JP2539495B2 - 自動合焦装置 - Google Patents

自動合焦装置

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JP2539495B2
JP2539495B2 JP63181833A JP18183388A JP2539495B2 JP 2539495 B2 JP2539495 B2 JP 2539495B2 JP 63181833 A JP63181833 A JP 63181833A JP 18183388 A JP18183388 A JP 18183388A JP 2539495 B2 JP2539495 B2 JP 2539495B2
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、撮像して得られる映像信号中の高周波成分
が最大となるように、フォーカシングレンズの位置を制
御するようにしたビデオカメラの自動合焦装置に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、フォーカシングレンズを光軸方向に振動させ、
これによって得られる映像信号からこの光軸方向のフォ
ーカシングレンズの微振動に伴なう振動成分を抽出し、
この振動成分を微振動周波数で同期検波することによ
り、この振動成分の位相を検出して上記映像信号の高周
波成分が増大するフォーカシングレンズの移動方向を判
定し、この方向にフォーカシングレンズを上記の微振動
をさせながら移動させて合焦状態を得るようにした自動
合焦装置が知られている。たとえば、特公昭62−14806
号公報においては、かかる方式の自動合焦装置をズーム
レンズに適用した場合について開示されている。
すなわち、この従来技術においては、ズームレンズの
ズーム位置検出器が設けられてレンズの焦点距離に応じ
た焦点深度が検出され、この焦点深度に応じてフォーカ
シングレンズの光軸方向の微振動量を増減するようにし
ている。
また、フォーカシングレンズの移動駆動源であるモー
タの駆動用電源出力としては、上記のように振動成分を
同期検波して得られるパルス電圧を正弦波電圧にそのピ
ークで重畳して生成したもの(このパルス電圧は振動成
分の位相に応じて正、負と極性が異なり、パルス電圧を
正弦波電圧に重畳すると、正弦波電圧のピークを高める
場合と減ずる場合とがある)であり、このパルス電圧の
重畳によって振幅が非対称となり、波形が正弦波状から
崩れた電圧をモータの駆動電圧とすることにより、モー
タはフォーカシングレンズを微振動させながら平均位置
が半波実効値の大となる方向に移動させ、合焦位置に到
達させるようにしている。
さらに、画面の中央の被写体に焦点を合わせるように
しており、このために、ゲート回路を設け、そのゲート
信号のタイミングを画面中央部に設定される矩形領域
(ウインドウ)を走査するタイミングとし、このゲート
信号(ウインドウ信号)により、ゲート回路で撮像映像
信号中の高周波成分を抜き取って上記のフォーカシング
レンズの移動方向判定のために使用している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記従来技術では、微振動中心より正、負
に偏位して期間の偏位間は正弦波状に時間変化している
ため、その偏位の振幅の平均値は最大振幅の0.63(2/
π)倍となり、最大振幅に対するエネルギー変換効率が
低い。このために、回路処理上、S/Nよく充分な振幅成
分を得るためには、微振動の振幅を大きくする必要があ
る。一方、フォーカシングレンズの微振動の振幅につい
ては、振動に伴なうボケの変動が撮像画面で検知されな
い程度に小さくする必要がある。したがって、エネルギ
ー変換効率が低い分、微振動の振幅を増大させることに
は限界がある。
また、上記従来技術では、撮像素子として撮像管を使
用しているが、この場合の光電変換に要する時間、すな
わち、電荷蓄積開始時刻と電荷読出し時刻との差による
エネルギー変換効率の低下については配慮されていな
い。さらに、画面中に設定されるウインドウを移動可能
とすることにより、画面中を移動する特定の被写体に焦
点を合わせ続けることができ、操作性が向上するが、こ
の場合におけるエネルギー変換効率の変化について配慮
されていない。
