JP2535937B2 - シアン含有廃水の処理方法 - Google Patents

シアン含有廃水の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は遊離シアンおよび各種シアン錯塩を含有す
るシアン含有廃水の処理方法に関するものである。
〔従来の技術〕
シアン含有廃水にはメッキ、エッチングおよび鉄鋼浸
炭窒化処理などの表面処理廃水や、カラー現像所、燻蒸
倉庫などの廃水があり、含まれるシアン化合物は各種各
様であって、遊離シアンおよび各種シアン錯塩を含有す
る。
遊離シアンおよび各種シアン錯塩を含有するシアン含
有廃水は、アルカリおよび遊離塩を反応させるアルカリ
塩素法により処理されているが、このアルカリ塩素法に
より分解可能なシアンは遊離シアン、亜鉛、銅、カドミ
ウムなどのシアン錯塩であり、鉄、ニッケル、コバルト
あるいは金、銀などのシアン錯塩は分解困難である。
一方、このようなシアン含有廃水をイオン交換樹脂に
より処理する方法、例えばシアン系メッキ廃水を塩形の
アニオン交換樹脂、水素形のカチオン交換樹脂および水
酸基形アニオン交換樹脂と順次接触させ、各樹脂を再生
する方法が提案されている(例えば特公昭56-29594
号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来のイオン交換樹脂によ
る処理方法は、遊離シアン等をイオン交換樹脂に吸着さ
せて除去するものであり、遊離シアンの選択性順位は、
PO4 3->SO4 2->I->NO3 ->CrO4 2->CN->Cl->CH3COO-
>F-のように下位に属するため、各種シアン化合物を含
む廃水にイオン交換樹脂法を直接適用しても、高い処理
効率は期待できないという問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためのもので、アル
カリ塩素法を適用する必要がなく、イオン交換樹脂を使
用して、遊離シアンおよび各種シアン錯塩などあらゆる
シアン化合物を含む廃水を、簡単な操作により一括して
処理することができるシアン含有廃水の処理方法を提案
することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、遊離シアンおよびシアン錯塩を含有する
廃水を還元剤の存在下に、銅イオンを担持したイオン交
換樹脂と接触させることを特徴とするシアン含有廃水の
処理方法である。
本発明において処理対象となるシアン含有廃水は遊離
シアンおよび各種シアン錯塩を含有する廃水であり、シ
アン錯塩としては亜鉛、銅、カドミウム等の前記易分解
性のシアン錯塩、ならびに鉄、ニッケル、コバルト、
金、銀等の難分解性のシアン錯塩が含まれる。
還元剤は2価の銅イオンを1価に還元できるか、また
は鉄シアン錯塩の場合に鉄を還元できる還元剤であり、
例えば亜硫酸塩、ハイドロサルファイト、鉄塩(II)、
ヒドラジンなどいずれでもよいが、汚泥発生量の低減お
よび入手の容易性の点から亜硫酸塩が推奨される。
イオン交換樹脂としては、銅イオンを担持できるもの
であれば制限はないが、強酸性カチオン交換樹脂が好ま
しい。このようなイオン交換樹脂に担持させる銅イオン
としては、一般には2価の銅イオンが用いられる。イオ
ン交換樹脂に銅イオンを担持させるには、イオン交換樹
脂に銅塩水溶液を接触させて、銅イオンを交換吸着させ
る。
銅イオンの交換吸着に用いる銅塩としては水溶性の塩
であればよく、1価の銅塩でも2価の銅塩でもよいが、
一般に1価の銅塩は難解性で空気により容易に酸化され
るため工業的に入手することが困難であり、硫酸銅(I
I)、塩化銅(II)、硝酸銅(II)などの2価の銅塩が
利用可能である。
一般に硫酸銅などの2価の銅塩に亜硫酸塩、硫酸鉄
(II)、ヒドラジンなどの各種還元剤を添加してpH2〜1
1としても、見かけ上1価の銅イオンの生成は見られな
いが、シアン含有廃水に2価の銅塩と還元剤を添加する
と、銅が1価に還元され、1価の銅のシアン化合物が難
溶性塩となって沈殿する。
これは1価の銅イオンとシアン化合物が反応して沈殿
し、系内に1価の銅イオンが存在できない雰囲気となる
