JP2540140C - - Google Patents

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JP2540140C
JP2540140C JP2540140C JP 2540140 C JP2540140 C JP 2540140C JP 2540140 C JP2540140 C JP 2540140C
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【発明の詳細な説明】 <発明の分野> 本発明は、車両のステアリングハンドルを操舵したときにその操舵力を補助す
るためのパワーステアリングの動力源として電動機を使用する電動式パワーステ
アリングのモータ駆動装置に関する。 <従来技術とその問題点> 従来のこの種の電動式パワーステアリングのモータ駆動装置は、右操舵時に導
通する第1および第2のトランジスタと、左操舵時に導通する第3および第4の
トランジスタとをステアリングモータに対してフルブリッジを構成する状態に接
続してある。 右操舵時の操舵トルクの検出に基づいて対応する第1および第2のトランジス
タを同時に導通してバッテリーからモータに正方向の駆動電流を流し、左操舵時
の操舵トルクの検出に基づいて対応する第3および第4のトランジスタを同時に
導通してモータに逆方向の駆動電流を流し、いずれの方向の操舵時にもドライバ
の操舵力をモータによって補助している。 第1ないし第4のトランジスタのそれぞれにはフライホイール・ダイオードが
並列接続されている。一対のトランジスタが同時にOFFしてモータ駆動電流が
カットオフされたときに生じる誘導電圧のためにトランジスタが破壊されるおそ
れがあるが、誘導電流をフライホイール・ダイオードを介してバッテリーに還流
することによってトランジスタの破壊を防止している。 一対のトランジスタの導通期間は、操舵トルクの大きさに対応してパルス幅変
調された信号に基づいて行われるため、ステアリングハンドルを強く操舵した場
合には両トランジスタの導通期間が長く、弱く操舵した場合には両トランジスタ の導通期間が短い。 しかしながら、パルス幅変調の周波数が可聴周波領域にあるため、次のような
問題を有している。 即ち、トランジスタのON,OFFに伴うモータの駆動,停止の周波数も可聴
周波数となるため、振動音が発生し、ドライバや同乗者に不快感を与える。 さらに、操舵トルクの大きさの変化に対するモータの出力トルクのリニアリテ
ィが悪く、操舵感覚がぎこちないものとなっている。 なお、フライホイール・ダイオードを流れる誘導電流がモータに流れるが、パ
ルス幅変調信号の周波数が可聴周波領域に存在する低周波であるため、この誘導
電流は何らリニアリティの改善には役立たない。 <発明の目的> 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、モータ駆動電流の
通電,遮断の繰り返しに伴う振動音の発生を防止するとともに、操舵トルクに対
するモータの出力トルクのリニアリティを向上することを目的とする。 <発明の構成と効果> 〔構成〕 本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。 即ち、本発明の電動式パワーステアリングのモータ駆動装置は、右操舵時導通
保持用の第1のスイッチング素子と右操舵時高速スイッチング用の第2のスイッ
チング素子と左操舵時導通保持用の第3のスイッチング素子と左操舵時高速スイ
ッチング用の第4のスイッチング素子とをステアリングモータに対してフルブリ
ッジを構成する状態に接続してなるブリッジ回路と、右操舵トルクの検出に基づ
いて前記第1のスイッチング素子を導通しかつこの導通状態を保持するよう制御
し、左操舵トルクの検出に基づいて前記第3のスイッチング素子を導通しかつこ
の導通状態を保持するように制御する導通保持制御部と、可聴周波領域よりも高
い周波数で発振する発振回路と、 この発振回路の発振周波数に基づいて可聴周波数領域よりも高い周波数で右操
舵トルクの大きさに応じたデューティのパルス幅変調信号をつくりかつこのパル
ス幅変調信号に基づいて前記第2のスイッチング素子を高速スイッチングし、前
記発振回路の発振周波数に基づいて可聴周波数領域よりも高い周波数で左操舵ト ルクの大きさに応じたデューティのパルス幅変調信号をつくりかつこのパルス幅
変調信号に基づいて前記第4のスイッチング素子を高速スイッチングするように
制御する高速スイッチング制御部と、 前記第1ないし第4のスイッチング素子のおのおのに並列接続されたフライホ
イール・ダイオードとを備え、 前記ステアリングモータの第1の駆動電流が前記右操舵トルクまたは左操舵ト
ルクの大きさの変化に追随して変化していき、前記第1の駆動電流がゼロになっ
た後に次のパルス幅変調信号に基づいて再び前記ステアリングモータに第2の駆
動電流が前記右操舵トルクまたは左操舵トルクの大きさの変化に追随して変化し
ていき、前記第1の駆動電流がゼロになった後から前記第2の駆動電流が流れる
までの間、OFF状態を保持している前記導通保持用の一方のスイッチング素子
に並列接続されているフライホイール・ダイオードと、導通状態を保持している