すなわち、撮像素子からウインドウ内の電荷が読み出
される場合、これによる信号は読み出された時刻よりも
1垂直走査期間以前から光電変換されて蓄積された電荷
による信号であり、このために、上記従来技術のよう
に、フォーカシングレンズの微振動のピークと抽出する
領域の時刻とを合わせると、電荷を蓄積している時間の
中心とフォーカシングレンズの微振動のピークとが一致
せず、フォーカシングレンズの微振動を有効に利用して
いることにはならなくなってエネルギー変換効率が低下
することになる。このことは、ウインドウを変更する場
合でも同様である。
本発明の目的は、かかる問題点を解消し、撮像映像信
号中の高周波成分がレンズの微振動によって受ける時間
的変動量を、ウインドウが変更しても、効率よく得るこ
とができ、かつ所定の微振動周期を保ちつつレンズ駆動
を行なう場合でも、該時間的変動量を劣化させることな
く、迅速に合焦動作ができるようにした自動合焦装置を
提供することにある。
〔課題が解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、フォーカシン
グ用のレンズの微振動を矩形波状とし、少なくともセン
サにおけるウインドウ内の絵素の電荷蓄積期間、該レン
ズの位置を固定する。
また、本発明は、該ウインドウの位置変更とともに、
該ウインドウの上下位置に応じて該レンズの微振動の位
置を変化させる。
〔作用〕
レンズの位置に応じて得られる映像信号の高周波成分
の大きさが異なる。そこで、レンズが矩形波状に微振動
すると、映像信号の高周波成分は、この微振動の振動中
心からの振幅に相当する振幅で変動する。すなわち、上
記従来技術では、レンズが正弦波状に微振動しているた
め、高周波成分の変動成分がこの微振動の振幅の2/π倍
に相当する振幅であったのに対し、本発明では、この微
振動の振幅に相当とする大きな振幅となる。
このため、このレンズの微振動の位相を、少なくとも
設定されるウインドウ内の絵素の電荷蓄積期間レンズ位
置が固定されるように設定することにより、これら絵素
から得られる映像信号の高周波成分におけるレンズの微
振動による変動成分の振幅は、この微振動の振幅に応じ
て大きくなり、合焦させるのに有効な変動成分も大きな
振幅で得られることになる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面によって説明する。
第1図は本発明による自動合焦装置の一実施例を示す
ブロック図であって、1は被写体、2はフォーカシング
用のレンズ、3はセンサ、4はカメラ回路、5は微変動
分抽出回路、51はHPF(ハイパスフィルタ)、52はゲー
ト回路、53は抽出回路、6は同期検波回路、7はコント
ロール回路、8はウインドウ信号発生回路、9は入力設
定回路、10はレンズドライバ、11は被写体である。
同図において、センサ3はレンズ2を含むレンズ系を
通して被写体11を撮像する。センサ3の出力信号はカメ
ラ回路4で処理され、映像信号が生成される。センサ3
は2次元マトリックス状に絵素が配列された撮像面を有
し、水平、垂直走査を行なって被写体11を撮像する撮像
素子であって、ここでは、MOS形固体撮像素子とする。
レンズ2は、レンズドライバ10によって光軸方向に微振
動および移動駆動されるが、このレンズ2を含むレンズ
系1は、第2図に示すように、前玉レンズ21なども含
み、ここでは、フォーカシング用のレンズ2はマスタレ
ンズとする。
ここで、レンズ2の位置とカメラ回路4から出力され
る映像信号の高周波成分との関係を示すと、第3図のよ
うになる。すなわち、レンズ2が合焦位置にあるときに
はこの高周波成分は最大となるが、この位置をP0とする
と、レンズ2を微振動させた場合、これによる高周波成
分の変動成分は、図示するように、レンズ2が合焦位置
P0より無限遠側にある場合(変動成分B)と至近側にあ
る場合(変動成分A)とで180゜位相が異なる。したが
って、この変動成分の位相を検出することにより、合焦
位置P0へのレンズ2の移動方向を判定することができ
る。
次に、第1図において、レンズ2の移動方向の判定方
法について、第4図を用いて説明する。なお、同図はカ
メラ回路4から出力される映像信号を基準として第1図
の各部の動作タイミングを示しており、同図(a)がこ
の映像信号を示している。また、時刻t3´t0、t1、…は
