JP2532872Y2 - 抵抗溶接機用電極チップの自動交換装置 - Google Patents

抵抗溶接機用電極チップの自動交換装置

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JP2532872Y2
JP2532872Y2 JP1990400963U JP40096390U JP2532872Y2 JP 2532872 Y2 JP2532872 Y2 JP 2532872Y2 JP 1990400963 U JP1990400963 U JP 1990400963U JP 40096390 U JP40096390 U JP 40096390U JP 2532872 Y2 JP2532872 Y2 JP 2532872Y2
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shank
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友行 榎本
孝昭 江口
義孝 田中
良治 佐藤
秀年 高島
晴夫 中村
恭一 岩本
秀雪 渡辺
博幸 武井
晴夫 斉藤
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Tachi S Co Ltd
Ohi Seisakusho Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Yorozu Corp
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Tachi S Co Ltd
Ohi Seisakusho Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、抵抗溶接機に用いられ
るテーパ締付式のチップを自動的に交換することができ
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接法は、被溶接材の接合すべき箇
所に電流を流し、この電流による抵抗発熱で接合部分の
温度を上昇させ、加圧下で溶接を行う方法であるが、こ
の抵抗溶接法を利用した抵抗溶接機は、溶接電流を供給
する電源と、溶接部を加圧する加圧手段と、通電時間な
どを制御する制御手段とを有している。図12は従来の
抵抗溶接機を示す斜視図であり、基台1に上部アーム2
と下部アーム3とが設けられ、上部アーム2には上ラム
4を上下動させる加圧シリンダ5が設けられている。下
部アーム3の先端には下ホルダ6を支持する下ラム7が
固定され、これに対して、上ラム4には上ホルダ8が取
り付けられている。被溶接材に接触して電流の供給およ
び加圧を司る電極チップ9には、テーパ状の凹部が穿設
され、この凹部に対応するテーパ状の突起を有するシャ
ンク(アダプタ)を介して、あるいは直接に上下ホルダ
6,8に嵌入されている。電極チップは、電気や熱の良
導体であると同時に高温で硬いことが要求されるから、
例えば軟鋼板などのスポット溶接用には、2種のクロム
銅が用いられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】このような抵抗溶接機
により溶接作業を行うと、電極チップの先端が磨耗する
ことから、定期的に研磨したり、あるいは新しい電極チ
ップと交換する必要がある。ところが、従来の電極チッ
プの交換は、チップを引き抜く専用工具を用いて人手に
より行っていたため、被溶接材の搬入および搬出や溶接
作業を自動化しても、溶接工程を完全に自動化できない
という問題がある。特に、自動車用部品の溶接工程など
においては、防錆鋼板の採用によって電極チップの交換
頻度が増加しているから、他の作業を自動化しても実質
的な工数削減には繋がらなかった。本考案は、このよう
な従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、抵抗
溶接機用電極チップを自動的に交換することができる装
置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
