JP2531270B2 - 厚み振動圧電磁器トランスの製造方法 - Google Patents

厚み振動圧電磁器トランスの製造方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高周波帯で動作可能な圧電トランスの製造
方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、電源小型化のため、スイッチング電源の高周波
化が目ざましく行われている。従来より、このスイッチ
ング電源には、電磁型トランスが用いられており、電源
を小型化するためには、周知の如くスイッチング周波数
の高周波化を図ることが望ましい。ところが、周波数を
高くするほど、電磁型トランスに用いられている磁性材
料のヒステリシス損失、渦電流損失、表皮効果による損
失が急激に増大する欠点を持つ。このため、電磁型トラ
ンスの実用的な周波数帯域の上限はせいぜい500kHzであ
る。
これに対して、圧電トランスは、共振状態で使用さ
れ、一般の電磁型トランスに比べて(1)同一周波数に
おいて、エネルギー密度が高いため小型化がはかれるこ
と、(2)不燃化がはかれること、(3)電磁誘導によ
るノイズが出ないことなど数多くの長所を有している。
第5図に従来の代表的な圧電トランスであるローゼン
タイプに圧電トランスの構造を示す。高電圧を取り出そ
うとする場合、第5図について説明すると、表面に電極
が設けられた圧電板において、81で示す部分は圧電トラ
ンスの低インピーダンスの駆動部分であり、その上下面
に電極83,84が設けられており、この部分は厚み方向に
分極されている(図中の矢印で示す)。また、同様に82
で示す部分は高インピーダンスの発電部分であり、その
端面に電極85が設けられており、発電部分82は圧電極の
長さ方向に分極されている(図中の矢印で示す)。この
圧電トランスの動作は、駆動電極83,84に電圧が印加さ
れると横効果31モードで、電気機械結合係数k31に依っ
て縦振動が励振され、さらに発電部分では、電気機械結
合係数k33に依って、縦効果縦振動モード(33モード)
により、高電圧が取り出される。一方、高電圧を入力
し、低電圧を出力させようとする場合には、縦効果の高
インピーダンス部分を入力側、横効果の低インピーダン
ス部分を出力側とすれば良いことは言うまでもない。他
のタイプの圧電トランスも、いずれもローゼンタイプと
同じ板の伸び振動を利用したものや円板の径拡がり振動
を利用したものであり、適用周波数は最高200kHz程度で
ある。
(発明が解決しようとする課題) 以上の従来例で示したように、圧電トランスの適用周
波数領域は、200kHz以下の低周波帯においてのみであっ
た。また、ローゼンタイプの圧電トランスは、縦効果の
結合係数に比べて著しく小さい、横効果縦振動モードの
結合係数k31を用いざるを得ないため、小さい帯域幅し
か得られないという欠点があった。
(課題を解決するための手段) 本発明は、IMHz以上の高周波帯において低損失で十分
な機能を有する圧電トランスの製造方法を提供するため
になされたものである。本発明の圧電磁器トランスは、
第1図に示す如く、内部多層電極13を有する低インピー
ダンス部分11と、単層(もしくはせいぜい2,3層)の内
部電極13を有する高インピーダンス部分12から構成さ
れ、厚み縦振動モードで動作する。分極方向(図におい
て矢印で示す)は、すべて厚み方向で、隣接する各層の
分極方向は互いに逆向きである。このような内部多層電
極を有する圧電トランスは、積層セラミックキャパシタ
等で用いられている積層セラミック技術(ドクターブレ
ード法)で製造することが可能であり、このような方法
で製造した圧電トランスでは、厚間隔が25μm程度まで
薄く実現することが可能である。従って、2分の1波長
モード(両端自由の基本モード)、あるいは1波長モー
ド(両端自由の2次モード)厚み縦共振を利用したとし
ても、積層セラミック技術を用いて、5MHz〜10MHz帯の
