JP2537801Y2 - サスペンションシステム - Google Patents

サスペンションシステム

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JP2537801Y2
JP2537801Y2 JP1988162097U JP16209788U JP2537801Y2 JP 2537801 Y2 JP2537801 Y2 JP 2537801Y2 JP 1988162097 U JP1988162097 U JP 1988162097U JP 16209788 U JP16209788 U JP 16209788U JP 2537801 Y2 JP2537801 Y2 JP 2537801Y2
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政徳 神田
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車両の姿勢制御を行なうようにしたサスペ
ンションシステムに関する。
(従来の技術) 従来、車両の姿勢制御を行うサスペンションシステム
としては、例えば、特開昭62−1611号公報に記載されて
いるようなものが知られている。
このサスペンションシステムは、車体と車輪との間に
液圧により車高調整可能なサスペンションユニットが設
けられ、このサスペンションユニット内の液圧を外部の
圧力制御弁により制御して、車輪各位置の車高を制御す
ることにより車体の姿勢制御が可能なものであった。
また、前記圧力制御弁は、バルブボディに対して摺動
可能なスプールと、このスプールを出力液圧増圧方向に
押圧するソレノイドと、前記スプールを出力液圧減圧方
向に押圧するためにフィードバック液圧が導かれるフィ
ードバック室とが設けられた構成であった。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来のサスペンションシス
テムにあっては、圧力制御弁とアクチュエータとの間に
オリフィスがない構造であったため、圧力制御弁側から
の出力液圧に対する抵抗がなく、制御に対する応答性は
良いものの、逆に、サスペンションユニットが低周波数
(車体側の共振周波数)で振動した場合には、サスペン
ションユニットの伝達力が低下して、操縦安定性が低下
するという問題があった。
このことについて、詳しく説明すると、サスペンショ
ンユニット側に入力があった場合、サスペンションユニ
ット内の液圧変化は、フィードバック液圧変化として圧
力制御弁側に伝えられる。そして、このフィードバック
液圧変化によりスプールが摺動して圧力制御弁の出力液
圧が低下されると、サスペンションユニットではストロ
ーク量が増加し、サスペンションユニットの伝達力が低
下する。また、このスプールは、振動周波数が低周波数
である程追従性が高く、振動周波数が多くなる程追従性
が低下するという性質を有している。
これに対し、一般に車両では、車両の操縦安定性に関
係する振動であって、車両の加減速,旋回,制動に起因
する振動は、車体マスの動きを伴う振動、即ち、ばね上
振動となるため1Hz前後と振動周波数が低い。
それに対し、車両の乗り心地に関係する振動であっ
て、路面変化に起因する振動は、ばね下マスの動き、即
ちばね下振動であるため、通常、3Hz以上と高くなる。
従って、上記従来技術では、第3図に示すように、サ
スペンションユニットの振動周波数がばね上振動の共振
周波数である1Hz前後かそれ以下の低周波数領域では、
圧力制御弁の追従性が高くて上記のようにサスペンショ
ンユニットの伝達力が低くなり、ばね下振動の共振周波
数である高周波数になるにつれて伝達力が高くなる特性
となる。
よって、低振動周波数の領域で操縦安定性が得られる
ように伝達力を全体的に高めると高振動周波数の領域で
の乗り心地が極めて悪化するし、高振動周波数の領域で
良い乗り心地が得られるように、伝達力を全体的に低下
させると、低振動周波数の領域で操縦安定性が悪化する
という問題があった。
本考案は、上述のような問題に着目して成されたもの
で、制御応答性は良好に保った上で、操縦安定性と乗り
心地の両立を図ることのできるサスペンションシステム