この映像信号の垂直同期信号のタイミング、f3´、f0
f1、…はこの映像信号の順次のフィールドを夫々示して
いる。
カメラ回路4から出力される映像信号(第4図
(a))は微変動分抽出回路5に供給される。この微変
動分抽出回路5では、HPF51によって映像信号の高周波
成分が抽出され、ゲート回路52に供給されて、ウインド
ウ信号発生回路8からのウインドウ信号(第4図
(b))により、センサ3の画面に設定されるウインド
ウ内の高周波成分が抽出される。このウインドウ信号は
映像信号(第4図(a))の各フィールド毎に発生され
る。ゲート回路52から出力される高周波成分は抽出回路
53で検波され、第3図にA、Bで示したようなレンズ2
の微振動による高周波成分の変動成分が抽出される。
ここで、コントロール回路7はレンズドライバ10を駆
動し、これによってレンズ2が微振動するが、いま、第
3図でのレンズ2の位置をPとすると、第4図(e)に
示すように、レンズ2の微振動を映像信号(第4図
(a))に同期させ、その周期をこの映像信号の4フィ
ールドとしている。すなわち、レンズ2の位置Pはその
微振動の中心位置となるが、時刻t3´の直後でレンズ2
を微振動中心位置PからΔPだけ偏位させ、その状態を
ほぼ2フィールド後の時刻t1の直前まで保持にして微振
動中心位置Pに戻し、次に、時刻t1の直後で逆方向にΔ
Pだけ偏位させてその状態を保持し、ほぼ2フィールド
後の時刻t3の直前で微振動中心位置Pに戻す。かかる微
振動をレンズ2に行なわせることにより、映像信号(第
4図(a))の高周波成分に変動成分をもたせる。
これによると、レンズ2は矩形波状に微振動し、映像
信号(第4図(a))の各フィールドでほとんど停止し
た状態にある。このため、正確にレンズ2の位置に応じ
た量の高周波成分が映像信号に含まれることになる。す
なわち、第4図において、時刻t3′〜t1の2フィールド
についてみると、この間レンズ2は位置(P+ΔP)に
固定されている。このときのセンサ3のウインドウ開始
点での絵素の電荷蓄積についてみると、フィールドf3
でのウインドウの開始時点をt31′、次のフィールドf0
でのウインドウの開始時点をt01とすると、この絵素で
は時刻t31′〜t01で電荷蓄積が行なわれ、時刻t01で電
荷の読み出しが行われる。この間レンズ2は位置(P+
ΔP)に固定されているから、この絵素から読み出され
る高周波成分の量は、レンズ2が振動中心位置Pの量か
らΔPだけ偏位した分正確に異なることになる。また、
第4図(c)において、ウインドウの終了点での絵素で
は、フィールドf3′でのウインドウの終了時点t32′か
ら次のフィールドf0でのウインドウの終了時点t02まで
電荷蓄積を行ない、この間の絵素から読み出される高周
波成分の量も、同様にして、このレンズ2の位置(P+
ΔP)で決まる。したがって、ウインドウ内から読み出
される映像信号の高周波成分の量は、レンズ2が振動中
心位置Pにあるときの量よりもΔPだけ偏位した分正確
に異なることになる。次のフィールドf1、f2についても
同様であるが、レンズ2が振動中心位置Pにあるときの
量から変動方向は前のフィールドf3、f0の場合の逆とな
る。
上記従来技術では、レンズ2を正弦波状に微振動させ
るから、これによる映像信号の高周波成分に対し、この
微振動の平均、すなわち最大偏位の2/π倍の影響しかな
いが、この実施例では、レンズ2を矩形波状に微振動さ
せるから、上記のように、この微振動の偏位分が直接映
像信号の高周波成分に影響し、微変動分抽出回路5から
レンズ2の微振動による偏位量に直接応じた振幅の変動
成分が得られることになる。したがって、レンズ2の微
振動のエネルギー変換効率が高く、画面にボケの変動が
目立たない程度にレンズ2の微振動の偏位量を小さく設
定しても、充分大きな振幅の変動成分が得られることに
なる。
微変動分抽出回路5から出力される変動成分は、同期
検波回路6に供給され、コントロール回路7からのサン
プリングパルスによってサンプリングされる。このサン
プルタイミングはレンズ2の微振動の半周期(2フィー
ルド)毎に行なわれるが、第4図(d)に時刻tS0、tS2
で示すように、レンズ2が振動中心位置Pから偏位され
ている2フィールド期間における後半のフィールドf0
f2…のウインドウの後のこれらフィールドの開始となる
