JP2538932B2 - 通電転写記録装置 - Google Patents

通電転写記録装置

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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/325Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads by selective transfer of ink from ink carrier, e.g. from ink ribbon or sheet

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は通電転写記録装置に係り、特にインクリボ
ンを節約しつつ高速の記録ができる通電転写記録装置に
関する。
(従来の技術) 熱転写記録装置は普通紙記録,無騒音印字,高信頼
性,レス・メインテナンス等の特徴を持ち、パーソナル
コンピュータやワードプロセッサ用のプリンタあるいは
カラープリンタなど、OA関連のハードコピー装置として
は広く使用されているが、PPC用紙やボンド紙のような
表面の粗い紙に高品位の記録を行なうことが難しいとい
う難点がある。そこで、表面の粗い紙にも高品位の記録
ができる通電転写記録装置が考案されている。
第6図は通電転写記録装置の概要を示したもので、イ
ンクリボン1として抵抗性支持体2の上にアルミニウム
等の導電層3および熱により溶融または軟化あるいは昇
華するインク層4を形成した抵抗性インクリボンが使用
される。記録電極5は記録回路6に接続されている。帰
路電極7は記録電極5と抵抗性インクリボン1との相対
的移動方向(矢印Aで示す)に関して下流側に設けられ
ている。帰路電極7は接地されており、インクリボン搬
送手段(図示せず)によりフォローローラ8と係合して
インクリボン1を搬送する。記録回路6は記録電極5を
介してインクリボン1に記録電流を供給する。この電流
はインクリボン1において抵抗性支持体2を通り、導電
層3を矢印Bで示す方向に流れ、再び抵抗性支持体2を
通って帰路電極7に流れ込む。このとき、抵抗性支持体
2の記録電流が集中して流れる記録電極5の直下の通電
領域で発生するジュール熱により、この通電領域のイン
ク層4のインクが軟化または溶融して記録紙9に転写さ
れる。帰路電極7直下でも記録電流が抵抗性支持体2を
通り、ジュール熱が発生するが、帰路電極7は記録電極
5に比較してインクリボン1に対する接触面積が十分に
大きいため、インク層2を軟化または溶融させる温度に
至らない。記録電極5は抵抗性支持体2上を矢印A方向
に移動しつつ記録信号に応じて記録電流をインクリボン
1に供給し、記録紙9にインクを転写してゆく。
この熱転写記録装置では、発熱がインクリボン1内で
生じるため、インク層4への熱伝達効率が良く、外部熱
源であるサーマルヘッドを用いる一般の熱転写記録装置
と比較して高速記録が可能となり、また高融点,高昇華
点のインクを使用することが可能となる。
しかしながら、この通電転写記録装置で使用される三
層構造の抵抗性インクリボンは、通常の熱転写記録装置
で使用される耐熱性支持体とインク層の二層構造からな
るインクリボンに比較して、構造・材料および製造工程
とも複雑であり、高価となる。また、印字量とインクリ
ボン使用量が等しいため、ランニングコストが高いとい
う欠点がある。
このような欠点を解決するため、第6図に示した構成
の通電転写記録装置において、記録電極の移動速度に対
してインクリボンの移動速度を遅くすることにより、イ
ンクリボンを節約して使用する方法が提案されている
(USP4,558,963)。しかし、インクリボンの移動速度を
遅くすると、インクリボンが切れやすくなってしまう。
第6図に示した通電転写記録装置では、記録電極5から
インクリボン1に注入された記録電流ではインクリボン
1の既に使用された部分の導電層3を流れて帰路電極7
に至る。インクリボン1の既に使用された部分の抵抗性
支持体2は通電により発熱した部分もあり、その発熱部
分の抵抗性支持体はシュリンクし、非発熱部との境界は
大きな歪を受ける。この発熱部に隣接する導電層3は発
熱部の熱と歪の影響を受けて様々な変化、例えば酸化や
クラックを生じる。このため記録電流の帰還経路となる
導電層3の実効的な幅は狭くなり、しかもその程度はバ