を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上述のような目的を達成するために、本考案のサスペ
ンションシステムでは、車体と車輪との間に介在され、
流体圧によりストロークして車高変化可能なサスペンシ
ョンユニットと、このサスペンションユニットへの出力
流体圧を制御する弁であって、スプールが摺動すること
で出力回路に対する流体圧供給回路とドレーン回路の接
続状態を変化させて出力流体圧を制御するとともに、前
記出力回路のフィードバック圧がスプールに対して出力
流体圧を低下させる摺動方向に作用する構造の圧力制御
弁と、車体姿勢制御に必要な種々の車体状態因子を検出
する検出手段と、この検出手段からの信号に基づき所定
の車体姿勢を形成すべく前記圧力制御弁の作動を制御す
る姿勢制御手段とを備えたサスペンションシステムにお
いて、前記圧力制御弁に、前記スプールがフィードバッ
ク圧に追従した摺動を行うのを規制する追従防止手段を
設け、前記サスペンションユニットのストローク周波数
を検出する周波数検出手段を設け、この周波数検出手段
が検出するストローク周波数がばね上共振周波数域を含
む所定の低周波数域であるときに、前記追従防止手段を
作動させ、前記ストローク周波数が所定の低周波数域外
であるときに、追従防止手段の作動を停止させる追従防
止制御手段を設けた。
(作用) 上述のように構成した本考案のサスペンションシステ
ムでは、追従防止手段を作動させないときには、圧力制
御弁のスプールはサスペンションユニット側の出力流体
圧のフィードバック圧が作用する状態となっている。よ
って、サスペンションユニットがストロークして出力流
体圧が変化した際には、そのフィードバック圧変化を受
けてスプールが摺動するもので、その摺動方向はサスペ
ンションユニットのストロークによる出力流体圧変化を
抑える方向となるため、サスペンションユニットの伝達
力が低い状態となる。
このように、サスペンションユニットの伝達力が低い
場合には良い乗り心地が得られる。
次に、追従防止制御手段により追従防止手段を作動さ
せると、圧力制御弁のスプールが出力流体圧のフィード
バック圧に追従するのが規制されるため、サスペンショ
ンユニットがストロークして出力流体圧の変化が生じた
際には、そのフィードバック圧が変化してもスプールは
このフィードバック圧変化に応じた摺動を行うことがな
くなり、よって、出力流体圧の変化が吸収されることが
なくサスペンションユニットの伝達力が高められる。
このように、サスペンションユニットの伝達力が高い
場合には、操縦安定性が高まる。
そして、追従防止制御手段は、周波数検出するストロ
ーク周波数がばね上共振周波数域を含む所定の低周波数
域であるとき、すなわち、旋回を行って車体がロールし
たり、加速・減速により車体がスカット・ダイブしたと
きの振同時には、追従防止制御手段が追従防止手段を作
動させて、サスペンションユニットの伝達力が高い操縦
安定性の高い状態とする。一方、周波数検出するストロ
ーク周波数がばね上共振周波数域を含む所定の低周波数
域であるとき、すなわち、悪路走行等によりサスペンシ
ョンユニットが高周波数で振動したときには、追従防止
制御手段は追従防止手段を作動させず、サスペンション
ユニットの伝達力が低い乗り心地が良好な状態とする。
尚、本考案では圧力制御弁とサスペンションユニット
との間にオリフィスを設けていないので、通常の車体の
姿勢制御時には、サスペンションユニットの制御応答性
が高い。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成を説明する。
第1図は本考案実施例のサスペンションシステムSを
示す全体図であって、図中1はサスペンションユニット
を示す。
このサスペンションユニット1は、車体2と車輪3と
の間に設けられていて、上下方向にストロークすること
により車高を調整可能に形成されている。即ち、このサ
スペンションユニット1は、車輪3側に連結され、内部
に作動液が充填されたシリンダ1aと、このシリンダ1a内
に摺動可能に設けられ、シリンダ1a内を上部液室1bと下
部液室1cとに画成するピストン1dと、このピストン1dに
