JP2541366B2 - コンクリ―ト梁とコンクリ―ト梁用下コンクリ―ト梁部材 - Google Patents

コンクリ―ト梁とコンクリ―ト梁用下コンクリ―ト梁部材

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JP2541366B2 JP31738992A JP31738992A JP2541366B2 JP 2541366 B2 JP2541366 B2 JP 2541366B2 JP 31738992 A JP31738992 A JP 31738992A JP 31738992 A JP31738992 A JP 31738992A JP 2541366 B2 JP2541366 B2 JP 2541366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシェッド,キーパー等の
落石防止構造物の主桁あるいは橋梁の主桁などのコンク
リート梁に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物には多くのコンクリ
ート梁が用いられ、例えば落石防止構造物であるシェッ
ドやキーパーの屋根を構成する主桁や、橋梁の主桁など
が知られている。そして、そのコンクリート梁は、落石
防止構造物では片持ち梁、両端支持梁の内では単純梁構
造や一剛接二ヒンジラーメン構造等として用いられた
り、橋梁の主桁では両端支持梁などとして用いられてい
る。また、前記道路上部を覆うシェッドの屋根を施工す
る場合、従来行われていた現場打ちのコンクリート製作
に代わって、工場で製作したプレキャストコンクリート
を用いる方法が広く用いられ、この方法は屋根を複数の
主桁に分割し、その主桁を工場製作し、その複数のプレ
キャストコンクリート製の主桁を現場で組んで屋根を構
築するものである。そして、その工場製作されかつプレ
テンション方式でプレストレストを付与した主桁を用い
ることにより、現場でのコンクリート打設などの作業を
軽減し、また構造的に安定したコンクリート構造物を構
築することができる。そして図21に示すように、その
主桁AはPC鋼材Bによりプレストレストを付与し、コ
ンクリートのみの場合に比べて断面性能の向上が得ら
れ、その断面積を比較的小さくすることができる。とこ
ろでこのような利点のあるプレキャスト製品ではある
が、設計条件により大型断面が必要となり、例えば図2
1のおいて高さ寸法Hが2メートルを越えるような場合
では、工場の製作能力あるいは運搬等の問題から実際上
製作が困難になることがあり、また、工場製作が可能で
あっても断面の大型化に伴って主桁Aの一個あたりの重
量が増大し、現場で特別に大きな能力の重機が必要にな
るとともに、その架設作業が煩雑になる面があった。こ
のため大型のコンクリート梁を製作する場合は、現場打
ちコンクリートによる現場施工が行われ、図22は現場
打ちコンクリートを用いた片持ち梁状のシェッド構築の
一例であり、同図に示すように、道路上に屋根全体の型
枠Cを組み、かつこの型枠Cを支持する複数の支持枠D
を組み、その型枠C内にコンクリートEを打設してコン
クリート梁である屋根Fを構築するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の現場打
ちコンクリートによる施工方法では、現場で前記型枠C
を組み、さらにこの道路全面に張出した型枠Cを前記支
持枠Dにより支持するというように、屋根全体の型枠C
とこの型枠Cを支持する支持枠Dを組むために現場で多
くの工程が必要になり比較的工費が増加するとともに、
上述したプレキャスト製のものを用いる方法に比べて施
工性に劣る面があり、加えて工期の短縮が難しい上に、
打設したコンクリートEが硬化するまで、前記支持枠D
により道路を全面的に閉鎖しければならないという欠点
もあった。一方、前記プレキャスト製のものでは、上述
したようにプレテンション方式で緊張力を付与しただけ
では強度上断面積の小型化に限度があり、製品が大型化
すると製作が実際上困難になったり、架設などの作業が
煩雑になって大型の梁の施工には不向きな面があった。
【0004】そこで本発明は施工性に優れ、かつ効果的
に構造強度を高めることができるコンクリート梁とコン
クリート梁用下コンクリート梁部材を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、プレ
キャストコンクリートからなる下コンクリート梁部材
と、この下コンクリート梁部材上にコンクリートを一体
に打設して形成される上コンクリート梁部とからなるコ
ンクリート梁であって、前記下コンクリート梁部材には
プレテンション方式で緊張力を付与し、前記上コンクリ
ート梁部にはポストテンション方式で緊張力を付与した
ものである。
【0006】また請求項2の発明は、プレキャストコン
クリートからなる下コンクリート梁部材と、この下コン
クリート梁部材上にコンクリートを一体に打設して形成
される上コンクリート梁部とからなるコンクリート梁で
あって、前記下コンクリート梁部材にはポストテンショ
ン方式で緊張力を付与し、前記上コンクリート梁部には
ポストテンション方式で緊張力を付与したものである。
【0007】また請求項3の発明は、プレキャストコン
クリートからなる下コンクリート梁部材と、この下コン
クリート梁部材上にコンクリートを一体に打設して形成
される上コンクリート梁部とからなるコンクリート梁で
あって、前記下コンクリート梁部材にはプレテンション