考案の抵抗溶接機用電極チップの自動交換装置は、抵抗
溶接機のホルダに直接、若しくはシャンクを介して嵌入
された電極チップを交換する自動交換装置であって、前
記ホルダ若しくは前記シャンクに嵌入された状態の電極
チップを挿入する挿入口が形成される回動可能なスリー
ブと、前記スリーブの回動方向に所定の抵抗力を付与す
るスリーブ押えと、前記スリーブに対して回動自在に設
けられ回動手段により回動される回動部材と、前記スリ
ーブの挿入口の周囲に配設され、前記スリーブに回動自
在に保持される軸部、前記回動部材の空隙に収容される
揺動部、および前記軸部を中心として前記揺動部が回動
することにより前記挿入口の中心に対して進退動するカ
ム部とを備え、前記電極チップを挟持する複数のクラン
プ爪と、このクランプ爪が前記電極チップを挟持する際
に前記ホルダ若しくはシャンクの回転を阻止する連れ回
り防止部材と、これら挿入口、クランプ爪、および連れ
回り防止部材が設けられた本体を、前記電極チップの引
き抜き方向に移動させる移動手段とを有することを特徴
としている。また、抵抗溶接機のホルダに直接、若しく
はシャンクを介して嵌入された電極チップを交換する自
動交換装置であって、前記電極チップの軸に直角方向に
配設された支軸を中心に開閉動する2つのアームと、前
記2つのアームにそれぞれ設けられ前記ホルダ若しくは
前記シャンクに嵌入された状態の一つの同じ電極チップ
の首部に係止する係止部と、前記アームを開閉動する駆
動源とを有することを特徴とする抵抗溶接機用電極チッ
プの自動交換装置によっても上記目的を達成することが
できる。このとき、新たな電極チップを保持する保持部
を有し、前記抵抗溶接機のホルダ若しくはシャンクに対
し相対的に移動し、このホルダ若しくはシャンクを近接
させることにより新たな電極チップをホルダ若しくはシ
ャンクに嵌入する電極チップ挿入装置を備えることが好
ましい。
【0005】
【作用】このように構成した本考案は、挿入口に交換す
べき電極チップを挿入するとともに連れ回り防止部材に
よってホルダ若しくはシャンクの回動を規制した状態
で、回動手段を作動させるとクランプ爪が電極チップに
対して近接し電極チップのみを挟持する。これにより、
ホルダ若しくはシャンクに嵌入された電極チップは捩じ
られ、その嵌入力が低下することとなる。また、電極チ
ップの軸に直角方向に配設された支軸を中心に開閉動す
る2つのアームと、ホルダ若しくはシャンクに嵌入され
た状態の電極チップの首部に係止する係止部と、アーム
を開閉動する駆動源とを有する抵抗溶接機用電極チップ
の自動交換装置にあっては、アームを閉じた状態で交換
すべき電極チップの首部を係止部に係止し、この状態か
ら駆動源を作動させてアームを開けば、ホルダ若しくは
シャンクに嵌入された電極チップはこじられながら、そ
の嵌入力が低下することとなる。さらに、新たな電極チ
ップを保持する保持部を有し、抵抗溶接機のホルダ若し
くはシャンクに対し相対的に移動し、このホルダ若しく
はシャンクを近接させることにより新たな電極チップを
ホルダ若しくはシャンクに嵌入する電極チップ挿入装置
を備えた抵抗溶接機用電極チップの自動交換装置によれ
ば、抵抗溶接機の加圧動作を利用することにより、電極
チップを取り外した後に新たな電極チップを嵌入するこ
とができる。
【0006】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本考案の一実施例を示す全体斜視図、図
2は同実施例の電極チップの自動交換装置を示す斜視
図、図3は同実施例に係るスライド装置を示す斜視図、
図4は図2のA−A線に沿う断面図、図5は同実施例に
係るクランプ爪を示す斜視図、図6は図2のB−B線に
沿う断面図、図7は本考案の電極チップ挿入装置を示す
要部断面図、図8は本考案の他の実施例を示す斜視図、
図9は図8のC−C線に沿う要部断面図、図10および
図11は本考案の制御を示すフローチャートである。本
実施例に係る電極チップの自動交換装置は、図2に示す
ように、チップ抜き装置14、チップ挿入装置16、お
よびチップ研磨装置17から構成されており、図1に示
すように従来の固定式抵抗溶接機に近接して設けられて
