JP2542077Y2 - 情報記録再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は、主ビーム及びその前後に位置する先行ビー
ム及び後行ビームを用いて情報を記録または再生する情
報記録再生装置に関する。

（ロ）従来の技術 一般に、高密度、大容量の情報記録再生装置として、
光ディスクを利用したものが実用化されている。

この種装置にあっては、光ディスクに同心円状または
螺旋状に光ビームを照射することによって光ディスクに
ピットを形成し、情報を記録している。この時、光ビー
ムは記録トラックに正確に情報を記録するように照射さ
れる必要があり、このためには光ビームのトラックずれ
を検出し、常に光ビームが確実に記録トラックを走査す
るようにしなければならない。

そこで、このトラックずれを検出する代表的な方法と
して、特公昭53−13123号公報に見られる３ビーム方式
がある。この方法は、半導体レーザから出射された光ビ
ームを３つのビームに分け、１つを主ビームとし、その
前後に位置する２つのビームを夫々先行ビーム及び後行
ビームとして記録トラックに半分かかるように配したも
ので、先行ビームと後行ビームとの反射光量の差を検出
することにより、トラックずれが検出される。

一方、上述の如き情報記録再生装置にあっては、光デ
ィスクに記録した情報が記録せんとする情報と比較して
正確に記録されているか否かを確認する必要がある。こ
のために、通常では記録を行った後、もう一度光ディス
クを一回転させてその間に記録した情報を確認するか、
または記録用光ヘッドとは別に記録した信号の確認用光
ヘッドを設け、記録動作と同時にこの確認用光ヘッドに
て記録した信号を確認するかしている。

（ハ）考案が解決しようとする課題 しかしながら、上述の如き光ディスクに記録した情報
が記録せんとする情報と比較して正確に記録されている
か否かを確認する場合において、記録を行った後、光デ
ィスクを回転させて記録した情報を確認する方法にあっ
ては、記録とその確認のために光ディスクの２回転分の
時間を要し、記録に長時間を必要とする。また、記録用
光ヘッドとは別に記録信号の確認用光ヘッドを設ける方
法にあっては、当然ながら構成部品の増大を招き好まし
くない。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案は、前記課題を解決すべく、一つの光学式読み
取りヘッドから照射される主ビームとその前後に位置す
る先行ビーム及び後行ビームを用いて光ディスクに対し
て情報を記録または再生する情報記録再生装置におい
て、前記光ディスクに情報を記録する第１の信号を発生
する記録信号発生回路と、前記記録信号発生回路が発生
した前記第１の信号に対して所定時間だけ遅延した第２
の信号を発生する遅延信号発生回路と、前記遅延信号発
生回路が発生した前記第２の信号をパルス信号に変換す
る第１信号変換回路と、前記光ディスクで反射された前
記後行ビームを受光して電気信号に変換する光電変換素
子と、前記光電変換素子によって変換された前記電気信
号をパルス信号に変換する第２信号変換回路と、前記第
１信号変換回路によって変換されたパルス信号と、前記
第２信号変換回路によって変換されたパルス信号とを比
較して、前記パルス信号同士が一致するか否かを判定す
る信号比較判定回路と、前記信号比較判定回路の判定結
果に基づいて前記記録信号発生回路の記録動作を制御す
る制御回路とを具備し、前記制御回路は、前記信号比較
判定回路によって前記パルス信号同士が一致しないと判
定された場合には、前記光ディスクに情報を記録しない
様に前記記録信号発生回路を制御することを特徴とす
る。

（ホ）作用 本考案では、３ビーム方式のトラッキング制御方式に
おける３つのビームを利用し、先行ビームにて記録トラ
ックの状態を確認し、また後行ビームにて記録された信
号の状態を確認するようになっている。

また、制御回路は、前記信号比較判定回路によって前
記パルス信号同士が一致しないと判定された場合には、
前記光ディスクに情報を記録しない様に前記記録信号発
生回路を制御する。

（ヘ）実施例 第１図は本考案の一実施例を示すブロック図であり、
（１）は光ディスク、（２）は光ヘッドであり、半導体
レーザ（３）、半導体レーザ（３）から出射される光ビ
ームを主ビーム、先行ビーム及び後行ビームの３つに分
割する回折格子（４）、ビームスプリッタ（５）、３つ
の光ビームを光ディスク（１）上の所定の位置に集光す
る対物レンズ（６）、対物レンズ（６）を駆動する駆動
コイル（７）、主ビームの光ディスク（１）による反射
光を検出する主検出器（８）及び先行ビームと後行ビー
ムの光ディスク（１）による反射光を検出する第１及び
第２検出器（8a）（8b）からなる。（９）は第１及び第
２検出器（8a）（8b）の検出出力の差を求め、それに基
づき駆動コイル（７）を制御して対物レンズ（６）のト
ラッキング制御を行うトラッキング制御回路、（10）は
後行ビームの光ディスク（１）による反射光を検出する
第２検出器（8b）の検出信号をパルス信号に変換するコ
ンパレータ、（11）は光ディスク（１）に記録するパル
ス信号を発生する記録信号発生回路、（12）は記録信号
発生回路（11）にて発生される信号を所定時間Ｔだけ遅
延させる遅延回路、（13）はコンパレータ（10）にて生
成されたパルス信号と記録信号発生回路（11）にて発生
された後、遅延回路（12）にて遅延されたパルス信号と
を比較するパルス比較回路、（14）は第１検出器（8a）
の検出結果またはパルス比較回路（13）の比較結果に基
づいて記録信号発生回路（11）を制御する記録制御回路
である。

