JP2538241B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2538241B2
JP2538241B2 JP62090904A JP9090487A JP2538241B2 JP 2538241 B2 JP2538241 B2 JP 2538241B2 JP 62090904 A JP62090904 A JP 62090904A JP 9090487 A JP9090487 A JP 9090487A JP 2538241 B2 JP2538241 B2 JP 2538241B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波のドプラ効果を利用して被検体の診
断部位について血流像を二次元に表示する超音波診断装
置に関し、特に低速血流成分をも感度良く検出できると
共に高フレームレートの血流像を得ることができる超音
波診断装置に関する。
〔従来の技術〕 従来のこの種の超音波診断装置は、超音波を被検体内
に打ち出すと共にその反射波を受信する探触子と、この
探触子を制御して超音波を発生させると共に受信した反
射波の信号を増幅する超音波送受波回路と、この超音波
送受波回路で得られたドプラ信号をディジタル化するA/
D変換器と、このディジタル化されたドプラ信号を入力
して被検体内の不要低周波信号を除去する移動目標検出
フィルタと、この不要低周波信号が除去されたドプラ信
号を入力して被検体内の血流諸元を演算する血流像を演
算回路と、この演算結果を血流情報として記憶すると共
に読み出す血流像用ディジタルスキャンコンバータと、
上記超音波送受波回路で得られたエコー信号をディジタ
ル化して白黒の断層像を記憶すると共に読み出す白黒像
用ディジタルスキャンコンバータと、上記各々のディジ
タルスキャンコンハータから読み出した血流情報データ
または断層像データをアナログ信号に変換して血流像ま
たは断層像を表示する表示回路系とから成っていた。
そして、上記移動目標検出フィルタは、診断部位とし
ての例えば心臓の血流を検査する際に心臓壁等の動きの
遅い成分(低周波信号成分)を除去して血流成分のみを
検出するもので、第6図に示すように記憶装置2と加減
算器3とからなる一次消去フィルタ1、または、第7図
に示すように第一の記憶装置5と第一の加減算器6と第
二の記憶装置7と第二の加減算器8とからなる二次消去
フィルタ4、あるいは、第8図に示すように第一の加減
算器10と第一の記憶装置11と第二の加減算器12と第三の
加減算器13と第二の記憶装置14と第四の加減算器15とを
有し係数K1,K2でフィードバック制御する帰還付二重消
去フィルタ9が用いられていた。
上記一次消去フィルタ1は、一回目の超音波ビームの
打ち出しによるドプラ信号を記憶装置2に蓄えておき、
二回目の超音波ビームによるドプラ信号はそのまま加減
算器3へ入力され、これと同時に上記記憶装置2に蓄え
られた一回目のドプラ信号が読み出され、上記加減算器
3により一回目のドプラ信号と二回目のドプラ信号との
間で引算が行われ、これにより心臓壁等の動きの遅い成
分を除去するものである。また、第7図に示す二次消去
フィルタ4は、第一の記憶装置5と第一の加減算器6と
で上記一次消去フィルタ1と全く同じ動作をし、第一の
加減算器6から出力される一回目と二回目のドプラ信号
の減算結果を第二の記憶装置7に蓄えておき、次に出力
される二回目と三回目のドプラ信号の減算結果はそのま
ま第二の加減算器8へ入力され、これと同時に上記第二
の記憶装置7に蓄えられた一回目と二回目のドプラ信号
の減算結果が読み出され、上記第二の加減算器8により
一回目と二回目のドプラ信号の減算結果と、二回目と三
回目のドプラ信号の減算結果との間で引算が行われ、こ
れにより心臓壁等の動きの遅く成分を除去するものであ
る。さらに、第8図に示す帰還付二重消去フィルタ9
は、第一の記憶装置11と第二の加減算器12と第二の記憶
装置14と第四の加減算器15とで上記二次消去フィルタ4
と同様の動作をし、第二の記憶装置14からの出力信号の
一部を係数K1を乗じて入力側の第一の加減算器10へ戻す
と共に、これとは別に係数K2を乗じて第三の加減算器13