いる。なお、本考案の自動交換装置は、かかる固定式抵
抗溶接機に限定されることなく、ロボット溶接機にも適
用することができる。
【0007】チップ抜き装置 本実施例に係るチップ抜き装置は、図1に示す抵抗溶接
装置のホルダ6,8にアダプタであるシャンク6a,8a
(図7に詳示)を介して嵌入された状態の電極チップ9
を挿入する挿入口10を有している。この挿入口10
は、図4に示すように、上下に最中合わせにされたケー
シング18a,18b の先端中心に挟持されたスリーブ1
9に開設されており、スリーブ19は上下に2分割され
てケーシング18に対して回動可能に挟持され、さらに
クランプ爪12を保持するようになっている。またスリ
ーブ19は、図6に示すように、スプリング24により
付勢されたスリーブ押え25によってケーシング18に
対して押圧されており、後述するスプロケット22が回
動する場合に、一定以上の回動力がスリーブ19に入力
されるとスプリング24の押圧力に打ち勝ってスリーブ
19もスプロケットの回動方向に連れ回ることとなる。
クランプ爪12は、図5に示すように、前記スリーブ1
9に回動自在に保持される軸部12a と、後述するスプ
ロケット22の空隙23に収容される揺動部12b と、
電極チップ9を挟持するカム部12c とからなり、軸部
12a を中心として揺動部12b が回動することにより
カム部12c が挿入口10に挿入された電極チップ9に
対して進退動することとなる。なお、本実施例において
は、クランプ爪12を挿入口10の周囲に3つ設けてい
るが、抵抗溶接機の仕様などによってクランプ爪12の
設定数は適宜選択すれば良い。スリーブ19の外周に形
成された凹部20には、チェーン21が噛合するスプロ
ケット22がスリーブ19に対して回動自在に設えられ
ており、このスプロケット22も上下に2分割されてク
ランプ爪12の揺動部12a を空隙23に収容するよう
になっている。また、チップ抜き装置14の本体には、
前述したスプロケット22に噛合するチェーン21がU
字状に配設されており、その両端は、それぞれ正転用シ
リンダ11a と反転用シリンダ11b のロッドに固定さ
れている。なお、これら正転および反転用シリンダ11
a,11b は油圧、空気圧シリンダあるいは電動シリンダ
の何れをも使用することができる。そして、挿入口10
に挿入された電極チップ9は、正転用シリンダ11a が
作動してチェーン21がスプロケット22を回動させる
と、回動当初においてはスリーブ19はスリーブ押え2
5によって回動が規制され、一方スプロケット22の回
動にともなってクランプ爪12は軸部12a を中心に揺
動部12b が揺動する。この揺動により3つのクランプ
爪12のカム部12c が電極チップ9に対してそれぞれ
近接し、電極チップ9を挟持する。この状態からスプロ
ケットが回動を続けるとクランプ爪12のカム部12c
はさらに電極チップ9を強く挟持しようとするが、一定
以上の力が電極チップ9に対して作用すると、クランプ
爪12の軸部12a を支持しているスリーブ19がスリ
ーブ押え25の押圧力に打ち勝ってクランプ爪12が電
極チップ9を挟持した状態でスプロケットとともに連れ
回ることとなる。これにより、シャンク6a,8a に嵌入
された電極チップ9は捩じられ、嵌入力が低下する。ま
た、チップ抜き装置本体14には、電極チップ9が嵌入
されたシャンク6a,8a に対して進退動し、このシャン
ク6a,8a の回動を阻止する連れ回り防止部材13が設
けられている。すなわち、上述した電極チップ9をクラ
ンプ爪12により挟持してこれを回動する際に、シャン
ク6a,8a がホルダ6,8に対して電極チップ9ととも
に連れ回らないように当該シャンクを保持する機能を司
るものである。連れ回り防止部材13は、エアーシリン
ダ50等により進退動する。図2に示すように、チップ
抜き装置本体14はスライドベース26に固着され、こ
のスライドベース26はスライドガイド27により電極
チップの軸方向(本実施例の場合は上下方向)に移動す
る。すなわち、プレート28には、第1スライドシリン
ダ15a (単動片ロッド型シリンダ)の基端が取り付け
