JP2541230Y2 - 磁石発電機 - Google Patents

磁石発電機

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JP2541230Y2
JP2541230Y2 JP1988157382U JP15738288U JP2541230Y2 JP 2541230 Y2 JP2541230 Y2 JP 2541230Y2 JP 1988157382 U JP1988157382 U JP 1988157382U JP 15738288 U JP15738288 U JP 15738288U JP 2541230 Y2 JP2541230 Y2 JP 2541230Y2
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JP
Japan
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coil
coils
charge
wound
magnet
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JP1988157382U
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健 依田
勉 出居
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株式会社 三ツ葉電機製作所
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、磁石発電機に関し、特に、コイルの高出力
化を図るためのコイル捲線の改良に係り、例えば、内燃
機関に搭載される磁石発電機に利用して有効なものに関
する。
〔従来の技術〕
一般に、オートバイ等のような車両における内燃機関
に搭載される磁石発電機の発電子として、放射方向に配
列された複数個の突極部を有するコアと、コアの各突極
部に巻装されたコイルとを備えており、これらコイルの
うち1極のコイルが点火系出力を供給するための点火用
コイル(以下、エキサイタコイルという。)として構成
されているとともに、他のコイル群が充電用コイル(以
下、チャージコイルという。)として構成されているも
のがある。
従来、エキサイタコイルとチャージコイルとを備えて
いる発電子において、突極部が6極以上の多極場合、例
えば、基本磁極数8極以上の場合には2極がエキサイタ
コイル用の磁極として用いられている。すなわち、エキ
サイタコイルは高電圧を発生させる必要があるために、
2極がエキサイタコイル用として構成されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、エキサイタコイルは高電圧を得るために、コ
イル線材として線径の細い細線(直径0.1〜0.2mm)が用
いられ、この細線を数千回から1万回巻く必要がある。
したがって、エキサイタコイルが2極以上設けられる場
合には、コイル線材の断線防止のために保護テープを装
着したり、あるいはコイル線材を端末処理したりする作
業がその極数分だけ必要になり、工数が倍増してしまう
という不具合がある。
本考案の目的は、1極の点火用コイルによっても高出
力化を図ることができる磁石発電機を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る磁石発電機は、ヨーク(7)の内周に周
方向に複数の磁極を構成するマグネット(8)が固定さ
れている回転子(6)と、コア本体(2)の外周に複数
個の突極部(A1〜A8)が放射状に配列されており、各突
極部にコイルが巻装されている発電子(1)とを備えて
いる磁石発電機において、 前記回転子(6)のマグネット(8)は隣接するマグ
ネット(8)、(8)の極性が交互になるように着極さ
れており、 前記発電子(1)の突極部(A1〜A8)にそれぞれ巻装
されたコイルのうち1極のコイルが点火用コイル(3)
として構成されているとともに、残りの極のコイルが他
用途コイル(4A〜4G)として直列に結線されて構成され
ており、 前記他用途コイル(4A〜4G)のうち、前記点火用コイ
ル(3)の少なくとも片脇に位置するコイル(4A、4G)
と、そのコイル(4A、4G)のさらに隣に位置するコイル
(4B、4F)とが互いに同一方向に捲線され、さらに他の
他用途コイルが隣接する他用途コイルに対し逆方向に捲
線されていることを特徴とする。
〔作用〕
前記した手段によれば、点火用コイルの両脇または片
脇に配置された他用途コイルと、さらにその相隣接する
他用途コイルとは互いに同一方向に捲線されているた
