JP2536178Y2 - 積層防音床材 - Google Patents

積層防音床材

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JP2536178Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はマンション等の防音床材
に関し、特に250Hz以下の低周波音を効果的に制振す
る木質系防音床材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ホテルやマンションでは、特に上階の部
屋での人の歩行や子供の跳びはね音、椅子を移動させる
時に発生する個体音等の騒音が居住性の悪化を招く大き
な要因となっている。上記騒音の原因はすべてが振動で
あり、人が歩行したり、跳びはねる時の振動がコンクリ
ートスラブに伝達されて発生するものであり、これらの
音の振動波が伝わらないように従来からカーペットや絨
毯を敷くなどの種々の工夫がなされている。
【0003】一方近年においてはカーペットや絨毯に代
えて木質床材が好まれ、そのため階下への衝撃音の伝達
がより顕著となっている。この木質床材上で発生する音
の伝達を弱めるべく、例えば実開昭63−119740
号公報に見られるように遮音シートを介層した合板の下
面に防振ゴム層を配してなる防音性の床材が提案され、
実用されている。また、防振性の向上を目的として例え
ば実開昭64−2938号公報や実開平2−18044
号公報にみられるように、ニードルパンチング不織布や
繊維マットを介装した床材も提案されている。
【0004】
【考案が解決すべき課題】上記のように下面に防振ゴム
層を備えた床材は、オクターブ帯域中心周波数といわれ
ている音の強さ(Hz)が500Hz以上の高周波音域にお
いて顕著な遮音性を発揮するが、500Hz以下の比較的
低周波音域における遮音性にやや難点がある。低周波音
域において十分な遮音効果をあげようとすると防振ゴム
層の硬度を低下しなければならず、床板としての圧縮強
度に影響が生じることになる。
【0005】かかる不都合は、防振ゴム層の厚さ寸法を
大きくすることなどによって改善することが可能である
が、防振ゴム層を厚くすると床材の厚さが増加し、また
床材の厚さを変えずに合板部を薄くすると床板の強度低
下を招くという不都合が生じる。また床材の中間層に単
に不織布や繊維マットを介装すると防振性は或る程度向
上するが、繊維層が圧縮状態となるため繊維層内に残存
する空気の量が少なく、空気による防振防音効果は多く
望むことができない。本考案は空気の多量の存在による
防振防音効果に優れた積層防音床材を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、上面側の床材
基板と下面側の防振材との間に多くの空隙を形成した吸
音制振材層を介装してなる。即ち、本考案の積層防音床
材は、床面となる木質床基板とコンクリートスラブとの
接地側に位置する防振材層との間に吸音制振材層を介装
してなる積層防音床材において、該吸音制振材層を、直
径0.5〜1.5mmの多数の合成重合体連続線条からな
る空隙率の大きい網状空間保持材の表裏に、1平方米当
たりの目付が50〜200gの不織布を接着してなる複
合材で形成していることを特徴としている。
【0007】上記木質床基板には、木質化粧板と厚手の
木質板とが中間遮音シートを介して貼り合わされた公知
の遮音性のものが適用され、また防振材層には、厚さが
2〜8mmの公知の弾性材料ものを適用するとよい。
【0008】そして上記木質床材基板と防振材層との間
に位置する吸音制振材層は、溶融紡糸機から押出された
直径0.5〜1.5mmの多数の合成重合体連続線条の各
々が不規則に屈曲し、相互に交差しながら長手方向に延
び、かつそれぞれの交差点において接着されてなる空隙
率の大きい網状体を空間保持材として用い、この網状空
間保持材の表裏に、1平方米当たりの目付が50〜20
0gの不織布が接着されてなる複合材で構成されてい
る。
【0009】上記網状空間保持材を構成する合成重合体
としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル
等の熱可塑性合成重合体の単独溶融物または2種以上の
複合溶融物が適用でき、製造コスト面を考慮した場合に
は、比較的融点が低く安価なポリプロピレン繊維が好都
合である。また網状空間保持材の空隙率は、70〜95
%、見掛けの厚さは0.5〜5mmの範囲が望ましく、こ
れよりも厚さが小さいと遮音に有効な空間や弾性が得ら
れず、また厚さが大きすぎると嵩高となって床材の厚さ