られ、この第1スライドシリンダ15a のロッドには第
2スライドシリンダ15b (単動片ロッド型シリンダ)
のロッドが固定されている。第2スライドシリンダ15
b の基端は、ブラケット29を介してスライドベース2
6に固着されており、第1および第2スライドシリンダ
15a,15b が作動することによってスライドベース2
6がプレート28に対して上下動自在に移動する。これ
ら第1および第2スライドシリンダ15a,15b が本考
案の昇降装置15(移動手段)を構成する。このプレー
ト28は、図3に示すスライド装置30に固着され、さ
らに当該スライド装置30の基台34が抵抗溶接機に近
接して固定されて、抵抗溶接機に対して進退動する。す
なわち、図1に示すチップ抜き装置14を取り付けたプ
レート28はスライド装置30のプレート31に固定さ
れ、このプレート31はDCサーボユニット32により
リニアガイド33上を往復動するようになっている。そ
して、図1に示す制御手段60からの指令信号によっ
て、原位置から、チップ抜き位置、チップ離脱位置(抜
き取った旧チップを除去する位置)、チップ挿入位置、
およびチップ研磨位置にそれぞれ移動する。なお、本考
案に係るチップ抜き装置は、上述した実施例に限定され
ることなく、種々に変形することができる。例えば、上
述した実施例は、電極チップ9はシャンク6a,8a を介
してホルダ6,8に取り付けられているが、ホルダにテ
ーパ状の突起を形成して、これに電極チップを直接嵌入
するように構成しても良い。また、電極チップとホルダ
若しくはシャンクとの凹凸嵌合は、電極チップ側に突起
を設けることも可能である。また、上述した実施例にお
いては、電極チップ9をクランプ爪12により挟持した
状態で、これを回動させて嵌入力を低下させるようにし
たものであるが、図8および図9に示す実施例のチップ
抜き装置は、テコの原理を利用して電極チップ9を軸方
向に引き抜くように構成している。すなわち、第1実施
例のスライドベースに相当するベース26から2つのブ
ラケット35,36が突出しており、このブラケット3
5,36の先端には、電極チップの軸方向と直角方向に
支軸37が設けられている。この支軸37には、当該支
軸を中心に開閉動する2つのアーム38,39が取り付
けられて、さらにこれら2つのアームはシリンダ40に
より開閉動するようになっている。また、アーム38,
39には、シャンクに嵌入された状態の電極チップ9の
首部9a (本実施例の場合には、シャンクを電極チップ
に嵌入した状態で両者間に形成される環状凹部を称す
る)に係止する係止部41が形成されており、2つのア
ーム38,39を閉じた状態において電極チップの首部
9a に係止して、この状態からシリンダ40を作動させ
てアーム38,39を開くと、テコの原理によって電極
チップ9がシャンク6a,8a から抜けることとなる。な
お、これ以外の構成は上述した第1実施例と同様であ
り、それぞれ対応する部材には同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0008】チップ挿入装置 本実施例に係るチップ挿入装置16は、図2に示すよう
に、前述したチップ抜き装置14の本体にブラケット4
2を介して固定されている。このチップ挿入装置本体1
6には、電極チップ9を対向して収容することができる
保持部43が形成され、交換すべき新たな電極チップが
予め収容されるが、特に下側に位置する電極チップの落
下を防止するために、図2に示すようにチップ挿入装置
本体を一部切り欠いて、Cリング44などの弾性部材に
より電極チップを押圧支持するように構成されている。
あるいは図7に示すように、スプリングプランジャ45
を取り付けることにより電極チップを支持するように構
成しても良い。本実施例に係るチップ挿入装置16は、
交換すべき新しい電極チップを予め装置本体の保持部4
3に収容しておき、シャンク6a,8a が取り付けられた
状態の上下ホルダ6,8を加圧することにより電極チッ
プをシャンク6a,8a の突起に嵌入する。したがって、
図1に示すような固定式抵抗溶接機に適用する場合に
は、本実施例のようにチップ挿入装置側が移動するよう