垂直同期信号よりも時間T1だけ遅れて設定される。これ
により、同期検波回路6からは変動成分の振幅を表わす
パルスが正、負交互に得られる。このパルスはコントロ
ール回路7に供給され、2つのパルスを組としてこれら
の極性の前後関係を判別することによって、第3図に
A、Bで示すような変動成分の位相を検出し、レンズ2
の移動方向を判定してレンズドライバ10を制御する。
第3図から明らかなように、レンズ2が合焦位置P0
達すると、変動成分は零となり、コントロール回路7は
これを検出してレンズ2の移動を停止させる。
ウインドウ信号発生回路8は、カメラ回路4から映像
信号の水平、垂直同期信号が供給され、これら同期信号
を基準にしてウインドウ信号を発生する。これによって
センサ3の画面上のウインドウが設定されるが、入力設
定回路9からの制御信号により、このウインドウの位置
を変更することができる。また、ウインドウ信号発生回
路8からコントロール回路7にウインドウ信号が供給さ
れ、このウインドウ信号を基準にして、第4図(d)で
説明したように、同期検波回路6でのサンプルタイミン
グが設定される。
そこで、いま、第5図(a)に示すように、H方向を
水平走査方向、V方向を垂直走査方向とするセンサ3の
画面31の中央にウインドウ32を設定したとすると、第6
図に示すように、映像信号(第6図(a))の各フィー
ルドf1、f2、f3、…に中央部にウインドウ信号(第6図
(b))が発生される。第4図はこの場合の動作を示し
たものである。
第5図(b)に示すように、ウインドウ32を画面31の
H方向では中央、V方向では上方に設定した場合には、
第6図(C)に示すように、ウインドウ信号は映像信号
(第6図(a))の各フィールドf1、f2、f3、…の開始
側に寄って発生される。このときの第1図での動作を第
7図に示すが、先に第4図で説明したように、同期検波
回路6でのサンプルタイミングは映像信号(第7図
(a))のフィールドf0、f2、…でのウインドウ信号
(第7図(b))の後のこれらフィールドの開始となる
垂直同期信号よりも時間T2だけ遅れた時刻tS0、tS2とす
る。また、レンズ2の微振動での偏位開始、終了タイミ
ングをウインドウ32の設定位置に応じて変化させること
ができ、第7図(e)に示すように、フィールドf3′に
おけるウインドウ信号(第7図(b))の開始時点
t31′直前でレンズ2を振動中心位置PからΔPだけ偏
位させ、次のフィールドf0のウインドウ信号の終了時点
t02直後に振動中心位置Pに戻し、次のフィールドf1
ウインドウ信号の開始時点t11直前にレンズ2を振動中
心位置Pから上記とは逆方向に変位させ、次のフィール
ドf2のウインドウ信号の終了時点t22直後に振動中心位
置Pに戻すようにする。このようにしても、ウインドウ
32内の絵素ではレンズ2が位置(P±ΔP)に固定され
た状態で電荷蓄積が行なわれる。
第5図(c)に示すように、ウインドウ32を画面31の
右下隅に設定した場合には、第6図(d)に示すよう
に、ウインドウ信号は各フィールドf1、f2、f3、…の終
了側に寄って発生される。
なお、第6図は画面31の垂直走査方向についてのウイ
ンドウ信号の発生タイミングを示しており(第4図
(b)についても同様であり、また、他の図面について
も同様である)、水平走査方向については、ウインドウ
32に含まれる水平走査期間毎に水平同期信号を基準に形
成される。
以上のように、ウインドウの位置を変更しても、この
ウインドウ内の絵素はレンズ2を位置固定した状態で電
荷が蓄積されるから、これら絵素にはレンズ2のこの位
置に応じた電荷が蓄積されて読み出され、得られる映像
信号の高周波成分からは、レンズ2の微振動による変動
成分が良好なS/Nで抽出でき、合焦性能が向上する。
以上の説明では、センサ3をMOS形固体撮像素子とし
たが、次に、このセンサ3を、フレームトランスファ形
や2行同時読出し形式のインターライン形のCCD形固体
撮像素子のように、垂直ブランキング期間に全ての絵素
から垂直CCD部に電荷を転送し、しかる後、1水平走査
線毎に電荷を順次読出して出力するようにした固体撮像
素子とした場合の実施例の動作を、第8図によって説明
する。
各絵素では、第8図(c)に示すように、映像信号
(第8図(a))の各フィールドf3′、f0、f1、…毎
