JP2541828B2 - 触媒担体用基体 - Google Patents

触媒担体用基体

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JP2541828B2
JP2541828B2 JP62232038A JP23203887A JP2541828B2 JP 2541828 B2 JP2541828 B2 JP 2541828B2 JP 62232038 A JP62232038 A JP 62232038A JP 23203887 A JP23203887 A JP 23203887A JP 2541828 B2 JP2541828 B2 JP 2541828B2
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圭二 和泉
武典 出口
めぐみ 村上
英敏 田中
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔従来の技術〕 本発明は触媒を担持するための基体に関する。詳しく
は、気体ないし液体を触媒に接触させ、これら流体中の
成分の触媒との接触反応を行わせる為に用いる触媒担体
用基体に関する。
上記触媒担体の具体的な一例は、自動車等の排気経路
に設置され、排気ガス中の各種酸化物を分解して排気ガ
スを清浄化する為に用いる触媒コンバータである。本発
明は該触媒コンバータ用基体として好適な基体を提供す
るものである。
〔従来技術と問題点〕
現在、排気ガスの浄化を目的として自動車の排気ガス
経路に触媒コンバータが設置されている。該コンバータ
は一般に800℃〜約1200℃に及ぶ高温の腐食性ガスに曝
されるので高温下での耐酸化性を有する必要があり、触
媒担体を保持するフレームにはハニカム状のセラミック
スが従来用いられている。しかし、セラミックス製フレ
ームには次の問題がある。
a.熱伝導度が小さいので、基体の温度上昇が遅く、運転
開始時の排気ガス浄化が期待できない。
b.熱衝撃や機械振動に弱い。
c.金属との熱膨張差が大きいので、コンバータシェルに
固定するのが難しい。
上記セラミック製コンバータの欠点を解消するため、
最近、触媒担体のフレーム材として板厚50μm程度の耐
熱性ステンレス鋼フォイル(箔)を用いることが検討さ
れ、欧米では既に実用化されている。ステンレス鋼は高
温での耐酸化性に優れることから、ステンレス鋼の箔を
コルゲート加工してハニカム状のフレームを形成し、該
フレームに触媒の担持体となるγ−Al2O3をコーティン
グして、乾燥焼結した後、触媒コーティングを施して上
記コンバータを製造している。該コンバータはメタリッ
クフレームコンバータと称されている。ところが上記ス
テンレス製のフレームは触媒担体となるアルミナとの密
着性が必ずしも充分ではなく、その為、種々の改良が試
みられている。その一例として、Alを3〜8%含有する
Al含有ステンレス鋼を用い、該ステンレス鋼の箔を焼な
まし後にコルゲート加工し、成形後、更に熱処理して鋼
中のAlを利用してステンレス鋼表面にα−Al2O3ウイス
カーを生成させ、該針状結晶の上にγ−Al2O3をコーテ
ィングする方法が知られている(特開昭56−96726)。
この他、α−Al2O3ウイスカーの生成を促進するため上
記Al含有ステンレス鋼を予めCO2雰囲気等で加熱処理す
る方法(特開昭57−71898)、あるいはステンレス鋼の
成分にZr、Y等を添加し機械的強度や高温クリープ特性
を改善する方法(特開昭56−121641、同58−177437)等
が知られている。
ところが、ステンレス鋼を用いて触媒コンバータのフ
レームを形成する上記従来方法は、何れも加熱処理によ
りステンレス鋼表面にアルミナウイスカーを生成させた
後に、γ−アルミナを該ウイスカー上に塗布し乾燥させ
て上記触媒担持用アルミナ層を形成している。従って、
製造工程が煩雑であり、また、アルミナウイスカーとγ
−アルミナ層との密着性を高めるには最適な加熱条件下
でアルミナウイスカーを生成させる必要があり、加熱処
理温度の調整も煩わしい。
〔問題点の解決に係る知見〕
本発明者は、金属アルコキシド乃至アセチルアセトネ
ート金属塩から形成される或る種の金属酸化物は緻密で
且つ下地との密着性に優れることに注目し、該金属酸化
物層を介してアルミナ層を被覆させた触媒担体用基体の
製造を試み、該基体は従来の基体に比べ、アルミナ層の
密着性が良く、更に、高温での耐酸化性が向上して触媒
機能が一層向上することを見出した。
〔発明の構成〕
本発明によれば、金属材の少なくとも片面に触媒を担
持するためのアルミナ層を有する基体であって、該アル
ミナ層が金属アルコキシド乃至アルキルアセトネート金
属塩の1種または2種以上から形成された金属酸化物層
を介して金属材表面に被覆されていることを特徴とする
触媒担体用基体が提供される。
本発明の基体には耐熱性を有する金属材が用いられ
る。該金属材としてはステンレス鋼、耐熱鋼、ニッケル
等が好適に用いられる。特にステンレス鋼は耐熱性に優
れるので好ましい。ステンレス鋼は、Cr:3〜30%、C:0.