方式及びポストテンション方式で緊張力を付与し、前記
上コンクリート梁部にはポストテンション方式で緊張力
を付与したものである。
【0008】また請求項4の発明は、上部にコンクリー
トを一体に打設してコンクリート梁を形成するコンクリ
ート梁用下コンクリート梁部材であって、この下コンク
リート梁部材に緊張力により、両端支持で前記コンクリ
ートを打設可能な強度を付与したものである。
【0009】
【作用】請求項1の構成により、プレテンション方式に
より緊張力を付与した下コンクリート梁部材を現場にて
架設し、その下コンクリート梁部材を型枠の代わりに用
いて上コンクリート梁部をコンクリートの打設により形
成し、かつその上コンクリート梁部にポストテンション
を付与してコンクリート梁を構築し、また、プレテンシ
ョン方式とポストテンション方式との合成した緊張力に
よって、前記コンクリート梁に所定の構造強度を与え
る。
【0010】また請求項2の構成により、ポストテンシ
ョン方式により緊張力を付与した下コンクリート梁部材
を現場にて架設し、その下コンクリート梁部材を型枠の
代わりに用いて上コンクリート梁部をコンクリートの打
設により形成し、かつその上コンクリート梁部にポスト
テンションを付与してコンクリート梁を構築し、また、
上コンクリート梁部のポストテンション方式と下コンク
リート梁部材のポストテンション方式との合成した緊張
力によって、前記コンクリート梁に所定の構造強度を与
える。
【0011】また請求項3の構成により、プレテンショ
ン方式及びポストテンション方式により緊張力を付与し
た下コンクリート梁部材を現場にて架設し、その下コン
クリート梁部材を型枠の代わりに用いて上コンクリート
梁部をコンクリートの打設により形成し、かつその上コ
ンクリート梁部にポストテンションを付与してコンクリ
ート梁を構築し、また、下コンクリート梁部材のプレテ
ンション方式及びポストテンション方式の緊張力と、上
コンクリート梁部のポストテンション方式の緊張力との
合成によって、前記コンクリート梁に所定の構造強度を
与える。
【0012】また請求項4の構成により、下コンクリー
ト梁部材の中央側下方を開放した状態で該梁部材の両端
を支持して架設し、この両端のみを支持した下コンクリ
ート梁部材に、上コンクリート梁部を打設することがで
きる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1ないし図4は本発明の第1実施例を示
し、同図において、道路Rの上部に片持ち状に設けられ
るシェッドの屋根1は、プレキャストコンクリートから
なる複数の下コンクリート梁部材2を道路Rの長手方向
に連結し、その上部に上コンクリート梁部3を現場で打
設して構築され、その下コンクリート梁部材2の一個の
大きさは、例えば道路幅員方向の幅が12.5メート
ル,長手方向の幅が2メートル程度の大型なものに形成
されている。4はコンクリート基礎壁であり、山側の地
盤GにPC鋼材等の定着部材5により定着されており、
その上部には段差状の梁固定部6が形成されている。前
記下コンクリート梁部材2は、平板状の頂版部7と幅方
向に連続するウエブ8と長手方向に連続する横梁部9,
9Aとからなり、その頂版部7とウエブ8とには、複数
のPC鋼材10によってプレテンション方式で幅方向に緊
張力すなわちプレストレストが工場製作時に付与されて
いる。さらに、前記横梁部9,9Aには、複数のダクト
11が長手方向に形成され、連続する各ダクト11に横締用
PC鋼材12を挿入しポストテンション方式で複数の下コ
ンクリート梁部材2が一体に緊結される。また、図1中
右側の横梁部9と上コンクリート梁部3とコンクリート
基礎壁4とを幅方向に挿通するようにしてPCケーブル
13が配置され、このPCケーブル13は前記PC鋼材10よ
り大径で引張強度が大なものが用いられ、また、前記下
コンクリート梁部材2には、そのPCケーブル13を挿通
するダクト14が工場にて形成されており、そのPCケー
ブル13の基端側は、前記梁固定部6の上方に間隔Lを置
いて前記コンクリート基礎壁4に固着される。さらに、
前記下コンクリート梁部材2の基端は前記梁固定部6に
アンカーバー15により固着される。
【0014】前記下コンクリート梁部材2のPC鋼材10
による緊張力の構成について説明すると、その下コンク
リート梁部材2は、図4に示すように、梁部材自身の自
重をほぼ等分布荷重W2とし、前記上コンクリート梁部
3の荷重をほぼ等分布荷重W3とし、さらにこの上コン
クリート梁部3上に乗る作業者等の荷重をほぼ等分布荷
重Wとして構造計算され、該下コンクリート梁部材2を
架設状態である一端固定、他端自由支持の梁と考え、図
4中下部に示すモーメント分布において、下コンクリー
ト梁部材2のほぼ中央に働く最大曲げモーメントMma
xに抗するように前記PC鋼材10によりプレストレスト
を付与している。なお図4において、一端固定とは前記
アンカーバー15による前記梁固定部6の支持状態であ
り、他端自由支持とは支持枠16による支持状態である。
そして、複数の前記PC鋼材10でプレテンション方式に
より付与した緊張力、すなわち該PC鋼材10の縮まろう
とする弾性復元力等により、前記最大曲げモーメントM
maxに抗する構造強度をコンクリートに与えている。
この場合そのモーメントの働きにより、前記下コンクリ
ート梁部材2の下部側には引張応力が働くため、前記P
C鋼材10は下コンクリート梁部材2の断面下部側に密に
配設することが好ましい。
【0015】図中17は囲いブロック、18は前記上コンク