に、垂直同期信号を含む垂直ブランキング期間で電荷が
読み出され、その後、S0、S1、S2、S3、…で示すよう
に、次の垂直ブランキング期間になるまで電荷蓄積が行
なわれる。このため、各絵素の電荷蓄積期間レンズの位
置を固定する。この実施例でのレンズ2の微振動の周期
も4フィールドとするが、第8図(e)に示すように、
レンズ2の微振動による偏位タイミングを映像信号(第
8図(a))の垂直ブランキング期間とする。
すなわち、いま、フィールドf3′の開始となる垂直ブ
ランキング期間(時刻t3′)にレンズ2を振動中心位置
PからΔPだけ偏位させたとすると、次のフィールドf0
の開始時点t0で振動中心位置Pに戻し、次のフィールド
f1の開始時点t1で逆方向にΔPだけ偏位させ、次のフィ
ールドf2の開始時点t2で振動中心位置Pに戻し、次のフ
ィールドの開始時点t3で面が上記の方向にΔPだけ偏位
させるようにして、レンズ2を微振動させる。
このようなレンズ2の微振動においては、レンズ2が
位置(P±ΔP)にあるときに絵素に蓄積された電荷に
よる映像信号の高周波成分から変動成分を抽出すべきで
あり、かかる映像信号は電荷蓄積期間よりも1フィール
ド遅れて、すなわち、レンズ2から位置(P+ΔP)に
固定されるフィールドf3′で蓄積された電荷による映像
信号は次のフィールドf0で、レンズ2が位置(P−Δ
P)に固定されるフィールドf1で蓄積された電荷による
映像信号は次のフィールドf2で夫々センサ3から出力さ
れるので、同期検波回路6でのサンプルタイミングは、
第8図(d)で示すように、フィールドf0、f2、…にお
けるウインドウ信号(第8図(b))の終了時点よりも
後のこれらフィールドの開始時点t0、t2よりも時間T1
け遅れた時刻tS0、tS2に設定される。
そこで、この実施例では、第8図(f)に示すように
ウインドウ位置を変更しても、レンズ2の微振動の位相
を変更する必要がない。但し、センサ3にシャッタ機能
を設ける場合には、蓄積開始時刻が上記よりも遅れて蓄
積時間が短かくなるので、これに応じてレンズ2の偏位
タイミングを遅くしたり、振動中心位置Pからの偏位し
ている時間を短かくしてもよいことはいうまでもない。
第9図は第1図におけるセンサ3を1行読出しCCD形
固体撮像素子としたときの実施例の動作説明図である。
かかるセンサ3では、インターレース走査によって各
フィールド1つおきの行の読出しを行なうから、各絵素
は2フィールドに亘って電荷蓄積を行なう。すなわち、
1つおきの行の絵素では、2フィールドの期間電荷蓄積
が行なわれて垂直ブランキング期間に同時に電荷が読み
出され、次の1フィールド期間に亘って1行分ずつ順次
出力される。このために、この2フィールドの電荷蓄積
期間レンズ2の位置を固定する必要がある。
そこで、第9図において、いま、一方の1つおきの行
の絵素に対し、同図(c)でS0で示すように、フィール
ドS3′まで2フィールド期間の電荷蓄積が行なわれたと
すると、この間レンズ2は、第9図(e)に示すよう
に、振動中心位置PからΔPだけ偏位された状態に固定
されており、時刻t0でのこの電荷の読出しの前後でレン
ズ2を振動中心位置Pに戻し、次いで逆方向にΔPだけ
偏位させる。この読出された電荷による映像信号が次の
フィールドf0で得られるので、このフィールドf0におけ
るウインドウ信号(第9図(b))の終了以後の時刻t
S0(第9図(d))を同期検波回路6のサンプルタイミ
ングとする。
時刻t0で電荷の読出しが行なわれた絵素では、再び次
の2つのフィールドf0、f1で電荷蓄積が行なわれるが、
この間レンズ2は位置(P−ΔP)に固定される。そし
て、これら絵素から電荷が読み出される時刻t2の前後で
レンズ2は振動中心位置Pを経て再び位置(P+ΔP)
に偏位され、さらに次のフィールドf2のウインドウ信号
(第9図(b))の終了以後の時刻tS2(第9図
(d))で同期検波回路6のサンプリングが行なわれ
る。
以上の説明から明らかなように、この実施例では、1
つおきの行の絵素に蓄積される電荷による映像信号の高
周波成分にレンズ2の微振動による変動成分を含ませる
ものである。そして、この実施例においても、ウインド
ウ位置を変更しても、レンズ2の微振動の位相を変更す
る必要がない。
以上の実施例では、レンズドライバ10がレンズ2を振
