JP2534372B2 - 高耐蝕性制振鋼板の製造方法 - Google Patents
高耐蝕性制振鋼板の製造方法Info
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- JP2534372B2 JP2534372B2 JP1335874A JP33587489A JP2534372B2 JP 2534372 B2 JP2534372 B2 JP 2534372B2 JP 1335874 A JP1335874 A JP 1335874A JP 33587489 A JP33587489 A JP 33587489A JP 2534372 B2 JP2534372 B2 JP 2534372B2
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- steel plate
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、塗装鋼板のうち、特に耐穴あき性に優れ
た高耐蝕性制振鋼板の製造方法に関する。
た高耐蝕性制振鋼板の製造方法に関する。
一般に２枚の鋼板間に樹脂を挟装した冷延鋼板は制振
鋼板，複合鋼板等として現在、使用されつつある。しか
し、これらの複合鋼板等は概して耐蝕性が低いため、例
えば特開昭58−90951号公報では樹脂層との接触する鋼
板表面にNi含有率９〜21％のNi−Zn合金めっきを施し
て、複合鋼板を形成することにより、耐蝕性を高める技
術を開示している。
鋼板，複合鋼板等として現在、使用されつつある。しか
し、これらの複合鋼板等は概して耐蝕性が低いため、例
えば特開昭58−90951号公報では樹脂層との接触する鋼
板表面にNi含有率９〜21％のNi−Zn合金めっきを施し
て、複合鋼板を形成することにより、耐蝕性を高める技
術を開示している。
しかしながら、上記のような方法においては、圧着し
た樹脂層と鋼板間の耐蝕性は強化できるが、これらの複
合鋼板が自動車ボデーやその他の部品類に使用された場
合、該鋼板表面における耐穴あき性等を重視する場合に
は、上記従来の方法では充分とはいえない。すなわち、
複合鋼板の外表面に塗工される塗膜は完全な気密体では
ないので、NOx,SO2やCl系のガス及びこれらを含む雨水
や道路上の水が塗膜したに達すると、鋼板表面にリン酸
塩による化成皮膜処理が施してあっても、ある期間経過
後にはサビが発生する等、耐蝕性に問題があった。
た樹脂層と鋼板間の耐蝕性は強化できるが、これらの複
合鋼板が自動車ボデーやその他の部品類に使用された場
合、該鋼板表面における耐穴あき性等を重視する場合に
は、上記従来の方法では充分とはいえない。すなわち、
複合鋼板の外表面に塗工される塗膜は完全な気密体では
ないので、NOx,SO2やCl系のガス及びこれらを含む雨水
や道路上の水が塗膜したに達すると、鋼板表面にリン酸
塩による化成皮膜処理が施してあっても、ある期間経過
後にはサビが発生する等、耐蝕性に問題があった。
この発明は、このような従来の問題にかんがみてなさ
れたものであって、予め両面にZn−Niめっきを施した鋼
板を使用し、塗膜下にさらにクロメート処理を施してお
く方法により、上記課題を解決することを目的としてい
る。
れたものであって、予め両面にZn−Niめっきを施した鋼
板を使用し、塗膜下にさらにクロメート処理を施してお
く方法により、上記課題を解決することを目的としてい
る。
この発明は、上記目的を達成するために、両面にZn−
Niめっきを施した２枚の鋼板間に導電性フィラーを混入
した樹脂層を圧着して制振鋼板を形成し、この制振鋼板
の少なくとも一方の表面にクロメート処理を施した後、
同表面に可溶接性を有する薄膜タイプの有機複合樹脂を
塗布する高耐蝕性制振鋼板の製造方法としたものであ
る。
Niめっきを施した２枚の鋼板間に導電性フィラーを混入
した樹脂層を圧着して制振鋼板を形成し、この制振鋼板
の少なくとも一方の表面にクロメート処理を施した後、
同表面に可溶接性を有する薄膜タイプの有機複合樹脂を
塗布する高耐蝕性制振鋼板の製造方法としたものであ
る。
一般に、制振鋼板を素材とする部品で構成された自動
車等の使用される環境は、NOx,SO2系やCl系のガスやこ
れらを含む水分の存在する一種の腐蝕性雰囲気中である
ために、従来のように鋼板上に形成されたリン酸塩によ
る化成皮膜上に塗装を施しただけでは、塗膜は完全な気
密体でないので前記腐蝕性物質が塗膜したに達すると、
ある期間を経過すると鋼板が浸食される。しかし、本発
明においては予め画面にZn−Niめっきを施した鋼板間に
樹脂層を圧着して制振鋼板を形成し、この鋼板の例えば
自動車のボデー面となる一方の表面にはさらにクロメー
ト処理を施した後、樹脂塗料を塗布しているので、前記
腐蝕性物質は、塗膜を透過したとしても、クロメート処
理層とZn−Niめっき層とをさらに透過浸食するには従来
よりは、はるかに長い期間を擁することになり、このこ
とは種々の耐久テストにおいても証明されている。
車等の使用される環境は、NOx,SO2系やCl系のガスやこ
れらを含む水分の存在する一種の腐蝕性雰囲気中である