リート梁部3上に敷設したサンドクッション18である。
また、前記下コンクリート梁部材2と上コンクリート梁
部3とによりコンクリート梁19が構成される。さらに下
コンクリート梁部材2にはジベル鉄筋20が長さ方向等間
隔及び幅方向等間隔に複数固定されている。
【0016】そして、まず現場において道路Rの谷側に
支持枠16を組み、重機を用いて下コンクリート梁部材2
を吊り上げ、前記梁固定部6と支持枠16との間に架設
し、かつその基端側は前記アンカーバー15を介して梁固
定部6に固定し、先端側は前記支持枠16上に載置して架
設する。この場合下コンクリート梁部材2の下方の道路
Rはほぼ全面的に開放され、重機などの工事作業車以外
の場所は通行が可能となる。そして複数の下コンクリー
ト梁部材2を、ダクト11に挿通した横締用PC鋼材12に
より一体に緊結する。また、基端を前記コンクリート基
礎壁4に固着したPCケーブル13を、下コンクリート梁
部材2のダクト14に挿通し、横梁部9の谷側外面の緊結
具14Aにより仮緊張を行う。このようにして下コンクリ
ート梁部材2を架設した後、上コンクリート梁部3を打
設して複数の下コンクリート枠部材2を一体化する。そ
してこの上コンクリート梁部3が硬化したら前記PCケ
ーブル13をポストテンション方式で本緊張し所定の緊張
力を付与し、そのPCケーブル13のポストテンション方
式による緊張力と前記PC鋼材10のプレテンション方式
による緊張力との合成により、コンクリート梁19に所定
の構造強度を付与する。すなわち屋根1,サンドクッシ
ョン18,囲いブロック17,前記作業者等及び所定の落石
荷重などに対し、片持ち梁状のシェッドの屋根1に所定
の構造強度を付与する。前記PCケーブル13の本緊張
後、屋根1の上部に囲いブロック17を取り付けるととも
に、サンドクッション13を敷設し、また、前記支持枠16
も前記PCケーブル13の本緊張後に撤去可能となる。そ
して比較例として、図20に示した従来の工場一体型の
プレストレストコンクリート製の高さ寸法Hが3メート
ルのものに対して、下コンクリート梁部材2の高さが最
大1メートル、上コンクリート梁部の高さが最大1.4
メートル程度で同一の断面性能を得ることができ、プレ
テンション方式とポストテンション方式との組み合わせ
による合成した緊張力により、効果的に断面性能を高め
ることができる。
【0017】このように本実施例では、プレキャストコ
ンクリートからなる下コンクリート梁部材2と、この下
コンクリート梁部材2上に現場で一体にコンクリートを
打設して形成される上コンクリート梁部3とからなるコ
ンクリート梁19であって、下コンクリート梁部材2には
PC鋼材10によりプレテンション方式で緊張力を付与
し、上コンクリート梁部3にはPCケーブル13によりポ
ストテンション方式で緊張力を付与したものであるか
ら、ポストテンション方式による緊張力とプレテンショ
ン方式による緊張力との合成により、コンクリート梁19
の断面を小型化し、かつその構造強度を効果的に高める
ことができる。また、工場で製作する下コンクリート梁
部材2は比較的小型かつ軽量なものになるため、現場で
の据付作業が容易になり施工性が向上し、また、その下
コンクリート梁部材2の上部に現場打ちコンクリートで
ある上コンクリート梁部3を打設するため、この上コン
クリート梁部3用の型枠が不要となり、現場での施工コ
ストの削減が図られる。しかもその上コンクリート梁部
3によりジベル鉄筋20を介して複数の下コンクリート梁
部材2が一体化され、コンクリート梁19に高い強度が得
られる。
【0018】またこのように本実施例では、上部にコン
クリートを一体に打設してコンクリート梁19を形成する
コンクリート梁用下コンクリート梁部材2であって、こ
の下コンクリート梁部材2にプレテンション方式の緊張
力により、両端支持で上コンクリート梁部3のコンクリ
ートを打設可能な強度を付与したものであるから、下コ
ンクリート梁部材2を現場で両端支持で架設し、その下
コンクリート梁部材2の上部に上コンクリート梁部3を
打設してコンクリート梁19を形成すことができ、従来の
現場打ちコンクリートによる方法のように道路全体に支
持枠16を設ける必要がなく、工費の削減が可能となり、
また、架設状態で下部の道路Rの通行を確保することが
できる。
【0019】また実施例上の効果として、実施例の片持
ち梁状のコンクリート梁19においては、支持枠16を撤去
後、コンクリート梁19は、片持ち梁となって図5のよう
なモーメントが作用し、その断面上部に引張力が働くた
め、この引張力にPCケーブル13の緊張力が作用して効
果的に構造強度を高めることができる。さらに、上コン
クリート梁部2の打設前にPCケーブル13を仮緊張した
ことにより、一層安定して上コンクリート梁部2を打設
することができる。また、PCケーブル13を下コンクリ
ート梁部材2に対して斜めに配置し、その先端を該下コ
ンクリート梁部材2の谷側において該梁部材2に挿通
し、かつPCケーブル13の基端を、梁固定部6と間隔L
を置いてコンクリート基礎壁4に固着したことにより、
梁固定部6をモーメントの基準点とした場合、屋根1の
荷重と落石荷重等に対するPCケーブル13の緊張力の釣
り合いにおいて、間隔Lを比較的大きく取ることによ
り、PCケーブル13の緊張力を比較的小さくしながら、
コンクリート梁19の強度を向上することができる。
【0020】図6は本発明の第2実施例を示し、前記第
1実施例と同一部分に同一符号を付しその詳細な説明を
省略して詳述すると、図6は前記第1実施例の図3に対