2%以下、Mn:2%以下、Si:5%以下、Al:15%以下、残部
が鉄および不可避的不純物からなるものが好ましい。鋼
中のCr含有量が3%未満では母材の耐高温酸化性が不十
分である。尚、ステンレス鋼は一般には11%以上のCrを
含有するものであるが、3%以上のCrが含有されていれ
ば最少限必要な耐高温酸化性を得ることができるので3
%以上のCrを含有するものをステンレス鋼の範囲に含む
ものとする。Cr含有量が30%を越えても母材の耐酸化性
はCr30%含有の場合と大差ない。鋼中のC量は一般のス
テンレス鋼に含有される量であり、母材の圧延性、加工
性を高める観点からは0.08%以下が好ましい。尚、鋼中
のC量が0.2%を越えると上記耐熱性および被覆層の付
着強度が低下する傾向が生じるので鋼中のC量は0.2%
以下が好ましい。また、Mn、Siは不可避的不純物の一つ
としてステンレス鋼に一般的に含有されており、その含
有量は概ね夫々0.8%以下であるが、Mnは高温での強度
を高め、またSiは耐熱性および高温での強度を高める効
果を与えることから、Mn2%以下、Si5%以下含有するも
のが好ましい。Mn及びSiが上記含有量を越えるとステン
レス鋼の圧延性および加工性が低下する。その他、上記
ステンレス鋼は、Ti、Nb、V、Zrを1.0%以下、或いはA
lを5.0%以下含有するものでも良い。Ti等は母材の圧延
性を向上する効果を有する。またAlは母材の耐熱性を高
める。
本発明の基体は、触媒を担持するためのアルミナ層が
金属アルコキシド乃至アルキルアセトネート金属塩の1
種または2種以上から形成された金属酸化物層を介して
上記金属材表面に被覆されている。金属アルコキシドは
次の一般式で示される。
Mm(OR)、Mは金属元素 Rはアルキル基などの炭化水素基 本発明においては、Al、Zr、Ti、Si、Y又はCeのメト
キシド、エトキシド、イソプロポキシド、n−ブトキシ
ド等が好適に用いられる。
アルキルアセトネート金属塩は次の一般式で示され
る。
(CH3COCHCOCH3mMN、Mは金属元素 本発明においては、Al、Zr、Ti、Si、Y又はCeのアル
キルアセトネート金属塩が好適に用いられる。
これらの金属アルコキシド乃至アルキルアセトネート
金属塩は、通常アルコール溶液に溶解して用いられる。
アルコールは上記化合物を均一に溶解分散出来るもので
あれば良い。例えば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、ブチルアルコールなどが用いられる。これら金属
アルコキシド液またはアルキルアセトネート金属塩液を
上記ステンレス鋼等の表面に均一に塗布し、加熱処理す
ることにより上記金属の酸化物層が形成される。上記溶
液を塗布する方法としては、浸漬法、スプレー法、スピ
ン法、ロールコート法等、適宜の方法を採用できる。
上記溶液の塗布量は、加熱により生成する金属酸化物
層の厚さが、0.005〜0.1μmとなる範囲が好ましい。該
加熱処理は、100℃以上、好ましくは150〜200℃で行な
うと良い。該温度範囲の加熱処理により、水酸基を多量
に含む金属酸化物皮膜が形成される。
上記金属酸化物皮膜の上に触媒担持用アルミナ層が形
成される。該アルミナ層は通常、アルミナゾルを上記金
属酸化物膜上に塗布し、乾燥、加熱することにより形成
される。
自動車用の触媒コンバータ等の基体は、ステンレス鋼
等のフォイルをコルゲート加工して製造されるが、上記