ために、従来のように鋼板上に形成されたリン酸塩によ
る化成皮膜上に塗装を施しただけでは、塗膜は完全な気
密体でないので前記腐蝕性物質が塗膜したに達すると、
ある期間を経過すると鋼板が浸食される。しかし、本発
明においては予め画面にZn−Niめっきを施した鋼板間に
樹脂層を圧着して制振鋼板を形成し、この鋼板の例えば
自動車のボデー面となる一方の表面にはさらにクロメー
ト処理を施した後、樹脂塗料を塗布しているので、前記
腐蝕性物質は、塗膜を透過したとしても、クロメート処
理層とZn−Niめっき層とをさらに透過浸食するには従来
よりは、はるかに長い期間を擁することになり、このこ
とは種々の耐久テストにおいても証明されている。
以下、この発明を図面及び表を参照して説明する。第
１図は本発明に係る一実施例を説明する図である。
１図は本発明に係る一実施例を説明する図である。
図において、S1,S2は２枚の鋼板であって、予め両面
にZn−Niめっき層２が形成されている。同図（ａ）はこ
の２枚の鋼板S1,S2の間に導電性フィラーを混入した粘
弾性樹脂３が挟装され、加圧ロールＲによって加熱圧着
され、一枚の制振鋼板として形成される工程を示す。同
図（ｂ）は形成された制振鋼板の少なくとも一面（この
実施例では鋼板S1側）に無水クロム酸水溶液（濃度数％
以下）へこの制振鋼板を片面浸漬するか、あるいはスプ
レーを行った後、乾燥してクロメート処理層４をZn−Ni
めっき層２の上に形成する工程を示す。同図（ｃ）は上
記クロメート処理された制振鋼板へ可溶接性の薄膜タイ
プの有機複合樹脂５を形成した工程を示す。薄膜タイプ
の樹脂としてはエポキシ系，アクリル系，ポリエステル
系等があり、更に、これをウレタン変性した樹脂等があ
る。溶接性を考慮すると塗布膜厚は２μｍ以下程度であ
る。
にZn−Niめっき層２が形成されている。同図（ａ）はこ
の２枚の鋼板S1,S2の間に導電性フィラーを混入した粘
弾性樹脂３が挟装され、加圧ロールＲによって加熱圧着
され、一枚の制振鋼板として形成される工程を示す。同
図（ｂ）は形成された制振鋼板の少なくとも一面（この
実施例では鋼板S1側）に無水クロム酸水溶液（濃度数％
以下）へこの制振鋼板を片面浸漬するか、あるいはスプ
レーを行った後、乾燥してクロメート処理層４をZn−Ni
めっき層２の上に形成する工程を示す。同図（ｃ）は上
記クロメート処理された制振鋼板へ可溶接性の薄膜タイ
プの有機複合樹脂５を形成した工程を示す。薄膜タイプ
の樹脂としてはエポキシ系，アクリル系，ポリエステル
系等があり、更に、これをウレタン変性した樹脂等があ
る。溶接性を考慮すると塗布膜厚は２μｍ以下程度であ
る。
以上によって可溶接性を有すると共に高耐蝕性を有す
る制振鋼板が形成される方法を示した。
る制振鋼板が形成される方法を示した。
次に本発明の実施結果を次表によって説明する。試験
方法は各試験材〜につき、SST（塩水噴霧テスト）
を1000時間行った後のＴピール強度及び試験材の切断端
面において、圧着した樹脂層とこれを挟着している鋼板
との間に浸入した塩分により発生したサビの浸入深さ
（単位mm）を表し、またCCT（サイクル コロージョ
テスト）を80サイクル行った後のＴピール強度と穴あき
性を調べたものである。
方法は各試験材〜につき、SST（塩水噴霧テスト）
を1000時間行った後のＴピール強度及び試験材の切断端
面において、圧着した樹脂層とこれを挟着している鋼板
との間に浸入した塩分により発生したサビの浸入深さ
（単位mm）を表し、またCCT（サイクル コロージョ
テスト）を80サイクル行った後のＴピール強度と穴あき
性を調べたものである。
また、CCTの１サイクルとは、上記SSTを10時間、湿潤
テストを12時間、乾燥テストを２時間行うことであっ
て、80サイクルとはこのテストを80回繰返して行うこと
である。なお、このCCTを行った試験材はリン酸Zn処理
（2g/m2）後、電着塗装を行った後、塗装面にカッター
等でクロスにスクラッチ傷を入れたものについての結果
である。
テストを12時間、乾燥テストを２時間行うことであっ
て、80サイクルとはこのテストを80回繰返して行うこと
である。なお、このCCTを行った試験材はリン酸Zn処理
（2g/m2）後、電着塗装を行った後、塗装面にカッター
等でクロスにスクラッチ傷を入れたものについての結果
である。
試験材のは鋼板両面に予めZn−Niめっきを施した比
較例、はZn−Niめっき後、さらにクロメート処理を行
った本発明例、は樹脂挟着面のみZn−Niめっきを施し
た比較例で、以上の処理を行った鋼板上に所定の塗装を
行いテストしたものである。
較例、はZn−Niめっき後、さらにクロメート処理を行
った本発明例、は樹脂挟着面のみZn−Niめっきを施し
た比較例で、以上の処理を行った鋼板上に所定の塗装を
行いテストしたものである。
以上説明したように、本発明によれば、予め鋼板表面
にZn−Niめっきを施した上にクロメータ処理を行い、こ
れに可溶接性塗装を行うことにより、前記表より明らか
なごとく、可溶接性を有した高耐蝕性制振鋼板を得るこ
とができる。
にZn−Niめっきを施した上にクロメータ処理を行い、こ
れに可溶接性塗装を行うことにより、前記表より明らか