め、各他用途コイルに流れる電流によって生じる、点火
用コイルの両脇または片脇に配置された他用途コイルの
磁界が、回転子のマグネットによる界磁と同一相とな
り、これらの界磁力が点火用コイルへ流れる有効磁束を
増大させるように作用することになる。これにより点火
用コイルを1極で構成しても高出力化することができ
る。
〔実施例〕
第1図は本考案の一実施例である磁石発電機の発電子
を示す平面図、第2図はその発電子に作用する磁界の状
態を説明するための説明図、第3図は発電子の等価回路
図である。
本実施例において、本考案に係る磁石発電機の発電子
1は放射状に配列された複数個(本実施例では8個)の
突極部A1〜A8を有するコア本体2と、所定の突極部A1
巻装されているエキサイタコイル(点火用コイル)3
と、他の突極部A2〜A8にそれぞれ巻装されているチャー
ジコイル(充電用コイル)4A〜4Gとを備えている。コア
本体2は磁性材料を用いられて成る積層板を複数枚積層
されており、複数本のリベットを厚さ方向に挿通されて
締結されることにより一体化されている。各突極部A1
A8には、ボビン5がそれぞれ固定的に外装されており、
このボビン5は、コア本体2に対して樹脂等のような絶
縁材料を用いてインサート成形により一体成形されてい
る。
本実施例において、第1チャージコイル4A〜第7チャ
ージコイル4Gのうちエキサイタコイル3の両脇に位置す
る第1チャージコイル4Aおよび第7チャージコイル4G
と、両チャージコイル4A、4Gと相隣接する第2チャージ
コイル4Bおよび第6チャージコイル4Fは、そのコイル線
材が第1図に矢印で示されているように、互いに同一方
向にそれぞれ巻回されており、それら以外の第3チャー
ジコイル4C、第4チャージコイル4Dおよび第5チャージ
コイル4Eは相隣接するチャージコイルとコイル線材が互
いに逆方向にそれぞれ巻回されるようになっている。
そして、この発電機の発電子は回転子6の中空部内に
設置されるようになっている。すなわち、回転子6は円
筒形状に形成されているヨーク7と、このヨーク7の内
周面に周方向に略等間隔に配されて固定されている複数
個のマグネット8とを備えており、界磁極としてのマグ
ネット8群が前記構成に係る発電機の発電子1の外周を
回転するように設備される。
次に作用を説明する。
エキサイタコイル3と第1チャージコイル4A〜第7チ
ャージコイル4Gを備えた発電子1が、第2図に示されて
いるような回転子6内に設置され、回転子6の回転によ
ってその内周側に固着されたマグネット8が回転する
と、マグネット8の回転に伴ってコア本体2には、第2
図に実線で示されているようなマグネット8の交番磁界
が発生する。この交番磁界により起電力が発生する。こ
のとき、第1チャージコイル4Aおよび第7チャージコイ
ル4Gに流れる電流による磁界が破線のように発生する。
この磁界がマグネット8による界磁と同一相になる理由
を以下に説明する。
チャージコイル4A〜4Gはランプ等の比較的低抵抗の負
荷と接続され、これらコイルと負荷との関係は第3図の
等価回路図で表される。そして、チャージコイル4A〜4G
のコイルの抵抗をR、コイルのインダクタンスをL、負
荷抵抗をrとすると、コアを流れる磁束は次の(1)式
によって表される。
φ=φo×sinω×t・・・(1) ここで、ωは交番磁束の角速度を示し、φoはコアを
流れる総磁束を示す。
(1)式から回路方程式を立てると、次の(2)式によ
って表される。
(2)式の定常項の解を求めると、 ここで、 ところで、チャージコイル4A〜4Gの抵抗値は通常0.1
〜1Ωであり、外部負荷抵抗rの抵抗値も0.1〜1Ωで
ある。さらに、チャージコイル4A〜4Gのインダクタンス
は1〜10mHであり、さらに、回転子6の角速度は1000〜
10000rad/s程度のオーダであるため、電流iの位相差ψ
は、45°≦ψ≦90°、の範囲内となる。
一方、回転子6の角速度はエンジンの回転数が高くな
ると、大きくなるので、高速回転域ではψは、略ψ=90
°となる。
したがって、高速回転域では、電流iは次の(5)式
によって表される。
i=io×cos(ω×t−90) =−io×sinω×t・・・(5) ゆえに、 ここで、第2チャージコイル4Bから第6チャージコイ
ル4Fは交互に逆方向に捲線されているので、その起電力
は和として表されるが、エキサイタコイル3の両脇に配
置された第1チャージコイル4Aおよび第7チャージコイ
ル4Gは第2チャージコイル4Bおよび第6チャージコイル
4Fと同一方向に捲線されているので、その起電力はチャ
ージコイル4B、4C、4D、4E、4Fの起電力を相殺するよう
に作用する。