ラツキの大きい不安定なものとなる。この傾向は記録エ
ネルギーが大きくなるほど温度も高くなるため、より顕
著となる。
このような状況でインクリボン1の移動速度を遅くし
て、インクリボン1を高密度に使用すると、記録電極5
の配列幅に対応する導電層3はほぼ破壊されてしまい、
記録電流はインクリボン1の両端に残された未通電部分
を集中して流れる。この電流は帰路電極7下ではそのま
ま抵抗性支持体2に流れ込む。これは実効的に帰路電極
7とインクリボン1との接触面積が狭くなる結果となる
から、帰路電極7下で電流の集中によるジュール熱が発
生する。この熱により未通電部分の抵抗性支持体2が軟
化したり、インクに粘着性が与えられる。
こうしてインクリボン1の使用後の部分の機械的強度
を担っていた抵抗性支持体2の未通電部が軟化すると、
インクリボン1は記録電極5と帰路電極7との間に加わ
っている張力に耐えきれずに切れてしまう。または、イ
ンクに生じた粘着性により、インクリボン1がフォロー
ローラ8に巻き付いて切れてしまう。これらの現象は、
インクリボン1を節約するためにインクリボン1の移動
速度を遅くしてインクリボンを高密度に使用するほど、
また高速の記録を行なう場合ほど顕著となる。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来の通電転写記録装置の技術では、イン
クリボンを節約するためにその移動速度を遅くすると、
インクリボンが切れやすくなるため、記録速度を上げる
ことができないという問題があった。
この発明は、インクリボンの節約と記録速度の高速化
を両立できる通電転写記録装置を提供することを目的と
する。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) この発明に係る通電転写記録装置では、帰路電極を記
録電極の位置から見て抵抗性インクリボンの未使用側、
換言すれば記録電極の位置より、記録電極と抵抗性イン
クリボンとの相対的移動方向に関して上流側に配置した
上で、インクリボンの記録電極に対する相対移動速度を
記録電極と記録紙との相対移動速度より遅く設定してイ
ンクリボンの節約を行なうようにしたものである。な
お、記録電極が記録紙の移送方向と直交する方向に移動
する、いわゆるシリアルプリンタの場合、インクリボン
は記録電極の移動方向と反対方向に記録電極の移動速度
より遅い速度で移動し、また記録電極が記録紙の移送方
向と直交する方向に配列された、いわゆるラインプリン
タの場合、インクリボンは記録紙の移送方向と同方向に
記録紙の移送速度より遅い速度で移動する。
(作 用) 帰路電極を記録電極より抵抗性インクリボンの未使用
側に配置すると、記録電流は記録電極から導電層の損傷
していないインクリボンの未使用部分を通って帰路電極
に流れ込むので、大きな記録電流を流すことができる。
また、インクリボンの使用済み側における機械的強度を
担っている未通電部分に記録電流が流れないので、この
未通電部分を損傷させることはない。従って、インクリ
ボンを節約するためにインクリボの記録電極に対する相
対移動速度を記録電極と記録紙との相対移動速度より遅
く設定しても、インクリボンが切断するおそれはない。
また、大きな記録電流を流せるので、記録速度を高くす
ることができる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図はこの発明の一実施例に係る通電転写記録装置
としてのシリアルプリンタを示したものである。同図に
おいて、記録ヘッド11は例えば50本の記録電極(図示せ
ず)を12本/mmの密度で縦一列に配列したものであり、
一対のヘッドホルダ12,13により支持されている。記録
ヘッド11とヘッドホルダ12,13からなる記録ヘッドアッ
センプリ10は記録ヘッド付勢手段(図示せず)により記
録時にはプラテン14に圧接され、非記録時には圧接状態
が解除される。記録ヘッド11のプラテン14に対する圧接
力は、強過ぎると転写した文字の流れが生じたり、記録
紙27の非記録部分に汚れを生じるので、過度な強さにす
る必要がある。
帰路電極15は接地された導電性ローラからなり、記録
電極から見て抵抗性インクリボン16の未使用側に配置さ
れている。インクリボン16はポリカーボネイトに導電性
カーボンを分散させた約16μm厚の抵抗性支持体(図示
せず)の上に約0.1μm厚のAl蒸着膜からなる導電層
(図示せず)を設け、その上に約6μm厚の熱溶融性イ