ため、見かけ上の酸化還元電位が変化して還元が進行し
たと推察される。
各種シアン化合物は還元剤共存下で銅塩と反応し難溶
性のシアン化合物となるが、その反応は下式のように表
わされる。
このうち(1)式は遊離シアンの反応、(2)式は前
記易分解性のシアン錯塩の反応、(3)式は難分解性の
シアン錯塩の反応であり、いずれも1価の銅イオンの存
在により難溶性の沈殿を生成し、一括して処理される。
本発明は上記反応を応用したものであり、銅イオンを
吸着させたイオン交換樹脂表面でも同様の反応が起こ
る。例えば遊離シアンと銀シアン錯体を含む廃水に亜硫
酸塩を添加し、Cu2+を吸着させたイオン交換樹脂に接触
媒させた場合の反応は次のように表わされる。
このうち(4)式は遊離シアンの反応、(5)式は難
分解性のシアン錯塩の反応であり、他の易分解性および
難分解性のシアン錯塩の反応もこれらに準じて行われ
る。
なお、鉄シアン錯体の場合には、下式のように還元剤
は鉄の還元作用を行い、沈殿を生成する。
従って鉄シアン錯体を含む廃水を本発明方法で処理す
る場合、次の反応式によって反応が進む。
反応方法は各成分を槽内で攪拌しながら反応させるこ
ともできるが、銅イオンを担持したイオン交換樹脂の充
填層に通液しながら反応させるのが好ましい。以下、図
面により、本発明の好ましい実施態様を説明する。
まず原水をpH調整槽1に導入し、攪拌しながらpH調整
剤および還元剤を添加する。ph調整剤はpH調整槽1にお
ける原水がpH3〜9.5になるように添加する。pH3未満ま
たは9.5を越える範囲では、難溶性シアン化合物が生成
し難くなるためである。還元剤の添加量は、溶存酸素に
よる消費もあるので、通常50〜200mg/l(NaHSO3とし
て)必要である。
pH調整剤おかび還元剤を添加した原水は反応塔2に導
入し、銅イオンを担持したイオン交換樹脂層3に通水し
て、前記(4)、(5)および(7)式に従った反応を
行う。反応生成物は樹脂表面に沈着するが、厚みが増加
すると自然にはく離し、SSとなって塔外へ排出される。
反応液は濾過器4に導入してSSを分離除去し、処理水と
して放流する。
反応塔2において、未排出のSSが塔内に堆積して、圧
力損失が上昇した場合は、通常の濾過器の洗浄に採用さ
れている空気逆洗と水逆洗の組合せ操作によりSSを強制
的に排出することができる。イオン交換樹脂に吸着れさ
た銅が消費されていまえば、シアン処理能力が失なわれ
るため、再生が必要となる。
再生は酸性で行うと、青化シアン発生の恐れがあるた
め、一旦アルカリで洗浄して、難溶性のシアン化合物を
溶解させてシアンを追い出した後、前記と同様にして再
び銅イオンを吸着させ、処理を継続する。
溶離の反応式は下記のように表わされる。
上記の処理方法では遊離シアンおよび易分解性シアン
を塩素法でなく、イオン交換樹脂に担持した銅イオンと
反応させて処理することが可能であり、この場合難分解
性のシアンが含まれていても同時に一括して処理でき
る。この場合、反応に供される銅イオンはイオン交換樹
脂に固定化されているため、原水中のシアンの量に応じ
て銅塩を制御しながら添加する必要がないとともに、過
剰に添加された銅イオンが処理水中に溶出することもな
く、後処理が容易である。
こうして本発明では塩素などの酸化剤を使用しないた
め安全性が向上し、またイオン交換樹脂層への通水によ
り処理できるため処理設備が簡単となる。
そして、銅塩と還元剤の使用のみで全てのシアン化合
物の処理が可能であり、処理水にはシアンおよび重金属
が含まれないため、またpH中性での処理が可能であるた
めそのまま放流可能である。
なお以上の処理において、pH調整槽1は必ずしも必要
ではなく、この場合pH調整剤および還元剤を反応塔2ま
たはその前のパイプラインに直接注入することができ
る。また濾過器4は沈殿分離槽その他の固液分離手段が
あってもよく、反応により生成するSSが少ない場合に
は、これを省略し、反応塔2により捕捉させてもよい。
〔発明の効果〕 以上の通り、本発明によれば、遊離シアンおよびシア
ン錯体を含有する廃水を還元剤の存在下に、銅イオンを
担持したイオン交換樹脂に接触させるようにしたので、
