JP2534094B2 - 遮水壁の構築方法 - Google Patents

遮水壁の構築方法

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JP2534094B2 JP63060711A JP6071188A JP2534094B2 JP 2534094 B2 JP2534094 B2 JP 2534094B2 JP 63060711 A JP63060711 A JP 63060711A JP 6071188 A JP6071188 A JP 6071188A JP 2534094 B2 JP2534094 B2 JP 2534094B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、ダム、土堰堤などを構築する際に、浸透
水、漏水などを防止する目的で透水地盤内に連続的に設
けられる遮水壁の構築方法に関するものである。
「従来の技術」 ダム、土堰堤などの堤防を透水地盤上に構築する場合
には、貯水性能を確保するために堤防下部の地盤の透水
性を低下させる必要がある。
すなわち、第4図に示すように、不透水地盤1の傾斜
した上面に透水地盤2が積層されている場合、この透水
地盤2中に伏流水の流れが生じるが、そのような透水地
盤2上に堰堤3を構築する場合には、第5図に示すよう
に、その堰堤3の下に位置する透水性地盤2を不透水性
地盤4に変えて、伏流水の流出による貯水性能の低下を
防がなければならない。
その場合、地盤の透水性を低下させる方法として、以
下に示す二つの方法がある。
不透水地盤中に水ガラスを主成分とする薬液を注入
してその地盤の土質を不透水性に変える。
透水地盤を掘り出し、そこに透水性の低い地盤材料
を埋め込んで置き換える。
「発明が解決しようとする課題」 ところが、上記のような二つの方法には、それぞれ、
以下に示すような課題がある。
すなわち、のように水ガラスを主成分とする薬液を
透水地盤中に注入した場合には、水ガラスの硬化により
生成した硬化物が水に溶けやすい性質を持つため、長期
的に安定した強度を確保することができない。
また、のような方法は多くの仮設工事などを含むた
め、非常に手間が掛かり、工期および工費が嵩むという
問題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、長期
的に安定した強度を確保することができ、かつ簡便に構
築することのできる遮水壁の構築方法を提供することを
目的としている。
「課題を解決するための手段」 この発明の遮水壁の構築方法は、予め透水地盤中に急
結性グラウト材を注入してその透水地盤中に不透水性の
仮設壁を形成しておき、次いでこの仮設壁の壁面と隣接
する透水地盤中に緩結性グラウト材を注入して遮水壁を
構築するものである。
「作用」 この発明の遮水壁の構築方法においては、予め、透水
地盤中に急結性グラウト材を注入することによってその
透水地盤を速やかに硬化させ、これによりその透水性地
盤中に不透水性の仮設壁を形成しておく。そして、この
ようにした後、上記仮設壁の壁面と隣接する透水地盤中
に緩結性グラウト材を注入することによって、この緩結
性グラウト材の伏流水による流出を防止しつつこの緩結
性グラウト材が注入された不透水性地盤を徐々に硬化さ
せて不透水地盤に変えていく。
「実施例」 以下、この発明の一実施例を第1図ないし第3図を参
照して説明する。
この実施例の遮水壁の構築方法は、透水地盤上に堰堤
を構築する際に適用されたものであって、その透水地盤
中を流れる伏流水が下流側へ流出するのを防ぐために、
その堰堤の下の透水地盤中に遮水壁を構築するものであ
る。
この構築方法によって透水地盤中に遮水壁を構築する
場合には、第1図に示すように、予め透水地盤2中に急
結性グラウト材を注入してその透水地盤中に不透水性の
仮設壁5を形成しておく。このようにした後、第2図に
示すように、この仮設壁5の上流側に隣接する透水地盤
2中に注入管6を埋め込んでこの注入管6から緩結性グ
ラウト材を注入し、これによって第3図に示すような遮
水壁7を構築する。
上記急結成グラウト材としては、例えば、その配合割
合をフライアッシュ400〜700kg/m3、水ガラス50〜200kg
/m3、セメント100〜300kg/m3としたものがある。この急
結性グラウト材は、水ガラスによって早強性が高められ
たものであって、地盤を速やかに効果させると共に高い
強度を発現するものである。
そして、このような急結性グラウト材の配合として
は、例えば、以下の表1に示すようなものがある。但
し、表1において“FA"はフライアッシュ、“PC"はポル
トランドセメント、“Be"はベントナイト、“WG"は水ガ
ラス、“A"は安定剤、“H"はHSS材(早強用添加材)を
示す。
なお、これらの急結性グラウト材に配合されているフ