へ戻して、フィードバック制御をすることにより心臓壁
等の動きの遅い成分を除去するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、このような従来の超音波診断装置において
は、移動目標検出フィルタとして第6図に示す一次消去
フィルタ1や第7図に示すに二次消去フィルタ4を用い
た場合は、それらのフィルタの特性は概ね第9図に示す
ように、超音波の繰り返し周波数PRFの(n+1/2)倍
(nは整数)の成分が強調され、PRFのn倍の成分が除
去されるようになる。この結果、PRF=0付近で心臓壁
等の動きの遅い成分を除去することはできるが、それぞ
れ加減算器3または二つの加減算器6,8により前回の超
音波ビームによるドプラ信号と今回の超音波ビームによ
るドプラ信号との間で引算をするので、前回のドプラ信
号と今回のドプラ信号との差が小さい低周波成分をも除
去して、低速血流成分まで除去してしまうものであっ
た。従って、検査対象たる診断部位について低速血流成
分を感度良く検出することができず、異常血流等に対し
て有効な診断情報が得られないことがあった。
また、第8図に示す帰還付二重消去フィルタ9を用い
た場合は、上記二次消去フィルタ4の欠点を解消して低
速血流成分まで感度良く検出することができるが、その
フィルタの特性が収束するまでの時間が長くかかるもの
であった。これは、フィードバック制御の係数K1,K2
もよるが、例えば十六回目の超音波ビームの打ち出し時
になってやっと収束する程度である。従って、心臓壁等
の成分を除去した一枚の血流像を構成するまでに時間が
かかり、画像構成のフレームレートが低くなるものであ
った。このことから、検査対象たる診断部位について血
流像をリアルタイムで観察することができず、良好な診
断情報が得られないことがあった。
そこで、本発明は、このような問題点を解決すること
ができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題点を解決する本発明の手段は、超音波を被
検体内に打ち出すと共にその反射波を受信する探触子
と、この探触子を制御して超音波を発生させると共に受
信した反射波の信号を増幅する超音波送受波回路と、こ
の超音波送受波回路で得られたドプラ信号をディジタル
化するA/D変換器と、このディジタル化されたドプラ信
号を入力して被検体内の不要低周波信号を除去する移動
目標検出フィルタと、この不要低周波信号が除去された
ドプラ信号を入力して被検体内の血流諸元を演算する血
流像演算回路と、この演算結果を血流情報として記憶す
ると共に読み出す血流像用ディジタルスキャンコンバー
タと、上記超音波送受波回路で得られたエコー信号をデ
ィジタル化して白黒の断層像を記憶すると共に読み出す
白黒像用ディジタルスキャンコンバータと、上記各々の
ディジタルキャンコンバータから読み出した血流情報デ
ータまたは断層像データをアナログ信号に変換して血流
像または断層像を表示する表示回路系とから成る超音波
診断装置において、上記移動目標検出フィルタを、A/D
変換器からのドプラ信号を入力して不要低周波信号を除
去する消去フィルタに対して前送り制御を行う前送り制
御回路を組み合わせて構成した超音波診断装置によって
なされる。
〔作用〕
このように構成された超音波診断装置は、不要低周波
信号を除去する移動目標検出フィルタとして、従来から
用いられている一次消去フィルタまたは二次消去フィル
タ等に対して前送り制御を行う前送り制御回路を組み合
わせ、その前送り制御量を適宜に選択することにより、
低速血流成分をも感度良く検出できると共に高フレーム
レートの血流像を得るようにするものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図は本発明による超音波診断装置の実施例を示す
ブロック図である。この超音波診断装置は、超音波のド
プラ効果を利用して被検体の診断部位について血流像を
二次元に表示するもので、探触子16と、超音波送受波回
路17と、A/D変換器18と、移動目標検出フィルタ19と、
血流像演算回路20と、血流像用ディジタルスキャンコン