前記導通保持用の他方のスイッチング素子と、前記ステアリングモータとで形成
される循環経路に前記ステアリングモータの誘導電流を継続して流すとともに、
前記誘導電流の大きさが前記両駆動電流の変化に追随して変化するよう構成した
ものである。 〔作用〕 この構成による作用は、次の通りである。ステアリングハンドルが右方向に操
舵された場合、導通保持制御部は、右操舵トルクの検出によって、まず右操舵時
導通保持用の第1のスイッチング素子を導通させ、その導通状態を保持する。引
き続いて、高速スイッチング制御部が右操舵トルクの大きさに応じたデューティ
のパルス幅変調信号をつくり、これを右操舵時高速スイッチング用の第2のスイ
ッチング素子に出力してこの第2のスイッチング素子を高速スイッチングさせる
。 また、ステアリングハンドルが左方向に操舵された場合、導通保持制御部は、
左操舵トルクの検出によって、まず左操舵時導通保持用の第3のスイッチング素
子を導通させ、その導通状態を保持する。引き続いて、高速スイッチング制御部
が左操舵トルクの大きさに応じたデューティのパルス幅変調信号をつくり、これ
を左操舵時高速スイッチング用の第4のスイッチング素子に出力してこの第4の
スイッチング素子を高速スイッチングさせる。 高速スイッチングにおいてパルス幅変調信号の“L”レベルの期間では、モー
タのコイルに誘導電流が生じるが、この誘導電流は、現在OFF状態にある導通
保持用の第3(または第1)のスイッチング素子におけるフライホイール・ダイ
オードと、現在導通状態に保持されている第1(または第3)のスイッチング素
子とを介してモータに循環する。つまり、バッテリー電圧とは無関係に誘導電流
が流れる。パルス幅変調信号の周波数が可聴周波領域よりも高いため、誘導電流
がゼロになる前に次の“H”レベルのパルス幅変調信号が第2(または第4)の
スイッチング素子に出力される。従って、モータ駆動電流の立ち上がりの応答性
が良い。換言すれば、パルス幅変調信号の周波数を可聴周波領域よりも高くして
あるため、フライホイール・ダイオードによる電流継続効果を有効に利用できる
のである。もし、従来例のように可聴周波領域の周波数を使用すると、フライホ
イール・ダイオードは単にスイッチング素子の破壊防止だけのものにすぎない。 また、従来例のようにパルス幅変調信号の“L”レベルの期間で第1,第2の
スイッチング素子を同時にOFFするならば、誘導電流はバッテリー電圧に抗す
るかたちでしか流れず、その電流値は小さく、モータ駆動電流の立ち上がりの応
答性の改善には役立たないが、バッテリー電圧と無関係に循環すると、その電流
値が大きいため、モータ駆動電流の立ち上がりの応答性に役立ち、この点からも
フライホイール・ダイオードによる電流継続効果を有効に利用できる。 〔効果〕 以上のことから、本発明によれば、次のような効果が発揮される。2対あるス
イッチング素子のうち、各対の一方のスイッチング素子を導通保持用とし、他方
のスイッチング素子を高速スイッチング用にしてあるとともに、高速スイッチン
グのためのパルス幅変調信号の周波数を可聴周波領域よりも高くしてあるため、
フライホイール・ダイオードによる電流継続効果を有効に活用して操舵トルクに
対するモータの出力トルクのリニアリティを向上することができるとともに、パ
ルス幅変調信号によるスイッチングにもかかわらず、振動音の発生を防止するこ
とができる。 即ち、操舵感覚の向上とともに、操作性の改善を達成することができるという
効果が発揮される。 <実施例の説明> 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 第1図は電動式パワーステアリング機構の概略構成図である。 100はステアリングハンドル、101は操舵輪、102はステアリングハンドル 100
から操舵輪 101に操舵力を与える伝動機構、Mはステアリングハンドル 100に与
えるべき操舵力を軽減して運転手を補助するために伝動機構 102に連動連結され
モータである。ステアリングハンドル100に加えられた操舵トルクはトルクセン
サTSによって検出される。このトルクセンサTSは、ステアリングハンドル10
0を右方向(時計方向)に操舵しているときにその操舵トルクに応じた電圧値の
正電圧Vt+を出力し、ステアリングハンドル100を左方向(反時計方向)に操舵
しているときにその操舵トルクに応じた電圧値の負電圧Vt-を出力するもので
ある。MDはトルクセンサTSからの信号を入力してモータMを駆動制御するモ
ータ駆動回路であり、このモータ駆動回路MDは、トルクセンサTSの出力が正
電圧Vt+のときにモータMを正転させ、負電圧Vt-のときにモータMを逆転さ
せるとともに、正電圧Vt+,負電圧Vt-いずれの場合もその電圧値に対応した
モータ駆動電流をモータMに流すように構成されている。 以下、モータ駆動回路MDの構成を第2図に示すブロック回路図に基づいて説
明する。 1〜4は、モータ駆動回路MDの出力端子5a,5bに対してフルブリッジを
構成する状態に接続されたnチャンネル型のパワーMOS・FETである。この
うち、1は右操舵時導通保持用のアッパFET、2は右操舵時高速スイッチング
用のロアFET、3は左操舵時導通保持用のアッパFET、4は左操舵時高速ス