ンク層(図示せず)を設けた三層構造となっている。こ
のインクリボン16はリボンカセット20内に収納されてい
る。一対のピンチローラ21,22はインクリボン搬送手段
を構成している。記録ヘッドアッセンブリ10,帰路電極1
5,インクリボン搬送手段21,22およびインクリボンカセ
ット20は、キャリッジ23に搭載されている。キャリッジ
23は案内バー24により案内され、キャリッジ駆動モータ
25の回転がタイミングベルト26を介して伝達されること
により、プラテン14に沿って左右に移動する。プラテン
14はプラテン駆動用モータ28の回転がタイミングベルト
29を介して伝達されることにより、回転される。記録紙
27は例えば平滑度約20秒のPPC用紙であり、プラテン14
に巻回され、プラテン14の回転によって搬送される。
次に、本実施例の動作を説明する。キャリッジ23は初
期状態では案内バー24の図中左端のホームポジションに
あり、記録開始信号によつて記録開始位置に移動する。
この間に記録ヘッド11は記録ヘッド付勢手段によってプ
ラテン14に押付けられ、記録電極,インクリボン16,記
録紙27およびプラテン14は各々密着し、記録部位を形成
する。キャリッジ23は記録開始信号に従って印字記録を
行ないつつ、6in/sec程度の速度で図中右方に移動す
る。この時、インクリボン16はピンチローラ21,22によ
って駆動され、図中左方にキャリッジ23の移動速度より
遅い速度で移動する。
この記録動作における記録電流経路と記録紙27へのイ
ンク転写過程を、第2図を用いて詳細に説明する。イン
クリボン16と記録紙27は記録ヘッド11における記録電極
30の直下に供給され、これら三者は互いに圧接されて記
録部位を形成する。記録電極30はインクリボン16におけ
る抵抗性支持体32の表面を矢印A方向に移動する。記録
電極30は記録回路31により記録信号に応じて駆動され、
抵抗性支持体32に記録電流を注入する。注入された記録
電流は矢印Bで示すようにインクリボン16における導電
層33を通り、帰路電極15に接する領域の抵抗性支持体32
を通って帰路電極15に至る。この時、記録電極30の直下
では記録電流が集中して流れるため、ジュール熱が発生
し、この部分のインク層34を溶融させて記録紙27に付着
させる。帰路電極15直下の抵抗性支持体32においてもジ
ュール熱が発生するが、帰路電極15の接触面積が広く単
位体積当りの熱量が小さいために、インク層34のインク
を溶融させるまでには至らない。
ここで、本発明においては第2図から明らかなよう
に、帰路電極15が記録部位(記録電極30の位置)から見
てインクリボン16の未使用側、すなわち記録電極30の位
置より、記録電極30とインクリボン16との相対的移動方
向(矢印A方向)に関して上流に配置されているため、
上記の記録過程において記録電流はインクリボン16の導
電層33の全幅を利用して流れ、帰路電極15に帰還する。
これにより、インクリボン16を記録電極30の移動速度よ
り遅い速度で移動させても、インクリボン16が切れたり
することはなく、高速の記録が可能である。この効果を
第3図を参照して詳細に説明する。
第3図(a)(b)はこの発明の実施例および従来技
術に基づく通電転写記録装置におけるインクリボン内で
の記録電流の帰路経路を示したものである。35は複数の
記録電極からなる記録のヘッド、36は帰路電極、37は抵
抗性インクリボンを表わす。この図は記録ヘッド35およ
び帰路電極36が固定され、インクリボン37がギンクリボ
ン37上に設けられた記録紙(図示せず)より遅い速度で
矢印A方向に移動しつつ、連続的に『H』という文字を
印字記録している例を示している。インクリボン37の通
電部分では文字『H』が高密度に印字され、インクリボ
ンを節約せずに印字記録する場合と比較して、インクリ
ボン37の長手方向に関して通電されない領域は少なく、
通電領域がほぼ連続するようになる。
インクリボン37を節約する比率を大きくするほど、つ
まりインクリボン37の移動速度を遅くするほど、文字
『H』の通電部分の密度は高くなり、通電部分のインク
リボン37の幅の長さで、長手方向に連続した通電領域が
形成される。この通電領域では先に述べたように導電層
はほぼ破壊されているので、電流経路としての機能は著
しく低下するか、または全く機能しない。また、通電に
よって発生する熱により、通電領域の抵抗性支持体の機