バータ(以下「血流像用DSC」という)21と、白黒像用
ディジタルスキャンコンバータ(以下白黒像用DSC」と
いう)22と、表示回路系23とから成る。
上記探触子16は、超音波を被検体の診断部位に向けて
打ち出すと共にその反射波を受信するもので、図示省略
したがその中には超音波の発生源であると共に反射波を
受信する振動子が内蔵されている。超音波送受波回路17
は、上記探触子16を制御して超音波を発生させると共に
受信した反射波の信号を増幅してドプラ信号S1及びエコ
ー信号S2を得るもので、図示省略したがその内部には制
御回路及びパルス発生器並びに受信増幅器等を有してい
る。A/D変換器18は、上記超音波送受波回路17で得られ
たドプラ信号S1を入力してディジタル信号に変換するも
のである。移動目標検出フィルタ19は、上記A/D変換器1
8でディジタル化されたドプラ信号を入力して被検体内
の不要低周波信号を除去するものである。血流像演算回
路20は、上記移動目標検出フィルタ19により不要低周波
信号が除去されたドプラ信号を入力して被検体の診断部
位の血流速度、速度分散、反射強度等の血流諸元を演算
するものである。血流像用DSC21は、上記血流像演算回
路20で演算した結果の血流諸元を取り込み、血流情報と
して記憶すると共に読み出すもので、内部には上記血流
速度、速度分散、反射強度等に対応してそれぞれのメモ
リを有している。また、白黒像用DSC22は、上記超音波
送受波回路17で得られたエコー信号S2をディジタル化し
て白黒の断層像として記憶すると共に読み出すもので、
内部には適宜のデータ容量の画像メモリを有している。
さらに、表示回路系23は、上記血流像用DSC21及び白黒
像用DSC22から読み出した血流情報データまたは断層像
データをアナログ信号に変換しての血流像または白黒の
断層像を表示するもので、D/A変換器やその他どからな
る表示回路24と、CRTなどからなるモニタ25とを有し、
白黒の断層像だけの表示、または血流像だけの表示、あ
るいは白黒の断層像と血流像を重ね合わせた表示などを
行うようになっている。
ここで、本発明においては、上記移動目標検出フィル
タ19は、A/D変換器18からのディジタル化されたドプラ
信号を入力して不要低周波信号を除去する消去フィルタ
に対して、前送り制御(Feed Forward Control)を行う
前送り制御回路を組み合わせて構成されている。すなわ
ち、第2図に示すように、適宜の前送り制御量を与える
ROM(読み出し専用メモリ)26と、ドプラ信号のデータ
を交互に格納すると共に読み出す第一のRAM(随時書き
込み読み出しメモリ)27a及び第二のRAM27bと、入力す
る二つのデータの加減算を行う第一の加減算器28aと、
第三のRAM27c及び第四のRAM27dと、第二の加減算器28b
と、第五のRAM27e及び第六のRAM27fと、第三の加減算器
28cとから成る。そして、上記のROM26と、第一のRAM27a
及び第二のRAM27bと、第一の加減算器28aとで前送り制
御回路29を形成すると共に、第三のRAM27c及び第四のRA
M27dと、第二の加減算器28bと、第五のRAM27e及び第六
のRAM27fと、第三の加減算器28cとで従来から用いられ
ている二次消去フィルタ30を形成している。これによ
り、前送り制御回路29に二次消去フィルタ30を直列に接
続した移動目標検出フィルタ19が構成される。なお、第
2図において、符号31a,31b,32a,32b,……36a,36bは、
第一のRAM27a〜第六のRAM27fへのデータの書き込み及び
読み出しを制御するスイッチである。
次に、このように構成された超音波診断装置の動作に
ついて説明する。まず、超音波送受波回路17の制御に
て、探触子16により被検体の診断部位、例えば心臓に向
けて超音波ビームを打ち出す。上記診断部位からの反射
波は探触子16により受信され、その反射波の受信信号は
超音波送受波回路17で増幅される。次に、この超音波送
受波回路17で得られたエコー信号S2は、白黒像用DSC22
へ入力する。すると、この白黒像用DSC22は、上記エコ
ー信号S2をディジタル化して白黒の断層像として記憶す
