JPH0966055A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH0966055A
JPH0966055A JP22381595A JP22381595A JPH0966055A JP H0966055 A JPH0966055 A JP H0966055A JP 22381595 A JP22381595 A JP 22381595A JP 22381595 A JP22381595 A JP 22381595A JP H0966055 A JPH0966055 A JP H0966055A
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JP
Japan
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raster
scanning
ultrasonic
data
rasters
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JP22381595A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Goto
後藤  義徳
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/52Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00
    • G01S7/52017Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00 particularly adapted to short-range imaging
    • G01S7/52085Details related to the ultrasound signal acquisition, e.g. scan sequences
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/88Sonar systems specially adapted for specific applications
    • G01S15/89Sonar systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging
    • G01S15/8906Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques
    • G01S15/8979Combined Doppler and pulse-echo imaging systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交互走査方式において高フレームレートを得
る超音波診断装置を提供すること。 【解決手段】 超音波プローブ( 1) から被検体に対し
て超音波を送受波して、Bモード像と前記超音波の受波
信号のドプラ偏位信号を検出して被検体の超音波診断情
報とを得る超音波診断装置において、超音波走査順の変
更制御により超音波パルス繰り返し周波数を変えずにド
プラ情報のサンプリング周波数を低下させるようにm個
の全ラスタのうちn個のラスタ(m、nは2以上の自然
数)を所定の方式で走査するように制御する制御手段
(15)を備え、この制御手段(15)は、あるフレー
ムを走査している場合において、前記交互走査を行う前
記n個のラスタのk番目以降のラスタが、m番目のラス
タを超える場合に、前記k番目からのラスタを次のフレ
ームの1番目からのラスタとして走査するように制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内の血流速情
報を、超音波送受波およびドプラ効果の利用により得て
表示する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置は、超音波送受波及び超
音波ドプラ法により超音波プローブで血流情報と断層像
(Bモード画像)を得る装置である。超音波診断装置に
よる血流速度の測定は次のようにして行なわれる。被検
体内の血流に対して中心周波数fcの超音波を送波する
と、この超音波ビームの中心周波数fcは、流動する血
球によりドプラ偏移を受けて周波数fdだけ変化する。
この時、受波周波数fは、 f=fc+fd ・・・(1) となる。このときの周波数fc、fdは(2)式で表わ
される。 fd=(2v・cosθ・fc)/C ・・・(2) ここで、v;血流速度 θ;超音波ビームと血管とのなす角度 C;音速 (2)式は、ドプラ偏移周波数fdを検出することによ
り、血流速度vを得ることができることを示す。
【0003】上記の血流速度vの2次元画像の表示方法
を図4及び図5を参照して説明する。超音波診断装置
は、通常複数の超音波振動子からなり図示しない被検体
に超音波パルスを送受波する超音波プローブ1と、前記
超音波プローブ1で受信した超音波信号を増幅するプリ
アンプ2と、超音波プローブ1から超音波パルスを発生
するための電気信号を発生するパルサ3と、受信した超
音波信号の位相調整を行うディレイライン4と、基準振