超音周波領域で動作する圧電トランスも実現できる。厚
みたて振動で動作する圧電トランスの出力P(ワット)
は、簡単なエネルギー的考察により、近似的に P∝fr・εs 33・V・k2 t となる。ただし、frは厚みたて共振周波数、εs 33は拘
束誘電率、Vは圧電トランスの体積、k2 tは厚みたて振
動の電気機械結合係数である。従って圧電トランスは、
圧電セラミック材料の電気機械結合係数ktが大きいほ
ど、共振周波数frが高いほど、単位体積当たりの出力が
大きくなり、それだけ小型化を図ることができる。
(実施例) 第2図(a),(b)は本発明の圧電トランスの一実
施例の断面図である。第2図に示した四端子型圧電トラ
ンスは2MHz帯厚み縦2次モードを用いており、圧電材料
としてはPbTiO3系圧電材料を用いている。本トランスで
は端子18,19から高い高周波電圧を印加し、端子16,17に
おいて低い高周波電圧が出力される構成となっており、
その幅は3.5mm、長さ4.5mm、板厚は1.98mmで、このうち
高インピーダンス部分12の板厚は約半分の1.08mmであ
る。また高インピーダンス部12、低インピーダンス部11
とも、内部電極と圧電材料が交互に積層された構造とな
っており、隣接層間において分極方向が互いに逆向きに
なるように電気端子16,17より直流高電圧を印加するこ
とによって分極処理が施されている。外部電極15はこの
例では高インピーダンス部12に接続するものと低インピ
ーダンス部11に接続するものはそれぞれ異なる面に形成
されている。しかし、外部電極15が高インピーダンス部
に接続する部分と低インピーダンス部に接続する部分と
が分離しており、同一面に形成されていてもよい。
本圧電トランスの集中定数近似等価回路は第3図のよ
うになる。図において、Cd1、Cd2はそれぞれ入力側、出
力側の制動容量、A1,A2は力係数、m,C,Rmは二次モード
に関する等価質量、等価コンプライアンス、等価機械抵
抗である。本圧電トランスは、第3図に示した等価回路
に基づき、バターワース1次のフィルタとして設計され
た。第4図に、トランスの入出力側に適当な抵抗負荷で
終端したときの動作減衰量特性の実測値を示す。中心周
波数における減衰量は1dB以下であり、3dB比帯域幅は15
%であった。また、電圧伝送に関して、入力側に交流50
Vを印加したところ、安定に出力側に5Vの電圧を得るこ
とができた。
また、本圧電トランスは、駆動周波数を1MHzとして、
基本厚み縦振動モードを利用することも勿論可能であ
る。
次に本発明の製造方法について、第2図に示した圧電
磁器トランスを製造する場合について説明する。まず、
グリーンシートの製造方法を説明する。まず圧電材料と
してPbTiO3系圧電セラミックス粉末、バインダーとして
ポリビニルアルコール、可塑剤としてグリセリン、溶剤
として水を秤量し、撹拌器で混合する。それぞれの量は
セラミックスが約80重量%、バインダー約10重量%、溶
剤は約10重量%であるが、泥漿と呼ばれる混合物の粘度
が5,000センチポアズ程度になるように溶剤が適宜添加
される。次にこの泥漿をスリップキャステイング法によ
り、厚さが約130μmのグリーンシートとする。その
後、熱プレス機で積層圧着するために必要な形状、即ち
プレス金型に適合する大きさにパンチング器により打抜
き切断する。
次に空孔パターンの作成は、これはアクリル系感光性
樹脂(厚さ50μm)を用意し、これは第2図に示す電極
と相似形のパターン用マスクを用いて、露光し、現像す
ることで空孔パターンが得られる。その後、内部電極が
作成されるべき位置に空孔パターンが位置するようにし
て、グリーンシートと空孔パターンを積層し熱圧着す
る。次にこの積層体を500℃10時間、空気中で熱処理し
て脱バインダーを終了する。その後1300℃2時間、焼成
し、所要寸法に切断する。その後、さらに真空中で、溶
融したCu中に、これを浸し、空孔パターンと相似形に形
成された空洞部に金属を注入し、これを引き上げた後、