なごとく、可溶接性を有した高耐蝕性制振鋼板を得るこ
とができる。
第１図は本発明に係る制振鋼板の製造方法をその工程順
に同図（ａ），（ｂ），（ｃ）として表した図である。 S1,S2……鋼板、３……樹脂層、４……クロメート処理
層、５……有機複合樹脂。
に同図（ａ），（ｂ），（ｃ）として表した図である。 S1,S2……鋼板、３……樹脂層、４……クロメート処理
層、５……有機複合樹脂。
Claims (1)
- 【請求項１】両面にZn−Niめっきを施した２枚の鋼板間
に導電性フィラーを混入した樹脂層を圧着して制振鋼板
を形成し、この制振鋼板の少なくとも一方の表面にクロ
メート処理を施した後、同表面に可溶接性を有する薄膜
タイプの有機複合樹脂を塗布することを特徴とする高耐
蝕性制振鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1335874A JP2534372B2 (ja) | 1989-12-25 | 1989-12-25 | 高耐蝕性制振鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1335874A JP2534372B2 (ja) | 1989-12-25 | 1989-12-25 | 高耐蝕性制振鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03193443A JPH03193443A (ja) | 1991-08-23 |
| JP2534372B2 true JP2534372B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=18293346
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1335874A Expired - Lifetime JP2534372B2 (ja) | 1989-12-25 | 1989-12-25 | 高耐蝕性制振鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2534372B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05229055A (ja) * | 1992-02-20 | 1993-09-07 | Nkk Corp | 積層金属板の製造方法 |
| US7510621B2 (en) | 2004-09-22 | 2009-03-31 | General Motors Corporation | Conductive adhesive bonding |
| US7833630B2 (en) | 2004-12-20 | 2010-11-16 | Gm Global Technology Operations, Inc. | Weldable metal composites and methods |
| WO2010021899A1 (en) | 2008-08-18 | 2010-02-25 | Productive Research LLC. | Formable light weight composites |
| EP2519376B1 (en) | 2009-12-28 | 2020-11-25 | Productive Research LLC. | Process for welding composite materials and articles therefrom |
| EP2536559B1 (en) | 2010-02-15 | 2016-04-20 | Productive Research LLC. | Formable light weight composite material systems and methods |
| KR20140047033A (ko) | 2011-02-21 | 2014-04-21 | 프로덕티브 리서치 엘엘씨 | 특성이 다른 영역들을 포함하는 합성 재료들 및 방법들 |
| US9233526B2 (en) | 2012-08-03 | 2016-01-12 | Productive Research Llc | Composites having improved interlayer adhesion and methods thereof |
| US11338552B2 (en) | 2019-02-15 | 2022-05-24 | Productive Research Llc | Composite materials, vehicle applications and methods thereof |
-
1989
- 1989-12-25 JP JP1335874A patent/JP2534372B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03193443A (ja) | 1991-08-23 |
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