る。一方、上記超音波送受波回路17で得られたドプラ信
号S1は、A/D変換器18へ入力し、ディジタル信号に変換
される。そして、このディジタル化されたドプラ信号
は、次の移動目標検出フィルタ19へ入力し、心臓壁等の
動きの遅い成分である不要低周波信号が除去される。
ここで、上記移動目標検出フィルタ19による被検体内
の不要低周波信号の除去動作について、第2図及び第3
図を参照して説明する。Bモードの血流像を得ようとす
る場合、超音波ビームの打ち出し方向が変わった直後の
一回目の超音波ビームによるドプラ信号が入力する
と、第2図に示すスイッチ31aを介して第一のRAM27aに
書き込まれる。これを第3図において「/W」と書いて
示す。この立ち上がりの状態においては、各RAM27a〜27
fに設けられたそれぞれのスイッチ31a〜36bのオン、オ
フは、第2図に示す状態となっている。次に、二回目の
超音波ビームによるドプラ信号が入力すると、このと
きはスイッチ31aがオフとなると共にスイッチ31bがオン
となり、スイッチ32aがオンとなると共にスイッチ32bが
オフとなる。以後、各回の超音波ビームによるドプラ信
号が入力する度に、上記各スイッチ31a〜32bは交互にオ
ン、オフを繰り返す。そして、上記ドプラ信号は、ス
イッチ32aを介して第二のRAM27bに書き込まれる。これ
を第3図において「/W」と書いて示す。これと同時
に、上記第一のRAM27aからは前回書き込まれた一回目の
超音波ビームによるドプラ信号がスイッチ31bを介し
て読み出される。これを第3図において「/R」と書い
て示す。このとき、上記二回目のドプラ信号は、適宜
の前送り制御量が設定されたROM26にも入力し、入力し
たドプラ信号の定数m倍の出力m×が上記ROM26か
ら出力される。次に、上記第一のRAM27aから読み出され
た一回目のドプラ信号と、上記ROM26から出力された
信号mは、それぞれ第一の加減算器28aへ入力し、加
算される。そして、この第一の加減算器28aから、その
加算結果として+mが出力される。この第一の加減
算器28aからの出力は、前送り制御回路29からの出力と
なり、ROM26に設定された前送り制御量を与える定数m
が“0"より大きく例えば“1"である場合の信号特性は、
第4図に示すように、超音波の繰り返し周波数PRFのn
倍(nは整数)の成分が強調され、PRFの(n+1/2)倍
の成分が除去されるようになる。
次に、上記第一の加減算器28aからの出力は、第2図
に示すスイッチ33aを介して第三のRAM27cに書き込まれ
る。これを第3図において「+m/W」と書いて示
す。次のタイミングでは、三回目の超音波ビームによる
ドプラ信号が入力して第一のRAM27aに書き込まれる
(/W)と共に、第二のRAM27bから二回目のドプラ信号
が読み出される(/R)。そして、第一の加減算器28
aには、上記二回目のドプラ信号とRAM26からの出力信
号mが入力して加算され、その加算結果として+m
が出力される。この出力信号は、第2図に示すスイッ
チ34aを介して第四のRAM27dに書き込まれる。これを第
3図において「+m/W」と書いて示す。これと同時
に、上記第三のRAM27cからは前回書き込まれた信号+
mがスイッチ33bを介して読み出される(+m/
R)と共に、第二の加減算器28bへ入力される。このと
き、上記第一の加減算器28aから出力された信号+m
も第二の加減算器28bへ入力し、両者が減算される。
そして、この第二の加減算器28bから、その減算結果と
して(+m)−(+m)が出力される。
次に、上記第二の加減算器28bからの出力は、第2図
に示すスイッチ35aを介して第五のRAM27eに書き込まれ
る。これを第3図において「(+m)−(+m
)/W」と書いて示す。次のタイミングでは、四回目の
超音波ビームによるドプラ信号が入力して第二のRAM2
7bに書き込まれる(/W)と共に、第一のRAM27aから三
回目のドプラ信号が読み出される(/R)。そして、
第一の加減算器28aには、上記三回目のドプラ信号とR
AM26からの出力信号mが入力して加算され、その加算
結果として+mが出力される。この出力信号は、第