イッチング用のロアFETである。ここで、「アッパ」とはモータ駆動回路MD
の電源入力端子6aに対して近いという意味であり、「ロア」とは電源入力端子
6aから遠いという意味である。 即ち、右操舵時導通保持用のアッパFET1は、ステアリングハンドル100を
右方向に操舵したときにトルクセンサTSから出力される正電圧Vt+が継続さ
れる限りONするものであり、右操舵時高速スイッチング用のロアFET2は、
その正電圧Vt+のPWM変調信号(パルス幅変調信号)によってON,OFF
を繰り返す高速スイッチングを行うものである。 左操舵時導通保持用のアッパFET3は、ステアリングハンドル 100を左方向 に操舵したときにトルクセンサTSから出力される負電圧Vt-が継続される限
りONするものであり、左操舵時高速スイッチング用のロアFET4は、その負
電圧Vt-のPWM変調信号によってON・OFFを繰り返す高速スイッチング
を行うものである。 モータ駆動回路MDの電源入力端子6aが車両に搭載のバッテリーBatt に接
続され、電源入力端子6aがリレー接点Xaを介して右操舵時導通保持用のアッ
パFET1のドレインと、左操舵時導通保持用のアッパFET3のドレインとに
接続されている。 右操舵時導通保持用のアッパFET1のソースは出力端子5aに接続され、出
力端子5bは右操舵時高速スイッチング用のロアFET2のドレインに接続され
、そのソースはモータ駆動回路MDのアース端子6bに接続されている。 一方、左操舵時導通保持用のアッパFET3のソースは出力端子5bに接続さ
れ、出力端子5aが左操舵時高速スイッチング用のロアFET4のドレインに接
続され、そのソースはモータ駆動回路MDのアース端子6bに接続されている。 即ち、ステアリングハンドル 100を右方向に操舵した場合には、まずアッパF
ET1がONしてそのON状態が保持され、続いてロアFET2のスイッチング
に基づいて、バッテリーBatt →電源入力端子6a→アッパFET1→出力端子
5a→モータM→出力端子5b→ロアFET2→アース端子6b→バッテリーB
att の経路でモータ正転駆動電流I1が流れるように構成してある。 また、ステアリングハンドル 100を左方向に操舵した場合には、まずアッパF
ET3がONしてそのON状態が保持され、続いてロアFET4のスイッチング
に基づいて、バッテリーBatt →電源入力端子6a→アッパFET3→出力端子
5b→モータM→出力端子5a→ロアFET4→アース端子6b→バッテリーB
att の経路でモータ逆転駆動電流I2が流れるように構成してある。 FET1〜4を上記のように制御するための回路構成は次の通りである。 モータ駆動回路MDにおけるトルク入力端子7に、トルクセンサTSからの入
力電圧の極性を判定する極性判定回路21が接続されている。極性判定回路21は、
正電圧Vt+の入力を検出したときに出力する端子と負電圧Vt-の入力を検出し
たときに出力する端子とをもち、正電圧検出出力端子には第1のフォトカプラP
1が、負電圧検出出力端子には第2のフォトカプラPC2が接続されている。 第1のフォトカプラPC1は右操舵時導通保持用のアッパFET1を制御する
プラス側アッパFETドライバ11に接続され、第2のフォトカプラPC2は左操
舵時導通保持用のアッパFET3を制御するマイナス側アッパFETドライバ13
に接続されている。ここで、「プラス」,「マイナス」というのは極性判定回路
21による正電圧Vt+,負電圧Vt-に対応している。 第1のフォトカプラPC1が動作するとプラス側アッパFETドライバ11が右
操舵時導通保持用のアッパFET1をONし、第2のフォトカプラPC2が動作
するとマイナス側アッパFETドライバ13が左操舵時導通保持用のアッパFET
3をONする。 後述するようにFETの動作原理から、アッパFETドライバ11,13の電源を
バッテリーBatt から直接とることができないので、それらの電源としてDC−
DCコンバータ23を設けてある。そして、このDC−DCコンバータ23をドライ
ブするのに、ロアFET2,4にPWM変調信号を与える源となる方形波発振回
路22を兼用的に利用している。この方形波発振回路22は、可聴周波数よりも高い
発振周波数Fc(例えば、20K Hz)の方形波のパルス信号S0を出力するもので
ある。 方形波発振回路22の次段には、この発振回路22から入力した方形波のパルス信
号S0を三角波S1に変換するロウパスフィルタ32が設けられており、このロウパ
スフィルタ32が出力する周波数Fc=20K Hzの三角波S1は、電圧比較回路33の
基準電圧となっている。一方、極性判定回路21が接続されたトルク入力端子7は
全波整流回路31にも接続され、この全波整流回路31から出力される整流電圧Vi
1,Vi2が電圧比較回路33において基準電圧(三角波S1)と比較されるように
構成されている。電圧比較回路33は三角波S1を基準電圧とするものであるから
、入力電圧Vt+,Vt-(トルクセンサTSの出力電圧)のレベル変化がデュー
ティの変化として出力される。即ち、入力電圧Vt+,Vt-が三角波S1を横切
る期間での三角波S1の谷の幅は、入力電圧Vt+,Vt-が高いほど大きい。 従って、入力電圧Vt+,Vt-が高いほどデューティ比が大きくなる。電圧比
