JP2541579Y2

JP2541579Y2 - 刈払機用刈刃

Info

Publication number: JP2541579Y2
Application number: JP1992035778U
Authority: JP
Inventors: 忠正中村
Original assignee: 忠正中村
Priority date: 1992-04-28
Filing date: 1992-04-28
Publication date: 1997-07-16
Anticipated expiration: 2007-04-28
Also published as: JPH0619417U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、刈払機用刈刃に係り、
より詳細には、草刈作業を行う際に、刈払機の回転軸へ
の草の巻き付きを防止し、スムーズな草刈りを行えるよ
うにした刈払機用刈刃に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、草刈作業に用いる刈払機用刈刃
は、中央に刈払機の回転軸に装着・固定するための軸孔
が設けられ、外周囲に複数個の刈刃が形成された鋼製の
円板よりなる。そして、草刈作業をするには、該刈払機
の回転軸に刈払機用刈刃を装着することで行うようにし
ている。

【０００３】しかし、このような刈払機用刈刃の場合、
刈払する草の種類によっても相違するが、該草が回転軸
に巻き付き、草刈作業を中断し、該巻き付いた草を取り
除く必要があるという問題がある。

【０００４】そこで、このようなことに対処し、近年で
は、刈払機用刈刃に小さい刈刃を重ねて設ける構成のも
のが提案されている。そして、この刈払機用刈刃の場
合、刈払機の回転軸に巻きつく草を、前記小さい刈刃に
よって、刈払うことで、防止できるという利点を有す
る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】しかし、このような刈
払機用刈刃の場合、別個の刈刃を必要とするため、次の
ような問題がある。すなわち、二つの刈払刃を用いるため、刈払機の回転軸への装
着に手数を要する。構成が複雑となる。二つの刈払刃の間に，草が入り込み、該草の取り除
きに手数を要する。等の問題がある。

【０００６】本考案は、上述した課題に対処して創作し
たものであって、その目的とする処は、簡単な構成でも
って、草刈作業を行う際に、刈払機の回転軸への草の巻
き付きを防止し、スムーズな草刈りを行えるようにした
刈払機用刈刃を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そして、上記課題を解決
するための手段としての本考案の請求項１の刈払機用刈
刃は、軸孔と同心円上に、該軸孔より若干大きい複数個
の草巻き付き防止孔を設けてなる刈払機用刈刃であっ
て、該草巻き付き防止孔の内周縁と、該軸孔の外周縁と
の最短距離が、０．８ｃｍ〜２ｃｍの範囲で、また該草
巻き付き防止孔の孔径が、２ｃｍ〜３ｃｍの範囲で、か
つ該複数個の草巻き付き防止孔の外周縁を結んでつくる
最大円が、前記刈刃外周と軸孔とを結ぶ距離の中間位置
より該軸孔寄りに位置する構成としている。また請求項
２の刈払機用刈刃は、前記請求項１の刈払機用刈刃にお
いて、前記草巻き付き防止孔が、回転方向後側の孔縁の
１／２〜２／３の範囲に切刃を形成した構成としてい
る。更に請求項３の刈払機用刈刃は、前記請求項１の刈
払機用刈刃において、前記草巻き付き防止孔の個数が、
刈払機用刈刃を形成する円板外周に設けられた刃部の刃
数の１／２〜２／３個とした構成としている。