2図に示すスイッチ33aを介して第三のRAM27cに書き込
まれる(+m/W)。これと同時に、上記第四のRAM2
7dからは前回書き込まれた信号+mがスイッチ34b
を介して読み出される(+m/R)と共に、第二の加
減算器28bへ入力される。このとき、上記第一の加減算
器28aから出力された信号+mも第二の加減算器28b
へ入力し、両者が減算される。そして、この第二の加減
算器28bから、その減算結果として(+m)−(
+m)が出力される。
次に、上記第二の加減算器28bからの出力は、第2図
に示すスイッチ36aを介して第六のRAM27fに書き込まれ
る。これを第3図において「(+m)−(+m
)/W」と書いて示す。これと同時に、上記第五のRAM2
7eからは前回書き込まれた信号(+m)−(+m
)がスイッチ35bを介して読み出されると共に、第三
の加減算器28cへ入力される。このとき、上記第二の加
減算器28bから出力された信号(+m)−(+m
)も第三の加減算器28cへ入力し、両者が減算され
る。そして、この第三の加減算器28cから、その減算結
果として{(+m)−(+m)}−{(+m
)−(+m)}が出力される。この第三の加減算
器28cからの出力が、第2図に示す移動目標検出フィル
タ19からの出力となり、前送り制御回路29に二次消去フ
ィルタ30を直列に接続して組み合わせたフィルタとして
の特性は、第5図に実線のカーブaを示すように、第4
図に示すような前送り制御回路29の特性と、第9図に示
すと同様の二次消去フィルタ30の特性とを組み合わせた
ものとなる。すなわち、超音波の繰り返し周波数PRFの
(n+1/2)倍(nは整数)付近の成分が強調され、PRF
のn倍の成分が除去されるようになる。この結果、PRF
=0付近で心臓壁等の動きの遅い成分を除去することが
できる。なお、第5図において破線のカーブbは、第9
図に示す従来の二次消去フィルタ4の特性を比較のため
に示したものである。この第5図の特性曲線aから明ら
かなように、本発明に係る移動目標検出フィルタ19にお
いては、低速血流成分を従来の二次消去フィルタ4に比
して感度良く検出することができる。また、第3図に示
す動作順からも明らかなように、四回目の超音波ビーム
の打ち出し時から上記移動目標検出フィルタ19の特性は
収束することとなる。以後、第3図に示す動作順と同様
にして、それぞれのRAM27a〜27fが書き込み読み出しの
動作を交互に繰り返していく。
次に、このようにして移動目標検出フィルタ19により
被検体内の不要低周波信号が除去されたドプラ信号のデ
ータは、血流像演算回路20へ入力し、血球によりドプラ
シフトを受けた成分の血流速度、速度分散、反射強度等
の血流諸元が演算される。この演算結果は、血流像用DS
C21に取り込まれると共に読み出され、表示回路24に入
力する。このとき、前記白黒像用DSC22からは白黒の断
層像のデータが読み出され、同じく表示回路24へ入力す
る。そして、この表示回路24は、白黒の断層像だけの表
示、または血流像だけの表示、あるいは上記両画像を重
ね合わせた表示等の処理をして、それぞれの画像がモニ
タ25に表示される。
なお、第2図においては、移動目標検出フィルタ19
は、前送り制御回路29に二次消去フィルタ30を直列に接
続したものとして示したが、本発明はこれに限らず、第
五及び第六のRAM27e,27fを省略するか、あるいはその出
力を“0"とすることにより、上記前送り制御回路29に一
次消去フィルタを直列に接続したものとしてもよい。ま
た、第三の加減算器28cの後に第七及び第八のRAMを設け
ることにより、前送り制御回路29に三次消去フィルタを
直列に接続してもよいし、更に高次の消去フィルタを接
続してもよい。さらに、前送り制御回路29のROM26に設
定する前送り制御量を“0"未満(マイナスの値)とする
ことにより、第6図及び第7図に示す従来の一次消去フ
ィルタ1または二次消去フィルタ4を用いた移動目標検
出フィルタに比して、より低速血流成分の除去能力を大
きくすることもできる。この場合は、高速血流成分のみ
を検出するのに有効である。また、上記前送り制御回路
29の第一及び第二のRAM27a,27bの出力を“0"とすると共