連結され、シリンダ1aから外部に突出して車体側に連結
されたピストンロッド1eとを備えている。そして、ピス
トンロッド1e及びピストン1dには、両液室1b,1cに対し
て外部から作動液給排可能とする導入孔1f及び連通孔1g
が形成されている。
従って、このサスペンションユニット1は、ピストン
1dの上下の受圧面積差に基づき、両液室1b,1c内の液圧
により上下にストロークする。尚、このサスペンション
ユニット1は、各4輪の位置に設けられていて、各位置
の車高を調整することで、車両の姿勢を制御可能に構成
されている。
前記サスペンションユニット1には出力回路4を介し
て圧力制御弁5が接続されていて、この圧力制御弁5に
よる出力回路4への液圧制御に基づき、前記サスペンシ
ョンユニット1への作動液の給排が成される。また、出
力回路4の途中にはアキュムレータ4aが設けられてい
る。尚、アキュムレータ4aと出力回路4間にはオリフィ
ス4bが設けられている。
前記圧力制御弁5の構造について説明すると、この圧
力制御弁5は、まず、ソレノイド6の駆動に基づき一旦
パイロット液圧を形成し、次に、前記パイロット液圧と
出力回路4のフィードバック液圧との釣り合いにより出
力液圧を制御する構造となっている。
即ち、圧力制御弁5は、前記出力回路4の他にポンプ
Pから液圧供給されている液圧供給回路7と、ドレーン
タンクTに至るドレーン回路8とに接続されている。そ
して、バルブボディ51にはバルブ穴52が穿設され、この
バルブ穴52は、その略中央に仕切材53を設け、パイロッ
トバルブ部52aと、メインバルブ部52bに画成されてい
る。
前記パイロットバルブ部52aには、液圧供給回路7に
連通されたポート52cと、ドレーン回路8に連通された
ポート52d及び、フィードバック用のポート52eが形成さ
れている。また、このパイロットバルブ部52aには、パ
イロットスプール54が摺動可能に収納されると共に、こ
のパイロットスプール54の両端側には背室52f,52gが形
成されている。そして、このパイロットスプール54に
は、両ポート52c,52dにオーバラップしてランド54a,54b
が形成されている。即ち、このパイロットスプール54の
摺動に基づき、両ランド54a,54b間に形成されたパイロ
ット液圧制御空間55を両ポート52c,52dに対して選択的
に接続して、このパイロット液圧制御空間55の液圧であ
るパイロット液圧を制御可能に構成されている。尚、前
記背室52f,52gは前記ドレーン回路8に連通されてい
る。
前記パイロットスプール54は、両端のスプリング54c,
54dにより中立位置に付勢され、さらに、図中左側にソ
レノイド6が設けられ、このソレノイド6によりパイロ
ット液圧増圧方向に摺動される。
また、前記パイロットスプール54には、前記フィード
バック用のポート52eに対応して両ランド54a,54bよりも
僅かに大径のランド54eが形成されている。そして、前
記フィードバック用のポート52eは、パイロット液圧伝
達孔56を介して前記パイロット液圧制御空間55に連通さ
れている。即ち、このパイロットスプール54は、ランド
54b,54eの径差に基づく受圧面積の差により、フィード
バック液圧をパイロット液圧減圧方向に受圧する。
つまり、このパイロットスプール54は、ソレノイド6
による押圧力と、ランド54eで受圧するフィードバック
液圧のとの釣り合いによりパイロット液圧を形成する構
造となっている。
一方、前記バルブ穴52のメインバルブ部52bには、前
記ドレーン回路8に連通されたポート52hと、液圧供給
回路7に連通されたポート52jとが形成されると共に、
両ポート52h,52jの中間位置が出力回路4に連通されて
いる。そして、このメインバルブ部52bには、メインス
プール57が両端をスプリング57e,57fにより中立付勢さ
れた状態で摺動可能に収納されていて、メインスプール
57の両端面の一方側がパイロット液圧伝達孔56に連通さ
れたパイロット室52kとされ、他方側がフィードバック
室52mとされている。さらに、前記メインスプール57に
は、両ポート52h,52jにオーバラップしてランド57a,57b
が形成されていて、即ち、このメインスプール57の摺動
に基づき、両ランド57a,57b間に形成されたメイン液圧