の増大を招くこととなる。
【0010】また上記空間保持材に貼り合わせる不織布
は、太さが1〜20デニール、1平方米当たりの目付が
50〜200gの熱可塑性合成繊維からなるニードルパ
ンチング不織布が好適である。
【0011】
【作用】本考案の積層防音床材は、化粧木質板上で発生
した衝撃音の振動をゴム系の中間遮音シートで吸収減衰
し、さらにその下部に配設される吸音制振材層と防振材
層で振動を大幅に吸収減衰させ、コンクリートスラブへ
の振動伝達を緩和する。即ち、吸音制振材層の構成材料
の1つであるニードルパンチングを施した不織布と網状
の空間保持材により形成された空気層は、63〜200
0Hz間の振動減衰に有効に作用し、特に空気の介在によ
り63〜125Hzの振動を著しく減衰させる。
【0012】
【実施例】[実施例1] 図1は、本考案の積層防音床
材(10)の木質床基板(1) と防振材層(2) およびその中間
のと吸音制振材層(3) を層別に示した斜視図、そして図
2は断面図である。本実施例において木質床基板(1) に
は、厚さが5mmの合板タイプの木質板(11)と厚さが3mm
の木質化粧板(12)との間に厚さが約1mmのゴム質の遮音
シート(13)が介在してなる市販の防音性床材を用いた。
また防振材層(2) には、天然ゴム50部とスチレンブタ
ジエンゴム50部とを混合し、発泡剤を添加して2.2
倍に発泡した厚さ約4mmの平板状の弾性材料をを用い
た。
【0013】そして吸音制振材層(3) を、図3及び図4
に示したように、直径0.6mmのポリプロピレン連続線
条(31)の多数がそれぞれ不規則に屈曲し、相互に交差し
ながら長手方向に延び、かつそれぞれの交差点において
接着されてなる空隙率89%、厚さ約1.5mmの網状空
間保持材(32)の表裏に、太さが10デニールのポリエス
テル樹脂繊維からなる1平方米当たりの目付が100
g、見掛けの厚さ約1mmのニードルパンチング不織布(3
3)(33)が重ね合わされ、加圧圧着処理により網状空間保
持材(32)の上面および下面の線条(31)部において接着(3
4)された厚さ約4.0mmの複合材で構成した。
【0014】そして図2に示したごとく、これら3層
(1)(2)(3) を積層接着して積層防音床材(10)となした。
【0015】本考案の吸音制振材層(2) の複合材は、次
のようにして能率よく製造することができる。即ち、図
5に略示しているように、例えば孔径が0.6mmの多数
の紡糸孔が等間隔で幅方向に2列に亙って設けられた紡
糸口金(40)を用いてポリプロピレン樹脂溶融物を紡糸口
金(40)より連続線条(31)として紡出して矢印方向に回動
している搬送体(41)上に自然落下させる。この搬送体(4
1)の表面には図6に示したような格子状の溝孔(42)を備
えている。この搬送体(41)を紡出した上記連続線条(31)
の落下速度よりも遅い速度で矢印方向に移動させ、該搬
送体(41)上に上記不織布(33)を載置供給して連続線条(3
1)群をこの不織布(33)上に自然落下させて個々の連続線
条(31)(31)に不規則なループを描かしめながら該搬送体
(41)上の不織布(33)上に集積し、その集積時に線条(31)
(31)相互をそれぞれの交差点において自己融着(34)せし
めるとともに、集積された線条(31)(31)が固化せざる間
にもう1枚の不織布(33)を上方から集積線条(31)(31)上
に加圧しながら供給して線条(31)群により形成された網
状空間保持材(32)と該線条群の接着力によりスポット的
に接着(34)させ、連続的にロール状に巻き取ることによ
つて能率よく得ることできる。
【0016】[実施例2] 上記実施例1の吸音制振材
層(2) を形成する搬送体(41)として図7に示すごとき表
面が平滑なものを用い、実施例1と同じ方法により空隙
率84%、厚さ約1.0mmの網状空間保持材(32)の表裏
に、不織布(33)(33)を加圧圧着処理により接着した厚さ
約3mmの吸音制振材層(2) となる複合材を得た。そして
この複合材をを実施例1と同じ防振材層(1) と木質床基
板層(3) の間に介装し積層接着して積層防音床材(10)と
なした。
【0017】比較例1として図8に示しているように、
実施例1の吸音制振材層に1平方米当たりの目付が約1
00gの1枚の不織布(35)を用いて積層防音床材(50)と
なした。
【0018】比較例2として図9に示したごとく、中間
遮音シート(13)を介して木質板(11)と木質化粧板(12)が
貼り合わされた上記実施例と同じ木質床基板(1) の裏面
に、底面にエンボス加工された防振ゴム層(61)を設けて
なるJIS-A-1418による遮音等級L−50の床材(60)を入