【０００８】

【作用】本考案の刈払機用刈刃は、従来の刈刃と同様
に、刈払機の回転軸に装着し、該回転軸の回転によって
草刈作業を行う。そして、草刈作業において、通常、該
草は回転軸の回転力に誘導されて巻き付くように作用す
るが、本考案の請求項１の刈払機用刈刃の場合、軸孔の
周囲に、該軸孔より若干大きい複数個の草巻き付き防止
孔が設けられているだけでなく、該草巻き付き防止孔の
内周縁と、該軸孔の外周縁との最短距離を、０．８ｃｍ
〜２ｃｍの範囲としていることにより、刈払機の回転軸
に巻きつこうとする草を、スムーズに、この草巻き付き
防止孔に誘導できる。これは、実験の結果、得られた数
値であって、０．７ｃｍより短い場合、該刈払機に固定
するための取り付け具との間に、草が入り込み、前記回
転軸に草の一部が巻きつき、草の刈払いが行えなくな
り、また２ｃｍを越える場合は、前記巻きつこうとする
草を、草巻き付き防止孔内に誘導できない。本考案の場
合、０．８ｃｍ〜２ｃｍの範囲としていることにより、
スムーズに、この草巻き付き防止孔に誘導できる。ま
た、該草巻き付き防止孔の孔径が、２ｃｍ〜３ｃｍの範
囲で、かつ該複数個の草巻き付き防止孔の外周縁を結ん
でつくる最大円が、前記刈刃外周と軸孔とを結ぶ距離の
中間位置より該軸孔寄りに位置させているので、刈刃の
強度を低下させることがない。また刈刃の磨耗の際の修
正が十分に行える。これに対して、草巻き付き防止孔の
位置が、前記最大円が、前記刈刃外周と軸孔とを結ぶ距
離の中間位置より該刈刃側に位置すると、刈刃自体の強
度が低下し、かつ刈刃の修正ができなくなる。更に、請
求項２の刈払機用刈刃は、回転方向後側の孔縁の１／２
〜２／３の範囲に切刃を形成しているので、巻き付こう
とする草を良好に切断でき、その切断性を良好にでき
る。

【０００９】また、本考案の刈払機用刈刃は、一枚の円
板よりなる刈刃の軸孔の周囲に複数個の草巻き付き防止
孔を設けているので、該円板に生じる熱を放散できるこ
とより、作業終了後の刈刃取り外しをスムーズに行える
ように作用する。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照しながら、本考案を具体化
した実施例について説明する。ここに、図１〜図３は、
本考案の一実施例を示し、図１は平面図、図２は裏面
図、図３は図１のＡ−Ａ断面図である。

【００１１】本実施例の刈払機用刈刃１は、概略する
と、８枚刃よりなる円板状の刈払機用刈刃であって、中
央に軸孔２を有し、軸孔２の同心円上に、複数個の草巻
き付き防止孔３，３・・を有する構成よりなる。なお、
図面においては、草巻き付き防止孔を４個設けた構成と
している。

【００１２】草巻き付き防止孔３，３・・は、軸孔２の
同心円上に穿設されていて、その大きさは、軸孔２より
若干大きい径の孔よりなる。ここで、防止孔３，３・・
の径は、２〜３ｃｍ程度で、内周縁３ａに切刃３ｂが形
成されている。切刃３ｂは刈刃１の回転方向の後側の内
周縁３ａに沿って、１／２〜２／３の範囲にわたって形
成されている。切刃３ｂは、刈刃１における刃１ａと同
じ面に形成され、該刈刃１の回転によって、巻き付く草
をカットできるように形成されている。

【００１３】また、草巻き付き防止孔３，３・・は、軸
孔２より０．８〜２ｃｍ程度の間隔を開けて穿設され、
その個数が、刈払機用刈刃の刈刃数の１／２〜２／３個
とされている。ここで、草巻き付き防止孔３の個数を、
該刈刃数の１／２〜２／３個とし、かつ径を２〜３ｃｍ
程度としたのは、刈払機に装着し、草刈作業を行った結
果得たもので、防止孔３の個数が刈刃数の１／２未満の
場合には、巻き付き防止効果が充分に得られず、反対に
２／３個を超える場合は、強度性の点で問題が生じるお
それのあることを考慮したものである。