この構成において、光ディスク（１）に信号を記録す
る動作について第２図の信号波形図を参照して説明す
る。

図示していない指示回路から信号の記録指令が記録制
御回路（14）に出されると、記録制御回路（14）は記録
信号発生回路（11）に対して指示を出す。記録信号発生
回路（11）は第２図（Ａ）に示すような記録信号に基づ
いて半導体レーザ（３）の出射光を変調する。この出射
光は回折格子（４）、ビームスプリッタ（５）及び対物
レンズ（６）を経て光ディスク（１）に照射され、光デ
ィスク（１）に記録がなされる。

この信号記録時、先行ビーム及び後行ビームの光ディ
スク（１）における反射光を検出する第１検出器（8a）
及び第２検出器（8b）は、主ビームのトラッキングを制
御するべく、トラッキング制御回路（９）に入力されて
いるが、更に、第２検出器（8b）の出力はコンパレータ
（10）にも与えられている。

ここで、第２検出器（8b）の出力は、第２図（Ｂ）に
示すように、信号の振幅は小さいものの主ビームにより
光ディスク（１）に記録された信号を示すものとなって
いる。但し、後行ビームが主ビームよりＴ時間だけ遅れ
ているため、第２検出器（8b）にて得られる信号も、記
録信号発生回路（11）から発生される信号に対してＴ時
間遅れている。

第２検出器（8a）の出力はコンパレータ（10）にてパ
ルス信号とされる。一方、記録信号発生回路（11）にて
発生される信号は、遅延回路（12）にてＴ時間だけ遅延
されると共にパルス信号とされる。

こうして、パルス信号とされた２つの信号は、パルス
比較回路（13）にて比較される。今、この比較結果が同
じである場合は、光ディスク（１）に信号が正しく記録
されたことを示すが、逆に、比較結果が異なる場合は、
光ディスク（１）に正しく信号が記録されていないこと
を示す。

そこで、比較結果が異なる場合、パルス比較回路（1
3）はその旨を記録制御回路（14）に知らせることによ
り、記録制御回路（14）は記録信号発生回路（11）に対
して記録信号の発生を停止するように指示する。従っ
て、信号の記録動作が停止される。

このようにして、信号の記録動作及び確認動作をほぼ
同じに行うことができる。

また、信号を記録するに際し、先行ビームの光ディス
ク（１）における反射光を検出している第１検出器（8
a）の検出結果も記録制御回路（14）に与えられてい
る。そして、第１検出器（8a）が何らかの信号を検出し
た場合、記録制御回路（14）は一旦記録動作を停止する
べく、記録信号発生回路（11）に記録信号停止指示を行
う。これにより、すでに光ディスク（１）に記録されて
いる信号上への二重書き込みを防止することができる。

（ト）考案の効果 本考案によれば、主ビーム及びその前後に位置する先
行ビーム及び後行ビームを用いて情報を記録または再生
する情報記録再生装置において、上記先行ビームを用い
て記録トラックの情報信号記録状態を確認するととも
に、上記後行ビームを用いて上記主ビームにより記録さ
れた信号を直ちに読み取り、正確に記録されているか否
かを確認するように構成されているので、特別の光ヘッ
ドを設けることなく、従来通りの光ヘッドのみで、信号
の記録が正確に為されているか否かを確認することがで
きる。

また、記録された情報が正しくない場合には記録動作
を停止するので、無駄な時間が発生しない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロック図、第２図は
信号波形図を示す。 （２）……光ヘッド、（8a）……第１検出器、（8b）…
…第２検出器、（11）……記録信号発生回路、（13）…
…パルス比較回路、（14）……記録制御回路。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一つの光学式読み取りヘッドから照射され
   る主ビームとその前後に位置する先行ビーム及び後行ビ
   ームとを用いて光ディスクに対して情報を記録または再
   生する情報記録再生装置において、 前記光ディスクに情報を記録する第１の信号を発生する
   記録信号発生回路と、 前記記録信号発生回路が発生した前記第１の信号に対し
   て所定時間だけ遅延した第２の信号を発生する遅延信号
   発生回路と、 前記遅延信号発生回路が発生した前記第２の信号をパル
   ス信号に変換する第１信号変換回路と、 前記光ディスクで反射された前記後行ビームを受光して
   電気信号に変換する光電変換素子と、 前記光電変換素子によって変換された前記電気信号をパ
   ルス信号に変換する第２信号変換回路と、 前記第１信号変換回路によって変換されたパルス信号
   と、前記第２信号変換回路によって変換されたパルス信
   号とを比較して、前記パルス信号同士が一致するか否か
   を判別する信号比較判定回路と、 前記信号比較判定回路の判定結果に基づいて前記記録信
   号発生回路の記録動作を制御する制御回路とを具備し、 前記制御回路は、前記信号比較判定回路によって前記パ
   ルス信号同士が一致しないと判定された場所には、前記
   光ディスクに情報を記録しない様に前記記録信号発生回
   路を制御すること、 を特徴とする情報記録再生装置。