すなわち、各チャージコイル4A〜4Gの起電力をV1〜V7
とすると、チャージコイル4A〜4G全体の起電力Vは、 V=(V2+V3+・・・V6)−(V1+V7)で表される。
このとき、各チャージコイル4A〜4Gの巻数が略同じで
あれば、V2+・・・+V6)≫V1+V7、であるからチャー
ジコイル4A〜4G全体の起電力Vは正となる。したがっ
て、チャージコイル4A〜4G全体の起電力Vより、(3)
式で示される電流iが流れる。
一方、高回転域では(5)式と(1)式とから、マグ
ネット8により界磁と各チャージコイル4A〜4Gとに流れ
る電流によって生じた磁界は、通常、180°の位相差を
有する。しかし、第1チャージコイル4Aおよび第7チャ
ージコイル4Gは第2チャージコイル4Bおよび第6チャー
ジコイル4Fと同一方向に捲線されているため、チャージ
コイル4A〜4Gに流れる電流によって生じる第1チャージ
コイル4Aおよび第7チャージコイル4Gの磁界はマグネッ
ト8による界磁と同一相になる。これにより、エキサイ
タコイル3にはマグネット8による界磁力に、第1チャ
ージコイル4Aおよび第7チャージコイル4Gによって生じ
る界磁力が加算されるため、大きな界磁力が作用する。
つまり、エキサイタコイル3を1極で構成しても、エキ
サイタコイル3を高出力化させることができる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案によれば、点火用コイル
の両脇または片脇に位置するコイルと、さらに、これら
コイルと相隣接するコイルとを互いに同一方向に捲線
し、点火用コイルの両脇または片脇に位置するコイルの
界磁力により点火用コイルへ流れる有効磁束を増大させ
るように構成したため、点火用コイルを1極で構成して
も高出力化が可能となり、作業工数の低減および生産コ
ストの低減に寄与することができる。
また、点火用コイルと相隣接するコイルの巻数を任意
に変えることにより、点火用コイルの出力を可変に構成
することができる。
さらに、点火用コイルの両脇または片脇に位置するコ
イルの巻数を変更するだけで、点火用コイルの出力を可
変に構成することができるため、同一のコアによって出
力の異なる発電機を作ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である磁石発電機の発電子を
示す平面図、第2図はその発電子に作用する磁界の状態
を説明するための説明図、第3図は発電子の等価回路図
である。 1…発電機の発電子、2…コア本体、3…エキサイタコ
イル、4A〜4G…チャージコイル、5…ボビン、6…回転
子、7…ヨーク、8…マグネット。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヨーク(7)の内周に周方向に複数の磁極
    を構成するマグネット(8)が固定されている回転子
    (6)と、コア本体(2)の外周に複数個の突極部(A1
    〜A8)が放射状に配列されており、各突極部にコイルが
    巻装されている発電子(1)とを備えている磁石発電機
    において、 前記回転子(6)のマグネット(8)は隣接するマグネ
    ット(8)、(8)の極性が交互になるように着磁され
    ており、 前記発電子(1)の突極部(A1〜A8)にそれぞれ巻装さ
    れたコイルのうち1極のコイルが点火用コイル(3)と
    して構成されているとともに、残りの極のコイルが他用
    途コイル(4A〜4G)として直列に結線されて構成されて
    おり、 前記他用途コイル(4A〜4G)のうち、前記点火用コイル
    (3)の少なくとも片脇に位置するコイル(4A、4G)
    と、そのコイル(4A、4G)のさらに隣に位置するコイル
    (4B、4F)とが互いに同一方向に捲線され、さらに他の
    他用途コイルが隣接する他用途コイルに対し逆方向に捲
    線されていることを特徴とする磁石発電機。
JP1988157382U 1988-12-01 1988-12-01 磁石発電機 Expired - Lifetime JP2541230Y2 (ja)

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JPH0279171U JPH0279171U (ja) 1990-06-18
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JPH0521978Y2 (ja) * 1985-12-06 1993-06-04

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