JP2540295B2 - アスコルビン酸誘導体 - Google Patents
アスコルビン酸誘導体Info
- Publication number
- JP2540295B2 JP2540295B2 JP60086888A JP8688885A JP2540295B2 JP 2540295 B2 JP2540295 B2 JP 2540295B2 JP 60086888 A JP60086888 A JP 60086888A JP 8688885 A JP8688885 A JP 8688885A JP 2540295 B2 JP2540295 B2 JP 2540295B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ascorbic acid
- acid
- branched
- isopropylidene
- yield
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Furan Compounds (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なアスコルビン酸誘導体に関し、更に
詳しくは、3位の水酸基がα位分枝脂肪酸又はシクロア
ルカン酸でアシル化され、かつ同時に2位の水酸基が分
枝若しくは直鎖脂肪酸またはシクロアルカン酸でアシル
化されたアスコルビン酸誘導体に関する。
詳しくは、3位の水酸基がα位分枝脂肪酸又はシクロア
ルカン酸でアシル化され、かつ同時に2位の水酸基が分
枝若しくは直鎖脂肪酸またはシクロアルカン酸でアシル
化されたアスコルビン酸誘導体に関する。
アスコルビン酸を栄養強化剤あるいは化粧品の一成分
として使用する場合、エンジオール部分が容易に酸化さ
れ経時保存性が悪く、また、脂溶性が極めて低い為にク
リーム中への配合安定性が悪く、更には経皮吸収性が低
いという欠点を有している。
として使用する場合、エンジオール部分が容易に酸化さ
れ経時保存性が悪く、また、脂溶性が極めて低い為にク
リーム中への配合安定性が悪く、更には経皮吸収性が低
いという欠点を有している。
アスコルビン酸の斯様な欠点を改善する方途として直
鎖若しくはω−メチル分枝(イソ分枝)脂肪酸エステル
誘導体が種々提案されている。例えば、特公昭43−5885
号公報には2,6−ジ脂肪酸エステル、特公昭45−15391号
公報には2,6−ジイソオクタノエート、特公昭43−9216
号公報には、2,5,6−トリ脂肪酸エステル、特公昭45−4
1577号公報には2−モノ脂肪酸エステル等々が開示され
ている。
鎖若しくはω−メチル分枝(イソ分枝)脂肪酸エステル
誘導体が種々提案されている。例えば、特公昭43−5885
号公報には2,6−ジ脂肪酸エステル、特公昭45−15391号
公報には2,6−ジイソオクタノエート、特公昭43−9216
号公報には、2,5,6−トリ脂肪酸エステル、特公昭45−4
1577号公報には2−モノ脂肪酸エステル等々が開示され
ている。
しかし、従来のこれらアスコルビン酸誘導体は、例え
ば、2または3位の一方の水酸基のみがアシル化された
アスコルビン酸誘導体は保存により着色するという欠点
を有する。またアスコルビン酸の2,3位の双方の水酸基
を共にアシル化しようとするとアシル化反応中転位し6
位若しくは5,6位共に更にアシル化されてしまう為にア
スコルビン酸誘導体中に占めるアスコルビン酸(ビタミ
ンC)の含有量、即ちビタミンC活性が低下してしま
う。一方、6位の水酸基のみがアシル化されているアス
コルビン酸誘導体は、依然としてエンジオール部分が酸
化雰囲気に対して不安定である。
ば、2または3位の一方の水酸基のみがアシル化された
アスコルビン酸誘導体は保存により着色するという欠点
を有する。またアスコルビン酸の2,3位の双方の水酸基
を共にアシル化しようとするとアシル化反応中転位し6
位若しくは5,6位共に更にアシル化されてしまう為にア
スコルビン酸誘導体中に占めるアスコルビン酸(ビタミ
ンC)の含有量、即ちビタミンC活性が低下してしま
う。一方、6位の水酸基のみがアシル化されているアス
コルビン酸誘導体は、依然としてエンジオール部分が酸
化雰囲気に対して不安定である。
本発明者らは、アスコルビン酸誘導体のもつ斯様な欠
点を解消すべく鋭意研究した結果、2,3−ジ脂肪酸アス
コルビン酸エステルのうち、3位がα位分枝脂肪酸又は
シクロアルカン酸でアシル化されているアスコルビン酸
誘導体が、従来の脂肪酸のアスコルビン酸エステルのも
つ斯様な欠点を解決することを見い出し本発明を完成し
た。
点を解消すべく鋭意研究した結果、2,3−ジ脂肪酸アス
コルビン酸エステルのうち、3位がα位分枝脂肪酸又は
シクロアルカン酸でアシル化されているアスコルビン酸
誘導体が、従来の脂肪酸のアスコルビン酸エステルのも
つ斯様な欠点を解決することを見い出し本発明を完成し
た。
本発明は、一般式(I) (式中、R1は炭素数1〜17の直鎖若しくは分枝アルキル
基またはシクロアルキル基を、R2COは炭素数4〜18のα
位分枝脂肪酸残基またはシクロアルカン酸残基を表わ
す。)で表わされるアスコルビン酸誘導体を提供するも
のである。
基またはシクロアルキル基を、R2COは炭素数4〜18のα
位分枝脂肪酸残基またはシクロアルカン酸残基を表わ
す。)で表わされるアスコルビン酸誘導体を提供するも
のである。
前記一般式(I)で表わされるアスコルビン酸誘導体
のR1としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブ
チル等の直鎖アルキル基;イソプロピル、sec−ブチ
ル、t−ブチル、1−エチルプロピル、1−エチルペン
チル、1−ヘプチルデシル、4,6,6−トリメチル−1−
(1,3,3−トリメチルブチル)−ヘプチル等の分枝アル
キル基;シクロヘキシル、シクロペンチル等のシクロア
ルキル基が挙げられる。R2COとしては、2−イソブタノ
イル、ピバロイル、2−エチルブタノイル、2−エチル
ヘキサノイル、2−ヘプチルウンデカノイル、5,7,7−
トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オク
タノイル、シクロヘキサノイル基等が挙げられる。
のR1としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブ
チル等の直鎖アルキル基;イソプロピル、sec−ブチ
ル、t−ブチル、1−エチルプロピル、1−エチルペン
チル、1−ヘプチルデシル、4,6,6−トリメチル−1−
(1,3,3−トリメチルブチル)−ヘプチル等の分枝アル
キル基;シクロヘキシル、シクロペンチル等のシクロア
ルキル基が挙げられる。R2COとしては、2−イソブタノ
イル、ピバロイル、2−エチルブタノイル、2−エチル
ヘキサノイル、2−ヘプチルウンデカノイル、5,7,7−
トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オク
タノイル、シクロヘキサノイル基等が挙げられる。
本発明の一般式(I)で表わされるアスコルビン酸誘
導体は、例えば次式に従い製造される。
導体は、例えば次式に従い製造される。
(1) 反応式中、R3立体的に大きいα位分枝である場
合 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R3COは前記R2COを、
R4は前記R1を示す) (II) 反応式中、R3がα位分枝でない若しくは立体的
に小さいα位分枝アルキル基である場合、 (式中、R3COはα位分枝でないアルキル基又は立体的に
小さいα位分枝アルキル基を示し、R4COは前記R2COを示
し、Xは前記と同じ) すなわち、5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸に
脂肪酸ハライドを反応させることによりアスコルビン酸
の2位および3位水酸基をアシル化して2,3−ジアシル
−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸とした後、こ
れから酸触媒を用いてイソプロピリデン基を脱離せしめ
ることにより一般式(I)のアスコルビン酸誘導体が製
造される。尚、5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸
の2位と3位の水酸基のアシル化反応の経路は、用いる
アシル化剤によてて異なる。アシル化剤がα位分枝脂肪
酸ハライドの場合には、最初に3位の水酸基がアシル化
され、次いで2位の水酸基がアシル化される(反応式
(i))。一方、用いるアシル化剤がα位分枝でない脂
肪酸ハライドまたは立体的に小さいα位分枝脂肪酸ハラ
イドの場合には、最初に3位の水酸基がアシル化される
が、該アシル基は2位の水酸基に転位し、次いで転位に
より水酸基となつた3位がアシル化される(反応式(i
i))。
合 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R3COは前記R2COを、
R4は前記R1を示す) (II) 反応式中、R3がα位分枝でない若しくは立体的
に小さいα位分枝アルキル基である場合、 (式中、R3COはα位分枝でないアルキル基又は立体的に
小さいα位分枝アルキル基を示し、R4COは前記R2COを示
し、Xは前記と同じ) すなわち、5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸に
脂肪酸ハライドを反応させることによりアスコルビン酸
の2位および3位水酸基をアシル化して2,3−ジアシル
−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸とした後、こ
れから酸触媒を用いてイソプロピリデン基を脱離せしめ
ることにより一般式(I)のアスコルビン酸誘導体が製
造される。尚、5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸
の2位と3位の水酸基のアシル化反応の経路は、用いる
アシル化剤によてて異なる。アシル化剤がα位分枝脂肪
酸ハライドの場合には、最初に3位の水酸基がアシル化
され、次いで2位の水酸基がアシル化される(反応式
(i))。一方、用いるアシル化剤がα位分枝でない脂
肪酸ハライドまたは立体的に小さいα位分枝脂肪酸ハラ
イドの場合には、最初に3位の水酸基がアシル化される
が、該アシル基は2位の水酸基に転位し、次いで転位に
より水酸基となつた3位がアシル化される(反応式(i
i))。
目的とする一般式(I)のアスコルビン酸誘導体のう
ち、2位と3位のアシル基が同一である化合物を製造す
る場合は、反応式(ii)に従つて、5,6−イソプロピリ
デンアスコルビン酸に対して2倍モル以上のアシル化剤
を用いて反応させればよい。また、2位と3位のアシル
基が異なる化合物を製造しようとする場合には、反応式
(i)又は(ii)に従つて、2種の異なるアシル化剤を
順次用いて反応させればよい。
ち、2位と3位のアシル基が同一である化合物を製造す
る場合は、反応式(ii)に従つて、5,6−イソプロピリ
デンアスコルビン酸に対して2倍モル以上のアシル化剤
を用いて反応させればよい。また、2位と3位のアシル
基が異なる化合物を製造しようとする場合には、反応式
(i)又は(ii)に従つて、2種の異なるアシル化剤を
順次用いて反応させればよい。
アシル化剤である脂肪酸ハライドとしては、脂肪酸ク
ロリド、脂肪酸ブロミド等が好ましい。
ロリド、脂肪酸ブロミド等が好ましい。
アシル化反応の反応溶媒としては、ジクロルメタン、
クロロホルム、ジクロルエタン等のハロゲン化アルカン
を用いるのが好ましい。触媒としてピリジン等の有機塩
基を用いると収率等の面で有利である。反応温度は、0
〜40℃で、反応時間は用いるアシル化剤、反応溶媒等に
より異なるが、30分〜5時間が好ましい。
クロロホルム、ジクロルエタン等のハロゲン化アルカン
を用いるのが好ましい。触媒としてピリジン等の有機塩
基を用いると収率等の面で有利である。反応温度は、0
〜40℃で、反応時間は用いるアシル化剤、反応溶媒等に
より異なるが、30分〜5時間が好ましい。
以上の如くして得られた2,3−ジアシル−5,6−イソプ
ロピリデンアスコルビン酸から、イソプロピリデン基を
脱離せしめるには、好ましくはメタノール、エタノール
等のアルコール溶媒中、0〜30℃の温度で塩酸、硫酸等
の無機酸を反応させることにより行なわれる。
ロピリデンアスコルビン酸から、イソプロピリデン基を
脱離せしめるには、好ましくはメタノール、エタノール
等のアルコール溶媒中、0〜30℃の温度で塩酸、硫酸等
の無機酸を反応させることにより行なわれる。
尚、原料として用いるα位分枝脂肪酸は、例えば炭素
数7〜10の直鎖又は分岐鎖のアルデヒドのアルドール縮
合によりα−分岐不飽和アルデヒドとし、次いでこれを
水素添加、酸化させて分岐飽和脂肪酸とする方法によつ
て製造することができる。この方法によつて製造される
最も入手し易い分岐飽和脂肪酸は、イソブチレン2量体
のオキソ反応により炭素数9の分岐アルデヒドとし、次
いでこのアルデヒドのアルドール縮合により炭素数18の
分岐不飽和アルデヒドとし、次いで水素添加、酸化によ
り得られる炭素数18の分岐脂肪酸、5,7,7−トリメチル
−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オクタン酸〔例
えば日産化学(株)により市販されている。以下、日産
化学イソステアリン酸と称す〕である。
数7〜10の直鎖又は分岐鎖のアルデヒドのアルドール縮
合によりα−分岐不飽和アルデヒドとし、次いでこれを
水素添加、酸化させて分岐飽和脂肪酸とする方法によつ
て製造することができる。この方法によつて製造される
最も入手し易い分岐飽和脂肪酸は、イソブチレン2量体
のオキソ反応により炭素数9の分岐アルデヒドとし、次
いでこのアルデヒドのアルドール縮合により炭素数18の
分岐不飽和アルデヒドとし、次いで水素添加、酸化によ
り得られる炭素数18の分岐脂肪酸、5,7,7−トリメチル
−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オクタン酸〔例
えば日産化学(株)により市販されている。以下、日産
化学イソステアリン酸と称す〕である。
上記α位分枝脂肪酸は、また、炭素数7〜10の直鎖又
は分岐鎖1級アルコールのゲルベ反応(Guerbet reacti
on)によりβ−分岐アルコールとし、次いでこれを酸化
することにより得られる。この方法によつて製造するこ
とができる最も入手し易い分岐飽和脂肪酸は、ノニルア
ルコールのゲルベ反応、続いて酸化反応により得られる
2−ヘプチルウンデカン酸〔例えば三菱化成(株)より
市配されている。以下、三菱化成イソステアリン酸と称
す〕である。
は分岐鎖1級アルコールのゲルベ反応(Guerbet reacti
on)によりβ−分岐アルコールとし、次いでこれを酸化
することにより得られる。この方法によつて製造するこ
とができる最も入手し易い分岐飽和脂肪酸は、ノニルア
ルコールのゲルベ反応、続いて酸化反応により得られる
2−ヘプチルウンデカン酸〔例えば三菱化成(株)より
市配されている。以下、三菱化成イソステアリン酸と称
す〕である。
更に一方の原料である5,6−イソプロピリデンアスコ
ルビン酸は、アスコルビン酸とアセトンをアセチルクロ
リド中で反応させることによつて得られる〔エム.イ
ー.ジユンおよびテイー.ジエイ.シヨー,ジヤーナル
オブ アメリカン ケミカル ソサイアテイ(M.E.Jung
and T.J.Shaw,J.Am.Chem。Soc),102,6304(1980);
ケー.ジヤクソン及びジエイ.ジヨンズ,カナデイアン
ジヤーナル オブ ケミストリー(K.Jackson and J.
Jones,Can.J.Chem.),47,2498(1969)〕。
ルビン酸は、アスコルビン酸とアセトンをアセチルクロ
リド中で反応させることによつて得られる〔エム.イ
ー.ジユンおよびテイー.ジエイ.シヨー,ジヤーナル
オブ アメリカン ケミカル ソサイアテイ(M.E.Jung
and T.J.Shaw,J.Am.Chem。Soc),102,6304(1980);
ケー.ジヤクソン及びジエイ.ジヨンズ,カナデイアン
ジヤーナル オブ ケミストリー(K.Jackson and J.
Jones,Can.J.Chem.),47,2498(1969)〕。
かくして、得られた本発明のアスコルビン酸誘導体は
経時的に着色することもなく、酸化雰囲気においても安
定であり、ビタミンC活性も高いという優れた特徴を有
する。従つて、これを配合した化粧科は、含水系におい
ても変色、変臭、活性低下を生起することなく極めて安
定で、かつ優れたビタミンC活性を発揮させることが可
能となる。
経時的に着色することもなく、酸化雰囲気においても安
定であり、ビタミンC活性も高いという優れた特徴を有
する。従つて、これを配合した化粧科は、含水系におい
ても変色、変臭、活性低下を生起することなく極めて安
定で、かつ優れたビタミンC活性を発揮させることが可
能となる。
次に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1 5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(5.40g、25.0
m mol)を乾燥ピリジン(20.2ml)と塩化メチレン(250
ml)の混合液に溶かし、日産化学イソステアリン酸塩化
物(15.1g,50.0m mol)の塩化メチレン溶液(40ml)を3
5分間で滴下した。滴下後さらに2時間撹拌を続けた
後、希塩酸および水で順次洗い、無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した。溶倍を減圧留去し、得た油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーにより分離して、2,3−ジ
(日産化学イソステアロイル)−5,6−イソプロピリデ
ンアスコルビン酸(17.7g,収率94%)を得た。
m mol)を乾燥ピリジン(20.2ml)と塩化メチレン(250
ml)の混合液に溶かし、日産化学イソステアリン酸塩化
物(15.1g,50.0m mol)の塩化メチレン溶液(40ml)を3
5分間で滴下した。滴下後さらに2時間撹拌を続けた
後、希塩酸および水で順次洗い、無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した。溶倍を減圧留去し、得た油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーにより分離して、2,3−ジ
(日産化学イソステアロイル)−5,6−イソプロピリデ
ンアスコルビン酸(17.7g,収率94%)を得た。
元素分析C45H80O8として 計算値:C 72.15%;H 10.76% 実測値:C 72.2 %;H 10.8% Mass(20eV) 733(2.0%,M+−CH3)、155(17.9)、127(22.7)、12
1(18.1)、113(22.3)、99(19.3)、85(18.6)、71
(17.9)、57(100) IR ν(neat) 2960、2920、2875、1790、1780、1705、1470、1365、12
05、11101070cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 170.8(s)、170.3(s)、165.2(s,C1)、152.2(s,
C3)、122.6(s,C2)、110.8(s)、75.4(d,C4)、7
2.9(d,C5)、65.4(t,C6)、アルキル部分は省略1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.33(m,1H,C4−H)、4.0〜4.4(m,3H)、0.8〜2.7
(m,76H) 同様の方法で、2,3−ジ(三菱化成イソステアロイ
ル)−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(収率97
%)、2,3−ジ(2−エチルヘキサノイル)−5,6−イソ
プロピリデンアスコルビン酸(収率91%)、2,3−ジ
(2−エチルブタノイル)−5,6−イソプロピリデンア
スコルビン酸(収率92%)、2,3−ジ(イソブタノイ
ル)−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(収率77
%)、2,3−ジ(シクロヘキサノイル)−5,6−イソプロ
ピリデンアスコルビン酸(収率96%)、2,3−ジ(ピバ
ロイル)−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(収
率79%)が合成された。但し、2,3−ジ(2−エチルブ
タノイル)−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸と
2,3−ジ(ピバロイル)−5,6−イソプロピリデンアスコ
ルビン酸は再結晶により分離精製した。生成物の物理デ
ータは表1、表2および表3に示した。
1(18.1)、113(22.3)、99(19.3)、85(18.6)、71
(17.9)、57(100) IR ν(neat) 2960、2920、2875、1790、1780、1705、1470、1365、12
05、11101070cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 170.8(s)、170.3(s)、165.2(s,C1)、152.2(s,
C3)、122.6(s,C2)、110.8(s)、75.4(d,C4)、7
2.9(d,C5)、65.4(t,C6)、アルキル部分は省略1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.33(m,1H,C4−H)、4.0〜4.4(m,3H)、0.8〜2.7
(m,76H) 同様の方法で、2,3−ジ(三菱化成イソステアロイ
ル)−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(収率97
%)、2,3−ジ(2−エチルヘキサノイル)−5,6−イソ
プロピリデンアスコルビン酸(収率91%)、2,3−ジ
(2−エチルブタノイル)−5,6−イソプロピリデンア
スコルビン酸(収率92%)、2,3−ジ(イソブタノイ
ル)−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(収率77
%)、2,3−ジ(シクロヘキサノイル)−5,6−イソプロ
ピリデンアスコルビン酸(収率96%)、2,3−ジ(ピバ
ロイル)−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(収
率79%)が合成された。但し、2,3−ジ(2−エチルブ
タノイル)−5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸と
2,3−ジ(ピバロイル)−5,6−イソプロピリデンアスコ
ルビン酸は再結晶により分離精製した。生成物の物理デ
ータは表1、表2および表3に示した。
実施例2 2−アセチル−3−ピバロイル−5,6−イソプロピリデ
ンアスコルビン酸: (i) 5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(10.8
g,50.0m mol)を乾燥ピリジン(40.4ml)と塩化メチレ
ン(750ml)の混合液に懸濁した。ここへ、ピバリン酸
塩化物(6.02g,49.9m mol)を塩化メチレン(50ml)に
溶かした液を41分間で滴下した。この間反応温度は22〜
26℃であつた。滴下後、引き続き2時間撹拌した後、塩
化アセチル(3.97g,50.6m mol)を塩化メチレン(50m
l)に溶かした液を3分間で滴下した。さらに1時間撹
拌した後、希塩酸、水、食塩水で順次洗い、無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去して得た結晶
を、ベンゼン−ヘキサン混合液から再結して6.58gの標
題化合物を得た。母液からシリカゲルクロマトグラフイ
ーにより、標題化合物2.85g(合計9.43g,収率55%)と
2,3−ジピバロイル−5,6−イソプロピリデンアスコルビ
ン酸(1.59g,収率8%)を得た。
ンアスコルビン酸: (i) 5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(10.8
g,50.0m mol)を乾燥ピリジン(40.4ml)と塩化メチレ
ン(750ml)の混合液に懸濁した。ここへ、ピバリン酸
塩化物(6.02g,49.9m mol)を塩化メチレン(50ml)に
溶かした液を41分間で滴下した。この間反応温度は22〜
26℃であつた。滴下後、引き続き2時間撹拌した後、塩
化アセチル(3.97g,50.6m mol)を塩化メチレン(50m
l)に溶かした液を3分間で滴下した。さらに1時間撹
拌した後、希塩酸、水、食塩水で順次洗い、無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去して得た結晶
を、ベンゼン−ヘキサン混合液から再結して6.58gの標
題化合物を得た。母液からシリカゲルクロマトグラフイ
ーにより、標題化合物2.85g(合計9.43g,収率55%)と
2,3−ジピバロイル−5,6−イソプロピリデンアスコルビ
ン酸(1.59g,収率8%)を得た。
2−アセチル−3−ピパロイル−5,6−イソプロピリデ
ンアスコルビン酸 無色針状晶 融点96−97℃ 元素分析 C16H22O8として 計算値:C 56.13%;H 6.48% 実測値:C 56.13%;H 6.50% Mass(20eV) 327(16.5%,M+−CH3)、243(6.7)、216(12.7)、20
0(21.6)、101(31.0)、85(17.9)、59(8.2)、57
(100) IR ν(KBr) 3000、2950、1765、1695、1370、1200、1150、1115、10
75cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 172.6(s)、165.9(s)、165.5(s,C1)、151.3(s,
C3)、122.1(s,C2)、110.8(s)、75.4(d,C4)、7
3.3(t,C5)、65.4(t,C6)、39.5(s)、26.9
(q)、25.8(q)、25.5(q)、200(q)1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.11(m,1H,C4−H)、4.0〜4.5(m,3H)、2.22(s,3
H)、1.36(s,3H)、1.33(s,3H)、1.30(s,9H) (ii) 5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(5.40
g,25.0m mol)を乾燥ピリジン(20.2ml)と塩化メチレ
ン(250ml)の混合液に懸濁した。反応温度を6〜9℃
に保つて、塩化アセチル(1.94g,24.8m mol)を塩化メ
チレン(25ml)に溶かした液を15分間で滴下した。滴下
後、室温で1時間10分間撹拌した。反応液を冷却して9
℃に保ち、ピバリン酸塩化物(3.08g,25.6m mol)を塩
化メチレン(25ml)に溶かした液を10分間で滴下した。
室温で3.5時間撹拌した後、希塩酸、水、食塩水で順次
洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を留去し
て得た油をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにより
分離して、標題化合物(3.38g,収率39%)および副生成
物として2,3−ジピバロイル−5,6−イソプロピリデンア
スコルビン酸(0.81g,収率8%)を得た。
ンアスコルビン酸 無色針状晶 融点96−97℃ 元素分析 C16H22O8として 計算値:C 56.13%;H 6.48% 実測値:C 56.13%;H 6.50% Mass(20eV) 327(16.5%,M+−CH3)、243(6.7)、216(12.7)、20
0(21.6)、101(31.0)、85(17.9)、59(8.2)、57
(100) IR ν(KBr) 3000、2950、1765、1695、1370、1200、1150、1115、10
75cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 172.6(s)、165.9(s)、165.5(s,C1)、151.3(s,
C3)、122.1(s,C2)、110.8(s)、75.4(d,C4)、7
3.3(t,C5)、65.4(t,C6)、39.5(s)、26.9
(q)、25.8(q)、25.5(q)、200(q)1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.11(m,1H,C4−H)、4.0〜4.5(m,3H)、2.22(s,3
H)、1.36(s,3H)、1.33(s,3H)、1.30(s,9H) (ii) 5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(5.40
g,25.0m mol)を乾燥ピリジン(20.2ml)と塩化メチレ
ン(250ml)の混合液に懸濁した。反応温度を6〜9℃
に保つて、塩化アセチル(1.94g,24.8m mol)を塩化メ
チレン(25ml)に溶かした液を15分間で滴下した。滴下
後、室温で1時間10分間撹拌した。反応液を冷却して9
℃に保ち、ピバリン酸塩化物(3.08g,25.6m mol)を塩
化メチレン(25ml)に溶かした液を10分間で滴下した。
室温で3.5時間撹拌した後、希塩酸、水、食塩水で順次
洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を留去し
て得た油をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにより
分離して、標題化合物(3.38g,収率39%)および副生成
物として2,3−ジピバロイル−5,6−イソプロピリデンア
スコルビン酸(0.81g,収率8%)を得た。
実施例3 2−イソプタノイル−3−ピバロイル−5,6−イソプロ
ピリデンアスコルビン酸: 5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(5.40g,25.0m
mol)を乾燥ピリジン(20.2ml)と塩化メチレン(200m
l)の混合液に懸濁し、ピバリン酸塩化物(3.08g,25.6m
mol)を塩化メチレン(25ml)に溶かした液を10分間で
滴下した。この間反応温度は21〜24℃であつた。滴下
後、2時間室温で撹拌し、イソ酪酸塩化物(2.80g,26.2
m mol)を塩化メチレン(25ml)に溶かした液を13分間
で滴下した。この間反応温度は23〜25℃であつた。滴下
後、2.5時間室温で撹拌し、希塩酸および水で順次洗
い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を留去して
得た油をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにより分
離して、標題化合物(5.30g、収率57%)と副生成物と
して2,3−ジイソブタノイル−5,6−イソプロピリデンア
スコルビン酸(0.45g,収率5%)を得た。
ピリデンアスコルビン酸: 5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸(5.40g,25.0m
mol)を乾燥ピリジン(20.2ml)と塩化メチレン(200m
l)の混合液に懸濁し、ピバリン酸塩化物(3.08g,25.6m
mol)を塩化メチレン(25ml)に溶かした液を10分間で
滴下した。この間反応温度は21〜24℃であつた。滴下
後、2時間室温で撹拌し、イソ酪酸塩化物(2.80g,26.2
m mol)を塩化メチレン(25ml)に溶かした液を13分間
で滴下した。この間反応温度は23〜25℃であつた。滴下
後、2.5時間室温で撹拌し、希塩酸および水で順次洗
い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を留去して
得た油をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにより分
離して、標題化合物(5.30g、収率57%)と副生成物と
して2,3−ジイソブタノイル−5,6−イソプロピリデンア
スコルビン酸(0.45g,収率5%)を得た。
2−イソブチリル−3−ピバロイル−5,6−イソプロピ
リデンアスコルビン酸 元素分析 C18H26O8として 計算値:C 58.37%;H 7.08% 実測値:C 58.36%;H 7.14% Mass(20eV) 341(10.5%,M+−15)、298(6.5)、229(5.5)、228
(42.9)、101(17.4)、72(5.8)、71(100)、43(3
5.6) IR ν(neat) 2990、2950、2900、1780、1700、1465、1370、1270、12
00、1130、1120、1080、1060、1020cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 17.25(s)、172.2(s)、165.6(s,C1)、151.1(s,
C3)、122.2(s,C2)、110.8(s)、75.4(d,C4)、7
3.3(d,C5)、65.4(t,C6)、39.4(s)、33.7
(d)、26.9(q)、25.8(q)、25.5(q)、18.8
(q)1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.09(d,J=2.0Hz,1H,C4−H)、4.0〜4.5(m,3H)、2.
77(sep.,J=6.9Hz,1H)、1.38(s,3H)、1.32(s,3
H)、1.28(s,9H)1.24(d,J=6.9Hz,6H) 実施例4 2,3−ジ(日産化学イソステアロイル)−5,6−イソプ
ロピリデンアスコルビン酸(19.7g,26.3m mol)をエタ
ノール(200ml)に溶かし、濃塩酸(10ml)を加え、室
温で11時間撹拌した。水(400ml)を加え、塩化メチレ
ンで抽出(200ml×2)した。水洗(300ml×1)、食塩
水洗(300ml×2)を行い、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥した。溶媒を減圧留去して得た油をシラン化処理シリ
カゲルカラムクロマトグラフイーによつて分離して、2,
3−ジ(日産化学イソステアロイル)アスコルビン酸(1
4.9g,収率81%)を得た。
リデンアスコルビン酸 元素分析 C18H26O8として 計算値:C 58.37%;H 7.08% 実測値:C 58.36%;H 7.14% Mass(20eV) 341(10.5%,M+−15)、298(6.5)、229(5.5)、228
(42.9)、101(17.4)、72(5.8)、71(100)、43(3
5.6) IR ν(neat) 2990、2950、2900、1780、1700、1465、1370、1270、12
00、1130、1120、1080、1060、1020cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 17.25(s)、172.2(s)、165.6(s,C1)、151.1(s,
C3)、122.2(s,C2)、110.8(s)、75.4(d,C4)、7
3.3(d,C5)、65.4(t,C6)、39.4(s)、33.7
(d)、26.9(q)、25.8(q)、25.5(q)、18.8
(q)1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.09(d,J=2.0Hz,1H,C4−H)、4.0〜4.5(m,3H)、2.
77(sep.,J=6.9Hz,1H)、1.38(s,3H)、1.32(s,3
H)、1.28(s,9H)1.24(d,J=6.9Hz,6H) 実施例4 2,3−ジ(日産化学イソステアロイル)−5,6−イソプ
ロピリデンアスコルビン酸(19.7g,26.3m mol)をエタ
ノール(200ml)に溶かし、濃塩酸(10ml)を加え、室
温で11時間撹拌した。水(400ml)を加え、塩化メチレ
ンで抽出(200ml×2)した。水洗(300ml×1)、食塩
水洗(300ml×2)を行い、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥した。溶媒を減圧留去して得た油をシラン化処理シリ
カゲルカラムクロマトグラフイーによつて分離して、2,
3−ジ(日産化学イソステアロイル)アスコルビン酸(1
4.9g,収率81%)を得た。
元素分析C42H76O8として 計算値:C 71.14%;H 10.80% 実測値 C 70.8 %;H 10.8 % Mass(19eV) 708(1.8%,M+)、268(20.1)、267(100)、183(34.
3)、155(38.0)、141(21.6)、127(34.0)、113(2
9.4)、99(22.2)、57(63.6) IR ν(neat) 3430、2940、2910、2860、1770、1700、1465、1360、11
95、1100、1065cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 171.1(s)、170.0(s)、166.0(s,C1)、153.1(s,
C3)、122.8(s,C2)、77.1(d,C4)、69.6(d,C5)、6
3.0(t,C6)アルキル部分は省略1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.35(m,1H,C4−H)、3.6〜4、2(m,3H)、2.9(1H,
OH)、2.6(1H,OH)、0.7〜2.1(m,70H) 同様にして粗生成物をクロマトグラフイーまたは再結
晶により分離精製して、2,3−ジ(三菱化成イソステア
ロイル)アスコルビン酸(収率53%)、2,3−ジ(2−
エチルヘキサノイル)アスコルビン酸(収率94%)、2,
3−ジ(2−エチルブタノイル)アスコルビン酸(収率1
00%)、2,3−ジ(イソブタノイル)アスコルビン酸
(収率45%)、2,3−ジ(シクロヘキサノイル)アスコ
ルビン酸(収率59%)、2,3−ジ(ピバロイル)アスコ
ルビン酸(収率89%)を得た。生成物の物理データは表
4、表5および表6に示した。
3)、155(38.0)、141(21.6)、127(34.0)、113(2
9.4)、99(22.2)、57(63.6) IR ν(neat) 3430、2940、2910、2860、1770、1700、1465、1360、11
95、1100、1065cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 171.1(s)、170.0(s)、166.0(s,C1)、153.1(s,
C3)、122.8(s,C2)、77.1(d,C4)、69.6(d,C5)、6
3.0(t,C6)アルキル部分は省略1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.35(m,1H,C4−H)、3.6〜4、2(m,3H)、2.9(1H,
OH)、2.6(1H,OH)、0.7〜2.1(m,70H) 同様にして粗生成物をクロマトグラフイーまたは再結
晶により分離精製して、2,3−ジ(三菱化成イソステア
ロイル)アスコルビン酸(収率53%)、2,3−ジ(2−
エチルヘキサノイル)アスコルビン酸(収率94%)、2,
3−ジ(2−エチルブタノイル)アスコルビン酸(収率1
00%)、2,3−ジ(イソブタノイル)アスコルビン酸
(収率45%)、2,3−ジ(シクロヘキサノイル)アスコ
ルビン酸(収率59%)、2,3−ジ(ピバロイル)アスコ
ルビン酸(収率89%)を得た。生成物の物理データは表
4、表5および表6に示した。
実施例5 2−アセチル−3−ピバロイルアスコルビン酸: 2−アセチル−3−ピバロイル−5,6−イソプロピリ
デンアスコルビン酸(8.96g,26.2m mol)をメタノール
(120ml)に溶かし、濃塩酸(10ml)を加えて室温で2
時間撹拌した。水(200ml)を加えて、塩化メチレン抽
出(100ml×3)した。有機相を水洗(200ml×2)後、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去して
得た残留物(2.88g)を酢酸エチル−ヘキサンから再結
晶して、2−アセチル−3−ピバロイルアスコルビン酸
(1.79g,収率23%)を得た。
デンアスコルビン酸(8.96g,26.2m mol)をメタノール
(120ml)に溶かし、濃塩酸(10ml)を加えて室温で2
時間撹拌した。水(200ml)を加えて、塩化メチレン抽
出(100ml×3)した。有機相を水洗(200ml×2)後、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去して
得た残留物(2.88g)を酢酸エチル−ヘキサンから再結
晶して、2−アセチル−3−ピバロイルアスコルビン酸
(1.79g,収率23%)を得た。
無色針状晶 融点119−120.5℃ 元素分析 C13H18O8として 計算値:C 51.65%;H 6.00% 実測値:C 51.63%;H 6.02% Mass(70eV) 397(3.3%)、256(9.8)、101(8.0)、100(2.8)、
99(40.8)、72(6.3)、71(100)、55(3.8)、43(2
9.7) IR ν(KBr) 3400、2990、2970、2900、1770、1695、1210、1190、11
40、1100、1070、1040cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 166.7(s,C1)、152.2(s,C3)、122.0(s,C2)、76.9
(d,C4)、69.8(d,C5)、63.0(t,C6)1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.18(d,J=2Hz,1H,C4−H)、2.6〜4.2(m,3H)、3.20
(d,J=6Hz,1H,OH)2.79(brs,1H,OH)、2.23(s,3
H)、1.30(s,9H) 実施例6 2−イソブタノイル−3−ピバロイルアスコルビン酸: イソプロピリデンアスコルビン酸(5.40g,25.0m mo
l)を乾燥ピリジン(20.2ml)と塩化メチレン(250ml)
の混合液に懸濁し、イソ酪酸塩化物(3.05g,28.6m mo
l)に塩化メチレン溶液(28ml)を15分間で滴下した。
室温で1時間撹拌した後ピバリン酸塩化物(3.18g,26.4
m mol)の塩化メチレン溶液(28ml)を7分間で滴下し
た。室温で1時間撹拌し、希塩酸(1.2N,250ml×1)、
水(300ml×2)で順次洗い、無水硫酸ナトリウム上で
乾燥した。溶媒を減圧留去して油状物(10.2g)を得
た。これをメタノール(75ml)に溶かし、濃塩酸(7m
l)を加え、室温で1時間撹拌した。水を加えた後、塩
化メチレン抽出(100ml×5)した。有機相を食塩水お
よび水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒
を減圧留去して得た残留物(9.56g)を、酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶して2−イソブタノイル−3−ピバ
ロイルアスコルビン酸(6.71g,収率81%)を得た。
99(40.8)、72(6.3)、71(100)、55(3.8)、43(2
9.7) IR ν(KBr) 3400、2990、2970、2900、1770、1695、1210、1190、11
40、1100、1070、1040cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 166.7(s,C1)、152.2(s,C3)、122.0(s,C2)、76.9
(d,C4)、69.8(d,C5)、63.0(t,C6)1 H−NMR 60MHz δppm(CDCl3) 5.18(d,J=2Hz,1H,C4−H)、2.6〜4.2(m,3H)、3.20
(d,J=6Hz,1H,OH)2.79(brs,1H,OH)、2.23(s,3
H)、1.30(s,9H) 実施例6 2−イソブタノイル−3−ピバロイルアスコルビン酸: イソプロピリデンアスコルビン酸(5.40g,25.0m mo
l)を乾燥ピリジン(20.2ml)と塩化メチレン(250ml)
の混合液に懸濁し、イソ酪酸塩化物(3.05g,28.6m mo
l)に塩化メチレン溶液(28ml)を15分間で滴下した。
室温で1時間撹拌した後ピバリン酸塩化物(3.18g,26.4
m mol)の塩化メチレン溶液(28ml)を7分間で滴下し
た。室温で1時間撹拌し、希塩酸(1.2N,250ml×1)、
水(300ml×2)で順次洗い、無水硫酸ナトリウム上で
乾燥した。溶媒を減圧留去して油状物(10.2g)を得
た。これをメタノール(75ml)に溶かし、濃塩酸(7m
l)を加え、室温で1時間撹拌した。水を加えた後、塩
化メチレン抽出(100ml×5)した。有機相を食塩水お
よび水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒
を減圧留去して得た残留物(9.56g)を、酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶して2−イソブタノイル−3−ピバ
ロイルアスコルビン酸(6.71g,収率81%)を得た。
無色針状晶 融点94.5−96.5℃ 元素分析 C15H22O8として 計算値:C 54.54%;H 6.71% 実測値:C 54.62%;H 6.71% Mass(20eV) 246(6.9%)、228(11.2)、116(6.7)、85(35.
0)、71(100)、57(92.2)、43(16.7) IR ν(KBr) 3400、2980、2950、2910、1760、1690、1350、1200、11
50、1090、1065、1050、1030、1010、970、755cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 172.6(s)、172.5(s)、166.7(s,C1)、152.2(s,
C3)、122.0(s,C2)、76.9(d,C4)、69.8(d,C5)、6
3.0(t,C6)、39.5(s)、33.7(d)、26、9
(q)、18.8(q)1 H−NMR 270MHz δppm(CDCl3,D2O存在下) 5.20(d,J=2.6Hz,1H,C4−H)、3.97(ddd,J=5.5,5.
5,2.6Hz,1H,C5−H)、3.85(ddd,J=11.7,5.5,5.5Hz,1
H,C6−H)、3.79(ddd,J=11.7,5.5,5.5Hz,1H,C6−
H)、2.80(Sept、J=7.0Hz,1H)、1.30(s,9H)、1.
20(d,J=7.0Hz,6H) 実施例7 各種のアスコルビン酸誘導体をアセトニトリルに溶か
し、50℃に7日保つた後、UVスペクトルの吸光度より残
存量を求めた。同様に日光暴露した試料の残存量も求め
た。結果を表7に示した。
0)、71(100)、57(92.2)、43(16.7) IR ν(KBr) 3400、2980、2950、2910、1760、1690、1350、1200、11
50、1090、1065、1050、1030、1010、970、755cm-1 13 C−NMR 25MHz δppm(CDCl3) 172.6(s)、172.5(s)、166.7(s,C1)、152.2(s,
C3)、122.0(s,C2)、76.9(d,C4)、69.8(d,C5)、6
3.0(t,C6)、39.5(s)、33.7(d)、26、9
(q)、18.8(q)1 H−NMR 270MHz δppm(CDCl3,D2O存在下) 5.20(d,J=2.6Hz,1H,C4−H)、3.97(ddd,J=5.5,5.
5,2.6Hz,1H,C5−H)、3.85(ddd,J=11.7,5.5,5.5Hz,1
H,C6−H)、3.79(ddd,J=11.7,5.5,5.5Hz,1H,C6−
H)、2.80(Sept、J=7.0Hz,1H)、1.30(s,9H)、1.
20(d,J=7.0Hz,6H) 実施例7 各種のアスコルビン酸誘導体をアセトニトリルに溶か
し、50℃に7日保つた後、UVスペクトルの吸光度より残
存量を求めた。同様に日光暴露した試料の残存量も求め
た。結果を表7に示した。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(I) (式中、R1は炭素数1〜17の直鎖若しくは分枝アルキル
基またはシクロアルキル基を、R2COは炭素数4〜18のα
位分枝脂肪酸残基又はシクロアルカン酸残基を表わ
す。) で表わされるアスコルビン酸誘導体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60086888A JP2540295B2 (ja) | 1985-04-23 | 1985-04-23 | アスコルビン酸誘導体 |
FR8605631A FR2580644B1 (fr) | 1985-04-23 | 1986-04-18 | Derives de l'acide ascorbique |
DE19863613590 DE3613590A1 (de) | 1985-04-23 | 1986-04-22 | Ascorbinsaeurederivate |
CH168686A CH667654A5 (de) | 1985-04-23 | 1986-04-23 | Ascorbinsaeurederivate. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60086888A JP2540295B2 (ja) | 1985-04-23 | 1985-04-23 | アスコルビン酸誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61246174A JPS61246174A (ja) | 1986-11-01 |
JP2540295B2 true JP2540295B2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=13899372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60086888A Expired - Lifetime JP2540295B2 (ja) | 1985-04-23 | 1985-04-23 | アスコルビン酸誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2540295B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7045546B2 (en) * | 2001-07-26 | 2006-05-16 | Tagra Biotechnologies Ltd. | Stabilized derivatives of ascorbic acid-3-phosphate |
FR2946252B1 (fr) * | 2009-06-08 | 2011-07-29 | Fabre Pierre Dermo Cosmetique | Bis esters d'acide gras insature sur l'acide ascorbique et leurs utilisations cosmetiques |
-
1985
- 1985-04-23 JP JP60086888A patent/JP2540295B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61246174A (ja) | 1986-11-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
FR2565232A1 (fr) | Nouveaux diesters d'acides gras et d'a,a-trehalose, leur procede de preparation et leur application en therapeutique | |
US4503072A (en) | Antihypercholesterolemic compounds | |
JP2540295B2 (ja) | アスコルビン酸誘導体 | |
JPH06247956A (ja) | アスコルビン酸誘導体 | |
JP2608089B2 (ja) | 4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類およびそれを含有する薬剤組成物 | |
JPH0959218A (ja) | L−乳酸オリゴマー誘導体 | |
JPH0774194B2 (ja) | 生理活性を有する新規なアクチノニン誘導体 | |
US4330553A (en) | 7-Oxo-PGI2 -derivatives and process for the preparation thereof and pharmaceutical compositions containing same | |
US4657916A (en) | Quinoline-N-oxide derivative and pharmaceutical composition | |
BE779775A (fr) | Derives de l'uree, procede pour les preparer et leurs applications | |
FR2580644A1 (fr) | Derives de l'acide ascorbique | |
US5530145A (en) | Anticholesteremic compounds | |
JPH0314030B2 (ja) | ||
US4275068A (en) | Lipid lowering alkylene glycols and ester derivatives thereof | |
JPH0419223B2 (ja) | ||
EP0002635A1 (fr) | Procédé de préparation de dérivés de thiéno (2,3-c) et (3,2-c) pyridines, nouveaux dérivés de la thiéno (2,3-c) pyridine obtenus et leur application thérapeutique | |
HU189582B (en) | Process for preparing 7-/4-substituted cyclopent-2-en-1-on-2-yl/-hept-2-trans-enoates, 2-arylthio-alkane-dicarboxylic acids and furyl derivatives thereof | |
EP0049144B1 (en) | 5-fluoro uracil derivatives | |
JP3756266B2 (ja) | 光学活性α−イオノンの製造方法 | |
JP2623284B2 (ja) | テトラヒドロフラン環を有するpaf類縁化合物 | |
JP2662607B2 (ja) | ビシクロ[8.3.0]トリデカ―9,13―ジエン―2,7―ジイン誘導体 | |
US4535179A (en) | Synthesis of bicyclic and tricyclic 7-oxa prostaglandin endoperoxide analogs via oxypalladation of norbornadiene | |
KR880001052B1 (ko) | 진통제 및 소염제 화합물 | |
EP0057141B1 (fr) | Esters d'halogéno biphénylcarboxylates, leur procédé de préparation et leur application en tant que médicaments | |
JPH0570629B2 (ja) |