JP2533129B2 - アナログ入力装置における機能拡張方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 本発明はマルチプレクサを備えた複数チャンネルのア
ナログ入力装置の機能拡張方式に関し、 制御信号の入出力接続端子を増設することなく拡張装
置を接続することを目的とし、 複数のアナログ入力接続端子に入力されたアナログ入
力信号をアナログディジタル変換器に出力するととも
に、双方向に制御信号を伝達するマルチプレクサと、該
マルチプレクサの出力端子から該アナログディジタル変
換器への径路と、マルチプレクサの該出力端子から該制
御信号を入出力する制御部への径路とを切換えて双方向
に信号を伝達する切換部と、該アナログ入力接続端子に
それぞれ接続された該拡張装置のアナログ入力信号線と
制御信号線に対応して該切換部と該マルチプレクサとを
切換制御し、該制御部と該拡張装置との間で制御信号を
授受せしめるとともに、該アナログ入力接続端子に入力
されたアナログ入力信号をアナログディジタル変換器に
入力せしめる切換制御手段とを設け、該アナログ入力装
置と該拡張装置との間の該制御信号をアナログ入力接続
端子を介してやりとりせしめるように構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明はアナログ入力装置に係わり、特に拡張装置と
の間で授受される制御信号の接続方式の改良に関する。

アナログ入力信号をディジタル変換して主装置に転送
するアナログ入力装置には、通常アナログディジタル
（Ａ−Ｄ）変換器と複数のアナログ入力信号を切換えて
Ａ−Ｄ変換器に入力するマルチプレクサとが設けられ、
複数チャンネルのアナログ入力信号を平行して処理する
ように構成されている。

このアナログ入力装置の機能、例えばチャンネル数を
拡張するとき、その前段に拡張装置が設けられ、拡張装
置で処理されたアナログ入力信号がアナログ入力装置の
１チャンネルに接続されるが、拡張装置とアナログ入力
装置との間でやりとりされる制御信号は別に接続端子を
設けなければならない。

しかし、近年における装置の小型化に伴い、接続端子
の増設が困難な場合があり、制御信号用の接続端子を設
けることなく拡張装置を接続するアナログ入力装置の拡
張方式が求められている。

〔従来の技術〕

第３図はアナログ入力装置ブロック図、第４図は従来
の拡張方式説明図である。

アナログ入力装置は、第３図に示すように、アナログ
ディジタル変換器（ADC）1,複数のアナログ入力信号を
切換えてADC1に入力するマルチプレクサMPX2,マルチプ
レクサMPX2の切換制御を行うとともに、ディジタル変換
したデータを主装置に転送する制御部３等より構成され
ており、図では４チャンネル〔アナログ入力端子〜
に対応〕のアナログ入力装置を示している。

このアナログ入力装置の機能，例えばチャンネル数を
増やすとか前処理を行う場合、第４図に示すように拡張
装置I,IIがアナログ入力端子の前段に設けられ、その拡
張装置I,IIから出力されるアナログ入力信号60がアナロ
グ入力装置７の各アナログ入力接続端子〜にそれぞ
れ接続される。

しかし、この拡張装置を制御するために、アナログ入
力装置７から拡張装置I,IIへ制御信号61を出力する（拡
張機能によっては拡張装置より応答信号を出力する場合
もある）必要があり、このためアナログ入力接続端子
〜とは別に制御信号用の接続端子TEMが設けられる。

第４図はチャンネル数を拡張する例であって、制御信
号61として拡張装置I,IIのチャンネルを切換える制御パ
ルス信号（以下制御信号と同一符号とする）61をアナロ
グ入力装置７から拡張装置I,IIでそれぞれ送出する最も
簡易な機能拡張方式を示したものである。

図中、拡張装置I,IIはそれぞれ８チャンネル（CH1〜C
H8およびCH9〜CH16）のアナログ入力信号60を切換えて
アナログ入力装置７に出力するもので、アナログ入力装
置７の送出する制御パルス信号（同期信号）61をカウン
タCTR5でカウントし、その計数出力でマルチプレクサMP
X6を切換えるように構成されたものである。

なお、この拡張方式例では最大32チャンネルにアナロ
グ入力装置の機能が拡張できる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