に構成する必要があるが、例えばロボットに溶接ガンを
取り付けた場合には、チップ挿入装置を固定し、ロボッ
ト側をチップ挿入装置に移動させるように構成すること
も可能である。
【0009】チップ研磨装置 本実施例の電極チップ自動交換装置は、チップ研磨装置
17を備えている。このチップ研磨装置17は、スライ
ドベース26に固定されたブラケット46の先端に取り
付けられて抵抗溶接機のシャンクに嵌入された状態の電
極チップに対して近接離間するようになっている。この
チップ研磨装置17は、砥石47がモータ48により回
動し、砥石47の中央に開設された電極チップ用孔49
に研磨すべき電極チップ9を近接させることにより適当
な研磨を行うことができるものである。
【0010】次に、図10および図11を参照しつつ、
本実施例の作用を説明する。まず、電極チップ交換指令
信号が本実施例の制御手段に入力されると、抵抗溶接機
のガンが開放した原位置であるか否かを確認した上で、
電極チップ9に供給している冷却水を停止する(ステッ
プ1〜4)。次いで、図3に示すスライド装置30のD
Cサーボユニット32を作動させてチップ抜き位置、す
なわち、チップ抜き装置14の挿入口10の中心が抵抗
溶接機の電極チップ9の中心と一致する位置まで移動さ
せる(ステップ5)。さらに、昇降装置15(移動手
段)を作動させ、最初に上ホルダ6のシャンク6a に嵌
入された電極チップ9を抜き取るべく上昇させ、これに
より挿入口10に上側の電極チップ9を挿入する(ステ
ップ6)。そして、シリンダ50を作動させて連れ回り
防止部材13を前進させ、上側のシャンク6a を保持す
ると、正転用シリンダ11a を作動させ、チェーン21
を介してスプロケット22を回動させて、これによって
クランプ爪の揺動部12b が軸部12a を中心に回動す
る(ステップ7〜8)。このとき、スリーブ19はスリ
ーブ押え25によって押圧されていることから、ケーシ
ング18に対してスリーブ19が停止した状態でスプロ
ケット22のみが回動し、したがって、揺動部12b の
揺動によってクランプ爪12のカム部12c が電極チッ
プ9に対して近接してこれを挟持するが、さらにスプロ
ケット22が回動してカム部12c が電極チップをさら
に大きな力で挟持すると、クランプ爪12が保持された
スリーブ19はスリーブ押え25の押圧力に打ち勝って
スプロケット22とともに連れ回ることとなる。これに
より電極チップ9は3つのクランプ爪12に挟持された
まま回動し嵌入力が低下する。この場合、電極チップ9
の嵌入力の大小によって正転用シリンダ11a が一度作
動しただけでは電極チップが抜けないことも起こり得る
ことから、正転用シリンダ11a のロッドあるいはチェ
ーン21の移動量を検出するリミットスイッチ等を設け
ておき、所定の移動量まで回動しない場合には一旦反転
用シリンダ11b を作動させてスプロケット22を反転
させ、再び正転用シリンダ11a を作動させるように制
御することが好ましい。ついで、この状態から連れ回り
防止部材13が後退して昇降装置15が下降すると、電
極チップ9はクランプ爪12に挟持された状態でシャン
ク6a から抜き取られることとなる(ステップ9〜1
0)。この抜き取った電極チップ9を挟持したまま、ス
ライド装置30はチップ離脱位置、すなわち、抜き取っ
た電極チップ9を廃棄する位置まで後退し、この位置で
反転用シリンダ11b を作動させて電極チップを離す
(ステップ11〜12)。このような動作を下ホルダ8
のシャンク8a に嵌入された電極チップ9に対しても行
う(ステップ13)。上下の電極チップ9を抜き取った
後に、スライド装置30をチップ挿入位置、すなわち、
チップ挿入装置16の保持部43中心が抵抗溶接機の上
下シャンク6a,8a の軸心と一致する位置まで移動さ
せ、上下ホルダを加圧させて、保持部43に予めセット
しておいた新たな電極チップ9をシャンク6a,8a にそ
れぞれ嵌入する(ステップ14〜15)。このようにし
て新たな電極チップに交換した後は、冷却水を再び供給
すると共に、交換作業の完了信号を出力する(ステップ
16〜17)。次に、研磨指令信号が本実施例の制御手