動中心位置PからΔPだけ1ステップで偏位させるよう
にしたが、DCモータを用い一定の時間をかけてΔPだけ
偏位させるようにしてもよいし、数ステップに分けて偏
位させるようにしてもよい。しかし、いずれの場合で
も、ウインドウ内の絵素での電荷蓄積期間では、レンズ
2の位置は固定される。
これを第10図によって説明すると、第10図(a)、
(b)、(c)は第4図(a)、(b)、(c)と同じ
タイミングの映像信号、ウインドウ信号、電荷蓄積量を
示し、第10図(d)はこれに対して1スップでΔPだけ
偏位する場合のレンズ2の微振動を示している。
第10図(e)DCモータによって一定時間かけてΔPだ
けレンズ2を偏位させる場合のレンズ2の微振動を示し
ており、フィールドf0のウインドウ信号(第10図
(b))の終了時点tO2から次のフールドf1のウインド
ウ信号の開始時点t11との間で、まず、レンズ2を時間
ΔTかけて位置(P+ΔP)から振動中心位置Pに移
し、次に、時間ΔTかけて振動中心位置Pから位置(P
+ΔP)へ移す。かかる動作を2フィールド毎に行なう
ことにより、レンズ2の偏位を時間をかけて行なって
も、ウインドウ内の絵素では、レンズ2の位置が固定さ
れた状態で電荷蓄積が行なわれる。
なお、これまでの説明はレンズ2の微振動についての
ものであったが、判定された方向にレンズ2を移動させ
る方法としては、次のように行なわれる。すなわち、こ
の移動も4フィールド周期で間欠的に行なわれ、その位
相は微振動に同期して1ステップずつ移動する。第10図
(f)に微振動と移動とを含めたレンズ2の駆動例を示
しており、移動ピッチをP1とすると、判定結果に応じた
方向にP1だけ移動させて振動中心位置をPとした後、4
フィールド期間で上記のように+ΔP、−ΔPと偏位さ
せ、次いで、P1だけ移動させて次の振動中心位置をP+
P1と設定する。この動作を繰り返すことにより、レンズ
2は微振動しながら合焦位置方向に移動する。また、ウ
インドウ内の絵素での電荷蓄積期間、レンズ2は全く位
置固定されることになる。
次に、第11図により、第1図におけるウインドウ信号
発生回路8の一具体例を示し、第5図および第6図に示
したウインドウの位置設定について説明する。なお、第
11図において、81は遅延回路、82はウインドウ信号形成
回路であり、第1図に対応する部分には同一符号をつけ
ている。
同図において、カメラ回路4から出力される垂直同期
信号は、ウインドウ信号発生回路8において、遅延回路
81で遅延された後、ウインドウ信号形成回路82に供給さ
れ、この遅延された垂直同期信号のタイミングで開始す
る所定時間幅のウインドウ信号が形成される。遅延回路
81の遅延量は入力設定回路9からの制御信号によって制
御される。
そこで、入力設定回路9によって遅延回路81の遅延量
をV1とすると、第6図(a)、(b)に示すように、映
像信号の垂直同期信号よりも時間V1だけ遅延されてウイ
ンドウ信号が形成され、これにより、第5図(a)に示
すように、画面31の中央にウインドウ32が設定される。
また、遅延回路81の遅延量をV2(<V1)とすると、ウイ
ンドウ信号(第6図(c))は時間V2だけ遅れ、第5図
(b)に示すように、画面31の上方にウインドウ32が設
定される。同様にして、遅延回路81の遅延量をV3(>
V1)とすると、第6図(d)に示すように、ウインドウ
信号の遅れはV3と大きくなり、画面31の下方にウインド
ウ32が設定される。
ウインドウの位置変更とともにレンズ2の微振動の位
相も変化しなければならないが、この位相も遅延回路81
の遅延量によって決まり、したがって、遅延回路81を設
け、この遅延量に応じてコントロール回路7がレンズ2
の微振動の位相を変化させるためのわずかな回路構成の
変更により、最良のレンズ駆動位相制御を行なうことが
できる。
なお、水平方向には特に変更を加える必要はない。こ
れは、レンズ移動に対するエネルギー変換効率がほとん
ど垂直方向の位相制御によって決まることからも明らか
である。但し、水平方向の時間的余裕をみておく必要が
あることは当然であり、この点の説明は省略する。
また、センサ3がシャッタを有する場合には、先にCC
D形センサの場合について若干説明したが、その要点
は、シャッタ動作による電荷蓄積期間の変更に応じてレ
ンズ偏位停止期間を定めればよいことである。したがっ