制御空間58を出力回路4とドレーン回路8とに選択的に
接続してメイン液圧を制御可能な構成となっている。
また、このメインスプール57のメイン液圧増圧方向の
摺動は、パイロット室57k内のパイロット液圧を受圧す
ることで成され、メイン液圧減圧方向の摺動は、フィー
ドバック室52m内のフィードバック液圧を受圧すること
により成される。
尚、メイン液圧制御空間58とフィードバック室52mと
は、メインスプール57に穿設された連通孔57cにより連
通され、その途中にはオリフィス57dが設けられてい
る。
さらに、本実施例では、前記フィードバック室52mと
ドレーン回路8とが、連通路9により前記ポート52dを
介するようにして連通されており、この連通路9の途中
に電磁切換弁10が設けられている。
この電磁切換弁10は、連通路9を遮断する閉弁状態と
連通路9を連通させる開弁状態の2位置切り換えの常閉
の弁で、内部にはオリフィス10aを有しており、このオ
リフィス10aは、前記オリフィス57dより流路断面積が大
きく形成されている。尚、この電磁切換弁10及び前記連
通路9により請求の範囲でいう追従防止手段を構成して
いる。
この電磁切換弁10及び前記ソレノイド6の作動は、コ
ントローラ11からの制御信号i1,i2により成される。即
ち、このコントローラ11は、請求の範囲でいう姿勢制御
手段と追従防止制御手段とを兼ねたもので、車速センサ
12aや変位計12bや加速度センサ12c等のセンサを有した
入力センサ群12に接続され、この入力センサ群12からの
入力信号に基づき水平等の所定の車体姿勢を形成すべく
前記ソレノイド6に姿勢制御用の制御信号i1を出力する
と共に、必要に応じて前記電磁切換弁10に追従防止用の
制御信号i2を出力する。この制御信号i2を出力する場合
というのは、本実施例では、車速センサ12aにより車両
が走行中であると検出されているとき(具体的には2km/
h以上の車速が検出されているとき)であって、かつ、
変位計12bまたは加速度センサ12cからの信号に基づきサ
スペンションユニット1の振動周波数が0〜2Hzの範囲
であることが検出されたときとなっている。ちなみに、
この振動周波数が0〜2Hzの範囲というのは、車両特性
により多少異なるが、通常の車両において車体2をマス
として振動する周波数、つまり、ばね上共振周波数前後
の周波数である。
尚、前記変位計12bは、車体2側と車輪3側との間に
設けられて、両者間の距離を計測するもの等で構成する
ことができる。また、加速度センサ12cは、車体2側に
取り付けられ、重り等マスの振れ方向及び振れ量により
加速度やその方向を測定できるようにしたものである。
また、第1図において、Eはエンジン、12はチェックバ
ルブ、13はリリーフバルブ、14はアキュムレータであ
る。
次に、実施例の作用を説明する。
エンジンEを駆動させると、ポンプPが駆動してチッ
クバルブ12を介して液圧供給回路7に高圧の液圧が供給
される。また、この液圧はアキュムレータ14に蓄圧され
る。
一方、コントローラ11は、入力センサ群12からの入力
信号に基づき、車両の重量配分や走行状態に影響される
ことなく車体を水平等の所定の姿勢に形成すべく、出力
回路4に出力するのに必要な液圧を演算し、この演算結
果に基づき姿勢制御用の制御信号i1をソレノイド6に出
力したり、また、状況に応じ電磁切換弁10に対して追従
防止用の制御信号i2を出力したりする。
尚、このように圧力制御弁5からサスペンションユニ
ット1に対してメイン出力液圧を出力するに際し、本実
施例では出力回路4の途中にオリフィスを設けていない
ため、この制御に対するサスペンションユニット1の作
動応答性は良好である。
次に、車両の各状態における作動について少し詳しく
説明する。
(イ)車両停止時 車速センサ12aにより車速が0km/h(実際には2km/h以
下)であることが検出されている場合、コントローラ11
は電磁切換弁10制御信号i2を出力しない。
従って、圧力制御弁5のフィードバック室52mは、連
通孔57c及びオリフィス57dを介してメイン液圧制御空間
58とのみ連通された状態となっていて、パイロット液圧
とフィードバック液圧との釣り合いに基づいて通常のメ