応する図面であり、この例では図6に示すように下コン
クリート梁部材2に第1実施例のPC鋼材の代わりにウ
エブ8の幅方向全長に渡って複数のダクト21を形成し、
このダクト21に前記PC鋼材10より引張強度が大きいP
C鋼材22を挿通しており、工場で下コンクリート梁部材
2を成型し、同時にダクト21も形成し、この後工場であ
るいは現場で少なくとも架設前に前記ダクト21にPC鋼
材22を挿通し、図示しない緊結具により緊張してポスト
テンション方式により下コンクリート梁部材22に緊張力
を付与する。そしてこの緊張力により下コンクリート梁
部材2に所定の構造強度、すなわち前記最大曲げモーメ
ントMmaxに抗する構造強度を与えている。そして前
記下コンクリート梁部材2を第1実施例と同様に架設
し、その上部に現場打ちコンクリートにより上コンクリ
ート梁部3を形成し、複数の下コンクリート梁部材2を
一体化し、上コンクリート梁部3が硬化したら、PCケ
ーブル13を本緊張し、このPCケーブル13のポストテン
ション方式による緊張力と前記PC鋼材10のプレテンシ
ョン方式による緊張力との合成により、コンクリート梁
19に屋根1の自重及び落石荷重等に抗する所定の構造強
度を付与する。
【0021】このように本実施例では、プレキャストコ
ンクリートからなる下コンクリート梁部材2と、この下
コンクリート梁部材2上にコンクリートを一体に打設し
て形成される上コンクリート梁部3とからなるコンクリ
ート梁19であって、下コンクリート梁部材2にはポスト
テンション方式で緊張力を付与し、上コンクリート梁部
3にはポストテンション方式で緊張力を付与したもので
あるから、下コンクリート梁部材2のポストテンション
方式による緊張力と上コンクリート梁部3のポストテン
ション方式による緊張力との合成により、コンクリート
梁19の断面を小型化しかつその構造強度を効果的に高め
ることができ、また、下コンクリート梁部材2はポスト
テンション方式を用いることによりプレテンション方式
に比べて大きな緊張力を付与することができ、下コンク
リート梁部材2の断面積の小型化が可能となり、さらに
本実施例では、下コンクリート梁部材2にポストテンシ
ョン方式の緊張力により、両端支持で上コンクリート梁
部3のコンクリートを打設可能な強度を付与したもので
あるから、上コンクリート梁部3のコンクリート打設時
に下コンクリート梁部材2の両端以外を別個の支持枠等
により支持する必要がなく、第1実施例と同様な作用,
効果を有する。
【0022】図7は本発明の第3実施例を示し、上記第
1実施例及び第2実施例と同一部分に同一符号を付しそ
の詳細な説明を省略して詳述すると、この例では下コン
クリート梁部材2には、前記第1実施例より少ない本数
のPC鋼材10によりプレテンション方式で緊張力を付与
し、かつウエブ8の幅方向全長に渡って複数のダクト21
を形成し、このダクト21にPC鋼材22を挿通しており、
工場でプレテンション方式で前記PC鋼材10により緊張
力を付与した下コンクリート梁部材2を成型し、同時に
ダクト21も形成し、この後工場であるいは現場で少なく
とも架設前に前記ダクト21にPC鋼材22を挿通し、図示
しない緊結具により緊張してポストテンション方式によ
り下コンクリート梁部材2に緊張力を付与する。そして
前記PC鋼材10とPC鋼材22とによる合成した緊張力に
より所定の構造強度、すなわち前記最大曲げモーメント
Mmaxに抗する構造強度を与えている。そして前記下
コンクリート梁部材2を第1実施例と同様に架設し、そ
の上部に現場打ちコンクリートにより上コンクリート梁
部3を形成し、複数の下コンクリート梁部材2を一体化
し、上コンクリート梁部3が硬化したら、PCケーブル
13を本緊張し、このPCケーブル13のポストテンション
方式による緊張力と、下コンクリート梁部材2の前記P
C鋼材10のプレテンション方式による緊張力及びPC鋼
材22のポストテンション方式による緊張力との合成によ
り、コンクリート梁19に屋根1の自重及び落石荷重等に
抗する所定の構造強度を付与する。なお、この例では、
前記PC鋼材10とPC鋼材22の緊張力により、下コンク
リート梁部材2に前記最大曲げモーメントMmaxに抗
する構造強度を与えるようにしたが、前記PC鋼材10の
緊張力により下コンクリート梁部材2に両端支持で架設
可能な強度を付与し、架設後すなわち梁固定部6に固定
及び支持枠16に支持した後、PC鋼材22によりポストテ
ンション方式で下コンクリート梁部材2に緊張力を付与
してその上部に上コンクリート梁部3を打設可能になる
ように構成してもよく、この場合は、下コンクリート梁
部材2を吊上げて架設した後、PC鋼材22を緊張し、こ
の後上コンクリート梁部3を打設するようにすればよ
い。
【0023】このように本実施例では、プレキャストコ
ンクリートからなる下コンクリート梁部材2と、この下
コンクリート梁部材2上にコンクリートを一体に打設し
て形成される上コンクリート梁部3とからなるコンクリ
ート梁19であって、下コンクリート梁部材2にはプレテ
ンション方式及びポストテンション方式で緊張力を付与
し、上コンクリート梁部3にはポストテンション方式で
緊張力を付与したものであるから、下コンクリート梁部
材2のプレテンション方式及びポストテンション方式に
よる緊張力と上コンクリート梁部3のポストテンション
方式による緊張力との合成により、コンクリート梁19の
断面を小型化しかつその構造強度を効果的に高めること
ができ、また、下コンクリート梁部材2の断面積の小型