段に入力された場合には、まず、抵抗溶接機の加圧力を
低圧側に切り替えた後に、スライド装置を研磨位置、す
なわち、研磨装置17の砥石47の孔49中心が電極チ
ップ9と一致する位置まで移動させる(ステップ18〜
19)。この状態で上下ホルダを加圧させ、同時に研磨
装置17を支持する昇降装置15も下降させて上下の電
極チップ9を砥石47に当接させる(ステップ20〜2
1)。そして、モータ48を作動させて砥石47を回動
させ、一定時間電極チップ9を研磨すると、タイマーに
よって砥石47の回動を停止し、次いで上下ホルダの加
圧も停止させる(ステップ22〜25)。このようにし
て研磨を終了すると、昇降装置15を上昇させてスライ
ド装置30を原位置に復帰させ、抵抗溶接機の加圧力を
通常圧力に切り替えて研磨作業を終了する(ステップ2
6〜28)。
【0011】なお、上述した実施例においては、チップ
抜き装置、チップ挿入装置、および研磨装置を一体的に
設けた自動交換装置にて説明したが、本考案は必ずしも
このような実施例に限定されることなく、それぞれ単体
で用いることも可能である。また、抵抗溶接機の加圧方
向が上下方向ではなく、傾斜している場合であっても、
スライド装置をこの傾斜に対応して傾斜させること等に
より対応することができる。
【0012】
【考案の効果】以上述べたように本考案によれば、従来
人手により行っていた電極チップの交換作業、特にチッ
プの取り外しから新たなチップの取り付けまでを自動的
に行うことができるため、溶接工程の完全自動化を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本考案の一実施例を示す全体斜視図である。
【図2】は同実施例の電極チップの自動交換装置を示す
斜視図である。
【図3】は同実施例に係るスライド装置を示す斜視図で
ある。
【図4】は図2のA−A線に沿う断面図である。
【図5】は同実施例に係るクランプ爪を示す斜視図であ
る。
【図6】は図2のB−B線に沿う断面図である。
【図7】は本考案の電極チップ挿入装置を示す要部断面
図である。
【図8】は本考案の他の実施例を示す斜視図である。
【図9】は図8のC−C線に沿う要部断面図である。
【図10】は本考案の制御を示すフローチャートであ
る。
【図11】は本考案の制御を示すフローチャートであ
る。
【図12】は従来の抵抗溶接機を示す斜視図である。
【符号の説明】
6,8…ホルダ、 6a,8a …シャ
ンク、 9…電極チップ、 9a …首部、 10…挿入口、 11a …正転用
シリンダ(回動手段)、 11b …反転用シリンダ(回動手段)、12…クランプ
爪、 13…連れ回り防止部材、 14…チップ抜
き装置、 15…昇降装置(移動手段)、 16…チップ挿
入装置、 17…チップ研磨装置、 30…スライド
装置、 37…支軸、 38,39…ア
ーム、 40…シリンダ(駆動源)、 41…係止部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 590003216 永田工業株式会社 神奈川県愛甲郡愛川町中津4022番地 (73)実用新案権者 390005902 三池工業株式会社 神奈川県横浜市戸塚区上矢部町2336番地 (73)実用新案権者 000178804 山川工業株式会社 静岡県富士市五味島19−1 (73)実用新案権者 000208341 大和工業株式会社 神奈川県大和市下鶴間3825番地 (73)実用新案権者 000253455 株式会社ヨロズ 神奈川県横浜市港北区樽町3丁目7番60 号 (72)考案者 勝田 辰雄 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)考案者 榎本 友行 神奈川県綾瀬市小園771番地 池田物産 株式会社内 (72)考案者 江口 孝昭 神奈川県横浜市磯子区丸山一丁目14番7 号 株式会社大井製作所内 (72)考案者 田中 義孝 東京都昭島市松原町3丁目2番12号 株 式会社タチエス内 (72)考案者 佐藤 良治 神奈川県愛甲郡愛川町中津4022番地 永 田工業株式会社内 (72)考案者 高島 秀年 神奈川県愛甲郡愛川町中津4022番地 