JP2539428B2 - 高分子圧電フィルムの製造方法 - Google Patents
高分子圧電フィルムの製造方法Info
- Publication number
- JP2539428B2 JP2539428B2 JP11342287A JP11342287A JP2539428B2 JP 2539428 B2 JP2539428 B2 JP 2539428B2 JP 11342287 A JP11342287 A JP 11342287A JP 11342287 A JP11342287 A JP 11342287A JP 2539428 B2 JP2539428 B2 JP 2539428B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer film
- film
- polymer
- piezoelectric
- voltage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 229920006254 polymer film Polymers 0.000 title claims description 50
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 20
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 claims description 24
- 230000015556 catabolic process Effects 0.000 description 21
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 17
- 230000010287 polarization Effects 0.000 description 16
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 6
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 6
- BQCIDUSAKPWEOX-UHFFFAOYSA-N 1,1-Difluoroethene Chemical compound FC(F)=C BQCIDUSAKPWEOX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 238000000034 method Methods 0.000 description 5
- 229920002981 polyvinylidene fluoride Polymers 0.000 description 5
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 5
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 4
- 239000002033 PVDF binder Substances 0.000 description 3
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 3
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 3
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000006698 induction Effects 0.000 description 2
- 229920000915 polyvinyl chloride Polymers 0.000 description 2
- 239000004800 polyvinyl chloride Substances 0.000 description 2
- 229920002620 polyvinyl fluoride Polymers 0.000 description 2
- PVXWFFXINQHJNB-UHFFFAOYSA-N C(=CF)C(C(C(C(C(C(F)(F)F)(C(F)(F)F)F)(F)F)F)(F)F)F Chemical compound C(=CF)C(C(C(C(C(C(F)(F)F)(C(F)(F)F)F)(F)F)F)(F)F)F PVXWFFXINQHJNB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 229920001577 copolymer Polymers 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 229920001519 homopolymer Polymers 0.000 description 1
- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- BFKJFAAPBSQJPD-UHFFFAOYSA-N tetrafluoroethene Chemical group FC(F)=C(F)F BFKJFAAPBSQJPD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000007740 vapor deposition Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気音響変換器や電気機械変換器あるいは