較回路33の出力の周波数は三角波S1の周波数と等しく、可聴周波数よりも高い
(20K Hz)。入力電圧Vt+,Vt-が三角波S1の振幅よりも高い期間ではデ ューティ比が 100%となって出力電圧は直流となる。 電圧比較回路33の次段にはドライブロジック回路34が設けられている。このド
ライブロジック回路34は、2つの出力端子をもち、それぞれが次段のプラス側ロ
アFETドライバ12,マイナス側ロアFETドライバ14に接続されている。ドラ
イブロジック回路34は、極性判定回路21からの正電圧検出信号あるいは負電圧検
出信号に基づいて出力すべき端子を選択する。即ち、極性判定回路21から正電圧
検出信号を入力したときはPWM変調信号をプラス側ロアFETドライバ12に出
力し、負電圧検出信号を入力したときはPWM変調信号をマイナス側ロアFET
ドライバ14に出力する。プラス側ロアFETドライバ12は、右操舵時高速スイッ
チング用のロアFET2をドライブするものであり、マイナス側ロアFETドラ
イバ14は、左操舵時高速スイッチング用のロアFET4をドライブするものであ
る。 次に、モータ駆動回路MDを構成する各要素の具体的な回路を第3図に示して
説明する。 トルク入力端子7に接続された極性判定回路21は、オペアンプOP1,OP2
ダイオードD1,D2および抵抗から構成されている。オペアンプOP1,OP2
シュミット回路を構成している。即ち、トルク入力端子7に正電圧Vt+が入力
された瞬間にオペアンプOP1の出力端子が“H”レベルとなるのに対し、トル
ク入力端子7の電圧がゼロボルトに降下してもオペアンプOP1の出力は“H”
レベルを維持し、負電圧Vt-の入力があって初めてオペアンプOP1の出力が“
L”レベルに反転する。また、トルク入力端子7に負電圧Vt-が入力された瞬
間にオペアンプOP2の出力端子が“H”レベルとなるのに対し、トルク入力端
子7の電圧がゼロボルトに上昇してもオペアンプOP2の出力は“H”レベルを
維持し、正電圧Vt+の入力があって初めてオペアンプOP2の出力が“L”レベ
ルに反転する。従って、オペアンプOP1,OP2のいずれか一方が必ず導通して
いることになる。 第1のフォトカプラPC1における発光ダイオードLED1は、極性判定回路21
におけるダイオードD1のカソードに抵抗を介して接続され、第2のフォトカプ
ラPC2における発光ダイオードLED2は極性判定回路21におけるダイオードD
2のカソードに抵抗を介して接続されている。 プラス側アッパFETドライバ11は、NPN型のトランジスタTr1、PNP
型のトランジスタTr2、ツェナーダイオードZD1,ZD2、ダイオードD3およ
び抵抗から構成され、トランジスタTr1,Tr2のベース接続点が第1のフォト
カプラPC1におけるフォトトランジスタPT1のエミッタに接続され、フォトト
ランジスタPT1とトランジスタTr1のコレクタ接続点Hと、トランジスタTr
2のコレクタIは、それぞれDC−DCコンバータ23における出力端子H,Iに
接続されている。ツェナーダイオードZD1はFET1のゲート耐圧補償用、ダ
イオードD3,ツェナーダイオードZD2はFET1のドレイン−ゲート間のサー
ジ吸収用である。FD1はFET1の内部に構成されているPN接合を利用した
フライホイール・ダイオードである。 フォトトランジスタPT1が導通するとトランジスタTr1がONし、トランジ
スタTr2がOFFするため、FET1のゲートがバイアスされてFET1が導
通する。 マイナス側アッパFETドライバ13は、NPN型のトランジスタTr3、PN
P型のトランジスタTr4、ツェナーダイオードZD3,ZD4、ダイオードD4
よび抵抗から構成され、トランジスタTr3,Tr4のベース接続点が第2のフォ
トカプラPC2におけるフォトトランジスタPT2のエミッタに接続され、フォト
トランジスタPT2とトランジスタTr3のコレクタ接続点Jと、トランジスタT
4のコレクタKは、それぞれDC−DCコンバータ23における出力端子J,K
に接続されている。ツェナーダイオードZD3はFET3のゲート耐圧補償用、
ダイオードD4,ツェナーダイオードZD4はFET3のドレイン−ゲート間のサ
ージ吸収用である。FD3はFET3の内部に構成されているPN接合を利用し
たフライホイール・ダイオードである。 フォトトランジスタPT2が導通するとトランジスタTr3がONし、トランジ
スタTr4がOFFするため、FET3のゲートがバイアスされてFET3が導
通する。 方形波発振回路22は、ワイヤドNAND回路N1,N2,N3、ダイオードD5
6、コンデンサC1から構成されている。この方形波発振回路22は、可聴周波領
域よりも高い発振周波数Fc=20K Hz(周期50μs)でデューティ比50%のパル
ス信号S0を出力するものである。 DC−DCコンバータ23は、ワイヤドNAND回路N4、結合コンデンサC3
PNP型のトランジスタTr5、NPN型のトランジスタTr6、発振トランスO
Tの1次コイルL1,2つの2次コイルL2,L3、ダイオードD7,D8、平滑コ
ンデンサC4,C5および抵抗から構成されている。ワイヤドNAND回路N4
入力端子には方形波発振回路22から出力された可聴周波領域よりも高い発振周波