動信号を発生する発振器5と、互いに位相が90°異な
る基準信号を出力する位相変換器6と、超音波プローブ
1内の各超音波振動子毎の信号を加算する加算器7と、
ミクサー8と、ドプラ信号から高周波成分及びクラッタ
成分を除去して血流信号のみを出力する帯域フィルタ9
と、ドプラ偏移周波数が求める周波数解析器10と、前
記加算された信号を包絡線検波する検波回路11と、検
波回路11の出力に基づいて被検体の断層像を得るため
のBモード処理部12と、Bモード処理部12の出力を
TV信号に変換するディジタル・スキャン・コンバータ
13(以下、「DSC」と称する)と、DSC13の出
力をアナログ信号に変換するD/A変換器14と、超音
波診断画像を表示するモニタ15とを備えている。
【0004】超音波パルスの走査制御を行なうことによ
り、超音波プローブ1から被検体に対して図4中A、
B、C、…、Zの方向に順次超音波パルスを送波してセ
クタ走査又はリニア走査を行なう。この場合において、
例えばA方向に数回だけ超音波パルスが送波されると、
送波された超音波は被検体内部の血流により反射され、
同一超音波プローブ1により受波される。そして、この
反射超音波は電気信号に変換されて、パルサ3に出力さ
れる。
【0005】パルサ3の信号により超音波プローブ1か
ら発生された超音波は被検体(図示しない)により反射
されて再び超音波プローブ1で受信される。この受信信
号は加算器7を介して、それぞれ2つのミクサー8に入
力する。これらの2つのミクサー8は、互いに位相が9
0°異なる基準信号が位相変換器6によって与えられ、
前記受信信号との積が取られる。ミクサー8からの出力
信号は帯域フィルタ9に入力する。帯域フィルタ9はド
プラ信号から、高周波成分及びクラッタ成分を除去して
血流信号(ドプラ偏移信号)のみを出力する。このドプ
ラ偏移信号は、超音波パルスの送波方向に設定された例
えば256個のサンプル点毎にとらえられる。
【0006】その後、各サンプル点でとらえられたドプ
ラ偏移信号は周波数解析器10によりドプラ偏移周波数
が求められると共に、被検体内の平均速度、分散及びパ
ワーが検出される。これらの情報はカラー処理されてD
SC13のフレームメモリに書き込まれる。また、加算
器7の出力は検波回路11に入力し、断層像が検波回路
11から図示しないBモード処理部を介してDSC13
に出力される。この場合、Bモード処理部12は検波回
路11からの受信信号からBモード検出して、その検出
信号をDSC13に出力する。従って、DSC13には
前記Bモード処理部12、周波数解析器10からの信号
が書き込まれることになる。最終的に、DSC13から
各ラスタ毎に例えばn=8のデータが取り込まれた時点
でそのラスタについての8個のデータが読み出され、モ
ニタ15により血流情報が前記断層像上に表示される。
【0007】上記のようにして、A方向の血流速度布像
が2次元画像としてリアルタイムで表示される。同様に
してB、C、…、Zの各方向に対してもA方向と同様の
動作が繰り返し行なわれ、各走査方向に対応した血流像
(流速分布像)が表示される。
【0008】ここで、低流速の検出能は、周波数分析す
るデータ長さに依存する。ドプラ信号のサンプリング周
波数をfr、サンプリング数をnとすれば、周波数分析
する波のデータ長Tは、 T=n/fr ・・・(3) であり、このときの周波数分解能Δfdは、 Δfd=1/T ・・・(4) となる。従って、測定可能流速の下限の周波数fdmin
は、 fdmin =1/T=fr/n ・・・(5) と表わされる。従って、低流速の血流まで検出しようと
すれば、ドプラ信号のサンプリング周波数frを小さく
するか又はデータ数nを大きくするかのいずれかを採用
すれば良い。
【0009】2次元ドプラ血流イメージングにおいて
は、 FN ・n・m・(1/fr′)=1 ・・・(6) ここで、FN ;フレーム数、 m ;ラスタ数、 fr′;超音波送信パルス繰り返し周波数(PRF) である。(6)式において、フレーム数FN は2次元血
流像のリアルタイム性に関係し、通常8〜30の値であ
って、これにより1秒間に8〜30枚の画像を得ること
ができる。
【0010】セクタ電子走査の場合には、ラスタ数m=
32、超音波パルス繰り返し周波数(PRF)fr′=
4KHz、サンプリング数n=8とすれば、フレーム数
FNは約16になる。また最大視野深度Dmax とfr′
とは、 Dmax =C/(2・fr′) ・・・(7) の関係がある。従って、(7)式によれば、低流速の検
出能を向上させるためにfr′を大きくすると、最大視
野深度を大きくできない。また、ラスタ数mを小さくす
れば、ラスタ密度が粗くなり、画質劣化を生じる。
【0011】上記のように従来は、低流速の検出能を向
上すると、他の特性が劣化するという問題を有する。そ
こで、上記の問題を改善する方法として交互走査方式と
呼ばれる方法(特公平6−13031号)が知られてい
る。この交互走査方式は、図6に示すように超音波走査
順の変更制御を行なっている。具体的には、4本のラス
タを交互走査する場合を説明すると、次のような順序で
走査を行う。超音波プローブ1の右端から超音波送信ビ
ームを走査していく時に、走査順序を、例えば、1番右
側(1番目)のラスタ(No.1)→2番目のラスタ(No.