イン出力液圧の制御が成される。
(ロ)走行時 車速センサ12aが2km/h以上の車速を検出することによ
り、車両が走行していることを検出している場合には、
さらに、以下の場合分けにより制御が成される。
(a)サスペンションユニット1の振動周波数が2Hz以
上の高周波数振動域の場合。
車両が悪路走行する場合等には、サスペンションユニ
ット1は、路面側のばね下振動によって、高周波数で振
動する。このような場合には、コントローラ11からは、
追従防止用の制御信号i2が出力されず、電磁切換弁10は
閉弁状態になっている。
従って、圧力制御弁5では上記(イ)と同様に通常の
姿勢制御が成される。
このような場合において、サスペンションユニット1
がストロークすると、サスペンションユニット1内部で
生じた液圧変化は、出力回路4を介してフィードバック
室52mのフィードバック液圧に反映され、この液圧変化
に追従してスプール57が摺動する。このため、第2図の
伝達力−振動周波数特性図に示すように、サスペンショ
ンユニット1の伝達力は低下して、ばね下振動を車体に
伝えず、高い乗り心地が得られる。
つまり、上述のような、ばね下振動が入力される場合
に最適な特性となる。
(b)サスペンションユニット1の振動周波数が0Hz〜2
Hzの範囲内である場合。
車両が加減速や旋回や制動を行った場合等のように、
車体2側が振動する場合等には、サスペンションユニッ
ト1は、ばね上振動によって、低周波数(通常1Hz前
後)で振動する。このような場合には、コントローラ11
から、追従防止用の制御信号i2が出力されて、電磁切換
弁10が開弁状態となる。
従って、圧力制御弁5では、メインバルブ部52bにお
いてフィードバック室52mのフィードバック液圧が連通
路9を介してドレーン回路8にドレーンされてメインス
プール57は、図中左行して、高圧出力状態となる。尚、
電磁切換弁10中のオリフィス10aは、メインスプール57
内のオリフィス57dよりも断面積が大きいため、メイン
制御液圧がフィードバック室52mに導入されるのが遅れ
る。
このような場合において、サスペンションユニット1
がストロークして、サスペンションユニット1内部で液
圧変化が生じても、メインスプール57は、この液圧変化
に追従しないこととなり、これにより第2図に示すよう
に、サスペンションユニット1の伝達力は高められる。
つまり、上述のような、ばね上振動の共振周波数付近
では、サスペンションユニット1の伝達力が高められ
て、高い操縦安定性が得られる状態となる。
以上説明したように、本実施例では、サスペンション
ユニット1が高い制御応答性を保った上で、車両が加速
したり減速したり旋回したり制動したりして、乗り心地
よりも操縦安定性を重視したい場合には、サスペンショ
ンユニット1の伝達力が高められて高い操縦安定性が得
られ、一方、悪路走行時等のように、操縦安定性よりも
乗り心地を重視したい場合には、サスペンションユニッ
ト1の伝達力が低い状態となって、高い乗り心地が得ら
れる。つまり、サスペンションユニット1の制御応答性
を確保した上で、乗り心地と操縦安定性の両立が図れる
という特徴を有している。
さらに、実施例では上述の乗り心地を重視する場合
と、操縦安定性を重視する場合との切換を、サスペンシ
ョンユニット1が低周波数で振動している場合と、高周
波数で振動している場合とで、切り換えるようにしてい
て、つまり、サスペンションユニット1のストロークが
ばね下振動により成されているかばね上振動により成さ
れているかで切換が成されるから、特性の切換が的確に
成されるという特徴を有している。
以上本考案の実施例を図面により説明してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、例え
ば、実施例では、電磁切換弁の開閉切換をサスペンショ
ンユニット1の振動周波数に基づき行うようにしたが、
車速等の他の入力因子に基づき行うようにしてもよい
し、また、手動により切り換えるようにしてもよい。加
えて、上記のような電磁切換弁10の開閉切り換えの周波
数は、実施例に限定されるものではなく、車両の特性に
応じ適宜変えてよい。
また、実施例では、サスペンションユニット1とし