アナログ入力装置に拡張装置を接続する場合、制御信
号を供給する制御信号線51（第４図）が必要となり、接
続端子を別に設けなければならない。

しかし、近年の装置の小型化の進展に伴い、接続用の
コネクタを増設することが困難となりつつある。

本発明は上記問題点に鑑み、制御信号用の接続端子を
設けることなく機能拡張装置を接続するアナログ入力装
置における機能拡張方式を提供することを目的とするも
のである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的のため、本発明のアナログ入力装置における
機能拡張方式は、第１図実施例のアナログ入力装置ブロ
ック図に示すように、 複数のアナログ入力接続端子に入力されたアナログ入
力信号（60）をアナログディジタル変換器（１）に出力
するとともに、双方向に制御信号（61）を伝達するマル
チプレクサ（２）と、 該アナログ入力信号（60）を出力する該マルチプレク
サの出力端子（14）からアナログディジタル変換器
（１）への径路と、マルチプレクサの該出力端子（14）
から制御信号（61）を入出力する制御部（11）への径路
とを切換えて双方向に信号を伝達する切換部（12）と、 該アナログ入力接続端子〔〜〕にそれぞれ接続さ
れた該拡張装置（Ｉ）のアナログ入力信号線（50）と制
御信号線（51）とに対応して該切換部（12）と該マルチ
プレクサ（２）とを切換制御し、該制御部（11）と該拡
張装置（Ｉ）との間で制御信号（61）をやりとりせしめ
るとともに、該制御信号（61）に基づき該アナログ入力
接続端子〔〕に入力されたアナログ入力信号（60）を
アナログディジタル変換器（１）に入力せしめる切換制
御部（15）とを設ける。

〔作用〕

アナログ入力装置10と拡張装置I,IIとの間の制御信号
61を供給する制御信号線51（第１図）をアナログ入力信
号線50が接続されるアナログ入力接続端子とは別のア
ナログ入力接続端子に接続する。

制御信号61のやりとりおよびアナログ入力信号60を受
け取る所定のタイミングで切換部12を切換制御し、制御
部11側またはアナログディジタル変換器１側に径路を切
換えるとともに、その径路に対応してマルチプレクサMP
X2を切換えて前記信号線が接続されたアナログ入力接続
端子，を切り換える。

マルチプレクサMPX2および切換部12は共に双方向に信
号を伝達するもので、上記のごとくアナログ入力信号60
を受信する径路で制御信号61を授受することができる。

以上のごとく、アナログ入力接続端子〜に制御信
号線51を接続するとともに、マルチプレクサMPX2と切換
部12とを制御してアナログ入力信号60と制御信号61との
径路を切換えることにより、制御信号用の接続端子を不
要とすることができる。

なお、制御信号線51としては１〜複数本が考えれる
が、アナログ入力装置10の備えるアナログ入力接続端子
数−１以内の制御信号線数ならば、制御信号用の接続端
子を増設することなく拡張装置を接続するように構成で
きる。

〔実施例〕

本発明の実施例を図を用いて説明する。

第１図は実施例のアナログ入力装置ブロック図、第２
図は実施例の動作タイムチャート図である。

本実施例では８チャンネルを備える拡張装置を例と
し、また制御信号61として制御パルス信号61をアナログ
入力装置10より拡張装置I,IIに送出する場合を示したも
のである。

即ち、拡張装置当たりそれぞれ１本の制御信号線51と
アナログ信号線50とがアナログ入力接続端子，を占
有するもので、アナログ入力装置10が４チャンネルの場
合は拡張装置が２台接続でき、従って最大16チャンネル
に機能が拡張できるものである。

第１図において、 マルチプレクサMPX2は、図示省略したが、各チャンネ
ルにアナログスイッチが配置され、その出力（出力端子
14側）が共通に接続される構成のもので、双方向に信号
を伝達する特性を備える。

切換部12は、例えば２組のアナログスイッチで構成さ
れるもので、双方向の特性を備える。

制御部11は切換制御部15を含み、前記マルチプレクサ
MPX2および切換部12にそれぞれ選択信号52および切換信
号53を送出して切換え制御しつつ制御パルス信号61を送
出するとともに、入力されＡ−Ｄ変換されたアナログ入
力信号60を主装置に転送する。

拡張装置I,IIはそれぞれ８チャンネルのアナログ入力
信号60を制御パルス信号61に基づき切換えてアナログ入
力装置10に出力するもので、第４図に示したものと同一
機能を有する。

その他、全図を通じて同一符号は同一対象物を表す。

以上構成のアナログ入力装置10に拡張装置Ｉ（CH1〜C
H8），拡張装置II（CH9〜CH16）を接続した動作を以下
に説明する。

拡張装置Ｉのアナログ入力信号線50はアナログ入力装
置10のアナログ入力接続端子（チャンネル）、制御
信号線51はチャンネルにそれぞれ接続され、拡張装置
IIは同様にそれぞれチャンネル，チャンネルに接続
される。