数Fcのパルス信号S0が入力される。従って、Vcc=15Vに接続されたトラン
ジスタTr6もその発振周波数FcでON・OFFを繰り返すので1次コイルL1
に周波数Fcの交流が流れることになる。その結果、2次コイルL2,L3に降圧
された交流電圧が現れ、これがダイオードD7,D8で整流され平滑コンデンサC
4,C5で平滑されて、出力端子H,I間および出力端子J,K間にそれぞれDC
10V電源が作られる。これらのDC10V電源がプラス側アッパFETドライバ11
,マイナス側アッパFETドライバ13の電源となっている。 ロアFETドライバ12,14の電源がバッテリーBatt であるのに対し、アッパ
FETドライバ11,13の電源をバッテリーBatt とはせず別のDC10V電源とし
てあるのは、次のような理由による。即ち、アッパFETドライバ11自体のアー
スラインはアッパFET1のソースと同電位である。アッパFET1がONして
いる状態でロアFET2がONするとモータMに駆動電流が流れるが、このとき
のアッパFET1のソースの電位はバッテリーBatt の出力電圧とほぼ同じであ
る。もし、アッパFETドライバ11の電源をバッテリーBatt からとると、アッ
パFETドライバ11の電源ラインの電位がアースラインの電位と等しくなるため
、アッパFETドライバ11は全く動作しなくなってしまう。つまり、アッパFE
Tドライバ11の電源には、ロアFETドライバ12の電源に対していわゆる「ゲタ
をはかせる」必要がある。このような理由で、アッパFETドライバ11,13の電
源をバッテリーBatt とは別電源としているのである。 トルク入力端子7に接続された全波整流回路31は、オペアンプOP3,OP4
ダイオードD9,D10および抵抗から構成されている。ステアリングハンドル100
の右操舵時にトルク入力端子7に正電圧Vt+が入力されたときも、左操舵時に
トルク入力端子7に負電圧Vt-が入力されたときも、全波整流回路31の出力端
子へには整流電圧Vi1,Vi2が現れる。 ロウパスフィルタ32は、オペアンプOP5、コンデンサC7および抵抗から構 成されている。オペアンプOP5の反転入力端子(−)は方形波発振回路22の出
力端子に結合コンデンサC6を介して接続されている。このロウパスフィルタ3
2は、方形波のパルス信号S0を入力してその出力端子に三角波S1を出力する
。 電圧比較回路33は、オペアンプOP6、可変抵抗VR1、ダイオードD11および
抵抗から構成されている。オペアンプOP6の反転入力端子(−)は結合コンデ
ンサC8を介してロウパスフィルタ32の出力端子に接続され、非反転入力端子
(+)は全波整流回路31の出力端子に接続されている。可変抵抗VR1はオペ
アンプOP6の反転入力端子(−)に現れる三角波S1のレベルを調整するもので
ある。全波整流回路31の出力端子に現れる整流電圧Vi1,Vi2は非反転入力
端子(+)に基準電圧として入力されている三角波S1のレベルと比較され、三
角波S1のレベルよりも高くなったときに出力端子を“H”レベルに、三角波
1のレベル以下のときに出力端子を“L”レベルにする。従って、出力端子
にはPWM変調信号が出力される。 ドライブロジック回路34は、NAND回路N5,N6、ワイヤドNAND回路N
7,N8および抵抗から構成されている。NAND回路N5の1入力端子Aは極性
判定回路21におけるダイオードD1のカソードに接続され、NAND回路N6の1
入力端子Bは極性判定回路21におけるダイオードD2のカソードに接続され、N
AND回路N5,N6の他の1入力端子はそれぞれ電圧比較回路33の出力端子に
接続されている。 右操舵時には極性判定回路21のダイオードD1が導通しNAND回路N5の1入
力端子が“H”レベルとなるが、ダイオードD2は非導通であるためNAND回
路N6の1入力端子は“L”レベルとなる。従って、電圧比較回路33の出力端子
に右操舵時の高速スイッチング用のPWM変調信号が現れるとワイヤドNAN
D回路N7の出力端子Cには右操舵時のPWM変調信号がそのまま出力されるの
に対し、ワイヤドNAND回路N8からの出力はない。 左操舵時には極性判定回路21のダイオードD2が導通しNAND回路N6の1入
力端子が“H”レベルとなるが、ダイオードD1は非導通であるためNAND回
路N5の1入力端子は“L”レベルとなる。従って、電圧比較回路33の出力端子
に左操舵時の高速スイッチング用のPWM変調信号が現れるとワイヤドNA ND回路N8の出力端子Dには左操舵時のPWM変調信号がそのまま出力される
のに対し、ワイヤドNAND回路N7からの出力はない。 プラス側ロアFETドライバ12は、NPN型のトランジスタTr7、PNP型
のトランジスタTr8、ツェナーダイオードZD5,ZD6、ダイオードD12およ
び抵抗から構成され、トランジスタTr7,Tr8のベース接続点がドライブロジ
ック回路34の出力端子Cに接続され、トランジスタTr7のコレクタがリレー接
点Xa,電源入力端子6aを介してバッテリーBatt に接続されている。ツェナ
ーダイオードZD5はFET2のゲート耐圧補償用、ダイオードD12,ツェナー
ダイオードZD6はFET2のドレイン−ゲート間のサージ吸収用である。FD2