感圧素子等に用いられる高分子圧電フィルムの製造方法
に関する。
感圧素子等に用いられる高分子圧電フィルムの製造方法
に関する。
本発明は、高分子フィルムを移動させながら該高分子
フィルムにパルス状電圧を印加し、上記高分子フィルム
に蓄積された電荷を上記パルス状電圧のオフ期間中に放
電させ、上記高分子フィルムを連続的にエレクトレット
化することにより、高電圧による高分子フィルムの連続
的な分極処理を可能にし、圧電特性の良好な高分子圧電
フィルムを分留り良く製造しようとするものである。
フィルムにパルス状電圧を印加し、上記高分子フィルム
に蓄積された電荷を上記パルス状電圧のオフ期間中に放
電させ、上記高分子フィルムを連続的にエレクトレット
化することにより、高電圧による高分子フィルムの連続
的な分極処理を可能にし、圧電特性の良好な高分子圧電
フィルムを分留り良く製造しようとするものである。
コンデンサマイクロフォンのエレクトレット膜などと
して用いられる高分子圧電フィルムは、例えばポリフッ
化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル等の
高分子フィルムを軟化点近傍の温度に加熱して数倍に延
伸した後に、フィルム両面に蒸着等により電極を形成し
て絶縁フィルムを重ねてロール状に巻装し、上記電極間
に直流電圧を印加した状態で室温から加熱し冷却するこ
とにより、上記高分子フィルムをエレクトレット化する
第1の方法により製造していた。例えばポリフッ化ビニ
リデン単一重合体、あるいはポリフッ化ビニリデンを主
体とするこれと共重合可能な4フッ化エチレン、6フッ
化プロピレン、3フッ化塩化エチレン、3フッ化エチレ
ン、フッ化ビニル等の単量体との共重合体から成るポリ
フッ化ビニリデン樹脂フィルムを80℃前後に加熱して3
〜5倍程度に延伸してα型からβ型に結晶変換してから
電極を形成し、120℃前後に加熱してフィルム間に約1MV
/cmの電界を30分程度連続的に印加して、徐冷すること
により、圧電歪定数d31が20PC/N程度の高分子圧電フィ
ルムを製造していた。
して用いられる高分子圧電フィルムは、例えばポリフッ
化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル等の
高分子フィルムを軟化点近傍の温度に加熱して数倍に延
伸した後に、フィルム両面に蒸着等により電極を形成し
て絶縁フィルムを重ねてロール状に巻装し、上記電極間
に直流電圧を印加した状態で室温から加熱し冷却するこ
とにより、上記高分子フィルムをエレクトレット化する
第1の方法により製造していた。例えばポリフッ化ビニ
リデン単一重合体、あるいはポリフッ化ビニリデンを主
体とするこれと共重合可能な4フッ化エチレン、6フッ
化プロピレン、3フッ化塩化エチレン、3フッ化エチレ
ン、フッ化ビニル等の単量体との共重合体から成るポリ
フッ化ビニリデン樹脂フィルムを80℃前後に加熱して3
〜5倍程度に延伸してα型からβ型に結晶変換してから
電極を形成し、120℃前後に加熱してフィルム間に約1MV
/cmの電界を30分程度連続的に印加して、徐冷すること
により、圧電歪定数d31が20PC/N程度の高分子圧電フィ
ルムを製造していた。
また、上記高分子圧電フィルムの他の製造方法として
は、第3図に示すように、恒温槽21の中に針電極22を高
分子フィルム23の両面から数mm程度離して設け、上記高
分子フィルム23が巻回されている供給ロール24と巻取り
ロール25の回転速度を制御して上記高分子フィルム23を
3〜5倍程度に延伸しながら、上記針電極22間に高電圧
を印加してコロナ放電を行うことにより、上記高分子フ
ィルム23の分極処理すなわちエレクトレット化を連続的
に行う第2の方法が知られている。
は、第3図に示すように、恒温槽21の中に針電極22を高
分子フィルム23の両面から数mm程度離して設け、上記高
分子フィルム23が巻回されている供給ロール24と巻取り
ロール25の回転速度を制御して上記高分子フィルム23を
3〜5倍程度に延伸しながら、上記針電極22間に高電圧
を印加してコロナ放電を行うことにより、上記高分子フ
ィルム23の分極処理すなわちエレクトレット化を連続的
に行う第2の方法が知られている。
しかしながら、高分子フィルム両面に電極を形成して
直流電圧を印加することにより高分子圧電フィルムを製
造する上述の第1の方法では、1箇所でも絶縁破壊が発
生すると1ロール全体が不良品になってしまうため製造
分留りが悪いという問題点があった。また、印加電圧を
上げて圧電特性を高めようとすると、絶縁破壊の発生す
る確率が高くなり上記製造分留りが極端に悪くなってし
まい、安定に製造できる高分子圧電フィルムの圧電歪定
数d31は上記20PC/N程度が限界であった。
直流電圧を印加することにより高分子圧電フィルムを製
造する上述の第1の方法では、1箇所でも絶縁破壊が発
生すると1ロール全体が不良品になってしまうため製造
分留りが悪いという問題点があった。また、印加電圧を
上げて圧電特性を高めようとすると、絶縁破壊の発生す
る確率が高くなり上記製造分留りが極端に悪くなってし
まい、安定に製造できる高分子圧電フィルムの圧電歪定
数d31は上記20PC/N程度が限界であった。