2)→3番目のラスタ(No.3)→4番目のラスタ(No.
4)→1番目のラスタ(No.1)→…のように繰り返して
行い、4本のラスタ間を順次走査する。そして、1番目
から4番目の各ラスタに対するn回のビーム走査が終了
したら、次の4本のラスタ(すなわち5番目から8番目
のラスタ)へ移動してビーム走査する。
【0012】上記のような走査方法にすれば、同一方向
超音波送信ビームの繰り返し周波数frは、見かけ上、 fr=fr′/4 ・・・(8) となる。従って、式(5)から明らかなように測定可能
流速の下限fdmin は、従来の方式(すなわち超音波送
信ビームをn回繰り返し同一方向に送波し、次に隣接す
るラスタについて同様にn回行なう方式)に比較して、
この例の場合は、1/4に改善できる。以下、fr′/
frを交互段数(=繰り返し走査ラスタ数)と称する。
【0013】同一方向への超音波送信回数(ドプラ信号
のサンプリング数)をnとすれば、図6(a)では、n
=8である。この場合において、超音波の送受信の順序
に従って、各ラスタ毎に図示しないメモリから8個のデ
ータを取り出すものとすれば、4ラスタ毎に走査を行な
っているため、図6(b)に示すようにブロック毎のラ
スタ間の時相差が大きくなり、1フレーム内の画像の不
連続を生じる。
【0014】この時相差を軽減する方法として、図7に
示すような走査方法(交互定間隔走査方式と称する)が
ある。図7は、超音波プローブ1の1番右側から走査を
開始し、4つのラスタを交互に走査する場合の交互定間
隔走査方式を示す。この場合において、まず、走査が1
番右側(1番目)のラスタよりも右側のダミーラスタ
(ダミーラスタの走査は実際に行われるのではなく、タ
イミングを合わせるために疑似的に行われるか又は任意
のラスタを走査してそのデータが捨てられる)から開始
され、その実際の走査順序は、図7(a)及び(c)に
示すように、ダミーラスタを除いて、1番目のラスタ
(No.1)→2番目のラスタ(No.2)→3番目のラスタ
(No.3)→4番目のラスタ(No.4)→1番目のラスタ
(No.1)→2番目のラスタ(No.2)→3番目のラスタ
(No.3)→4番目のラスタ(No.4)→…となっている。
このような走査方法にすれば、図6の場合と同様に同一
方向超音波送信ビームの繰り返し周波数(ドプラ信号の
サンプリング周波数)frを1/4に下げることがで
き、図6の走査方法に加えて、データ出力タイミングを
一定間隔にでき、それにより1フレーム内の時相差を均
一化できる。
【0015】また、一般的に、同一方向超音波送信ビー
ムの繰り返し周波数frと超音波送信パルス繰返し周波
数fr′と低流速検出能改善比Pとを考えると、 fr=fr′/P と表され、図7はP=4の場合である。
【0016】しかし、上記の交互定間隔走査方式であっ
ても、図8(a)及び(b)に示すように直前のラスタ
方向への送信ビームによる視野深度外の放射体からの残
留エコー信号が次のレートに入ることがある。図8で
は、P1のエコーが、P2のエコーに入る例を示す。こ
の時、P1の1番目のエコー信号は視野深度内のエコー
信号として検知されるが、P1の2番目のエコー信号は
視野深度外のエコー信号であるためP2のエコー信号と
して検知される。このため、ラスタの異なる残留エコー
