JP2537931B2 - 熱転写記録装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はシート上に塗布されたインク層を選択的に加
熱し、記録紙上にインクを熱転写して記録を行う熱転写
記録装置に関するものである。

従来の技術 従来の熱転写記録装置は例えば実開昭57−193553号公
報で開示されるように、その構成は第４図に示すような
ものであった。

第４図において、インクシートカセット25に収納され
たインクシート20は例えば第５図に示すようにイエロ
ー，マゼンタ，シアンの３色のインク面に塗り別けられ
ており、このインクシート20を用いて記録（カラー記
録）が行なわれる。すなわち、第４図において駆動源24
によって回転するドラム21上に記録紙22を回巻せしめ前
記インクシート20のインク面20′に重ねると共に、イン
クシート裏面に配置したサーマルヘッド等の選択的加熱
記録手段23により、入力画信号に応じて、前記インクシ
ート20上のインクを加熱せしめ、インクを記録紙22上に
熱転写させ記録画像を得るものである。

またカラー記録画像を得るにはインクシート20の各色
毎に上記動作を繰返す、いわゆる面順次方式による記録
を行うことにより、記録紙22上にカラー画像を形成する
ものであった。

発明が解決しようとする問題点 ちなみに、上述した様な熱転写記録装置においては、
インクシート上のインクを熱によって記録紙上に熱転写
するため、記録紙が熱変形し易やすくこのため記録紙の
搬送系路中でジャミング（紙づまり）を起こしやすく、
また、記録紙がドラム21上で回巻された状態あるいは搬
送系路中でジャミングした場合、ジャミングした記録紙
を装置外部に取出すためには、インクシートカセット25
を装置内へ着脱するための着脱孔26から記録紙を引出す
必要が有りジャミング処理を含む装置メンテナンスが非
常に困難であった。

そこで本発明は、ジャミング発生が少なくかつジャミ
ングが発生した場合においてもジャミング処理が容易で
メンテナンス性に優れた熱転写記録装置を提供するもの
である。

問題点を解決するための手段 上述した問題点を解決するため本発明は、筐体に支持
された記録紙を搬送する一対のキャプスタンローラー及
びピンチローラーと、記録紙にインクシートを介して選
択的に熱記録を行う記録手段及び記録紙をガイドして搬
送させる記録紙ガイド部材とより構成される記録紙搬送
路と、前記記録紙を搬送せせしめる記録紙搬送路に沿っ
てかつ、記録紙及びインクシート送り方向に直交する方
向で記録紙搬送路に臨んで設けた筐体上の開孔部と、前
記開孔部とつながるインクシートカセット着脱孔を設け
ると共に、キャプスタンローラー及びピンチローラーの
当接部を含む記録紙搬送路を、インクカセット着脱孔と
同一面に露出せしめて設けることによりジャミング発生
時の記録紙の取出し除去を容易に行えるようにするもの
である。

作用 本発明によればキャプスタンローラー及びピンチロー
ラーの当接部を含む記録紙搬送路をインクカセット着脱
孔と同一面に露出せしめて設けることにより、記録紙が
ジャミングした場合においても、記録紙を主駆動するキ
ャプスタンローラーとピンチローラーの当接部から記録
紙を容易に取出せると共に、記録紙搬送路に沿って開孔
部が設けられているため、インクシートカセットを筐体
外へ抜き出したすことにより搬送路中のジャミングした
記録紙を容易に装置外部へ取出し除去することができる
ため、ジャミング処理が容易なメンテナンス性に優れた
熱転写記録装置を提供できるものである。

実施例 以下本発明の一実施例における熱転写用記録装置構成
について図面を用いて詳細に説明する。

第１図は本発明の一実施例における熱転写記録装置の
正面図を、また第２図は同断面図を示す。

第１図及び第２図において熱転写記録装置の筐体１に
は記録紙10を挟持して搬送する一対のキャプスタンロー
ラー２及びピンチローラー３と、インクシート５を介し
て記録紙10に選択的に熱記録を行うサーマルヘッド等の
記録手段６と、記録紙10をガイドして搬送させる記録紙
ガイド部材７が設けられている。インクシートカセット
４には例えば第５図に示すようにカラー記録を行うため
の各色のインクが塗布されたインクシート６が収納され
ており、矢印Ａ方向に巻取られる。また筐体１には、前
記インクシートカセット４を筐体内に着脱するためのイ
ンクシートカセット着脱孔８が設けられている。また、
インクカセット着脱孔８と同一面上には記録紙搬送路に
沿って、前記記録紙搬送路を露出せしめる開口部16が設
けられている。なお、開口部16はインクシートカセット
開口孔８とつながると共に、一端はキャプスタンローラ
ー及びピンチローラーの当接部に臨んでおり、他の一端
は記録紙搬送路の終端近傍位置まで設けられている。