ライアッシュは、海外炭の燃焼によって得られた石炭灰
である。この石炭灰は、国内炭の燃焼によって得られた
石炭灰と比べて粒径が小さく、保水性に優れているもの
であり、このような保水性に優れた石炭灰を使用したこ
とによって、上記急結性グラウト材においては、ベント
ナイトなどを全く添加する必要がなくなっている。
また、表1に示した急結性グラウト材のうち、Q−
4、Q−5、Q−11、Q−14、Q−16にはHSS剤が配合
されているが、このHSS剤は、初期強度を増加させるた
めに添加された炭酸塩系のものであって、水に溶けやす
く、pHも高くないために取り扱いが容易なものである。
一方、上記緩結性グラウト材としては、例えば、その
配合割合を、フライアッシュ400〜700kg/m3、セメント5
0〜250kg/m3とし、さらにブリージング防止用として5
〜45kg/m3の水ガラスを添加したものがある。
そして、このような緩結性グラウト材の配合として
は、例えば、以下の表1に示すようなものがある。但
し、表2において“FA"はフライアッシュ、“PC"はポル
トランドセメント、“WG"は水ガラス、“A"は安定剤、
“Be"はベントナイトを示す。
なお、これらの急結性グラウト材に配合されているフ
ライアッシュは、急結性グラウト材に配合されているフ
ライアッシュと同様に、海外炭の燃焼によって得られた
石炭灰である。
また、表1に示した緩結性グラウト材のうち、M−
1、M−2、M−3、M−4、M−5、M−6、M−7
には、グラウト材の材料分離を防止するために水ガラス
が配合されている。この水ガラスは、従来は、グラウト
材に急結性を付与するために配合されてきたものである
が、ここでは、ブリージング率を減少させてグラウト材
の材料分離を防止するために添加しているので、少量だ
け添加すれば良く、したがって、従来の材料のように、
水ガラス硬化体の長期的な溶出にともなう長期的な強度
安定性の低下はない。さらに、主成分であるフライアッ
シュは粒径が小さく、かつ、大部分が球形であるため、
狭い空隙中に対しても、高い充填性を確保できる。
上記急結性グラウト材と上記緩結性グラウト材とを使
用して遮水壁を構築した場合には、上記急結性グラウト
材が水ガラスの早硬性によって透水地盤を速やかに硬化
させると共に高い強度を発現させ、これにより仮設壁を
短期間で構築することができる。そして、さらにこの仮
設壁の上流側の透水地盤中に注入された緩結性グラウト
材が、その主成分であるフライアッシュの自己硬化性や
高ポゾラン活性によって透水地盤を徐々に硬化させ、長
期的には高い強度の遮水壁が形成される。その上、上記
緩結性グラウト材は、水ガラスの添加量が少ないため、
硬化したときの水に対する溶解性が低く、したがって、
上記遮水壁の長期的な安定性を確保することができる。
また、上記急結性グラウト材と緩結性グラウト材と
は、同一の配合材料から構成されているので、これら2
種類のグラウト材を現場において容易に調製することが
でき、したがって、2種類のグラウト材の使用により遮
水壁の施工が繁雑になるようなことはない。
なお、この発明においては、上記のような遮水壁を、
伏流水の下流側だけでなく、伏流水の上流側にも構築し
ても良いが、その場合、伏流水の上流側の遮水壁を構築
する際には上記仮設壁を構築しなくても良く、また、伏
流水の流れのない透水地盤に遮水壁を構築する場合に
は、上記仮設壁を全く構築しなくても差し支えない。
「発明の効果」 この発明の遮水壁の構築方法によれば、予め透水地盤
中に急結性グラウト材を注入してその透水地盤中に不透
水性の仮設壁を形成しておき、次いでこの仮設壁の壁面
と隣接する透水地盤中に緩結性グラウト材を注入して遮
水壁を構築するので、フライアッシュの自己硬化性や高
ポゾラン活性によって長期的に高い強度を発現して不透
水性に優れた遮水壁を構築することができると共に、そ
の遮水壁が十分に硬化するまでの期間、伏流水による緩
結性グラウト材の流出を上記仮設壁によって防止するこ
とができる。また、現地盤を骨材として利用することに
なるので、簡便に構築することができ、経済的に有利で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、この発明の遮水壁の構築方法の
一実施例を説明する説明図である。第4図、第5図は、
透水地盤上への堰堤の構築方法を説明する説明図であ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め透水地盤中に急結性グラウト材を注入
    してその透水地盤中に不透水性の仮設壁を形成してお
    き、次いでこの仮設壁の壁面と隣接する透水地盤中に緩
    結性グラウト材を注入して遮水壁を構築することを特徴
    とする遮水壁の構築方法。
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