金属酸化物層の形成はコルゲート加工の前でも良くまた
後でも良い。更に、フォイル状のステンレス鋼に金属酸
化物層を形成しても良く、またステンレス鋼薄板表面に
該金属酸化物層を形成した後にフォイル状に圧延しても
良い。
〔発明の効果〕
本発明の基体は、金属酸化物層に残存する水酸基とア
ルミナ層に残存する水酸基と間に脱水縮合反応が生じ、
アルミナ層が金属酸化物層と強固に結合する。この為、
ステンレス鋼表面にアルミナを直接被覆させる場合より
も格段にアルミナ層の密着性が高い。
また上記金属酸化物層は非常に緻密であり、酸素透過
性が低いため、高温でのステンレス鋼等の表面酸化が抑
制され、耐酸化性が向上する。
このγ−Al2O2層は、さらに白金、ロジウム等の金属
触媒がコーティングされるが、γ−Al2O3は、これらの
金属触媒の担持性が著しく優れ、また、γ−Al2O3は、
多孔質であり表面積が大きいので、担持された金属触媒
量が多くなる為、排ガスの清浄効率(触媒効率)が良好
である為である。
〔実施例および比較例〕
第1表に示す成分のステンレス鋼フォイルを用い(板
厚50μm)、アセトン中で超音波により脱脂を行なった
後、該ステンレス鋼フォイルを第3表に示す組成のアル
コール溶液に浸漬し、2mm/秒の一定速度で引き上げ、表
面に金属アルコキシドないしアセチルアセトネート金属
塩を均一に塗布した。次いで、該試料を200℃の電気炉
に装入し、10分間加熱処理して水酸基が多量に残存した
金属酸化物膜を形成した(膜厚約0.05μm)。
引き続き、第2表に示す条件で、上記金属酸化物膜の
上にγ−アルミナをコーテングした。
一方、比較例として上記金属酸化物膜を形成しないス
テンレス鋼フォイルを用い、該フォイル表面に第2表の
条件で同様にγ−アルミナをコーテングした。
上記2種の試料についてγ−アルミナ層の密着性を調
べた。該試験は、試料表面に2mm平方に基盤目の切り込
みを入れて、テープ剥離により行なった。この結果を第
3表に併せて示す。尚、該密着性の評価基準は次の通り
である。
×:剥離度15%以上 ◎:剥離度2〜5%未満

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属材の少なくとも片面に触媒を担持する
    ためのアルミナ層を有する基体であって、該アルミナ層
    が金属アルコキシド乃至アルキルアセトネート金属塩の
    1種または2種以上から形成された金属酸化物層を介し
    て金属材表面に被覆されていることを特徴とする触媒担
    体用基体。
  2. 【請求項2】上記金属酸化物層が、Al、Zr、Ti、Si、Y
    又はCeの金属アルコキシド乃至アルキルアセトネート金
    属塩から形成された特許請求の範囲第1項の基体。
  3. 【請求項3】上記金属材がステンレス鋼、耐熱鋼、ニッ
    ケル板である特許請求の範囲第1項の基体。
  4. 【請求項4】上記金属材が、Cr:3〜30重量%(以下
    %)、C:0.2%以下、Mn:2%以下、Si:5%以下、Al:15%
    以下、残部が鉄および不可避的不純物からなるステンレ
    ス鋼である特許請求の範囲第1項の基体。
  5. 【請求項5】上記アルミナ層の厚さが、1〜10μmであ
    り、上記金属酸化物層の厚さが、0.005〜0.1μmである
    特許請求の範囲第1項の基体。
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