また、上記高分子フィルムを延伸しながらコロナ放電
を利用して分極処理を連続的に行う上述の第2の方法で
は、延伸処理と分極処理を同時に行うことにより短時間
で効率良く高分子圧電フィルムを製造することが可能な
のであるが、分極処理と同時に延伸処理を行っているの
で、1箇所絶縁破壊が発生すると、この絶縁破壊による
穴が上記延伸により拡大されてフィルムが切断されてし
まうという問題点があり、この第2の方法でも安定に製
造できる高分子圧電フィルムの圧電歪定数d31は上記20P
C/N程度が限界であった。
を利用して分極処理を連続的に行う上述の第2の方法で
は、延伸処理と分極処理を同時に行うことにより短時間
で効率良く高分子圧電フィルムを製造することが可能な
のであるが、分極処理と同時に延伸処理を行っているの
で、1箇所絶縁破壊が発生すると、この絶縁破壊による
穴が上記延伸により拡大されてフィルムが切断されてし
まうという問題点があり、この第2の方法でも安定に製
造できる高分子圧電フィルムの圧電歪定数d31は上記20P
C/N程度が限界であった。
そこで、本発明は、上述の如き従来の問題点に鑑み、
高電圧印加による分極処理により圧電特性の向上を図る
とともに、絶縁破壊の発生による不良領域の拡大される
のを防止して、高い圧電歪定数の高分子圧電フィルムを
分留り良く製造できるようにすることを目的としてい
る。
高電圧印加による分極処理により圧電特性の向上を図る
とともに、絶縁破壊の発生による不良領域の拡大される
のを防止して、高い圧電歪定数の高分子圧電フィルムを
分留り良く製造できるようにすることを目的としてい
る。
本発明に係る高分子圧電フィルムの製造方法は、上述
の問題点を解決するために、高分子フィルムを移動させ
ながら該高分子フィルムにパルス状電圧を印加し、上記
高分子フィルムに蓄積された電荷を上記パルス状電圧の
オフ期間中に放電させ、上記高分子フィルムを連続的に
エレクトレット化するようにしたことを特徴としてい
る。
の問題点を解決するために、高分子フィルムを移動させ
ながら該高分子フィルムにパルス状電圧を印加し、上記
高分子フィルムに蓄積された電荷を上記パルス状電圧の
オフ期間中に放電させ、上記高分子フィルムを連続的に
エレクトレット化するようにしたことを特徴としてい
る。
また、本発明に係る高分子圧電フィルムの製造方法で
は、高分子フィルムを延伸しながら移動させ、該高分子
フィルムにパルス状電圧を印加し、上記高分子フィルム
に蓄積された電荷を上記パルス状電圧のオフ期間中に放
電させ、上記高分子フィルムを連続的にエレクトレット
化することによって、上述の問題点を解決する。
は、高分子フィルムを延伸しながら移動させ、該高分子
フィルムにパルス状電圧を印加し、上記高分子フィルム
に蓄積された電荷を上記パルス状電圧のオフ期間中に放
電させ、上記高分子フィルムを連続的にエレクトレット
化することによって、上述の問題点を解決する。
本発明に係る高分子圧電フィルムの製造方法では、ポ
リフッ化ビニリデン、ポルフッ化ビニル、ポリ塩化ビニ
ル等の高分子フィルムを移動させながら該高分子フィル
ムにパルス状電圧を印加することにより、上記パルス状
電圧の印加部分を高い電圧にて短時間で分極させる。こ
こで、高分子フィルムは、高電圧は連続的に印加すると
絶縁破壊が発生し易いが、短時間であれば高い電圧を印
加しても絶縁破壊が発生することなく、パルス状の高い
電圧にて短時間で分極することができる。また、高分子
フィルムは、印加電圧により電荷が蓄積され帯電するの
で、電圧印加を停止しても、上記電荷によって絶縁破壊
が発生する虞れがある。本発明では、電圧印加により高
分子フィルムに蓄積された電荷を上記パルス状電圧のオ
フ期間中に放電させることにより、上記電荷による絶縁
破壊の発生を防止するとともに、仮に、絶縁破壊が発生
したとしても該絶縁破壊の進行拡大を防止する。さら
に、高分子フィルムを延伸しながら分極処理を行うこと
により、短時間で効率よく高分子圧電フィルムを製造す
ることが可能になるのであるが、分極処理と同時に延伸
処理を行うことにより、1個所絶縁破壊が発生すると、
この絶縁破壊による穴が上記延伸により拡大されてフィ
ルムが切断されてしまうという問題を生じる。
リフッ化ビニリデン、ポルフッ化ビニル、ポリ塩化ビニ
ル等の高分子フィルムを移動させながら該高分子フィル
ムにパルス状電圧を印加することにより、上記パルス状
電圧の印加部分を高い電圧にて短時間で分極させる。こ
こで、高分子フィルムは、高電圧は連続的に印加すると
絶縁破壊が発生し易いが、短時間であれば高い電圧を印
加しても絶縁破壊が発生することなく、パルス状の高い
電圧にて短時間で分極することができる。また、高分子
フィルムは、印加電圧により電荷が蓄積され帯電するの
で、電圧印加を停止しても、上記電荷によって絶縁破壊
が発生する虞れがある。本発明では、電圧印加により高
分子フィルムに蓄積された電荷を上記パルス状電圧のオ
フ期間中に放電させることにより、上記電荷による絶縁
破壊の発生を防止するとともに、仮に、絶縁破壊が発生
したとしても該絶縁破壊の進行拡大を防止する。さら
に、高分子フィルムを延伸しながら分極処理を行うこと
により、短時間で効率よく高分子圧電フィルムを製造す
ることが可能になるのであるが、分極処理と同時に延伸
処理を行うことにより、1個所絶縁破壊が発生すると、
この絶縁破壊による穴が上記延伸により拡大されてフィ
ルムが切断されてしまうという問題を生じる。