信号(この場合は、P1のエコー信号)が、今回のラス
タ方向からのエコー信号(P2のエコー信号)に対して
位相差となってしまい、あたかも血流があるかのよう
に、カラーアーチファクトを発生する。
【0017】図7に示すような場合における残留エコー
信号の影響について説明する。例えば、超音波3番目の
ラスタ(No.3)について、直前に走査されたラスタとし
て、2番目のラスタ(No.2)からの残留エコーと6番目
のラスタ(No.6)からの残留エコーが入ってくる可能性
がある。このため2番目と6番目の残留エコー信号が存
在する場合には、3番目のラスタ方向からのエコー信号
に対して、位相差を発生し、これがドプラ信号となって
画質を劣化させる。
【0018】上記の問題を解決するために、超音波ラス
タの走査順序を走査方向に対して逆方向に行う方法があ
る(特開平3−39147号)。図9は、超音波診断装
置の概略ブロック図、図10は図9に示す超音波診断装
置による4段交互走査方式の動作の詳細を示す図であ
る。なお、図4〜図8に示す部分と同一部分は同一符号
を付しその詳細は省略する。
【0019】図9に示す超音波診断装置は、図4に示す
超音波診断装置にラスタ制御部16と、図4では図示を
省略したBモード処理部12を有する。すなわち、図9
の超音波診断装置は、通常複数の超音波振動子からなり
図示しない被検体に超音波パルスを送受波する超音波プ
ローブ1と、前記超音波プローブ1で受信した超音波信
号を増幅するプリアンプ2と、超音波プローブ1から超
音波パルスを発生するための電気信号を発生するパルサ
3と、受信した超音波信号の位相調整を行うディレイラ
イン4と、基準振動信号を発生する発振器5と、互いに
位相が90°異なる基準信号を出力する位相変換器6
と、超音波プローブ1内の各超音波振動子毎の信号を加
算する加算器7と、ミクサー8と、ドプラ信号から高周
波成分及びクラッタ成分を除去して血流信号のみを出力
する帯域フィルタ9と、ドプラ偏移周波数が求める周波
数解析器10と、前記加算された信号を包絡線検波する
検波回路11と、検波回路11の出力に基づいて被検体
の断層像を得るためのBモード処理部12と、Bモード
処理部12の出力をTV信号に変換するDSC13と、
DSC13の出力をアナログ信号に変換するD/A変換
器14と、超音波診断画像を表示するモニタ15と、ラ
スタ間の交互走査を実現するためのラスタ制御部16と
を備えている。
【0020】上記の構成において、超音波プローブ1〜
モニタ15は図4と同様の機能を有するので、重複部分
については説明を省略する。ラスタ制御部16からパル
サ3、ディレイライン4、周波数解析器10、DSC1
3に制御信号が送られる。このラスタ制御部16からの
信号に基づいてパルサ3により超音波プローブ1が駆動
され、この超音波プローブ1から所定の方向に超音波パ
ルスを所定回数繰り返して送波する。この場合に、ラス
タ制御部16は、図10に示すように、例えば、超音波
プローブ1の超音波走査順序をラスタ走査方向θに対し
て逆方向(−θ方向)にする。すなわち、図10(a)
及び(c)の場合では、ダミーラスタを除いた例えば時
刻t1 からの走査の順序をみると、4番目のラスタ(N
o.4)→3番目のラスタ(No.3)→2番目のラスタ(No.
2)→1番目のラスタ(No.1)→4番目のラスタ(No.