て、単に車高制御するものを示したが、このサスペンシ
ョンユニット1としてはストローク時に減衰力を発生す
るものを用いてもよい。
また、サスペンションユニット1の伝達力は、サスペ
ンションユニット1内の液圧がアキュムレータ4aに流出
することでも低化される。従って、アキュムレータ4aに
も切換弁を設け、電磁切換弁と連動させるようにすれ
ば、さらに伝達力は高められる。
また、実施例では、追従防止手段を、フィードバック
室52mとドレーン回路8とを連通する連通路9と、この
連通路9に設けた電磁切換弁10とで構成したが、このよ
うにメインスプール57がフィードバック圧に追従しない
ようにする手段であれば、例えば、ストッパ等により強
制的にメインスプール57のストロークを禁止するような
手段等のように、他の手段を用いてもよい。さらに、圧
力制御弁としては、実施例のように一旦パイロット液圧
を形成してから2次的に出力液圧を制御するものに限ら
ず、ソレノイドの押圧力とフィードバック圧との釣り合
いで出力液圧を制御するものでもよい。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案のサスペンションシ
ステムでは、圧力制御弁に追従防止手段を設け、さら
に、この追従防止手段の作動をサスペンションユニット
のストローク周波数に応じて制御する追従防止制御手段
を設けたため、圧力制御弁とサスペンションユニットと
の間にオリフィスを設けることなく、制御応答性を高く
保ったままで、サスペンションユニットのストローク状
態に応じて最適の状態にサスペンションユニットの伝達
力を高めたり、低くしたりすることができ、つまり、高
い制御応答性を保ったままで、操縦安定性と乗り心地の
両立を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案一実施例のサスペンションシステムを示
す全体図、第2図は実施例システムのサスペンションユ
ニットの伝達力−振動周波数特性図、第3図は従来のサ
スペンションシステムにおけるサスペンションユニット
の伝達力−振動周波数特性図である。 S……サスペンションシステム 1……サスペンションユニット 2……車体 3……車輪 5……圧力制御弁 9……連通路(追従防止手段) 10……電磁切換弁(追従防止手段) 11……コントローラ(姿勢制御手段,追従防止制御手
段) 12……入力センサ群(検出手段)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体と車輪との間に介在され、流体圧によ
    りストロークして車高変化可能なサスペンションユニッ
    トと、このサスペンションユニットへの出力流体圧を制
    御する弁であって、スプールが摺動することで出力回路
    に対する流体圧供給回路とドレーン回路の接続状態を変
    化させて出力流体圧を制御するとともに、前記出力回路
    のフィードバック圧がスプールに対して出力流体圧を低
    下させる摺動方向に作用する構造の圧力制御弁と、車体
    姿勢制御に必要な種々の車体状態因子を検出する検出手
    段と、この検出手段からの信号に基づき所定の車体姿勢
    を形成すべく前記圧力制御弁の作動を制御する姿勢制御
    手段とを備えたサスペンションシステムにおいて、 前記圧力制御弁に、前記スプールがフィードバック圧に
    追従した摺動を行うのを規制する追従防止手段を設け、 前記サスペンションユニットのストローク周波数を検出
    する周波数検出手段を設け、 この周波数検出手段が検出するストローク周波数がばね
    上共振周波数域を含む所定の低周波数域であるときに、
    前記追従防止手段を作動させ、前記ストローク周波数が
    所定の低周波数域外であるときに、追従防止手段の作動
    を停止させる追従防止制御手段を設けたことを特徴とす
    るサスペンションシステム。
JP1988162097U 1988-12-14 1988-12-14 サスペンションシステム Expired - Lifetime JP2537801Y2 (ja)

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