そこで、本発明では、高分子フィルムを延伸しながら
移動させて、パルス状電圧の印加による分極処理と蓄積
電荷の放電を繰り返し行うことにより、上記蓄積電荷に
よる絶縁破壊の発生を防止するとともに、仮に、絶縁破
壊が発生したとしても該絶縁破壊の進行拡大を防止す
る。
移動させて、パルス状電圧の印加による分極処理と蓄積
電荷の放電を繰り返し行うことにより、上記蓄積電荷に
よる絶縁破壊の発生を防止するとともに、仮に、絶縁破
壊が発生したとしても該絶縁破壊の進行拡大を防止す
る。
フッ化ビニリデン系樹脂フィルムについて、第1図に
示す装置にて延伸処理および分極処理を行い高分子圧電
フィルムを製造した。
示す装置にて延伸処理および分極処理を行い高分子圧電
フィルムを製造した。
第1図に示す装置において、供給ロール1に巻装され
ている高分子フィルム2は、上記供給ロール1から送り
出され、1対の加熱ロール3,4間を通過して、巻取りロ
ール5に巻き取られる。
ている高分子フィルム2は、上記供給ロール1から送り
出され、1対の加熱ロール3,4間を通過して、巻取りロ
ール5に巻き取られる。
上記供給ロール1と巻取りロール5は、各回転速度が
可変自在で、その回転速度の比を製造する高分子圧電フ
ィルムの延伸倍率に応じて設定することができるように
なっている。
可変自在で、その回転速度の比を製造する高分子圧電フ
ィルムの延伸倍率に応じて設定することができるように
なっている。
また、上記各加熱ロール3,4は、それぞれ誘導加熱コ
イル6,7を内蔵しており、誘導加熱により0〜150℃の範
囲で温度制御できるようになっている。さらに、上記各
加熱ロール3,4は、それぞれ導電性金属にて形成されて
おり、摺接電極8,9を介してパルス電源10の各出力端子1
1,12に電気的に接続されている。そして、この1対の加
熱ロール3,4は、その間を通過する高分子フィルム2を
圧力が0〜50kg/cmの範囲で調整自在な線圧でプレスし
て上記高分子フィルム2を長さ方向に延伸処理するとと
もに、上記パルス電源10から供給されるパルス電圧を上
記高分子フィルム2に印加して分極処理を行うようにな
っている。
イル6,7を内蔵しており、誘導加熱により0〜150℃の範
囲で温度制御できるようになっている。さらに、上記各
加熱ロール3,4は、それぞれ導電性金属にて形成されて
おり、摺接電極8,9を介してパルス電源10の各出力端子1
1,12に電気的に接続されている。そして、この1対の加
熱ロール3,4は、その間を通過する高分子フィルム2を
圧力が0〜50kg/cmの範囲で調整自在な線圧でプレスし
て上記高分子フィルム2を長さ方向に延伸処理するとと
もに、上記パルス電源10から供給されるパルス電圧を上
記高分子フィルム2に印加して分極処理を行うようにな
っている。
さらに、上記パルス電源10は、直流高電圧発生回路13
と、上記直流高電圧発生回路13による直流高電圧出力を
スイッチングしてパルス化するスイッチ回路14と、上記
スイッチ回路14のスイッチング動作を制御するスイッチ
制御回路15にて構成されている。上記スイッチ制御回路
14は、その可動端子14aが該パルス電源10の一方の出力
端子11に接続され、また、第1の固定端子14bが上記直
流高電圧発生回路13の一方の出力端に接続され、さら
に、第2の固定端子14cが該パルス電源10の他方の出力
端子12および上記直流高電圧発生回路13の他方の出力端
に接続されているとともに接地されている。なお、上記
スイッチ回路14の制御入力端子14dは、上記スイッチ制
御回路15に接続されている。そして、このパルス電源10
は、上記スイッチ回路14の可動端子14aが第1の固定端
子14bと導通している期間に、上記直流高電圧発生回路1
3による直流高電圧出力を各出力端子11,12から出力して
上記加熱ロール3,4間を通過中の高分子フィルム2にパ
ルス電圧を印加し、また、上記スイッチ回路14の可動端
子14aが第2の固定端子14cと導通している期間に上記加
熱ロール3,4間を短絡して、上記高分子フィルム2に蓄
積されている電荷を放電させるようになっている。
と、上記直流高電圧発生回路13による直流高電圧出力を
スイッチングしてパルス化するスイッチ回路14と、上記
スイッチ回路14のスイッチング動作を制御するスイッチ
制御回路15にて構成されている。上記スイッチ制御回路
14は、その可動端子14aが該パルス電源10の一方の出力
端子11に接続され、また、第1の固定端子14bが上記直
流高電圧発生回路13の一方の出力端に接続され、さら
に、第2の固定端子14cが該パルス電源10の他方の出力
端子12および上記直流高電圧発生回路13の他方の出力端
に接続されているとともに接地されている。なお、上記
スイッチ回路14の制御入力端子14dは、上記スイッチ制
御回路15に接続されている。そして、このパルス電源10
は、上記スイッチ回路14の可動端子14aが第1の固定端
子14bと導通している期間に、上記直流高電圧発生回路1
3による直流高電圧出力を各出力端子11,12から出力して
上記加熱ロール3,4間を通過中の高分子フィルム2にパ
ルス電圧を印加し、また、上記スイッチ回路14の可動端
子14aが第2の固定端子14cと導通している期間に上記加
熱ロール3,4間を短絡して、上記高分子フィルム2に蓄
積されている電荷を放電させるようになっている。
上述の如き構成の製造装置では、厚み50μm,幅30cmの