次に本発明の一実施例における熱転写記録装置の動作
を説明する。

第２図において、記録紙10は最初に駆動源により回転
するキャプスタンローラー２と回動自在なアーム12に支
持されたピンチローラー３とにより挟持され、記録紙ガ
イド部材７にガイドされながら矢印Ｂ方向に搬送され
る。このときサーマルヘッド等の記録手段６を支持する
アーム14は支点15を中心に矢印Ｃ方向に回動しており、
記録紙ガイド部材７と共に記録紙搬送路の一部を構成し
ている。記録紙10を矢印Ｂ方向に所定の長さ送った後、
次に記録紙10をインクシート５を介して、記録手段６に
よりプラテンローラー11に押圧せしめる。この状態で記
録紙10及びインクシート５を各々矢印Ｄ及びＡ方向に送
ると共に、記録手段６により入力画信号に応じて熱記録
を行うことにより、インクシート５上に塗布したインク
を記録紙10に熱転写せしめ文字・画像等の記録を行う
（尚、カラー記録の場合は上記動作をイエロー，マゼン
タ，シアンの各色インク毎に面順次に３回繰返す。）。

このとき記録紙10は記録に伴う熱変形を起こすためカ
ールやシワが発生しやすく、これが従来記録紙ジャミン
グ（紙づまり）発生の原因となっていた。

次に本発明の実施例において、記録紙のジャミングが
発生した場合のジャミング処理方法について説明する。

記録紙10が記録紙搬送路中でジャミングを起した場
合、記録紙搬送路に設けたセンサー９によりジャミング
を検出すると共に、記録手段６と、ピンチローラーアー
ム12を回動させて、記録紙10の挟持を解放し、第３図に
示すようにインクシートカセット４を筐体１がら取外
す。

第３図に示すようにインクシートカセットを取外すと
インクシートカセット着脱孔８は、インクシートカセッ
ト着脱孔と同一面でかつ、記録紙搬送路に沿って露出し
た設けた開孔部16とつながっているため、ジャミングし
た記録紙10を筐体外へ取出すための大きな開口部を確保
することができる。また、キャプスタンローラー２とピ
ンチローラー３の挟持が解放されているため記録紙搬送
路に沿って平行に記録紙10を取り出すことができるため
容易にジャミング処理が行えるものである。

発明の効果 以上述べたように本発明によれば記録紙を搬送せせし
める記録紙搬送路に沿ってかつ、記録紙及びインクシー
ト送り方向に直交する方向で記録紙搬送路に臨んで設け
た筐体上の開孔部と、前記開孔部とつながるインクシー
ト着脱孔を設けると共に、キャプスタンローラー及びピ
ンチローラーの当接部を含む記録紙搬送路を、インクカ
セット着脱孔側に露出せしめて設けることにより、装置
筐体内で記録紙がジャミングした場合においても、記録
紙のジャミング処理が容易に行えるメンテナンス性に優
れた熱転写記録装置を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における熱転写記録装置の正
面図、第２図は同断面図、第３図は同装置の動作説明用
正面図、第４図及び第５図は従来例における熱転写記録
装置の側面図及びインクシートの斜視図である。 １……筐体、２……キャプスタンローラー、３……ピン
チローラー、４……インクシートカセット、５……イン
クシート、６……記録手段、７……記録紙ガイド部材、
８……インクシートカセット着脱孔、10……記録紙。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】筐体に支持された記録紙を搬送する一対の
   キャプスタンローラー及びピンチローラーと、記録紙に
   インクシートを介して選択的に熱記録を行う記録手段及
   び記録紙をガイドして搬送させる記録紙ガイド部材とよ
   り構成される記録紙搬送路と、前記記録紙を搬送せせし
   める記録紙搬送路に沿ってかつ、記録紙及びインクシー
   ト送り方向に直交する方向で記録紙搬送路に臨んで設け
   た筐体上の開孔部と、前記開孔部とつながるインクシー
   トカセット着脱孔を設けると共に、キャプスタンローラ
   ー及びピンチローラーの当接部を含む記録紙搬送路を、
   インクカセット着脱孔と同一面に露出せしめて設けた熱
   転写記録装置。