4)→3番目のラスタ(No.3)→…と4段の交互走査を
行うように制御する。
【0021】被検体からの反射超音波が前記超音波プロ
ーブ1を介してプリアンプ2とディレイライン4で受波
され、図4で説明したものと同様の手順により、モニタ
15に血流情報が断層像上に出力される。
【0022】上記のように、超音波走査順序をラスタ走
査方向θに対して逆に−θ方向に変更すると、図10に
おいて、例えば、3番目のラスタ(No.3)の前は4番目
のラスタ(No.4)からのものが主体になる。すなわち、
3番目のラスタ(No.3)では、直前の走査ラスタ方向が
最初の数データ(すなわちダミーラスタ)を除きすべて
4番目のラスタ(No.4)となっている。従って、3番目
のラスタ(No.3)を考慮した場合には、ダミーラスタに
相当する最初の数データを演算に用いないようにキャン
セルすることによって直前のラスタ方向が一定になり
(すなわち、4番目のラスタ(No.4)方向のみにな
り)、仮に直前のラスタによる残留エコーがあったとし
た場合であっても、固定反射方向からのエコーであれ
ば、位相差が容易に補償できるので、アーチファクトの
発生が抑えられる。
【0023】更に、本走査方法では、同一方向に対する
超音波送信ビームの繰り返し周波数(ドプラ信号のサン
プリング周波数)frを1/4に下げることができるの
で、最大視野深度、フレーム数、画質を低下させること
なく、良好な超音波画像を得ることができる。従って、
本走査方法によれば、残留エコーが少なくなるので、ア
ーチファクトを大幅に低減することができる。
【0024】しかし、上記のような交互走査方式によれ
ば、例えば、図10において、1フレームのデータの開
始と終わりにデータの揃わないラスタが発生し、そのラ
スタを走査しているデータは走査データとしては使用さ
れない。例えば、図10では、実際の走査の開始は時刻
t00からであるが、有効なデータ収集は1番目のラスタ
(No.1)の走査データから行われるので、時刻t0 から
収集したデータが有効となる。従って、時刻t00から時
刻t0 までに収集したデータのうち3つのデータが走査
データとして有効ではないので、走査データとして使用
されない。また、時刻t0 からも実際に走査データとし
て使用されないデータ(以下、「無効データ」と略称)
は、図10では、9個である。この無効データは、例え
ば、図10に示すように、交互段数及びデータ数が少な
い場合は、走査開始時にたかだか12個のみしか発生し
ないので、さほど問題とならないが、交互段数及びデー
タ数が多くなるのに伴って、この無効データが多くなる
ので、無効データを走査する時間が多くなり、フレーム
レートが低下するという問題がある。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来は
1フレームの始めと終わりにデータの揃わないラスタが
発生し、そこを走査しているデータは無効となり、交互
段数、データ数が多くなるほど、この無効データが多く
なるので、フレームレートが低下する。本発明の目的
は、交互走査方式において高フレームレートを得る超音
波診断装置を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために次のような手段を講じた。超音波プロー
ブから被検体に対して超音波を送受波する送受波手段
と、前記送受波手段で得られた受波信号からドプラ偏移
信号を検出する位相検出手段と、前記受波信号の周波数
解析を行う周波数解析手段と、前記周波数解析された信
号をTVスキャン変換するデジタル・スキャン・コンバ
ータと、超音波走査順の変更制御により超音波パルス繰
り返し周波数を変えずにドプラ情報のサンプリング周波
数を低下させるようにm個の全ラスタ(mは2以上の自
然数)のうちn個のラスタ(nは2以上の自然数)を所
定の方式で走査するように制御する制御手段と、超音波
情報を表示する表示手段とを備えた交互走査方式の超音
波診断装置であって、前記制御手段は、あるフレームを
走査している場合において、前記交互走査を行う前記n
個のラスタのk番目以降のラスタが、m番目のラスタを
超える場合に、前記k番目からのラスタを次のフレーム
の1番目からのラスタとして走査するように制御するこ
とを特徴とする。
【0027】上記手段を講じた結果、次のような作用が
生じる。従来の交互走査方式に加えて、制御手段が複数
フレームにまたがって連続的に走査することにより、1
フレームの最後の無効データと、次のフレームの初めの