フッ化ビニリデン系樹脂フィルムについて、7MV/cm程度
の電界をフッ化ビニリデン系樹脂フィルムにパルス電圧
にて印加して、絶縁破壊を発生することなく安定に分極
処理を行うことができた。また、上記製造装置におい
て、加熱ロール3,4間の線圧を28kg/cm、パルス電圧のオ
ン時間を0.5秒,オフ時間を0.2秒として、70℃,105℃の
各加熱ロール温度にて延伸倍率4倍で延伸処理を行いな
がら印加電圧を変化させ、また、105℃の加熱ロール温
度にて延伸倍率5倍で延伸処理を行いながら印加電圧を
変化させて分極処理を行ったところ、第2図に示すよう
な各圧電歪定数d31の高分子圧電フィルムを安定に製造
することができた。
フッ化ビニリデン系樹脂フィルムについて、7MV/cm程度
の電界をフッ化ビニリデン系樹脂フィルムにパルス電圧
にて印加して、絶縁破壊を発生することなく安定に分極
処理を行うことができた。また、上記製造装置におい
て、加熱ロール3,4間の線圧を28kg/cm、パルス電圧のオ
ン時間を0.5秒,オフ時間を0.2秒として、70℃,105℃の
各加熱ロール温度にて延伸倍率4倍で延伸処理を行いな
がら印加電圧を変化させ、また、105℃の加熱ロール温
度にて延伸倍率5倍で延伸処理を行いながら印加電圧を
変化させて分極処理を行ったところ、第2図に示すよう
な各圧電歪定数d31の高分子圧電フィルムを安定に製造
することができた。
ここで、第2図において、○印は延伸倍率4倍,加熱
ロール温度70℃、×印は延伸倍率4倍,加熱ロール温度
105℃、さらに、●印は延伸倍率5倍,加熱ロール温度1
05℃の各条件下における各圧電歪定数d31の実測結果を
示している。
ロール温度70℃、×印は延伸倍率4倍,加熱ロール温度
105℃、さらに、●印は延伸倍率5倍,加熱ロール温度1
05℃の各条件下における各圧電歪定数d31の実測結果を
示している。
上記第2図に示した実測結果から明らかなように、70
℃および105℃の加熱ロール温度では延伸倍率4倍で延
伸処理を行いながら、5MV/cm程度の電界をフッ化ビニリ
デン系樹脂フィルムにパルス電圧にて印加して分極処理
を行うことにより圧電歪定数d31が25PC/N程度の高分子
圧電フィルムを製造することができ、さらに、105℃の
加熱ロール温度では延伸倍率5倍で延伸処理を行いなが
ら、6MV/cm程度の電界をフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムにパルス電圧にて印加して分極処理を行うことにより
圧電歪定数d31が30PC/N程度の高分子圧電フィルムを製
造することができた。
℃および105℃の加熱ロール温度では延伸倍率4倍で延
伸処理を行いながら、5MV/cm程度の電界をフッ化ビニリ
デン系樹脂フィルムにパルス電圧にて印加して分極処理
を行うことにより圧電歪定数d31が25PC/N程度の高分子
圧電フィルムを製造することができ、さらに、105℃の
加熱ロール温度では延伸倍率5倍で延伸処理を行いなが
ら、6MV/cm程度の電界をフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムにパルス電圧にて印加して分極処理を行うことにより
圧電歪定数d31が30PC/N程度の高分子圧電フィルムを製
造することができた。
上述の実施例の説明から明らかなように、本発明に係
る高分子圧電フィルムの製造方法では、高分子フィルム
にパルス状電圧を印加することにより高い電圧にて短時
間で分極処理を行うことによって高い圧電歪定数d31を
得て、しかも、電圧印加により高分子フィルムに蓄積さ
れた電荷を上記パルス状電圧のオフ期間中に放電させる
ことにより、上記電荷による絶縁破壊の発生を防止する
とともに、仮に、絶縁破壊が発生したとしても該絶縁破
壊の進行拡大を防止して、上記高分子フィルムを移動さ
せながら連続的に効率良くエレクトレット化することが
でき、高い圧電歪定数d31の高分子圧電フィルムを歩留
まく良く製造することができる。
る高分子圧電フィルムの製造方法では、高分子フィルム
にパルス状電圧を印加することにより高い電圧にて短時
間で分極処理を行うことによって高い圧電歪定数d31を
得て、しかも、電圧印加により高分子フィルムに蓄積さ
れた電荷を上記パルス状電圧のオフ期間中に放電させる
ことにより、上記電荷による絶縁破壊の発生を防止する
とともに、仮に、絶縁破壊が発生したとしても該絶縁破
壊の進行拡大を防止して、上記高分子フィルムを移動さ
せながら連続的に効率良くエレクトレット化することが
でき、高い圧電歪定数d31の高分子圧電フィルムを歩留
まく良く製造することができる。
また、本発明に係る高分子圧電フィルムの製造方法で
は、高分子フィルムを延伸しながら移動させて、パルス
状電圧の印加による分極処理と蓄積電荷の放電を繰り返
し行うことにより、上記記高分子フィルムを連続的にエ
レクトレット化して、高電圧印加による分極処理により
圧電特性の向上を図るとともに、絶縁破壊の発生による
不良領域の拡大されるのを防止して、高い圧電歪定数d
31の高分子圧電フィルムをさらに歩留まり良く製造する
ことができる。
は、高分子フィルムを延伸しながら移動させて、パルス
状電圧の印加による分極処理と蓄積電荷の放電を繰り返
し行うことにより、上記記高分子フィルムを連続的にエ
レクトレット化して、高電圧印加による分極処理により
圧電特性の向上を図るとともに、絶縁破壊の発生による