はFET2の内部のPN接合を利用したフライホイール・ダイオードである。
出力端子Cが“H”レベルのときはトランジスタTr7がONし、トランジスタ
Tr8がOFFするため、FET2のゲートがバイアスされてFET2が導通し
、出力端子Cが“L”レベルのときはトランジスタTr7がOFFし、トランジ
スタTr8がONするためFET2がカットオフされる。従って、右操舵時高速
スイッチング用のロアFET2は、出力端子Cに現れる右操舵時のPWM変調信
号に基づいてドライブされる。 マイナス側ロアFETドライバ14は、NPN型のトランジスタTr9、PNP
型のトランジスタTr10、ツェナーダイオードZD7,ZD8、ダイオードD13
よび抵抗から構成され、トランジスタTr9,Tr10のベース接続点がドライブ
ロジック回路34の出力端子Dに接続され、トランジスタTr9のコレクタがリレ
ー接点Xa,電源入力端子6aを介してバッテリーBatt に接続されている。ツ
ェナーダイオードZD7はFET4のゲート耐圧補償用、ダイオードD13,ツェ
ナーダイオードZD8はFET4のドレイン−ゲート間のサージ吸収用である。
FD4はFET4の内部のPN接合を利用したフライホイール・ダイオードであ
る。 出力端子Dが“H”レベルのときはトランジスタTr9がONし、トランジス
タTr10がOFFするため、FET4のゲートがバイアスされてFET4が導通
し、出力端子Dが“L”レベルのときはトランジスタTr9がOFFし、トラン
ジスタTr10がONするためFET4がカットオフされる。従って、左操舵時高
速スイッチング用のロアFET4は、出力端子Dに現れる左操舵時のPWM変調 信号に基づいてドライブされる。 リレー接点Xaと電源入力端子6aとの接続点とアースとの間に、メインスイ
ッチPsと電源逆接続対策用のダイオードD14とリレーコイルXとが直列接続さ
れ、リレーコイルXに逆起電流循環用のダイオードD15が並列接続されている。
9は電源サージ吸収用のコンデンサである。動作 次に、上記構成の電動式パワーステアリングのモータ駆動装置の動作を説明す
る。 メインスイッチPsをONにすると、リレーコイルXが励磁されるのでリレー
接点XaがONする。これによって、モータ駆動回路MDが能動状態となる。即
ち、プラス側ロアFETドライバ12とマイナス側ロアFETドライバ14に対して
バッテリーBatt から電源が供給される。また、方形波発振回路22が駆動され、
その出力端子に可聴周波領域よりも高い発振周波数Fc=20KHzの方形波の
パルス信号S0が出力される。DC−DCコンバータ23は、この発振出力を入力
してVcc=15VをDC10Vに変換する。その結果、プラス側アッパFETドライ
バ11の入力端子H,I間にDC10V電源が供給されるとともに、マイナス側アッ
パFETドライバ13の入力端子J,K間にDC10V電源が供給される。 第4図の波形図に示すように、ステアリングハンドル100を右方向(時計方向
)に操舵し始めたとすると、伝動機構 102を介して操舵輪101が右方向に旋回さ
れる。このとき、トルクセンサTSが操舵トルクを検出し、その操舵トルクに応
じたレベルの正電圧Vt+を極性判定回路21および全波整流回路31に出力する。
極性判定回路21は、正電圧Vt+の入力によってオペアンプOP1の出力を“H”
レベル、オペアンプOP2の出力を“L”レベルにする。即ち、出力端子Aが“
H”レベルとなって第1のフォトカプラPC1の発光ダイオードLED1が発光し
、フォトトランジスタPT1が導通するため、プラス側アッパFETドライバ11
の出力端子が“H”レベルとなり、右操舵時導通保持用のアッパFET1を導通
させる。このFET1の導通は、トルクセンサTSから正電圧Vt+が出力され
ている限り継続する。第2のフォトカプラPC2の発光ダイオードLED2は消灯
しているので左操舵時導通保持用のアッパFET3はOFFになっている。 一方、方形波発振回路22の出力端子に現れた方形波のパルス信号S0は、ロ
ウパスフィルタ32によって三角波S1に変換され、この三角波S1が電圧比較回路
33におけるオペアンプOP6の反転入力端子(−)に基準電圧として印加される
。トルク入力端子7に入力された正電圧Vt+は全波整流回路31によって全波整
流され、その出力端子から整流電圧Vi1を出力する。この整流電圧Vi1が電
圧比較回路33において比較され、電圧比較回路33の出力端子に右操舵時のPW
M変調信号として出力される。このPWM変調信号は、ドライブロジック回路34
によってその出力端子Cのみから出力される。即ち、正電圧Vt+の入力時には
極性判定回路21の出力端子Aが“H”レベルであるのに対し出力端子Bは“L”
レベルとなるためである。 以上のようにして、ステアリングハンドル 100を右方向に操舵している期間に
おいては、右操舵時導通保持用のアッパFET1が導通しかつこの導通状態を保
持するとともに、PWM変調信号がプラス側ロアFETドライバ12に出力される
。その出力端子が正電圧Vt+のレベルに対応するデューティをもつPWM変調
信号に応じて“H”,“L”を繰り返すから、その“H”,“L”の周期で右操
舵時高速スイッチング用のロアFET2がON,OFFされる。 PWM変調信号は、その周波数が方形波発振回路22の発振周波数Fc=20Kと