危険な塩素剤を使用することなく、遊離シアンおよび各
種のシアン錯塩を含有する廃水を、簡単な操作により一
括して処理することができ、金、銀等の貴金属の回収も
可能である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。各例中、%
は重量%である。
実施例1:各種シアン化合物の処理 強酸性カチオン交換樹脂ダイヤイオンSK-1B(三菱化
成工業(株)製、商標)にCuSO42.5%(Cuとして)水溶
液を2BV(SV4)で通液してCu形とし、Zn(CN)22mg/l(CN
として)、KCN10mg/l(CNとして)、NaC1000mg/l、NO
2CO3100mg/lを含む人工廃水にNaHSO3100mg/lを添加し、
入口pH4〜7、通水速度SV 12で前記樹脂層に通液した。
樹脂処理水はさらに濾紙No.5Aで濾過後、CNの分析を行
った。結果を表1に示す。
通水量5000BVでシアンがリークしたため、通水を停止
し、樹脂の2倍容量の24% NaOH溶液に、時々空気攪拌
を行いながら1時間浸漬し、水洗後樹脂(R)への残留
物を分析した。結果を次に示す。
CN 0.05g/l−R以下 Ni 0.01g/l−R以下 Zn 0.51g/l−R Cu 0.55g/l−R Ca 15.7g/l−R Mg 3.7g/l−R 以上の結果、アルカリ洗浄によりシアンは溶離されて
おり、一方吸着させた銅イオンもシアンと反応して、ほ
とんど残っていないことが明らかとなった。Ca、Mgは人
工廃水を水道水で調整したため、これらの成分が吸着さ
れたものである。
実施例2:金、銀シアン錯塩の処理 実施例1における使用後の樹脂を1N H2SO4でH形と
し、次に1N NaOHでNa形とした後、再度前記要領で銅イ
オンを吸着させ、NaAg(CN)210mg/l(Agとして)、KAu(C
N)210mg/l(Auとして)、NaC1000mg/l、Na2CO3100mg/
l、クエン酸50mg/lを含む人工廃水にNaHSO3100mg/lを添
加し、pH4〜7、SV 12で通水した。処理水を濾紙No.5A
で濾過した濾液の分析結果を表2に示す。
通水を1700BVで中断し、実施例1と同じ要領でシアン
化合物を溶離し、樹脂への残留物を測定した結果を次に
示す。
Au 0.03g/l−R Ag 0.33g/l−R Cu 7.7g/l−R Ca 12.3g/l−R Mg 4.2g/l−R 以上の結果、1700BV通水時のAu、Agの累積量はそれぞ
れ17gであるが、樹脂への残留Au、Ag量から除去率を計
算すると、Auの99%およびAgの98%がSSとして分離され
ており、貴金属の回収法としても有用であることが明ら
かである。また処理水シアンは全て0.1mg/l以下であっ
た。
さらに実施例1、2の結果からイオン交換樹脂がくり
返し使用できることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施態様を示す系統図であり、1はpH調
整槽、2は反応塔、3はイオン交換樹脂層、4は濾過器
である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離シアンおよびシアン錯塩を含有する廃
    水を還元剤の存在下に、銅イオンを担持したイオン交換
    樹脂と接触させることを特徴とするシアン含有廃水の処
    理方法。
  2. 【請求項2】還元剤が亜硫酸塩、ハイドロサルファイ
    ト、鉄塩(II)またはヒドラジンである特許請求の範囲
    第1項記載の処理方法。
  3. 【請求項3】銅イオンが2価の銅イオンである特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の処理方法。
  4. 【請求項4】イオン交換樹脂はアルカリで洗浄した後銅
    イオンを再度担持して再生するものである特許請求の範
    囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の処理方法。
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