JP2534257Y2 - 刈取収穫機の引起し構造 - Google Patents

刈取収穫機の引起し構造

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JP2534257Y2 JP1990075762U JP7576290U JP2534257Y2 JP 2534257 Y2 JP2534257 Y2 JP 2534257Y2 JP 1990075762 U JP1990075762 U JP 1990075762U JP 7576290 U JP7576290 U JP 7576290U JP 2534257 Y2 JP2534257 Y2 JP 2534257Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈取前処理部の前端部で、その左右の両側
端と、その両側端部の中間位置とのそれぞれに引起し装
置を配置して、機体左右に沿って複数の引起し装置を配
設するとともに、前記刈取前処理部のフレームの機体左
右方向の一端に立設した立上げ伝動ケースの上部と、前
記フレームの他端がわに備えた支持部材とにわたって左
右方向に沿って架設した横向き伝動ケースに対して、こ
の横向き伝動ケースより分岐した入力ケースを介して前
記各引起し装置の夫々における上部を一体的に連結し、
かつ、前記引起し装置の夫々における下部を、前記フレ
ームの前端部に連結した刈取収穫機の引起し構造に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、この種の刈取収穫機の引起し構造にあっては、
引起し装置全体として、刈取前処理部のフレームに対し
て、固定設置していた。
このため、引起し装置後方の刈取装置や刈取茎稈搬送
装置等に対するメンテナンス作業等は、機体横側から行
なっていたが、機体内奥部に対するメンテナンス作業は
刈取茎稈搬送装置等が邪魔になって困難であった。
そこで、刈取前処理部における機体内奥部に対するメ
ンテナンス作業をやり易くするために、刈取前処理部の
前部がわを開放することが考えられ、例えば実開昭58-7
0737号公報に開示されているように、引起し装置をその
下端部の横軸周りに起伏できるように構成したものが提
案されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、提案されている上記従来構造のものは、機体
前方に引起し装置を伏せた状態にして刈取前処理部の前
部がわを開放するから、作業者がメンテナンス作業する
に際して引起し装置を踏み付けないよう注意しなければ
ならない煩わしさがあるとともに、引起し装置を起伏揺
動させる際に、各引起しケースと伝動ケースとの着脱作
業も行なわなければならないので手間がかかるという欠
点があった。
本考案は、上記実情に鑑みてなされたものであって、
刈取前処理部の前部を開放状態にする作業を簡易、迅速
に行うことができるとともに、刈取前処理部に対するメ
ンテナンス作業も楽に行うことのできる刈取収穫機の引
起し構造の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案にかかる刈取収穫機の引起し構造は、上記目的
を達成するために、刈取前処理部の前端部と、その両側
端部の中間位置とのそれぞれに引起し装置を配置して、
機体左右に沿って複数の引起し装置を配設するととも
に、前記刈取前処理部のフレームの機体左右方向の一端
に立設した立上げ伝動ケースの上部と、前記フレームの
他端がわに備えた支持部材とにわたって左右方向に沿っ
て架設した横向き伝動ケースに対して、この横向き伝動
ケースより分岐した入力ケースを介して前記各引起し装
置の夫々における上部を一体的に連結し、かつ、前記引
起し装置の夫々における下部を、前記フレームの前端部
に連結した刈取収穫機の引起し構造において、前記立上
げ伝動ケースは、前記フレームに固定連結した伝動上手
がわケース部と、前記横向き伝動ケースに固定連結した
伝動下手がわケース部とを上下軸芯周りで相対回動可能
に連結して、前記複数の引起し装置の全体を前記上下軸
芯周りで回動自在に構成するとともに、前記支持部材と
前記横向き伝動ケースとを着脱自在に連結し、かつ、前
記引起し装置の夫々における下部と前記フレームの前端
部とを着脱自在に連結してあることを特徴構成とする。
かかる特徴構成による作用・効果は次の通りである。
〔作用〕
すなわち、左右両側端の引起し装置及び該両引起し装
置の間の引起し装置を横向き伝動ケースに連結した状態
で、支持部材と横向き伝動ケースとの連結、及び引起し
装置とフレームの前端部との連結を解除して、立上げ伝
動ケースの伝動下手がわケースを伝動上手がわケースに
対して上下軸芯周りで回動することにより、複数の引起