無効データを組み合わせてラスタの走査データとする制
御がなされるので、無効データが無くなり、従来と同じ
走査条件においてもより高フレームレートが得られる。
【0028】フレームレートの低下なし、或いは、フレ
ームレート向上又はフレームレート一定、で交互段数を
上げられるので、低流速分解能が向上し、カラーの精度
・解像度が向上し、更に、装置の信頼性が向上する。
【0029】フレームレートが向上するので、診断の速
度が早くなると共に、診断時間が短縮され、更に、フレ
ーム数の向上分を他の要素、例えばデータ数、濃度等に
振り分けることができる。更に、フレームレートの向上
により、診断のための情報量が増え、診断能が向上す
る。
【0030】
【発明の実施の形態】図面参照して本発明の実施例を説
明する。本発明の構成は図9と同じであるので、図示を
省略する。図9において、ラスタ制御部16は、図10
に示すような走査を行うように超音波プローブ1を制御
する。
【0031】本発明は、図9のラスタ制御部16に、少
なくとも2つのフレームにまたがって走査する機能を追
加したことを特徴とする。この機能により、1フレーム
毎に走査を完結する必要がなくなるので、1つのフレー
ムの最後の無効データを次のクレームの最初のデータと
して走査することができる。従って、従来無効として廃
棄されていたフレーム間の無効データを有効に利用する
ことができる。
【0032】本発明の一実施例を図1〜図2を参照して
より詳細に説明する。本発明の実施例の説明において、
図7と同様に、ラスタ本数をmとする。この場合、実際
に走査する範囲はラスタ1〜mの間である。しかし、従
来において、交互走査を行った場合に、1フレームの始
めと終わりにデータの揃わないラスタが発生し、前述し
たようにそこを走査しているデータは無効が無効とな
る。その理由は、次の通りである。
【0033】同一ラスタの送信繰り返し周波数を超音波
送信パルス(レート)周波数の1/4(すなわち交互段
数4段)、1ラスタのサンプリング数n=6とした走査
を考える。
【0034】上記の交互走査によって1フレームの走査
を行う場合、ラスタ1〜mの走査に対し、ラスタ(−
2)〜(m+3)迄の走査が必要となる。ここで、従来
は図1の場合において、データを取得するのに時刻t0
〜時刻t1 までの走査が必要であり、この場合、ラスタ
(−2)、(−1)、0、(m+1)、(m+2)及び
(m+3)が1ラスタのサンプリング数6を満たしてい
ないことになる。従って、ラスタ(−2)、(−1)、
0、(m+1)、(m+2)及び(m+3)のデータは
無効になる。
【0035】本発明では、図1において、第1フレーム
において、ラスタ(m+1)、(m+2)、(m+3)
の走査を次の第2フレームのラスタ1、2、3として、
2フレームにまたがって走査を行うようにしているの
で、ラスタ(m+1)、(m+2)、(m+3)のデー
タが有効に利用できる。また、第1フレームのラスタ
(m+1)を第2フレームのラスタ1として走査するよ
うにすれば、従来では、第2フレームのラスタ(−
2)、(−1)、0を無効データとしていたものが、本
発明では、第2フレームのラスタ(−2)、(−1)、
0がそれぞれ第1フレームのラスタ(m−2)、(m−
1)、mであるので、第2フレームのラスタ(−2)、
(−1)、0のデータを無効とすることがなくなる。
【0036】従って、フレーム間に無効となるデータが
無くなるので、高フレームレートが得られる。図1にお
いて、走査がフレーム間にまたがる場合の動作の一例を
図2のフローチャートを用いて更に詳細に説明する。
【0037】ラスタ番号がm番目を越えたかどうか判定
する(ステップA1)。ステップA1において、ラスタ
番号がm番目を越えていれば、フレームを次のフレーム
にする(ステップA2)。
【0038】そして、現在のラスタ番号からmを減じ
て、そのラスタ番号を次フレームのラスタ番号とし(ス
テップA3)、当該ラスタを走査する(ステップA
4)。ステップA1において、ラスタ番号がm番目以下
であれば、そのまま走査を継続する(ステップA4)。
【0039】上記のようにして、複数フレームにまたが
る走査が可能となる。なお、上記のフローチャートには
特に記載しなかったが、走査するラスタ番号がすべてm
を越えた場合には、ラスタ番号からmを減じた番号をそ
のまま走査するようにラスタ番号を変更する。
【0040】また、交互段数に応じた走査すべきラスタ
番号とフレーム番号をテーブル形式にしてメモリに記憶
し、その内容に基づいて走査を行っても良い。その例を