化が可能となり、さらに本実施例では、下コンクリート
梁部材2にプレテンション及びポストテンション方式の
緊張力により、両端支持で上コンクリート梁部3のコン
クリートを打設可能な強度を付与したものであるから、
上コンクリート梁部3のコンクリート打設時に下コンク
リート梁部材2の両端以外を別個の支持枠等により支持
する必要がなく、第1実施例と同様な作用,効果を有す
る。
【0024】図8ないし図10は本発明の第4実施例を
示し、上記第1実施例及び第2実施例を同一部分に同一
符号を付し、その詳細な説明を省略すると、この例では
下コンクリート梁部材2は、幅方向略中央において2分
割された分割梁部材23,24よりなり、各分割梁部材23,
24のウエブ8には幅方向に連続する複数のダクト21を形
成し、各ダクト21にPC鋼材22を挿通し緊結具22Aによ
りポストテンション方式で一体に緊結し下コンクリート
梁部材2を形成し、かつこの下コンクリート梁部材2に
緊張力を付与している。また、この場合分割梁部材23,
24の突合面は接着剤25により接着される。また、その分
割梁部材23,24からなる下コンクリート梁部材2は、図
10に示すように、梁部材自身の自重をほぼ等分布荷重
W2とし、前記上コンクリート梁部3の荷重をほぼ等分
布荷重W3とし、さらにこの上コンクリート梁部3上に
乗る作業者等の荷重をほぼ等分布荷重Wとして構造計算
され、該下コンクリート梁部材2を架設状態である一端
固定、他端自由支持の梁と考え、図10中下部に示すモ
ーメント分布において、下コンクリート梁部材2のほぼ
中央に働く最大曲げモーメントMmaxに抗するように
前記PC鋼材22によりポストテンション方式でプレスト
レストを付与している。さらに、PCケーブル13のポス
トテンション方式による緊張力と、下コンクリート梁部
材2のPC鋼材22のポストテンション方式による緊張力
との合成により、コンクリート梁19に屋根1の自重及び
落石荷重等に抗する所定の構造強度を付与する。
【0025】このように本実施例では、プレキャストコ
ンクリートからなる下コンクリート梁部材2と、この下
コンクリート梁部材2上にコンクリートを一体に打設し
て形成される上コンクリート梁部3とからなるコンクリ
ート梁19であって、下コンクリート梁部材2にはポスト
テンション方式で緊張力を付与し、上コンクリート梁部
3にはポストテンション方式で緊張力を付与したもので
あるから、下コンクリート梁部材2のポストテンション
方式による緊張力と上コンクリート梁部3のポストテン
ション方式による緊張力との合成により、コンクリート
梁19の断面を小型化しかつその構造強度を効果的に高め
ることができ、また本実施例では、下コンクリート梁部
材2にポストテンション方式の緊張力により、両端支持
で上コンクリート梁部3のコンクリートを打設可能な強
度を付与したものであるから、上コンクリート梁部3の
コンクリート打設時に下コンクリート梁部材2の両端以
外を別個の支持枠等により支持する必要がなく、第1実
施例と同様な作用,効果を有し、しかも、下コンクリー
ト梁部材2を分割梁部材23,24により構成することによ
り、その分割梁部材23,24は幅方向が小型なものとな
り、一体のものに比べて製作及び運搬を容易に行うこと
ができる。
【0026】図11及び図13は本発明の第5実施例を
示し、上記第4実施例と同一部分に同一符号を付しその
詳細な説明を省略して詳述すると、この例では上記第4
実施例と同様に下コンクリート梁部材2を分割梁部材2
3,24より構成し、各分割梁部材23,24ごとに前記PC
鋼材10によりプレテンション方式で緊張力を付与し、両
分割梁部材22,23を接着材25により接着すると共に、各
ダクト21,21にPC鋼材22を挿通して緊結具22Aにより
緊張してポストテンション方式により下コンクリート梁
部材2に緊張力を付与する。そしてPC鋼材10とPC鋼
材22との合成した緊張力により所定の構造強度、すなわ
ち前記最大曲げモーメントMmaxに抗する構造強度を
与えている。そして前記下コンクリート梁部材2を第1
実施例と同様に架設し、その上部に現場打ちコンクリー
トにより上コンクリート梁部3を形成し、複数の下コン
クリート梁部材2を一体化し、上コンクリート梁部3が
硬化したら、PCケーブル13を本緊張し、このPCケー
ブル13のポストテンション方式による緊張力と、下コン
クリート梁部材2の前記PC鋼材10のプレテンション方
式による緊張力及びPC鋼材22のポストテンション方式
による緊張力との合成により、コンクリート梁19に屋根
1の自重及び落石荷重等に抗する所定の構造強度を付与
する。
【0027】図14及び図15は本発明の第6実施例を
示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付しその
詳細な説明を省略して詳述すると、コンクリート梁であ
る屋根1Aを、コンクリート基礎壁4とコンクリート柱
26とにより支持したシェッドの例を示し、幅方向にほぼ
同一厚さに形成された下コンクリート梁部材2Aを、工
場にてPC鋼材10によりプレテンション方式で緊張力を
付与し、その下コンクリート梁部材2Aの基端をアンカ
ーバー15を介して梁固定部6に固定し、先端のウエブ8
下面を前記支柱26に載置した状態でPC鋼材27を下コン
クリート梁部材2Aに挿通して剛結し、さらに複数の下
コンクリート梁部材2Aを横締用PC鋼材12により長手
方向一体に緊結する。この場合下コンクリート梁部材2
Aには、第1実施例と同様に、下コンクリート梁部材2