【００１４】本実施例の刈払機用刈刃１は、従来の刈払
機の回転軸に装着し、該回転軸の回転によって草刈作業
を行う。ここで、草刈作業において、該草は回転軸の回
転力に誘導されて巻き付くように作用するが、軸孔２の
周囲の草巻き付き防止孔，３・・が設けられていること
より、回転軸に巻き付こうとする草が、草巻き付き防止
孔３，３・・内に入り込んむと、その内周縁３ａに形成
されている切刃３ｂによって、カットされて、回転軸へ
の巻き付きを防止できるように作用する。

【００１５】また、一枚の円板よりなる刈刃１の軸孔２
の周囲に複数個の草巻き付き防止孔３，３・・によっ
て、該円板に生じる熱を放散でき、作業終了後の刈刃取
り外しをスムーズに行えるようにも作用する。

【００１６】なお、本考案は、上述した実施例に限定
されるものでなく、本考案の要旨を変更しない範囲内で
変形実施できる構成を含む。因みに、前述した実施例に
おいては、刈刃を８枚刃の構成で説明したが、４枚刃、
６枚刃、丸刃等の刃数の異なる構成としてもよいことは
当然である。

【００１７】

【考案の効果】本考案の請求項１の刈払機用刈刃によれ
ば、軸孔の周囲に、該軸孔より若干大きい複数個の草巻
き付き防止孔が設けられているだけでなく、該草巻き付
き防止孔の内周縁と、該軸孔の外周縁との最短距離を、
０．８ｃｍ〜２ｃｍの範囲としていることにより、刈払
機の回転軸に巻きつこうとする草を、スムーズに、この
草巻き付き防止孔に誘導でき、また、該草巻き付き防止
孔の孔径が、２ｃｍ〜３ｃｍの範囲で、かつ該複数個の
草巻き付き防止孔の外周縁を結んでつくる最大円が、前
記刈刃外周と軸孔とを結ぶ距離の中間位置より該軸孔寄
りに位置させているので、刈刃の強度を低下させること
がなく、また刈刃の磨耗の際の修正が十分に行えるとい
う効果を有する。請求項２の刈払機用刈刃によれば、回
転方向後側の孔縁の１／２〜２／３の範囲に切刃を形成
しているので、巻き付こうとする草を良好に切断でき、
その切断性を良好にできるという効果を有する。また、
請求項３の刈払機用刈刃によれば、前記草巻き付き防止
孔の個数が、刈払機用刈刃を形成する円板外周に設けら
れた刃部の刃数の刃数の１／２〜２／３個としているの
で、十分な巻きつきを防止できるという効果を有する。

【００１８】従って、本考案によれば、簡単な構成でも
って、草刈作業を行う際に、刈払機の回転軸への草の巻
き付きを防止し、スムーズな草刈りを行えるようにした
刈払機用刈刃を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の平面図である。

【図２】裏面図である。

【図３】図１のＡ−Ａ断面図である。

【符号の説明】

１・・・刈払機用刈刃、２・・・軸孔、３・・・草巻き
付き防止孔、３ａ・・・防止孔の内周縁、３ｂ・・・防
止孔の切刃

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】軸孔と同心円上に、該軸孔より若干大き
い複数個の草巻き付き防止孔を設けてなる刈払機用刈刃
であって、該草巻き付き防止孔の内周縁と、該軸孔の外
周縁との最短距離が、０．８ｃｍ〜２ｃｍの範囲で、ま
た該草巻き付き防止孔の孔径が、２ｃｍ〜３ｃｍの範囲
で、かつ該複数個の草巻き付き防止孔の外周縁を結んで
つくる最大円が、前記刈刃外周と軸孔とを結ぶ距離の中
間位置より該軸孔寄りに位置することを特徴とする刈払
機用刈刃。
【請求項２】前記草巻き付き防止孔が、回転方向後側
の孔縁の１／２〜２／３の範囲に切刃を形成している請
求項１に記載の刈払機用刈刃。
【請求項３】前記草巻き付き防止孔の個数が、刈払機
用刈刃を形成する円板外周に設けられた刃部の刃数の１
／２〜２／３個である請求項１に記載の刈払機用刈刃。