械的強度が低下する。
ここで、従来の装置においては、第3図(b)に示し
たように記録電流38は大部分がインクリボン37の幅方向
両端部の狭い未通電領域を通って帰路電極36に流れ込
む。このため、帰路電極36の直下の抵抗性支持体には狭
い部分に集中した記録電流が横切って流れ、その部分の
温度は極めて高くなるので、抵抗性支持体の機械的強度
が低下したり、インクが粘着性を帯びることによって、
前述したようなインクリボン切れが生じる。インクリボ
ンの節約比率を高くするほど、先に述べたように通電部
分を経路とする記録電流は減少して両端の未通電部分に
より集中し、かつ帰路電極36の直下の抵抗性支持体の高
温部分の密度も高くなるため、インクリボン切れが発生
しやすくなる。従って、従来技術ではインクリボンの節
約比率を高めることができない。また、記録ヘッド35に
おける記録電極の各々に対して記録電流の帰路経路の条
件が同じとならないため、転写濃度に差が生じ、印字結
果に濃度むらが発生する。特に、通電領域のインクリボ
ン幅方向中央部に近い記録電極で転写濃度が低下する。
これに対して、この発明においては第3図(a)に示
したように記録電流38はインクリボン37の幅全体に拡散
して流れ、帰路電極36へ流れ込む。従って、記録電流は
インクリボン37の抵抗性支持体を広い面積にわたって横
切ることになるため、帰路電極36の直下での抵抗性支持
体の温度上昇は極めて小さく、機械的強度の低下はほと
んど起こらない。また、インクリボン37の幅方向に並ぶ
記録電極の各々に対して、記録電流の帰路経路が全て同
じ条件となるため、記録電極の位置によって転写濃度が
異なることはない。
本発明者らがインクリボンの移動速度を種々変えて記
録実験を行なった結果によれば、従来の装置では記録電
極の移動速度に対するインクリボンの移動速度の比率が
1/1.1のとき濃度むらが生じ、1/2でインクリボン切れが
生じた。一方、この発明による装置では、記録電極の移
動速度に対するインクリボンの移動速度の比率が1/10ま
では転写濃度の均一な高品位の記録結果が得られ、また
1/20以下にしてもインクリボン切れが生じることはなか
った。さらに、この発明では記録速度を15in/secの高速
記録にしても、先の6in/secの時と同様の結果が得ら
れ、記録速度の増大によりインクリボンの節約比率が低
下することはなかった。
第4図はこの発明の他の実施例に係る通電転写記録装
置としてのラインプリンタを示したものである。ライン
ヘッド型記録ヘッド39は図の紙面と直角方向に多数の記
録電極を配列したもので、記録ヘッド付勢手段(図示せ
ず)により、抵抗性インクリボン41による記録紙47の汚
れが生ぜず、かつインクリボン41の独立な動きを妨げな
い程度の圧力でプラテン40に押付けられている。帰路電
極42は接地された金属性の回転可能なロールバーであ
り、フォローローラ43と協働してインクリボン41を両側
から圧接している。インクリボン搬送手段44を構成する
一対のローラの一方はステップモータ(図示せず)によ
り駆動され、インクリボン41の搬送を制御する。インク
リボン41はインクリボン搬送手段44と、インクリボン繰
出しリール46の回転を制動するブレーキ手段45の働きに
より、記録紙とは独立に移動することができる。記録紙
47はカセット48に収納され、記録紙取出しローラ49によ
りカセット48から一枚ずつ取出された後、プラテン40に
巻回され、記録ヘッド39の記録電極下でインクリボン41
のインク層に圧接される。
このようなラインプリンタ形式の通電転写記録装置に
おいても、帰路電極42を図のように記録ヘッド39の記録
電極から見てインクリボン41の未使用側に設けることに
より、先の実施例と同様の効果が得られる。
ラインプリンタの場合、通電領域に対する未通電領域
の比率はシリアルプリンタに比較して極めて低くなる。
このため、従来の通電転写方式のラインプリンタでは記
録濃度むらを伴なうことなくインクリボンの節約を行な
うことは困難であった。これに対し、この発明を適用し
た本実施例のラインプリンタでは、インクリボン41の移
動速度を記録紙47の移動速度の1/5にしても記録品質の
劣化は全く認められなかった。
この発明は上記した実施例に限定されるものではな
く、例えば抵抗性インクリボンとしては、第5図に示す
ように抵抗性支持体50上に形成された導電層51の上に、
多孔質インクキャリア層52と、熱により転移可能な熱軟