Aと上コンクリート梁部3Aと作業者等の荷重とを合わ
せた等分布荷重による最大曲げモーメントに抗するよう
前記PC鋼材10によりプレストレストを付与している。
そのようにして下コンクリート梁部材2Aを架設した
後、この梁部材2Aの上部に上コンクリート梁部3Aを
ほぼ一定厚さに打設し、複数の下コンクリート梁部材2
Aを一体化するとともに、その上コンクリート梁部3A
をPCケーブル13でポストテンション方式により本緊張
して所定の緊張力を付与する。そして、このPCケーブ
ル13のポストテンション方式による緊張力と前記PC鋼
材10のプレッテンション方式による緊張力との合成によ
り、コンクリート梁である屋根1Aに所定の構造強度、
すなわち屋根1Aの自重と落石荷重等の合成荷重に抗す
る構造強度を備えた構造物を構築する。
【0028】このように本実施例では、プレキャストコ
ンクリートからなる下コンクリート梁部材2Aと、この
下コンクリート梁部材2A上にコンクリートを一体に打
設して形成される上コンクリート梁部3Aとからなるコ
ンクリート梁である屋根1Aであって、下コンクリート
梁部材2Aにはプレテンション方式で緊張力を付与し、
上コンクリート梁部3Aにはポストテンション方式で緊
張力を付与したものであるから、下コンクリート梁部材
2Aのポストテンション方式による緊張力と上コンクリ
ート梁部3Aのポストテンション方式による緊張力との
合成により、屋根1Aの断面を小型化しかつその構造強
度を効果的に高めることができ、また、下コンクリート
梁部材2Aが小型になるためその運搬、架設作業が容易
になり、さらに本実施例では、下コンクリート梁部材2
Aにプレテンション方式の緊張力により、両端支持で上
コンクリート梁部3Aのコンクリートを打設可能な強度
を付与したものであるから、上コンクリート梁部3Aの
コンクリート打設時に下コンクリート梁部材2Aの両端
以外を別個の支持枠等により支持する必要がなく、第1
実施例と同様な作用,効果を有する。
【0029】図16及び図17は本発明の第7実施例を
示し、上記第6実施例と同一部分に同一符号を付しその
詳細な説明を省略して詳述すると、この例では下コンク
リート梁部材2Aは、幅方向略中央において2分割され
た分割梁部材23A,24Aよりなり、各分割梁部材23A,
24Aのウエブ8には幅方向に連続する複数のダクト21
を形成し、各ダクト21にPC鋼材22を挿通し緊結具22
Aによりポストテンション方式で一体に緊結し下コンク
リート梁部材2Aを形成し、かつこの下コンクリート梁
部材2Aに緊張力を付与している。また、この場合分割
梁部材23A,24Aの突合面は接着剤25により接着され
る。また、その分割梁部材23A,24Aからなる下コンク
リート梁部材2Aは、梁部材自身の自重をほぼ等分布荷
重W2とし、前記上コンクリート梁部3の荷重をほぼ等
分布荷重W3とし、さらにこの上コンクリート梁部3A
上に乗る作業者等の荷重をほぼ等分布荷重Wとして構造
計算され、該下コンクリート梁部材2Aを架設状態で、
下コンクリート梁部材2Aに働く最大曲げモーメントM
maxに抗するように前記PC鋼材22によりポストテン
ション方式でプレストレストを付与している。そして前
記下コンクリート梁部材2Aを第1実施例と同様に架設
し、その上部に現場打ちコンクリートにより上コンクリ
ート梁部3Aを形成し、複数の下コンクリート梁部材2
Aを一体化し、上コンクリート梁部3Aが硬化したら、
その上コンクリート梁部3AをPCケーブル13でポスト
テンション方式により本緊張し、そのPCケーブル13の
ポストテンション方式による緊張力と、下コンクリート
梁部材2Aの前記PC鋼材22のポストテンション方式に
よる緊張力との合成により、屋根1Aの自重と落石荷重
等に抗する所定の構造強度を付与する。
【0030】このように本実施例では、プレキャストコ
ンクリートからなる下コンクリート梁部材2Aと、この
下コンクリート梁部材2A上にコンクリートを一体に打
設して形成される上コンクリート梁部3Aとからなる屋
根1Aであって、下コンクリート梁部材2Aにはポスト
テンション方式で緊張力を付与し、上コンクリート梁部
3Aにはポストテンション方式で緊張力を付与したもの
であるから、下コンクリート梁部材2Aのポストテンシ
ョン方式による緊張力と上コンクリート梁部3Aのポス
トテンション方式による緊張力との合成により、屋根1
Aの断面を小型化しかつその構造強度を効果的に高める
ことができ、また本実施例では、下コンクリート梁部材
2Aにポストテンション方式の緊張力により、両端支持
で上コンクリート梁部3Aのコンクリートを打設可能な
強度を付与したものであるから、上コンクリート梁部3
Aのコンクリート打設時に下コンクリート梁部材2Aの
両端以外を別個の支持枠等により支持する必要がなく、
第1実施例と同様な作用,効果を有し、しかも、下コン
クリート梁部材2Aを分割梁部材23A,24Aにより構成
することにより、その分割梁部材23A,24Aは幅方向が
小型なものとなり、一体のものに比べて製作及び運搬を
容易に行うことができる。
【0031】図18は本発明の第8実施例を示し、上記
第7実施例と同一部分に同一符号を付しその詳細な説明
を省略して詳述すると、この例では上記第7実施例と同
様に下コンクリート梁部材2を分割梁部材23,24より構
成し、各分割梁部材23,24ごとに前記PC鋼材10により
プレテンション方式で緊張力を付与し、両分割梁部材2
2,23を接着すると共に、各ダクト21,21にPC鋼材22
を挿通して緊結具22Aにより緊張してポストテンション