手した。
【0019】上記実施例1、2の各積層防音床材(10)と
上記比較例1、2の各積層防音床材(50)および(60)との
遮音性能を比較した結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】なお遮音性の比較は、衝撃により発生する
各周波数の音が階下へどの程度伝わるかをJIS-A-1418に
準じて測定した。
【0022】本考案による上記吸音制振層(3) の一部が
繊維で構成されているため、長期間の使用中にダニやカ
ビ等の微生物が発生する恐れがある。この問題点は、吸
音制振部(2) を構成している不織布(33) (33) の少なく
とも1部に長期の抗菌防臭能に優れた銅イオンを担持さ
せた繊維を用いるとよい。銅イオン繊維への担持量は、
0.5重量%以上が望ましく、銅イオンの担持に適した
繊維としてはセルロース系繊維を挙げることができる。
【0023】
【考案の効果】このように本考案の積層防音床材(10)
は、床面となる木質床基板(1) と、接地側下面に位置す
る防振材層(2) と、この木質床材基板(1) と防振材層
(2) との間に介装された吸音制振材層(3) とからなり、
該吸音制振材層(3) が、直径0.5〜1.5mmの多数の
合成重合体連続線条(31)の各々が不規則に屈曲して相互
に交差しながら長手方向に延び、かつそれぞれの交差点
において接着されてなる空隙率の大きい網状空間保持材
(32)の表裏に、1平方米当たりの目付が50〜200g
の不織布(33)(33)が接着されてなる複合材で構成してな
るものであり、吸音制振材層(3) には空間保持材(32)に
よって多量の空気が滞留しているから、敷設した該床材
(10)の木質化粧板(12)上で発生した衝撃音の振動は、木
質床基板層(1)のゴム系の中間遮音シート(13)で吸音減
衰された後、その下部に配設されている吸音制振材層
(3) の不織布(33)(33)と網状空間保持材(32)とによる空
気層により更に吸収減衰され、その後、更にその下部に
配設される防振材層(2) において振動が吸収減衰されコ
ンクリートスラブへの振動伝達を大幅に緩和するという
効果を発揮する。
【0024】即ち、吸音制振材の構成材料であるニード
ルパンチングを施した不織布(33)(33)と空間保持材(32)
により形成された空気層は、63〜2000Hz間の振動
減衰に役立ち、特に空気の介在により63〜2000Hz
間の騒音を顕著に減衰させて優れた防音性を発揮する。
そのうえ吸音制振材層(3) の複合材は、実施例に記述し
ているように接着剤を用いることなく能率よく得ること
ができ、防音性に優れた床材を安価に提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の積層防音床材を層別に示した部分破断
斜視図である。
【図2】本考案の積層防音床材の断面図である。
【図3】吸音制振材層に使用した複合材の部分破断斜視
図である。
【図4】吸音制振材層に使用した複合材の断面図であ
る。
【図5】複合材の製造工程を略示した側面図である。
【図6】図5の搬送体の表面構造を例示した部分斜視図
である。
【図7】図5の搬送体の表面構造の別な態様を示した部
分斜視図である。
【図8】比較例1の床材の積層態様を示す断面図であ
る。
【図9】比較例2の防音性床材の断面図である。
【符号の説明】
1 木質床基板 2 防振材層 3 吸音制振材層 10 積層防音床材 11 木質板 12 木質化粧板 13 中間遮音シート 31 連続線条 32 空間保持材 33 不織布

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面となる木質床基板と、接地側下面に
    位置する防振材層と、この木質床材基板と防振材層との
    間に介装された吸音制振層とからなり、該吸音制振層
    が、直径0.5〜1.5mmの多数の合成重合体連続線条
    の各々が不規則に屈曲して相互に交差しながら長手方向
    に延び、かつそれぞれの交差点において接着されてなる
    空隙率の大きい網状空間保持材の表裏に、1平方米当た
    りの目付が50〜200gの不織布が接着されてなる複
    合材であることを特徴とする積層防音床材。
  2. 【請求項2】 上記吸音制振層の不織布の少なくとも一
    部に銅イオンが担持されてた繊維によって形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の積層防音床材。
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