不良領域の拡大されるのを防止して、高い圧電歪定数d
31の高分子圧電フィルムをさらに歩留まり良く製造する
ことができる。
第1図は本発明に係る高分子圧電フィルムの製造方法に
て高分子圧電フィルムを製造するための装置の構成例を
示す模式図であり、第2図は上記装置にて製造した各高
分子圧電フィルムの圧電歪定数d31を実測した結果を示
すグラフである。 第3図は従来の高分子圧電フィルムの製造方法にて高分
子圧電フィルムを製造するために用いられる製造装置の
構成例を示す模式図である。 2……高分子フィルム 3,4……加熱ロール 10……パルス電源
て高分子圧電フィルムを製造するための装置の構成例を
示す模式図であり、第2図は上記装置にて製造した各高
分子圧電フィルムの圧電歪定数d31を実測した結果を示
すグラフである。 第3図は従来の高分子圧電フィルムの製造方法にて高分
子圧電フィルムを製造するために用いられる製造装置の
構成例を示す模式図である。 2……高分子フィルム 3,4……加熱ロール 10……パルス電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−139174(JP,A) 特開 昭59−92585(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】高分子フィルムを移動させながら該高分子
フィルムにパルス状電圧を印加し、上記高分子フィルム
に蓄積された電荷を上記パルス状電圧のオフ期間中に放
電させ、上記高分子フィルムを連続的にエレクトレット
化するようにしたことを特徴とする高分子圧電フィルム
の製造方法。 - 【請求項2】高分子フィルムを延伸しながら移動させ、
該高分子フィルムにパルス状電圧を印加し、上記高分子
フィルムに蓄積された電荷を上記パルス状電圧のオフ期
間中に放電させ、上記高分子フィルムを連続的にエレク
トレット化するようにしたことを特徴とする高分子圧電
フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11342287A JP2539428B2 (ja) | 1987-05-12 | 1987-05-12 | 高分子圧電フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11342287A JP2539428B2 (ja) | 1987-05-12 | 1987-05-12 | 高分子圧電フィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0191412A JPH0191412A (ja) | 1989-04-11 |
JP2539428B2 true JP2539428B2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=14611837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11342287A Expired - Fee Related JP2539428B2 (ja) | 1987-05-12 | 1987-05-12 | 高分子圧電フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539428B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019108933A1 (en) * | 2017-11-30 | 2019-06-06 | Jabil Inc. | Apparatus, system and method for manufacturing piezoelectronics |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5202284A (en) * | 1989-12-01 | 1993-04-13 | Hewlett-Packard Company | Selective and non-selective deposition of Si1-x Gex on a Si subsrate that is partially masked with SiO2 |
JP4682387B2 (ja) * | 1999-05-31 | 2011-05-11 | ソニー株式会社 | 絶縁物の表面処理方法 |
JP5078362B2 (ja) * | 2007-01-10 | 2012-11-21 | 株式会社クレハ | 高分子圧電体フィルムの製造方法および高分子圧電体フィルム |
GB201015399D0 (en) * | 2010-09-15 | 2010-10-27 | Univ Bolton | Piezoelectric polymer element and production method and apparatus therefor |
JP6995669B2 (ja) | 2018-03-05 | 2022-01-14 | 株式会社クレハ | 圧電体フィルム、圧電体フィルムの製造方法、および、圧電体デバイス |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4089034A (en) * | 1976-04-30 | 1978-05-09 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Machine and method for poling films of pyroelectric and piezoelectric material |