方式により下コンクリート梁部材2Aに緊張力を付与す
る。そしてPC鋼材10とPC鋼材22との合成した緊張力
により所定の構造強度、すなわち前記最大曲げモーメン
トMmaxに抗する構造強度を与えている。そして前記
下コンクリート梁部材2Aを第1実施例と同様に架設
し、その上部に現場打ちコンクリートにより上コンクリ
ート梁部3Aを形成し、複数の下コンクリート梁部材2
Aを一体化し、上コンクリート梁部3Aが硬化したら、
その上コンクリート梁部3AをPCケーブル13でポスト
テンション方式により本緊張して所定の緊張力を付与す
る。そしてそのPCケーブル13のポストテンション方式
による緊張力と、前記分割梁部材23,24のPC鋼材10の
プレテンション方式による緊張力と、下コンクリート梁
部材2AのPC鋼材22のポストテンション方式による緊
張力との合成により、屋根1Aに所定の構造強度を付与
する。
【0032】図19及び図20は本発明の第9実施例を
示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付しその
詳細な説明を省略して詳述すると、この例では橋梁の主
桁に本発明を適用したものであり、図19において、河
川などに複数の支柱30を立設し、これら支柱30に例えば
4枚のコンクリート梁である主桁31を架設する。この主
桁31は、下コンクリート梁部材32と上コンクリート梁部
33とを一体にしてなるものであり、その下コンクリート
梁部材32は、頂版部34と長手方向に連続した複数のウエ
ブ35からなり、この頂版部34とウエブ35とに、複数のP
C鋼材36によってプレテンション方式で緊張力すなわち
プレストレストを付与し、その緊張力により、下コンク
リート梁部材32と上コンクリート梁部33と作業者等の荷
重による最大曲げモーメントに抗する構造強度を下コン
クリート梁部材32に付与している。そしてその工場で製
作し、かつプレストレストを付与した下コンクリート梁
部材32を、前記支柱30,30間に架設し、図19におい
て、左右一対の下コンクリート梁部材32,32の上部に上
コンクリート梁部33を打設し、左右一対の下コンクリー
ト梁部材32,32を一体化し、かつその2枚の梁部材32,
32に渡る上コンクリート梁部33にPCケーブル37でポス
トテンション方式により緊張力を付与し、このPCケー
ブル37のポストテンション方式による緊張力と前記PC
鋼材36のプレテンション方式による緊張力との合成によ
り、主桁31の自重と通行荷重などに抗する所定の構造強
度を前記主桁31に付与している。
【0033】このように本実施例では、プレキャストコ
ンクリートからなる下コンクリート梁部材32と、この下
コンクリート梁部材32上にコンクリートを一体に打設し
て形成される上コンクリート梁部33とからなるコンクリ
ート梁である主桁31であって、下コンクリート梁部材32
にはプレテンション方式で緊張力を付与し、上コンクリ
ート梁部33にはポストテンション方式で緊張力を付与し
たものであるから、ポストテンション方式による緊張力
とプレテンション方式による緊張力との合成により、コ
ンクリート梁である主桁31の断面を小型化しかつその構
造強度を効果的に高めることができ、第1実施例と同様
な作用,効果を有し、また本実施例では、下コンクリー
ト梁部材32にプレテンション方式の緊張力により、両端
支持で上コンクリート梁部33のコンクリートを打設可能
な強度を付与したものであるから、上コンクリート梁部
33の打設時に下コンクリート梁部材32の両端を支柱30に
より支持するだけでよく、河川等に設ける橋梁のように
その支柱30間において主桁31の中央を仮支持することが
難しい梁部材において有効であり、また、大型で大重量
の主桁の場合、下が河川等であるため吊込み作業に制約
を受ける架設場所において、本発明では比較的軽量な下
コンクリート枠部材32のみを吊込むだけですむため、そ
の吊込み作業を容易に行うことができる。
【0034】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。例えば第6ないし第8実施例で示した
シェッドの屋根1Aにおいて、コンクリート支柱を設け
ずにその屋根を片持ち状に構築してもよい。また、下コ
ンクリート梁部材の大きさ,寸法,形状等は適宜選定可
能である。さらに、本発明のコンクリート梁は、その使
用条件により落石,通行荷重のみに限らず、崩土,雪崩
等の荷重を考慮してもよい。また、下コンクリート梁部
材は実施例で示した幅方向2分割に限らず3分割以上の
分割梁部材により構成するようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明は、プレキャストコンク
リートからなるコンクリート梁部材と、この下コンクリ
ート梁部材上にコンクリートを一体に打設して形成され
る上コンクリート梁部とからなるコンクリート梁であっ
て、前記下コンクリート梁部材にはプレテンション方式
で緊張力を付与し、前記上コンクリート梁部にはポスト
テンション方式で緊張力を付与したものであるから、施
工性に優れ、かつ効果的に構造強度を高めることができ
るコンクリート梁を提供することができる。
【0036】また請求項2の発明は、プレキャストコン
クリートからなるコンクリート梁部材と、この下コンク
リート梁部材上にコンクリートを一体に打設して形成さ
れる上コンクリート梁部とからなるコンクリート梁であ
って、前記下コンクリート梁部材にはポストテンション
方式で緊張力を付与し、前記上コンクリート梁部にはポ