冷却し外部電極15を焼き付けし、電極端子16と17間、18
と19間に500Vを印加し分極させることで第2図に示した
圧電磁器トランスが得られる。本発明の他の製造方法と
してはカーボン、バインダーと有機溶剤からなるペース
トをスクリーン印刷し、積層、熱プレス、脱バインダー
焼成を行う。その後焼結体中の空洞部にCuを注入し、冷
却した後、所要寸法に切断し、外部電極を形成すること
で同様に圧電磁器トランスが得られる。
これらの方法では焼結体が作成された後、内部電極を
形成するため、酸化され易いAl、Cu等の任意の金属を使
用することのできる利点がある。
(発明の効果) 以上詳述した如く、本発明の製造方法によれば、1MHz
以上の高周波帯に使用することができ、かつ小型で高効
率である圧電トランスを効率的に作製することができ
る。また内部電極としてCuやAlなどを用いることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の厚み振動圧電磁器トランスの斜視図、
第2図(a),(b)は本発明の実施例に基づく圧電磁
器トランスの断面図、第3図は本発明の圧電磁器トラン
スの集中定数近似等価回路図、第4図は本発明の一実施
例における圧電磁器トランスの動作減衰量特性図、第5
図は従来のローゼンタイプ圧電磁器トランスの斜視図を
示す。 図において、11は本発明の圧電トランスの低インピーダ
ンス部分、12は高インピーダンス部分、13は内部電極、
15は外部電極、16,17,18,19は電気端子、81は従来のロ
ーゼンタイプ圧電トランスの低インピーダンス部分、82
は高インピーダンス部分、83,84,85は電極。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の電極層と圧電磁器層が交互に積層さ
    れ、電極を介して隣接する圧電磁器層は互いに逆向きに
    分極されている積層体であって、電極層は一層おきに所
    定の外部電極と接続しており、該外部電極は低インピー
    ダンス部を構成する一対と高インピーダンス部を構成す
    る一対とからなる厚み振動圧電磁器トランスの製造方法
    であって、圧電材料、分散媒、バインダーからなる泥奬
    よりグリーンシートを作製する工程と、前記圧電材料が
    焼結する温度までに飛散または消失する材料を所定形状
    に形成した空孔パターンとを交互に積層する工程と、脱
    バインダーと焼成を行い、所定形状に切断した後、前記
    空孔パターンにより形成された空孔部に導体材料を注入
    する工程と、外部電極を形成し圧電材料を分極する工程
    とを備えたことを特徴とする厚み振動圧電磁器トランス
    の製造方法。
  2. 【請求項2】複数の電極層と圧電磁器層が交互に積層さ
    れ、電極層を介して隣接する圧電磁器層は互いに逆向き
    に分極されている積層体であって、電極層は一層おきに
    所定の外部電極と接続しており、該外部電極は低インピ
    ーダンス部を構成する一対と高インピーダンス部を構成
    する一対とからなる厚み振動圧電磁器トランスの製造方
    法であって、圧電材料、分散媒、バインダーからなる泥
    奬よりグリーンシートを作製する工程と、前記圧電材料
    が焼結する温度までに飛散または消失する材料を印刷法
    によりグリーンシート上に形成する空孔パターン形成工
    程と、前記空孔パターンが形成されたグリーンシートを
    積層する工程と、脱バインダーと焼成を行ない、前記空
    孔パターンにより形成された空孔部に導体材料を注入す
    る工程と、所定形状に切断し、外部電極を形成した後、
    外部電極に電圧を印加し、圧電材料を分極する工程とを
    備えたことを特徴とする厚み振動圧電磁器トランスの製
    造方法。
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