US4459634A (en) * | 1982-10-22 | 1984-07-10 | Pennwalt Corporation | Reverse field stabilization of polarized polymer films |
-
1987
- 1987-05-12 JP JP11342287A patent/JP2539428B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019108933A1 (en) * | 2017-11-30 | 2019-06-06 | Jabil Inc. | Apparatus, system and method for manufacturing piezoelectronics |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0191412A (ja) | 1989-04-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS5818787B2 (ja) | コウブンシフイルムデンキソシ ノ セイゾウホウホウ | |
GB2045522A (en) | Piezo-electric film manufacture | |
US4067056A (en) | Poling machine for continuous film of pyroelectric and/or piezoelectric material | |
US5254296A (en) | Method to double the piezo-and pyroelectric of polyvinylidine fluoride (PVDF) films | |
US4089034A (en) | Machine and method for poling films of pyroelectric and piezoelectric material | |
US3794986A (en) | Pyroelectric element of polymer film | |
US4049859A (en) | Metallized film | |
JP2539428B2 (ja) | 高分子圧電フィルムの製造方法 | |
JPS58194908A (ja) | 圧電性および/または焦電性を有するフイルムおよび管、それらの製造方法および装置 | |
US4079437A (en) | Machine and method for poling films of pyroelectric and piezoelectric material | |
US5024872A (en) | Sheets of stretched and polarized polymer materials and method of manufacturer | |
US3885301A (en) | Pyroelectric element of polymer film | |
DE2153784B2 (de) | Verfahren zum Herstellen eines Folienelektrets | |
US4392178A (en) | Apparatus for the rapid continuous corona poling of polymeric films | |
US4459634A (en) | Reverse field stabilization of polarized polymer films | |
US4365283A (en) | Corona discharge poling process | |
CA1209950A (en) | Polarizing of piezoelectric material | |
US4486683A (en) | Piezoelectric transducer using electrically poled γ-phase nylon 11 | |
JPS635891B2 (ja) | ||
US4565615A (en) | Glow discharge stabilization of piezoelectric polymer film | |
JPS5953642B2 (ja) | 圧電用または焦電用フィルムの延伸分極方法 | |
Liaw et al. | Poling of multiple PVDF films by moving corona discharge | |
US5192470A (en) | Method of stretching and polarizing polymer materials | |
US4918567A (en) | Moving corona discharging apparatus | |
JPS6021445B2 (ja) | 圧電用または焦電用フイルムの作製方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |