JP2532012B2 - 六チタン酸アルカリウィスカ― - Google Patents
六チタン酸アルカリウィスカ―Info
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- JP2532012B2 JP2532012B2 JP3293277A JP29327791A JP2532012B2 JP 2532012 B2 JP2532012 B2 JP 2532012B2 JP 3293277 A JP3293277 A JP 3293277A JP 29327791 A JP29327791 A JP 29327791A JP 2532012 B2 JP2532012 B2 JP 2532012B2
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- Japan
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- alkali
- glass
- hexatitanate
- whiskers
- potassium
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合材料の補強材として
利用する。
利用する。
【0002】本発明は六チタン酸カリウムウィスカー、
六チタン酸ナトリウムウィスカー、その他六チタン酸ア
ルカリウィスカー、およびこれらの混合物に関する。
六チタン酸ナトリウムウィスカー、その他六チタン酸ア
ルカリウィスカー、およびこれらの混合物に関する。
【0003】ここでウィスカーとは針状結晶であって、
そのアスペクト比が10以上のものをいう。
そのアスペクト比が10以上のものをいう。
【0004】
【従来の技術】近年、技術の高度化は飛躍的に進行して
新材料としての複合材が種々開発されている。軽くて高
強度、高弾性、耐摩耗性等、配合される補強材も多種多
様化されているなかで、チタン酸アルカリ繊維、特にウ
ィスカー状の繊維が、その物性に着目されつつある。
新材料としての複合材が種々開発されている。軽くて高
強度、高弾性、耐摩耗性等、配合される補強材も多種多
様化されているなかで、チタン酸アルカリ繊維、特にウ
ィスカー状の繊維が、その物性に着目されつつある。
【0005】チタン酸アルカリの中で代表的なものとし
ては、二チタン酸アルカリおよび四チタン酸アルカリ、
六チタン酸アルカリがある。その中で最も化学的に安定
なものは六チタン酸アルカリである。しかし、この六チ
タン酸アルカリの表面をガラス質で覆うものは報告され
ていない。
ては、二チタン酸アルカリおよび四チタン酸アルカリ、
六チタン酸アルカリがある。その中で最も化学的に安定
なものは六チタン酸アルカリである。しかし、この六チ
タン酸アルカリの表面をガラス質で覆うものは報告され
ていない。
【0006】また、耐火性繊維であるアルミナ繊維にガ
ラス質を被覆する技術が提案されている(特公昭56−
36155号公報)。しかし、この技術は繊維長が長
く、またその径も太い繊維についてガラス質を被覆する
ものであるため、その利用範囲は限られていた。
ラス質を被覆する技術が提案されている(特公昭56−
36155号公報)。しかし、この技術は繊維長が長
く、またその径も太い繊維についてガラス質を被覆する
ものであるため、その利用範囲は限られていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来の六チ
タン酸アルカリウィスカーをガラス、陶磁器、釉薬等の
補強材として利用しようとした場合、界面の密着性が弱
く、複合材料の強度が低いものであった。
タン酸アルカリウィスカーをガラス、陶磁器、釉薬等の
補強材として利用しようとした場合、界面の密着性が弱
く、複合材料の強度が低いものであった。
【0008】本発明は、密着性にすぐれた補強材を得る
ことを目的とする。
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス質で表
面が覆われた六チタン酸アルカリウィスカーに特徴があ
る。
面が覆われた六チタン酸アルカリウィスカーに特徴があ
る。
【0010】
【作用】二チタン酸アルカリあるいは四チタン酸アルカ
リのウィスカーを先行して合成し、ついで六チタン酸ア
ルカリとするための余剰のアルカリをガラス形成酸化物
を添加混合することにより、アルカリ含有ガラス相を生
成させ、ウィスカー本体を六チタン酸アルカリにする。
アルカリとガラス形成酸化物は高温で非常に結合しやす
く、ウィスカー表面にまぶされたガラス形成酸化物は加
熱により、アルカリを吸収してウィスカー表面にアルカ
リ含有ガラスとしてコーティングされる。反応式を代表
的なケイ酸の場合で示すと、 (6/4)R2 Ti4O9 +Si O2 →R2 Ti6O13+(1/2)R2 Si2O5 3R2 Ti2O5 +4Si O2 →R2 Ti6O13+2R2 Si2O5 (Rはアルカリ金属) である。
リのウィスカーを先行して合成し、ついで六チタン酸ア
ルカリとするための余剰のアルカリをガラス形成酸化物
を添加混合することにより、アルカリ含有ガラス相を生
成させ、ウィスカー本体を六チタン酸アルカリにする。
アルカリとガラス形成酸化物は高温で非常に結合しやす
く、ウィスカー表面にまぶされたガラス形成酸化物は加
熱により、アルカリを吸収してウィスカー表面にアルカ
リ含有ガラスとしてコーティングされる。反応式を代表
的なケイ酸の場合で示すと、 (6/4)R2 Ti4O9 +Si O2 →R2 Ti6O13+(1/2)R2 Si2O5 3R2 Ti2O5 +4Si O2 →R2 Ti6O13+2R2 Si2O5 (Rはアルカリ金属) である。
【0011】このときの温度はアルカリ含有ガラスが溶
融する温度で、かつ六チタン酸アルカリが溶融しない温
度であり、なるべく高く設定する。実用的には700 〜13
50℃が好ましい。
融する温度で、かつ六チタン酸アルカリが溶融しない温
度であり、なるべく高く設定する。実用的には700 〜13
50℃が好ましい。
【0012】添加混合するガラス形成酸化物とは、代表
的なものとして、ケイ酸、ホウ酸、リン酸等であり、天
然の物質としては、粘土、石英、長石、ホウ砂等があ
る。また工業製品では石英、非晶質シリカ、ガラス屑等
も使える。また添加する時点は焼成途中でもよく、ある
いは一旦炉外に出して混合して、再度焼成してもよい。
エネルギーコストを考慮すれば焼成途中あるいは加熱中
の700 〜1350℃で混合することが効率的である。
的なものとして、ケイ酸、ホウ酸、リン酸等であり、天
然の物質としては、粘土、石英、長石、ホウ砂等があ
る。また工業製品では石英、非晶質シリカ、ガラス屑等
も使える。また添加する時点は焼成途中でもよく、ある
いは一旦炉外に出して混合して、再度焼成してもよい。
エネルギーコストを考慮すれば焼成途中あるいは加熱中
の700 〜1350℃で混合することが効率的である。
【0013】この表面がガラス質で覆われた六チタン酸
アルカリウィスカーは、ガラス質等との密着性に優れて
おり、それら物質の補強材としてきわめて有用である。
また、本発明の六チタン酸アルカリウィスカーを焼結さ
せると特異な焼結体を得ることができる。さらに、本来
ウィスカーは補強材に使われるものであるから、ガラス
形成酸化物を混合して成形し、内部に六チタン酸アルカ
リを充填したガラス焼結体を直接製造することも可能で
ある。
アルカリウィスカーは、ガラス質等との密着性に優れて
おり、それら物質の補強材としてきわめて有用である。
また、本発明の六チタン酸アルカリウィスカーを焼結さ
せると特異な焼結体を得ることができる。さらに、本来
ウィスカーは補強材に使われるものであるから、ガラス
形成酸化物を混合して成形し、内部に六チタン酸アルカ
リを充填したガラス焼結体を直接製造することも可能で
ある。
【0014】
実施例(1) 粉末状に焼成して得られた長さ80μmの二チタン酸カリ
ウムあるいは四チタン酸カリウムのウィスカーと石英粉
末あるいは酸化ホウ素を常温でヘンシェルミキサーで1
分間混合し、これを1100℃で30分焼成した。その結果を
表1に示す。いずれもウィスカー表面がケイ酸カリウム
ガラスあるいはホウ酸カリウムガラスで覆われた六チタ
ン酸カリウムウィスカーを得た。
ウムあるいは四チタン酸カリウムのウィスカーと石英粉
末あるいは酸化ホウ素を常温でヘンシェルミキサーで1
分間混合し、これを1100℃で30分焼成した。その結果を
表1に示す。いずれもウィスカー表面がケイ酸カリウム
ガラスあるいはホウ酸カリウムガラスで覆われた六チタ
ン酸カリウムウィスカーを得た。
【0015】 図1にこの生成物の顕微鏡観察スケッチを示す。
【0016】実施例(2) 粉末状の四チタン酸カリウムを1100℃、20kg/Hrで焼成
しているロータリーキルンの中程に 4.3kg/Hrの速度で
ガラス屑粉末をチューブで送り、焼成中の四チタン酸カ
リウムに添加し、そのまま1100℃で焼成した。その結果
長さ80μmのケイ酸カリウムガラスで覆われたウィスカ
ーを得た。これをX線回折で結晶を同定したところ六チ
タン酸カリウムであった。
しているロータリーキルンの中程に 4.3kg/Hrの速度で
ガラス屑粉末をチューブで送り、焼成中の四チタン酸カ
リウムに添加し、そのまま1100℃で焼成した。その結果
長さ80μmのケイ酸カリウムガラスで覆われたウィスカ
ーを得た。これをX線回折で結晶を同定したところ六チ
タン酸カリウムであった。
【0017】また、同条件下で、焼成中の四チタン酸カ
リウムに、カオリン粉末を 4.8kg/Hrの速度で送り、ア
ルミケイ酸カリウムガラスで覆われた六チタン酸カリウ
ムウィスカーを得た。
リウムに、カオリン粉末を 4.8kg/Hrの速度で送り、ア
ルミケイ酸カリウムガラスで覆われた六チタン酸カリウ
ムウィスカーを得た。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、ガラス質で表面が
覆われた六チタン酸アルカリウィスカーの構造は、この
形態は新規なものであり、これをこのままの形態でガラ
ス質と調和する各種の機械部材、建築用材、電気材料、
その他物質の補強材として利用すると、これらの物質と
の密着性がよくきわめて有用である。
覆われた六チタン酸アルカリウィスカーの構造は、この
形態は新規なものであり、これをこのままの形態でガラ
ス質と調和する各種の機械部材、建築用材、電気材料、
その他物質の補強材として利用すると、これらの物質と
の密着性がよくきわめて有用である。
【0019】特に、本発明の六チタン酸アルカリウィス
カーは、アルミナ繊維に比べてその繊維長が短く、また
その繊維径が細く繊維も分散しているため、陶磁器、釉
薬等のガラス質材料の補強材として使用するに適してい
る。
カーは、アルミナ繊維に比べてその繊維長が短く、また
その繊維径が細く繊維も分散しているため、陶磁器、釉
薬等のガラス質材料の補強材として使用するに適してい
る。
【図1】本発明実施例六チタン酸アルカリウィスカーの
顕微鏡観察スケッチ。
顕微鏡観察スケッチ。
Claims (1)
- 【請求項1】 ガラス質で表面が覆われた六チタン酸ア
ルカリウィスカー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3293277A JP2532012B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 六チタン酸アルカリウィスカ― |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3293277A JP2532012B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 六チタン酸アルカリウィスカ― |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28652686A Division JPS63139099A (ja) | 1986-12-01 | 1986-12-01 | 六チタン酸アルカリウィスカーの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04367600A JPH04367600A (ja) | 1992-12-18 |
JP2532012B2 true JP2532012B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=17792748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3293277A Expired - Lifetime JP2532012B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 六チタン酸アルカリウィスカ― |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2532012B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5636155A (en) * | 1979-08-31 | 1981-04-09 | Nec Corp | Logical circuit |
-
1991
- 1991-11-08 JP JP3293277A patent/JP2532012B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04367600A (ja) | 1992-12-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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