アナログ入力装置10の制御部11は、制御パルス信号61
を拡張装置Ｉに出力しつつ拡張装置ＩのCH1〜CH8のアナ
ログ入力信号60を順次入力せしめ、続いて拡張装置IIに
制御パルス信号61を送出しつつCH9〜CH16のアナログ信
号60を入力せしめ、これを繰り返す。

このため、第２図に示すように、 （１）切換部12を制御部11側に径路を切換えるととも
に、マルチプレクサMPX2をチャンネルに切換えて制御
パルス信号61をアナログ入力接続端子を介して拡張装
置Ｉに送出し、 （２）拡張装置Ｉではこの制御パルス信号61に基づきCT
R5をカウントアップしてマルチプレクサMPX6を選択し、
対応するCHのアナログ入力信号60を出力する。

（３）アナログ入力装置10はマルチプレクサMPX2をチャ
ンネルに、切換部12をアナログディジタル変換器ADC1
側に径路を切換えてこれを受信する。

（４）続いて切換信号53とともに次の制御パルス信号61
が送出され、上記同様にして次のCHのアナログ入力信号
60が入力される。

以上同期信号61を８個送出して8CHのアナログ入力信
号60を受け取った後、チャンネルおよびチャンネル
にマルチプレクサMPX2を切換えて拡張装置IIよりCH9〜C
H16のアナログ入力信号60を受けとる。

以上のごとく、アナログ入力接続端子〜を用いて
制御パルス信号61を拡張装置I,IIに送出することができ
る。

なお、制御信号61をやりとりする場合は、さらにチャ
ンネルを使用して拡張装置より出力される応答信号を
受け取るように構成すればよい。

この場合は切換部12は応答信号受信用のアナログスイ
ッチが追加され、このアナログスイッチを経由して制御
部11に応答信号が入力される。

〔発明の効果〕

本発明は、アナログ入力装置を拡張する際使用される
制御信号をアナログ入力接続端子を介して入出力せしめ
る拡張方式を提供するもので、制御信号用の接続端子を
設けることなく拡張装置を接続することができるため、
装置の小型化，コスト低下に多大の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例のアナログ入力装置ブロック図、 第２図は実施例の動作タイムチャート図、 第３図はアナログ装置ブロック図、 第４図は従来の拡張方式説明図、 である。図中、 １はアナログディジタル変換器（ADC）、２は双方向の
マルチプレクサMPX、５はカウンタCTR、６はマルチプレ
クサMPX、10はアナログ入力装置、11は制御部、12は切
換部、15は切換制御部、60はアナログ入力信号、61は制
御信号，制御パルス信号、50はアナログ入力信号線、51
は制御信号線、52は選択信号、53は切換信号、である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】アナログディジタル変換器と、複数のアナ
   ログ入力接続端子と、該アナログ入力接続端子に入力さ
   れた複数のアナログ入力信号のうち指示された１組のア
   ナログ入力信号を該アナログディジタル変換器に出力す
   るマルチプレクサとを備えたアナログ入力装置（10）
   に、拡張装置（Ｉ）を接続するアナログ入力装置の機能
   拡張方式であって、 双方向に制御信号（61）を伝達する前記マルチプレクサ
   （２）と、 該アナログ入力信号（60）を出力する該マルチプレクサ
   の出力端子（14）から該アナログディジタル変換器
   （１）への径路と、マルチプレクサの該出力端子（14）
   から制御信号（61）を入出力する制御部（11）への径路
   とを切換えて双方向に信号を伝達する切換部（12）と、 該アナログ入力接続端子〔，〕にそれぞれ接続され
   た該拡張装置（Ｉ）のアナログ入力信号線（50）と制御
   信号線（51）とに対応して該切換部（12）と該マルチプ
   レクサ（２）とを切換制御し、該制御部（11）と該拡張
   装置（Ｉ）との間で制御信号（61）を授受せしめるとと
   もに、該制御信号（61）に基づき該アナログ入力接続端
   子〔〕に入力されたアナログ入力信号（60）をアナロ
   グディジタル変換器（１）に入力せしめる切換制御部
   （15）とを設け、 該アナログ入力装置（10）と該拡張装置（Ｉ）との間の
   該制御信号（61）をアナログ入力接続端子を介して授受
   せしめることを特徴とするアナログ入力装置における機
   能拡張方式。