し装置の全体及び横向き伝動ケースを、刈取前処理部の
前部がわを開放するよう機体横外側がわに位置させるこ
とができる。
〔考案の効果〕
従って、本考案によれば、刈取前処理部の前部がわを
開放するに際して、各引起し装置と横向き伝動ケースと
の連結を解除するという面倒で手間のかかる作業は不要
となり、単に支持部材と横向き伝動ケースとの連結、及
び引起し装置とフレームの前端部との連結を解除する作
業だけで済むとともに、複数の引起し装置の全体及び横
向き伝動ケースは機体横側方に位置させておけるので、
刈取前処理部に対するメンテナンス作業に際して、刈取
前処理部前部を開放する作業が簡易、かつ迅速に行うこ
とができ、またメンテナンス作業も楽に行うことがで
き、作業能率を向上できるに至った。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図に、刈取収穫機の一例としてのコンバインを示
している。
このコンバインは、クローラ走行装置(1)、脱穀装
置(2)、運転部(3)、原動部(4)を備えた走行機
体(5)の前部に、引起し装置(6)、刈取装置
(7)、刈取茎稈搬送装置(8)等を備えた刈取前処理
部(9)を、横軸芯(X)周りで昇降操作自在に設けて
構成している。
引起し装置(6)、刈取装置(7)、刈取茎稈搬送装
置(8)等は、伝動ケース兼用のフレーム(10)に連結
支持している。詳述すると、伝動機構を内装し、かつ機
体に対し前記横軸芯(X)周りに上下揺動自在に連結し
た筒状フレーム(10A)の一端に横フレーム(10B)を設
け、この横フレーム(10B)より前方がわに4個の分草
具支持杆(10C)‥を延出してフレーム(10)を構成し
ている。横フレーム(10B)の左端部には、伝動機構を
内装した立上げ伝動ケース(11)を立設するとともに、
横フレーム(10B)の右端部には、支持部材としての支
持フレーム(12)を立設して、かつ、立上げ伝動ケース
(11)の上端部と、支持フレーム(12)の上端部とにわ
たって、左右方向に沿って横向き伝動ケース(13)を架
設している。引起し装置(6)は、茎稈引起し爪(14)
を起伏自在に枢支したチェーン(15)を引起しケース
(16)内に回転自在に張設した構成であり、刈取前処理
部(9)の前端部に、左右方向に沿って3つ並設し、別
言すれば、刈取前処理部(9)の前端部の左右両側端に
それぞれ引起し装置(6),(6)を配置し、かつこの
両引起し装置(6),(6)の間に別の引起し装置
(6)を配置している。そして、夫々の引起し装置
(6)は、第1図、第5図及び第6図に示すように、引
起しケース(16)の後面下端部を、分草具支持杆(10
C)に立設した支持ステー(17)に着脱自在に連結し、
引起しケース(16)の後面上部を、引起し装置(6)に
対する伝動機構を横向き伝動ケース(13)内の伝動軸
(18)から分岐して内装し、かつ横向き伝動ケース(1
3)に固定設置した入力ケース(19)に連結固定してい
る。
引起しケース(16)の後面下端部と支持ステー(17)
との連結構造を詳述すると、引起しケース(16)の後面
下端部に後方に突出する状態にピン(20)を設け、この
ピン(20)を支持ステー(17)上端部に形成した貫通孔
(17a)に挿通し、貫通孔(17a)より後方に突出したピ
ン(20)の係止溝(20a)に、支持ステー(17)に前後
軸芯(P)周りに揺動自在に枢支した係止フック(21)
を、その係止部のカム作用で係止溝(20a)に対して係
合がわへの力が作用する状態で、係脱自在に係止するよ
う構成している。
次に、横向き伝動ケース(13)の右端部と、支持フレ
ーム(12)との連結構造について詳述すると、第4図に
示すように、支持フレーム(12)上端部には、横向き伝
動ケース(13)の右端部を受止め支持する前がわ開放状
態の受止め部(22)を備えるとともに、受止め部(22)
に支持された横向き伝動ケース(13)を支持フレーム
(12)に着脱自在に連結固定するために、受止め部(2
2)の右端面に左右軸芯周りで揺動自在に枢支した係止
フック(23)を、横向き伝動ケース(13)の右端面に右
側方へ突設した係止ピン(24)に、係止フック(23)の
係止部のカム作用で係脱自在に係止しているとともに、
さらに、スプリング(25)で係止フック(23)に係止が
わへの付勢力を付与している。尚、係止フック(23)を
係止ピン(24)に対して係脱操作するためのレバー(2
6)を係止フック(23)に連設している。
次に、立上げ伝動ケース(11)について説明する。
第1図及び第2図に示すように、立上げ伝動ケース
(11)は、横フレーム(10B)と連結固定し、かつその
上端部に引起し装置(6)に対する動力を変速できる引
起し変速装置(27)のケース(28)を固定して設けた伝
動上手がわケース部(11A)と、横向き伝動ケース(1