永 田工業株式会社内 (72)考案者 中村 晴夫 神奈川県横浜市戸塚区上矢部町2336番地 三池工業株式会社内 (72)考案者 岩本 恭一 神奈川県横浜市戸塚区上矢部町2336番地 三池工業株式会社内 (72)考案者 渡辺 秀雪 静岡県富士市五味島19ノ1 山川工業株 式会社内 (72)考案者 武井 博幸 神奈川県大和市下鶴間3825番地 大和工 業株式会社 (72)考案者 斉藤 晴夫 神奈川県横浜市港北区樽町三丁目7番60 号 株式会社ヨロズ内 (56)参考文献 実開 平2−11683(JP,U) 実開 昭62−118688(JP,U) 実開 昭63−85387(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】抵抗溶接機のホルダ(6,8) に直接、若しく
    はシャンク(6a,8a)を介して嵌入された電極チップ(9)
    を交換する自動交換装置であって、 前記ホルダ(6,8) 若しくは前記シャンク(6a,8a) に嵌入
    された状態の電極チップ(9) を挿入する挿入口(10)が形
    成される回動可能なスリーブ(19)と、 前記スリーブ(19)の回動方向に所定の抵抗力を付与する
    スリーブ押え(25)と、 前記スリーブ(19)に対して回動自在に設けられ回動手段
    (11)により回動される回動部材(22)と、 前記スリーブ(19)の挿入口(10)の周囲に配設され、前記
    スリーブ(19)に回動自在に保持される軸部(12a) 、前記
    回動部材(22)の空隙(23)に収容される揺動部(12b) 、お
    よび前記軸部(12a) を中心として前記揺動部(12b) が回
    動することにより前記挿入口(10)の中心に対して進退動
    するカム部(12c) とを備え、 前記電極チップ(9) を挟持
    する複数のクランプ爪(12)と、 このクランプ爪(12)が前記電極チップ(9) を挟持する際
    に前記ホルダ(6,8) 若しくはシャンク(6a,8a) の回転を
    阻止する連れ回り防止部材(13)と、 これら挿入口(10)、クランプ爪(12)、および連れ回り防
    止部材(13)が設けられた本体(14)を、前記電極チップ
    (9) の引き抜き方向に移動させる移動手段(15)とを有す
    ることを特徴とする抵抗溶接機用電極チップの自動交換
    装置。
  2. 【請求項2】抵抗溶接機のホルダ(6,8) に直接、若しく
    はシャンク(6a,8a)を介して嵌入された電極チップ(9)
    を交換する自動交換装置であって、 前記電極チップ(9) の軸に直角方向に配設された支軸(3
    7)を中心に開閉動する2つのアーム(38,39) と、 前記2つのアーム(38,39) にそれぞれ設けられ前記ホル
    ダ(6,8) 若しくは前記シャンク(6a,8a) に嵌入された状
    態の一つの同じ電極チップ(9) の首部(9a)に係止する係
    止部(41,41) と、 前記アーム(38,39) を開閉動する駆動源(40)とを有する
    ことを特徴とする抵抗溶接機用電極チップの自動交換装
    置。
  3. 【請求項3】新たな電極チップ(9) を保持する保持部(4
    3)を有し、前記抵抗溶接機のホルダ(6,8) 若しくはシャ
    ンク(6a,8a) に対し相対的に移動し、このホルダ(6,8)
    若しくはシャンク(6a,8a) を近接させることにより新た
    な電極チップ(9) を当該ホルダ(6,8) 若しくはシャンク
    (6a,8a) に嵌入する電極チップ挿入装置(16)を備えたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の抵抗溶接機用電
    極チップの自動交換装置。
JP1990400963U 1990-12-19 1990-12-19 抵抗溶接機用電極チップの自動交換装置 Expired - Lifetime JP2532872Y2 (ja)

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