等しいが、そのデューティは、操舵トルクに比例する正電圧Vt+のレベル変動
に伴って時々刻々と変化する。即ち、操舵トルクが大きく正電圧Vt+のレベル
が高いほどデューティが大きくなり、正電圧Vt+のレベルが所定値を超えると
デューティは 100%となる。 いずれにしても、ステアリングハンドル 100を右方向に操舵して正電圧Vt+
が入力されている期間では右操舵時導通保持用のアッパFET1を常時的に導通
させるとともに、PWM変調信号が“H”レベルのときに右操舵時高速スイッチ
ング用のロアFET2をONしてモータMにモータ正転駆動電流I1を流し、P
WM変調信号が“L”レベルのときにロアFET2をOFFして駆動電流I1
カットオフする。 このカットオフ中の動作を説明するために、モータ駆動回路MDの要部のみを
第5図に示す。第5図はフルブリッジを構成する4つのFET1〜4とそれぞれ
の内部に形成されているフライホイール・ダイオードFD1〜FD4とモータM とバッテリーBatt を示す。 モータ正転駆動電流I1がバッテリーBatt →アッパFET1→モータM→ロ
アFET2→バッテリーBatt の経路を流れている状態で、PWM変調信号の“
H”レベルから“L”レベルの変化によってロアFET2がOFFすると、モー
タ正転駆動電流I1はゼロとなる。しかし、モータMに流れる電流は一気にゼロ
となるのではない。 即ち、モータ正転駆動電流I1をカットオフしたことに伴ってモータMのコイ
ルに誘起される誘導起電力によってモータMには誘導電流I11が流れる。この誘
導電流I11は、モータM→OFF状態にあるアッパFET3のフライホイール・
ダイオードFD3→ON状態にあるアッパFET1→モータMの循環経路を流れ
る。即ち、誘導電流I11がモータMを流れる方向は、その直前までモータMに流
れていたモータ正転駆動電流I1の方向と同じである。 即ち、第6図に示すように、全波整流回路31から出力された整流電圧Vi1
三角波S1との比較において、整流電圧Vi1が三角波S1よりも高いときにPW
M変調信号が出力される。PWM変調信号の“H”レベルの期間ではモータ駆動
電流I1が流れる。“L”レベルの期間ではモータ駆動電流I1に代えて誘導電流
11が流れる。 可聴周波数領域の周波数のPWM変調信号ではロアFET2をON,OFF制
御する場合には、この誘導電流I11がゼロまたはほぼゼロになった後に、PWM
変調信号の次のHレベルの信号がFET2に印加されて再びモータ駆動電流が流
されるので、フライホイール・ダイオードFD3による電流継続効果を利用する
ことができない。つまり、トルクセンサTSからの入力信号のレベルに対するモ
ータの出力トルクのリニアリティを改善することはできない。 また、可聴周波数領域よりも低い周波数のPWM変調信号でロアFET2をO
N,OFF制御する場合にも、この誘導電流I11がゼロになった後に、PWM変
調信号の次のHレベルの信号がFET2に印加されて再びモータ駆動電流が流さ
れるので、同様に、フライホイール・ダイオードFD3による電流継続効果を利
用することができない。 一方、可聴周波数領域よりも高い周波数のPWM変調信号でロアFET2をO
N,OFF制御する場合には、PWM信号の周波数Fcが高いので、PWM変調 信号のHレベルの信号がFET2に印加されてモータ電流(第1の駆動電流I1
が操舵トルクの大きさの変化に追随して変化していき、PWM変調信号の次のH
レベルの信号がFET2に印加されて再びステアリングモータMに次のモータ電
流(第2の駆動電流I1)が操舵トルクの大きさの変化に追随して変化していく
に際しては、前記第1の駆動電流であるモータ電流がゼロになった後から前記第
2の駆動電流であるモータ電流が流れるまでの間、OFF状態を保持しているF
ET3に並列接続されているフライホイール・ダイオードFD3と、導通状態を保
持しているFET1と、ステアリングモータMとで形成される循環回路にステア
リングモータMの誘導電流I11を継続して流すとともに、前記誘導電流I11の大
きさが前記両駆動電流の変化に追随して変化することによってフライホイール・
ダーイオードFD3による電流継続効果を利用することができ、これによって、
モータMの出力トルクのリニアリティを改善することができる。 本実施例の場合は、可聴周波数領域よりも高い周波数Fc=20KHzのPWM
信号でロアFET2をON,OFF制御するから、フライホイール・ダイオード
FD3による電流継続効果により、トルクセンサTSからの入力信号のレベルに
対するモータの出力トルクのリニアリティが優れたものとなる。 以上の説明は右操舵時についてのものであるが、左操舵時も同様の操作が行わ
れる。 従来におけるアッパFETとロアFETとを同時的にON,OFF制御した場
合と、本実施例におけるアッパFETは常時的にONに保つとともにロアFET
を可聴周波数領域よりも高い周波数(Fc=20KHz)のPWM信号でON,O
FF制御した場合とについて、トルクセンサTSからの入力信号のレベルに対す
るモータMの出力トルクのリニアリティの程度を第7図に示す。 従来におけるアッパFETとロアFETとを同時的にON,OFF制御した場