に、ROM26に設定する前送り制御量を“1"とすることに
より、前送り制御回路29が組み合わされない状態の従来
と同様の一次消去フィルタまたは二次消去フィルタから
なる移動目標検出フィルタ19とすることもできる。
〔発明の効果〕
本発明は以上のように構成されたので、移動目標検出
フィルタ19の前送り制御回路29の前送り制御量を適宜に
選択することにより、第5図に示すようなフィルタの特
性(カーブa参照)を得ることができ、第6図及び第7
図に示す従来の一次消去フィルタ1または二次消去フィ
ルタ4に比して低速血流成分を感度良く検出することが
できる。従って、検査対象たる被検体の診断部位につい
て異常血流等の検出に関して有効な診断情報を得ること
ができる。また、第2図に示す前送り制御回路29に二次
消去フィルタ30を直列に接続した移動目標検出フィルタ
19においては、第3図に示すように、四回目の超音波ビ
ームの打ち出し時からフィルタの特性が収束し、第8図
に示す従来の帰還付二重消去フィルタ9に比して短時間
でフィルタの特性が収束する。従って、例えば心臓壁等
の低速血流成分を除去した一枚の血流像を短時間で構成
することができ、画像構成のフレームレートを高くする
ことができる。このことから、検査対象たる診断部位に
ついて血流像をリアルタイムで観察することができ、良
好な診断情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による超音波診断装置の実施例を示すブ
ロック図、第2図は移動目標検出フィルタの内部構成を
示すブロック図、第3図は移動目標検出フィルタによる
不要低周波信号の除去動作を示す説明図、第4図は移動
目標検出フィルタ内の前送り制御回路からの出力信号の
特性を示すグラフ、第5図は第2図に示す移動目標検出
フィルタの特性を示すグラフ、第6図は従来例の一次消
去フィルタを示すブロック図、第7図は従来例の二次消
去フィルタを示すブロック図、第8図は従来例の帰還付
二重消去フィルタを示すブロック図、第9図は従来例の
一次消去フィルタまたは二次消去フィルタの特性を示す
グラフである。 16…探触子、17…超音波送受波回路、18…A/D変換器、1
9…移動目標検出フィルタ、20…血流像演算回路、21…
血流像用DSC、22…白黒像用DSC、23…表示回路系、29…
前送り制御回路、30…二次消去フィルタ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波を被検体内に打ち出すと共にその反
    射波を受信する探触子と、この探触子を制御して超音波
    を発生させると共に受信した反射波の信号を増幅する超
    音波送受波回路と、この超音波送受波回路で得られたド
    プラ信号をディジタル化するA/D変換器と、このディジ
    タル化されたドプラ信号を入力して被検体内の不要低周
    波信号を除去する移動目標検出フィルタと、この不要低
    周波信号が除去されたドプラ信号を入力して被検体内の
    血流諸元を演算する血流像演算回路と、この演算結果を
    血流情報として記憶すると共に読み出す血流像用ディジ
    タルスキャンコンバータと、上記超音波送受波回路で得
    られたエコー信号をディジタル化して白黒の断層像を記
    憶すると共に読み出す白黒像用ディジタルスキャンコン
    バータと、上記各々のディジタルスキャンコンバータか
    ら読み出した血流情報データまたは断層像データをアナ
    ログ信号に変換して血流像または断層像を表示する表示
    回路系とから成る超音波診断装置において、上記移動目
    標検出フィルタを、A/D変換器からのドプラ信号を入力
    して不要低周波信号を除去する消去フィルタに対して前
    送り制御を行う前送り制御回路を組み合わせて構成した
    ことを特徴とする超音波診断装置。
JP62090904A 1987-04-15 1987-04-15 超音波診断装置 Expired - Lifetime JP2538241B2 (ja)

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