ストテンション方式で緊張力を付与したものであるか
ら、施工性に優れ、かつ効果的に構造強度を高めること
ができるコンクリート梁を提供することができる。
【0037】また請求項3の発明は、プレキャストコン
クリートからなるコンクリート梁部材と、この下コンク
リート梁部材上にコンクリートを一体に打設して形成さ
れる上コンクリート梁部とからなるコンクリート梁であ
って、前記下コンクリート梁部材にはプレテンション方
式及びポストテンション方式で緊張力を付与し、前記上
コンクリート梁部にはポストテンション方式で緊張力を
付与したものであり、施工性に優れ、かつ効果的に構造
強度を高めることができるコンクリート梁を提供するこ
とができる。
【0038】また請求項4の発明は、上部にコンクリー
トを一体に打設してコンクリート梁を形成するコンクリ
ート梁用下コンクリート梁部材であって、この下コンク
リート梁部材に緊張力により、両端支持で前記コンクリ
ートを打設可能な強度を付与したものであり、下コンク
リート梁部材の両端を支持した状態で上部コンクリート
を打設することができ、施工性に優れ、かつ効果的に構
造強度を高めることができるコンクリート梁用下コンク
リート梁部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す施工方法を説明する
断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す図2のY−Y線断面
図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す下コンクリート梁部
材に働く曲げモーメントを説明する側面説明図である。
【図5】本発明の第1実施例を示すコンクリート梁に働
く曲げモーメントを説明する側面説明図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す断面図である。
【図8】本発明の第4実施例を示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施例を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す下コンクリート梁
部材に働く曲げモーメントを説明する側面説明図であ
る。
【図11】本発明の第5実施例を示す断面図である。
【図12】本発明の第5実施例を示す下コンクリート梁
部材の側面図である。
【図13】本発明の第5実施例を示す下コンクリート梁
部材の側面図である。
【図14】本発明の第6実施例を示す断面図である。
【図15】本発明の第6実施例を示す断面図である。
【図16】本発明の第7実施例を示す断面図である。
【図17】本発明の第7実施例を示す断面図である。
【図18】本発明の第8実施例を示す断面図である。
【図19】本発明の第9実施例を示す側面図である。
【図20】本発明の第9実施例を示す図19のZ−Z線
の拡大断面図である。
【図21】従来例を示すプレキャストコンクリート梁の
断面図である。
【図22】従来例を示す現場打ちコンクリートによるコ
ンクリート梁の断面図である。
【符号の説明】
2,2A 下コンクリート梁部材 3,3A 上コンクリート梁部 10 PC鋼材 13 PCケーブル 19 コンクリート梁 1A 屋根(コンクリート梁) 22 PCケーブル 31 主桁(コンクリート梁) 32 下コンクリート梁部材 33 上コンクリート梁部 36 PC鋼材 37 PCケーブル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャストコンクリートからなる下コ
    ンクリート梁部材と、この下コンクリート梁部材上にコ
    ンクリートを一体に打設して形成される上コンクリート
    梁部とからなるコンクリート梁であって、前記下コンク
    リート梁部材にはプレテンション方式で緊張力を付与
    し、前記上コンクリート梁部にはポストテンション方式
    で緊張力を付与したことを特徴とするコンクリート梁。
  2. 【請求項2】 プレキャストコンクリートからなる下コ
    ンクリート梁部材と、この下コンクリート梁部材上にコ
    ンクリートを一体に打設して形成される上コンクリート
    梁部とからなるコンクリート梁であって、前記下コンク
    リート梁部材にはポストテンション方式で緊張力を付与
    し、前記上コンクリート梁部にはポストテンション方式
    で緊張力を付与したことを特徴とするコンクリート梁。
  3. 【請求項3】 プレキャストコンクリートからなる下コ
    ンクリート梁部材と、この下コンクリート梁部材上にコ
    ンクリートを一体に打設して形成される上コンクリート
    梁部とからなるコンクリート梁であって、前記下コンク
    リート梁部材にはプレテンション方式及びポストテンシ
    ョン方式で緊張力を付与し、前記上コンクリート梁部に
    はポストテンション方式で緊張力を付与したことを特徴
    とするコンクリート梁。
  4. 【請求項4】 上部にコンクリートを一体に打設してコ
    ンクリート梁を形成するコンクリート梁用下コンクリー
    ト梁部材であって、この下コンクリート梁部材に緊張力
    により、両端支持で前記コンクリートを打設可能な強度
    を付与したことを特徴とするコンクリート梁用下コンク
    リート梁部材。
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