8
が回転自在に支持されている。また前記シャフト8に
は、ステータコア5の内側に位置するようにロータコア
3が固定されており、ロータコア3の内壁にはロータコ
イル4が狭持(巻回)されている。
【0016】更に、前記ロータコア3の両端外周面に
は、ステータコア5内周側よりも小さい径の金属製の前
方冷却ファン11aおよび、後方冷却ファン11bがシ
ャフト8と同心状に固着されている。
【0017】次に本考案の上記構成による車両用交流発
電機100の作動について説明する。ドライブエンドフ
レーム1の外側に突出したシャフト8の先端に固定され
たプーリ9に掛け渡された図示しないベルトによって、
車両エンジンの回転力が伝達され前記シャフト8が回転
する。また同時にスリップリング15の外周面に接触す
るブラシ16より界磁電流が通電されると、ロータコア
3が回転磁界を形成し、それによってステータコイル6
に交流電圧が発生する。このとき、ロータコア3とステ
ータコイル6との間で発電機能上、磁気音が発生する
が、上述のようにリブ幅(L)に対して軸方向厚さ
(H)が大きい補強リブ32を複数本設けるとロータコ
ア3の振動が大幅に低減されるので、磁気音はあまり増
大されず、騒音が低減される。
【0018】なお、リブ幅比を1.5倍にし、各メイン
リブの間に5本の補強リブを設けた場合、図4に示され
るように、低速回転域において、従来品の騒音レベルに
比べて4〜7デシベル低減されており、また、図5に示
されるように、ドライブエンドフレーム1および、リヤ
エンドフレーム2の軸方向、左右方向、上下方向への振
動も低減されていることがわかる。
【0019】ちなみに、ドライブエンドフレーム1に一
体形成されるリブのリブ幅比が1.5倍以上であれば重
量面では若干重くなるが、効果的に低い騒音レベルが得
られる。
【0020】また、本実施例では、ドライブエンドフレ
ーム1および、リヤエンドフレーム2のうちドライブエ
ンドフレーム1の補強リブ32のみを、リブ幅(L)に
対し軸方向厚さ(H)を大きくして軸方向側の剛性向上
させたが、ドライブエンドフレーム1および、リヤエン
ドフレーム2両方へリブ幅(L)に対し軸方向厚さ
(H)を大きくした補強リブを設ければ、さらに効果的
に騒音(磁気歪み)を低減できるのは勿論のことであ
る。
【0021】以上の本実施例では、発電機内部を冷却す
るための冷却風を外部より取り込む吸入窓部33の吸入
面積を、従来とほぼ同等にすることにより、出力低下、
温度上昇に悪影響をおよぼすことなく、また、異物が発
電機内に侵入して冷却ファン等を破損させる等の発電機
の信頼性を落とすことなく、騒音(磁気歪み)を低減さ
せることができる。
【0022】
【考案の効果】以上述べたように本考案においては、
ルト荷重の加わるプーリ側のドライブエンドフレームに
形成されるメインリブと、同フレーム上に形成される隣
合う他のメインリブとの間に補強リブを複数本設け、且
つその補強リブの断面形状をリブ幅(L)に対し軸方向
厚さ(H)を1.5倍以上大きくすることにより、ドラ
イエンドフレームの軸方向の大きな剛性が得られる。ま
た、前記ドライブエンドフレームの軸方向の剛性向上に
より、このドライブエンドフレームの剛性に大きく依存
するステータ及びロータの振動を抑え、発電機能上発生
する騒音(磁気歪み)を部品点数の増加をせず、大きな
重量増加を招くことなく、確実に低減することができる
という優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す要部横断面図である。
【図2】図1の矢印A方向より交流発電機を見た正面図
である。
【図3】本考案による車両用交流発電機のリブ幅比と騒
音レベルとの関係を示す特性図である。
【図4】本考案による車両用交流発電機の回転数と騒音
レベルとの関係を示す特性図である。
【図5】本考案による車両用交流発電機の回転数と各方
向の振動との関係を示す特性図である。
【図6】従来の車両用交流発電機の要部正面図である。
【符号の説明】
1 ドライブエンドフレーム 2 リアエンドフレーム 3 ロータコア 4 ロータコイル 5 ステータコア 6 ステータコイル 8 シャフト 10 ボルト穴 11a 前方冷却ファン 11b 後方冷却ファン 12a 前方軸受部 12b 後方軸受部 14 ボルト 31 メインリブ 32 補強リブ 33 吸入窓部 100 車両用交流発電機 H 軸方向厚さ L リブ幅

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のエンジンによってプーリを介して
    ベルトにより回転駆動されるシャフトと、前記シャフト
    の外周に固着され、ロータコイルが巻回されたロータコ
    アと、前記ロータコアの両側において、前記シャフトを
    回転可能に軸支する前記プーリ側の前方軸受部および
    プーリ側の後方軸受部と、 前記ロータコアの周囲を取り囲み、スタータコイルが巻
    回されたステータコアと、 前記ロータコアの両側に、前記前方軸受部および前記後
    方軸受部に隣接して設けられた前方冷却ファンおよび後
    方冷却ファンと、 前記ロータコアと前記ステータコアとを取り囲み、略椀
    形状に形成される略中心位置に前記前方軸受部及び、後
    方軸受部を有するドライブエンドフレームおよびリヤエ
    ンドフレームと、 前記ドライブエンドフレームに設けられる前記前方軸受
    部に隣接して形成される一つのメインリブと同フレーム
    に設けられる他のメインリブの間に開口する吸入窓部と
    を備える車両用交流発電機において、 前記一つのメインリブと他のメインリブとの間に、前記
    前方軸受部から略椀形状の前記ドライブエンドフレーム
    外周方向に前記前方軸受部を保持するように放射状に
    形成され、さらにリブ幅(L)に対して軸方向厚さ
    (H)が1.5倍以上の発電時の磁気音を低減する複数
    本の補強リブを配設したことを特徴とする車両用交流発
    電機。
JP1991103106U 1991-12-13 1991-12-13 車両用交流発電機 Expired - Lifetime JP2542187Y2 (ja)

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JPH0550969U JPH0550969U (ja) 1993-07-02
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Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59149452U (ja) * 1983-03-26 1984-10-05 デンヨ−株式会社 回転機
JPS6281448U (ja) * 1985-11-12 1987-05-25
JPS6390960U (ja) * 1986-11-28 1988-06-13

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JPH0550969U (ja) 1993-07-02

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