化,熱溶融あるいは昇華性のインク53よりなる多孔質イ
ンク層54を設けたものを用いてもよい。その他、この発
明は要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施すること
ができる。
[発明の効果] この発明によれば、帰路電極を記録電極の位置から見
て抵抗性インクリボンの未使用側に配置し、かつインク
リボンの記録電極に対する相対移動速度を記録電極と記
録紙との相対移動速度より遅く設定したことにより、記
録電流が記録電極からインクリボンの未使用部分の広い
領域を通って帰路電極に流れ込むことから、大きな記録
電流を流すことができる。また、記録電流経路を常に一
定に保つことができる。また、インクリボンの機械的強
度が低下している未通電部分を損傷させることがない。
このためインクリボンのランニングコストを節約すべ
く、その移動速度を記録電極と記録紙との相対的移動速
度より遅く設定しても、インクリボンが切断するおそれ
はない。大きな記録電流を流せるので、記録速度を高く
でき、インクリボンの節約と高速記録を同時に実現でき
る。
また、記録電流がインクリボンの未使用部分を流れる
ことにより、多数の記録電極を有するラインヘッドタイ
プのヘッドを用いても、複数の記録電極からの記録電流
がインクリボンを経て帰路電極に流れ込む際の電流経路
が同じ条件になるため、インク転写濃度が均一化され、
インクリボンを節約しながらも節約しない場合と同等の
記録品質が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係るシリアルプリンタ形
式の通電転写記録装置の構成を示す図、第2図は同実施
例の主要部の構成を模式的に示す図、第3図(a)
(b)は同実施例の効果を従来の装置と比較して説明す
るための図、第4図はこの発明の他の実施例であるライ
ンプリンタ形式の通電転写記録装置の構成を示す図、第
5図はこの発明で使用される抵抗性インクリボンの例を
示す図、第6図は従来の通電転写記録装置の主要部の構
成を模式的に示す図である。 11,39……記録ヘッド、15,36,42……帰路電極、16,37,4
1……抵抗性インクリボン、21,22,44……インクリボン
搬送手段、27,47……記録紙、30……記録電極。
フロントページの続き (72)発明者 岩本 明人 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−184866(JP,A) 特開 昭62−181168(JP,A) 特開 昭63−233860(JP,A) 特開 昭59−129196(JP,A) 特開 昭61−230966(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定方向に移動する抵抗性インクリボン
    と、このインクリボンに当接する複数の記録電極と、こ
    れらの記録電極から離れた位置で前記インクリボンに当
    接する帰路電極と、前記記録電極を介して前記インクリ
    ボンに通電を行なう手段とを備え、前記インクリボンの
    前記記録電極直下の通電領域の発熱により、該領域のイ
    ンクを前記記録電極に対して相対的に移動する記録紙上
    に転写させて記録を行なう通電転写記録装置において、 前記記録電極の位置から見て前記インクリボンの未使用
    側に前記帰路電極を配置するとともに、前記インクリボ
    ンの移動速度を前記記録電極と前記記録紙との相対的移
    動速度より遅く設定したことを特徴とする通電転写記録
    装置。
  2. 【請求項2】記録電極は記録紙の移送方向と直交する方
    向に移動し、インクリボンは該記録電極の移動方向と反
    対方向に記録電極の移動速度より遅い速度で移動するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の通電転写記
    録装置。
  3. 【請求項3】記録電極は記録紙の移送方向と直交する方
    向に配列され、インクリボンは記録紙の移送方向と同方
    向に記録紙の移送方向より遅い速度で移動することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の通電転写記録装
    置。
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