合では、40HzのPWM変調信号ではリニアリティが優れているが、400Hz、1
0KHz、20KHzとPWM変調信号の周波数が高くなるにつれてリニアリティ
が次第に悪くなる。すなわち、40HzのPWM変調信号では、リニアリティは優
れているが、周波数が可聴周波数領域であるために、振動音が発生してしまう。
また、20KHzのPWM変調信号では、可聴周波数領域ではないので振動音は発
生しないが、リニアリティが悪くなってしまう。 したがって、従来におけるアッパFETとロアFETとを同時的にON,OF
F制御する場合においては、振動音も発生させずかつリニアリティも良好にする
には、例えば20KHzの場合、その特性とちょうど逆の特性を持つ補償回路を付
加しなければならないが、そのような特性の補償回路は非常に複雑なものとなる
。 これに対し、本実施例の場合、アッパFETのそれぞれにフライホイール・ダ
イオードを並列接続し、アッパFETは常時的にONに保つとともにロアFET
をFc=20KHz(可聴周波数領域よりも高い周波数)のPWM信号でON,O
FF制御しているので、上述のように、フライホイール・ダイオードによる電流
継続効果が利用され、トルクセンサTSからの入力信号のレベルに対するモータ
の出力トルクのリニアリティが改善されている(第7図)。しかも、PWM信号
の周波数Fc=20KHzは、可聴周波数領域よりも高い周波数であるため、ロア
FETのON,OFF制御に伴う振動音の発生もない。
【図面の簡単な説明】 第1図ないし第7図は本発明の実施例に係り、第1図は電動式パワーステアリ
ング機構の概略構成図、第2図はモータ駆動装置のブロック回路図、第3図はモ
ータ駆動装置の具体的な回路図、第4図は動作説明に供する波形図、第5図はフ
ルブリッジ部分を抜粋した概略の回路図、第6図はフライホイール・ダイオード
による電流継続効果を示す波形図、第7図は入力トルクに対する出力トルクのリ
ニアリティを説明する特性図である。 1…右操舵時導通保持用の第1のスイッチング素子 2…右操舵時高速スイッチング用の第2のスイッチング素子 3…左操舵時導通保持用の第3のスイッチング素子 4…左操舵時高速スイッチング用の第4のスイッチング素子 M…ステアリングモータ 22…発振回路 FD1〜FD4…フライホイール・ダイオード

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 右操舵時導通保持用の第1のスイッチング素子と右操舵時高速スイッチ
    ング用の第2のスイッチング素子と左操舵時導通保持用の第3のスイッチング素
    子と左操舵時高速スイッチング用の第4のスイッチング素子とをステアリングモ
    ータに対してフルブリッジを構成する状態に接続してなるブリッジ回路と、 右操舵トルクの検出に基づいて前記第1のスイッチング素子を導通しかつこの
    導通状態を保持するよう制御し、左操舵トルクの検出に基づいて前記第3のスイ
    ッチング素子を導通しかつこの導通状態を保持するように制御する導通保持制御
    部と、 可聴周波領域よりも高い周波数で発振する発振回路と、 この発振回路の発振周波数に基づいて可聴周波数領域よりも高い周波数で右操
    舵トルクの大きさに応じたデューティのパルス幅変調信号をつくりかつこのパル
    ス幅変調信号に基づいて前記第2のスイッチング素子を高速スイッチングし、前
    記発振回路の発振周波数に基づいて可聴周波数領域よりも高い周波数で左操舵ト
    ルクの大きさに応じたデューティのパルス幅変調信号をつくりかつこのパルス幅
    変調信号に基づいて前記第4のスイッチング素子を高速スイッチングするように
    制御する高速スイッチング制御部と、 前記第1ないし第4のスイッチング素子のおのおのに並列接続されたフライホ
    イール・ダイオードとを備え、 前記ステアリングモータの第1の駆動電流が前記右操舵トルクまたは左操舵ト
    ルクの大きさの変化に追随して変化していき、前記第1の駆動電流がゼロになっ
    た後に次のパルス幅変調信号に基づいて再び前記ステアリングモータに第2の駆
    動電流が前記右操舵トルクまたは左操舵トルクの大きさの変化に追随して変化し
    ていき、前記第1の駆動電流がゼロになった後から前記第2の駆動電流が流れる
    までの間、OFF状態を保持している前記導通保持用の一方のスイッチング素子
    に並列接続されているフライホイール・ダイオードと、導通状態を保持している
    前記導通保持用の他方のスイッチング素子と、前記ステアリングモータとで形成 される循環経路に前記ステアリングモータの誘導電流を継続して流すとともに、
    前記誘導電流の大きさが前記両駆動電流の変化に追随して変化することを特徴と
    する 電動式パワーステアリングのモータ駆動装置。 (2) 前記4つのスイッチング素子のそれぞれがパワーMOS・FETであり
    、前記フライホイール・ダイオードが前記各パワーMOS・FETの内部に構成
    されているPN接合で兼用されている特許請求の範囲第(1)項記載の電動式パ
    ワーステアリングのモータ駆動装置。

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