3)に固定連結した伝動下手がわケース部(11B)とを、
上下軸芯周りで相対回動可能に連結して構成している。
すなわち、伝動下手がわケース部(11B)は、その下部
をケース(28)にブッシュ(29)を介して、内装された
上下伝動軸(30)の軸芯(Y)周りに相対回動可能に内
嵌している。また、第3図に示すように、伝動下手がわ
ケース部(11B)の外周に形成された環状凹溝(31)に
ストッパ(32)を係合し、このストッパ(32)をボルト
等でケース(28)に連結することで、伝動下手がわケー
ス部(11B)をケース(28)に支持させている。
上記構成により、支持フレーム(12)と横向き伝動ケ
ース(13)との連結、及び、引起し装置(6)と支持ス
テー(17)との連結を解除して、引起し装置(6)又は
横向き伝動ケース(13)を持って伝動下手がわケース部
(11B)を伝動上手がわケース部(11A)に対して上下軸
芯(Y)周りに回動させ、複数の引起し装置(6)の全
体を横向き伝動ケース(13)と共に刈取前処理部(9)
の左側方に位置させることで、刈取前処理部(9)前部
がわを開放できる。
尚、立上げ伝動ケース(11)は幾分前傾姿勢であるの
で、刈取前処理部(9)の前部がわを開放する作業は、
刈取前処理部(9)を上昇揺動させて立上げ伝動ケース
(11)が垂直方向に沿う姿勢にしてから行うと良い。
尚、支持フレーム(12)と横向き伝動ケース(13)と
の連結構造、及び、引起し装置(6)と刈取前処理部
(9)のフレーム(10)との連結構造は、上記実施例の
他、各種構造のものに変更可能である。
又、引起し変速装置(12)を備えていない立上げ伝動
ケース(11)においても、本考案にかかる構成を適用で
きるとともに、立上げ伝動ケース(11)における伝動上
手がわケース部(11A)と伝動下手がわケース部(11B)
とを上下軸芯周りで相対回動可能に連結する構造も、上
記実施例の他、各種構造のものを適用できる。
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付
図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る刈取収穫機の引起し構造の実施例を
示し、第1図は茎稈引起し装置を示す背面図、第2図は
コンバインの前部を示す側面図、第3図は立ち上げ伝動
ケースにおける伝動上手がわケース部と伝動下手がわケ
ース部との構造を示す縦断背面図、第4図は支持部材と
横向き伝動ケースとの連結構造を示す側面図、第5図は
茎稈引起し装置下部とフレームとの連結構造を示す縦断
側面図、第6図は茎稈引起し装置下部とフレームとの連
結構造を示す背面図である。 (6)……引起し装置、(9)……刈取前処理部、(1
0)……フレーム、(11)……立上げ伝動ケース、(11
A)……伝動上手がわケース部、(11B)……伝動下手が
わケース部、(12)……支持部材、(13)……横向き伝
動ケース、(19)……入力ケース。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】刈取前処理部(9)の前端部で、その左右
    の両側端部と、その両側端部の中間位置とのそれぞれに
    引起し装置(6),(6)を配置して、機体左右に沿っ
    て複数の引起し装置(6),(6)を配設するととも
    に、前記刈取前処理部(9)のフレーム(10)の機体左
    右方向の一端に立設した立上げ伝動ケース(11)の上部
    と、前記フレーム(10)の他端がわに備えた支持部材
    (12)とにわたって左右方向に沿って架設した横向き伝
    動ケース(13)に対して、この横向き伝動ケース(13)
    より分岐した入力ケース(19)を介して前記各引起し装
    置(6)の夫々における上部を一体的に連結し、かつ、
    前記引起し装置(6)の夫々における下部を、前記フレ
    ーム(10)の前端部に連結した刈取収穫機の引起し構造
    において、前記立上げ伝動ケース(11)は、前記フレー
    ム(10)に固定連結した伝動上手がわケース部(11A)
    と、前記横向き伝動ケース(13)に固定連結した伝動下
    手がわケース部(11B)とを上下軸芯周りで相対回動可
    能に連結して、前記複数の引起し装置(6)の全体を前
    記上下軸芯周りで回動自在に構成するとともに、前記支
    持部材(12)と前記横向き伝動ケース(13)とを着脱自
    在に連結し、かつ、前記引起し装置(6)の夫々におけ
    る下部と前記フレーム(10)の前端部とを着脱自在に連
    結してあることを特徴とする刈取収穫機の引起し構造。
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