て、スリットシャッタ形のシャッタ機能をもつMOS形セ
ンサでは、第5図において、時刻t31′、t32′を変化さ
せる。すなわち、2回の垂直走査によってシャッタ時間
を変更させる方式では、第5図において、時刻t31′、t
32′が変化する。これにより、変更された時点t31′、t
32′からレンズ偏位を停止させればよいことはいうまで
もない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ウインドウ位
置を変更したとしても、フォーカシング用レンズの微振
動の位相が変化して撮像映像信号の高周波成分における
該微振動による変動成分を最大振幅とすることができ、
該微振動による画線のボケの変化や振動の不自然さを
圧しつつ、良好な合焦動作を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による自動合焦装置の一実施例を示すブ
ロック図、第2図は第1図におけるレンズ系の一例を示
す概略構成図、第3図はフォーカス用レンズの位置と映
像信号の高周波成分における変動成分の位相との関係を
示す図、第4図はセンサがMOS形固体撮像素子であると
きの第1図の動作を示す図、第5図は第1図におけるセ
ンサの画面でのウインドウ位置の例を示す図、第6図は
第5図の各ウインドウ位置での垂直同期信号とウインド
ウ信号とのタイミング関係を示す図、第7図は第5図
(b)のウインドウ位置での第1図の動作を示す図、第
8図はセンサがCCD形固体撮像素子であるときの第1図
の動作を示す図、第9図はセンサが1行読出しCCD形固
体撮像素子であるときの第1図の動作を示す図、第10図
は第1図におけるフォーカシング用レンズの微振動の他
の具体例および微振動と移動との例を示す図第11図は第
1図におけるウインドウ信号発生回路の一具体例を示す
ブロック図である。 1……レンズ系、2……フォーカシング用レンズ、3…
…センサ、5……微変動分抽出回路、51……ハイパスフ
ィルタ、52……ゲート回路、53……抽出回路、6……同
期検波回路、7……コントロール回路、8……ウインド
ウ信号発生回路、81……遅延回路、82……ウインドウ信
号形成回路、9……入力設定回路、10……レンズドライ
バ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安積 隆史 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 都木 靖 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 桜井 博 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 日立ビデオエンジニアリング株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フォーカシング用のレンズを光軸方向に微
    振動させる制御手段と、該レンズを通して被写体を撮像
    するセンサと、該センサの画面中に所定のウインドウを
    設定するウインドウ設定手段と、該センサから得られる
    該ウインドウ内での映像信号の高周波成分における該レ
    ンズの微振動による変動成分を抽出する変動成分抽出手
    段と、抽出された該変動成分の位相を検出して該レンズ
    の光軸方向の移動方向を判定する判定手段と、該判定結
    果にもとづいて該レンズを移動させる駆動手段とを備
    え、該レンズを、光軸方向に微振動させながら、該高周
    波成分が最大となる方向に移動させるようにした自動合
    焦装置において、前記レンズの微振動を矩形波状とし、
    少なくとも前記センサの前記ウインドウ内における絵素
    の電荷蓄積期間、前記レンズの位置を固定することを特
    徴とする自動合焦装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ウインドウの前記
    センサ画面での位置を可変とし、前記ウインドウの上下
    位置に応じて前記レンズの微振動の位相を変化させるこ
    とを特徴とする自動合焦装置。
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