図3に示す。図3(a)において、2〜4段目まではラ
スタ番号がm以下であるので、そのまま走査される。し
かし、1段目はラスタ番号が(m+1)であり、mを越
えているので、ラスタ番号を(m+1)から1に、フレ
ームを現在のnからn+1としてメモリテーブルを更新
する。この更新されたメモリテーブルに基づいて走査が
行われる。
【0041】上記のように、走査すべきラスタ番号を実
際に走査するラスタ番号と等しくなるように複数フレー
ムにまたがって走査することにより、従来のような無効
となるデータが無くなるので、無駄な走査がなくなり、
高フレームレートが得られる。本発明は、上記実施例に
限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範
囲で種々変形して実施できるのは勿論である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果が得られ
る。従来、交互走査方式において、制御手段が複数フレ
ームにまたがって連続的に走査することにより、従来無
効とされていた1フレームの最後のデータと、次のフレ
ームの初めのデータを組み合わせて次のフレームのラス
タの走査データとする制御がなされるので、フレーム間
における無効データが無くなり、従来と同じ走査条件に
おいても、より高いフレームレートが得られる。
【0043】また、フレームレートの低下がない条件、
或いは、フレームレート向上又はフレームレート一定と
いう条件で交互段数を上げられるので、低流速分解能が
向上し、カラーの精度・解像度が向上し、更には、超音
波診断装置の信頼性が向上する。
【0044】フレームレートが向上するので、診断の速
度が早くなると共に、診断時間が短縮され、更に、フレ
ーム数の向上分を他の要素、例えばデータ数、濃度等に
振り分けることができる。更に、フレームレートの向上
により、診断のための情報量が増え、診断能が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を説明するための図。
【図2】 走査がフレーム間にまたがる場合の動作の一
例を示すフローチャート。
【図3】 交互段数に応じた走査すべきラスタ番号とフ
レーム番号とを記憶するテーブルの一例。
【図4】 従来の走査パターンを示す概略図。
【図5】 従来の超音波診断装置の一例を示す概略構成
図。
【図6】 従来の超音波診断装置による交互走査方式を
示す概略図。
【図7】 従来の超音波診断装置による他の交互走査方
式(交互定間隔走査方式)を示す概略図。
【図8】 残留エコーによるアーチファクトを示す概略
図。
【図9】 従来の他の超音波診断装置の一例を示す概略
構成図。
【図10】 図9に示す装置による交互4段スキャンの
詳細を示す図。
【符号の説明】
1…超音波プローブ 2…プリアンプ 3…パルサ 4…ディレイライン 5…発振器 6…位相変換器 7…加算器 8…ミクサー 9…帯域フィルタ 10…周波数解析器 11…検波回路 12…Bモード処理部 13…ディジタル・スキャン・コンバータ(DSC) 14…D/A変換器 15…モニタ 16…ラスタ制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波プローブから被検体に対して超音
    波を送受波する送受波手段と、前記送受波手段で得られ
    た受波信号からドプラ偏移信号を検出する位相検出手段
    と、前記受波信号の周波数解析を行う周波数解析手段
    と、前記周波数解析された信号をTVスキャン変換する
    デジタル・スキャン・コンバータと、超音波走査順の変
    更制御により超音波パルス繰り返し周波数を変えずにド
    プラ情報のサンプリング周波数を低下させるようにm個
    の全ラスタ(mは2以上の自然数)のうちn個のラスタ
    (nは2以上の自然数)を所定の方式で走査するように
    制御する制御手段と、超音波情報を表示する表示手段と
    を備えた超音波診断装置において、 前記制御手段は、あるフレームを走査している場合にお
    いて、前記交互走査を行う前記n個のラスタのk番目以
    降のラスタが、m番目のラスタを超える場合に、前記k
    番目からのラスタを次のフレームの1番目からのラスタ
    として走査するように制御することを特徴とする超音波
    診断装置。
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