JPH04116167U - 厚み振動圧電磁器トランス - Google Patents

厚み振動圧電磁器トランス

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JPH04116167U
JPH04116167U JP1925791U JP1925791U JPH04116167U JP H04116167 U JPH04116167 U JP H04116167U JP 1925791 U JP1925791 U JP 1925791U JP 1925791 U JP1925791 U JP 1925791U JP H04116167 U JPH04116167 U JP H04116167U
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JP
Japan
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piezoelectric ceramic
internal electrode
piezoelectric
transformer
thickness
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JP1925791U
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Inventor
明夫 岩本
Original Assignee
日本電気株式会社
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層体側端部の応力集中によるクラック発生
や内部電極と圧電磁器層とのハガレを少なくする。 【構成】 本考案に基づく圧電トランスは、第3図に示
す如く、圧電トランスの側端面に露出された内部電極層
13が隣接する内部電極層13と重なり合わない部分が
非常に小さい構造であり、厚み方向に相対向する多層電
極を有する低インピーダンス部分11と、単層もしくは
2〜3層からなる高インピーダンス部12から構成され
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、高周波帯で動作可能な圧電トランス、特に小型化、低ノイズ化が要 求されるオンボード用圧電トランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子装置の電源回路を小型にするために、スイッチング電源には電磁ト ランスが用いられており、スイッチング電源の小型化にはスイッチング周波数の 高周波化が望ましい。しかしながら、スイッチング周波数を高くすると、電磁ト ランスに用いられている磁性材料のヒステリシス損失、渦電流損失や導線の表皮 効果による損失が急激に増大し、トランスの効率が非常に低くなる欠点があった 。このため、電磁トランスの実用的な周波数帯域の上限はせいぜい500kHz であった。
【0003】 これに対して、積層型圧電トランスは、共振状態で使用され、一般の電磁トラ ンスに比べて、(1)同一周波数においてエネルギー密度が高いため小型化が図 れる、(2)不燃化が図れる、(3)電磁誘導によるノイズがでないこと、等数 多くの長所を有している。
【0004】 図5に従来の代表的な積層型圧電トランスの構造を示す。以下、図面に沿って 説明する。低インピーダンス部11、高インピーダンス部12とも、内部電極層 13と圧電磁器層14が交互に積層された構造となっており、隣接層間において 分極方向が逆向きになるように電気端子16,17,18,19より直流電圧を 印加することにより分極処理が施されている。内部電極層13は一層おきに所定 の端子と接続するため、圧電トランスの4つの側端面の内、一つの側端面に内部 電極の幅の長さで露出されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 以上の従来例で示したように積層型圧電トランスは、一層おきに分極方向を逆 向きにするため、隣接する内部電極層が露出される圧電トランスの側端面が別に なる。このため、圧電トランスの側端面まで露出されていない内部電極層の端部 周辺では、厚み縦振動に関して電気的に不活性となり、分極時に分極方向が所定 の方向に定まらず、電界強度は弱くなる。よって、圧電トランスの厚さ方向だけ でなく幅方向などの分極方向のものができてしまい、内部電極層の端部を中心と した応力集中が起こり、クラック、内部電極層と圧電磁器層とのはがれ等が生じ る欠点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、以上の欠点をできるだけ小さくするために、なされたものである。 本考案によれば、複数の内部電極層と圧電磁器層が交互に積層され、内部電極層 を介して隣接する圧電磁器層は互いに逆向きに分解されている積層体であって、 外部電極は低インピーダンス部を構成する一対と高インピーダンス部を構成する 一対とからなる厚み振動圧電磁器トランスにおいて、該圧電磁器トランスの側端 面に露出している前記内部電極層の幅方向(あるいは長さ方向)の長さが、内部 電極の電気的に活性な面積の一辺の長さよりも短いことを特徴とする厚み振動圧 電磁器トランスが得られる。
【0007】
【作用】
本考案は、1MHz以上の高周波において低損失で十分な機能を有する圧電ト ランスを提供するためになされたものである。図1は本考案の圧電磁器トランス であり、図2(a),(b)は図1の断面図、図3は図1の分解斜視図である。 図4は内部電極層付近の拡大断面図である。図に示すように、本考案の圧電磁器 トランスは、厚み方向に分極された圧電磁器層14を多数積層したインピーダン ス部11と,単層もしくはせいぜい2,3層の圧電磁器層14からなる高インピ ーダンス部12で構成されている。ここで低インピーダンス部11の圧電磁器層 は隣接する各層の分極方向が逆になるように配置されている。内部電極層13は 圧電トランスの側端面の一面の中央部に露出されており、所定の外部電極15( a),(b),(c),(d)に接続され、圧電磁器層に対し厚み方向に電界を 印加することが可能となっている。この様な内部電極を有する圧電磁器トランス は、積層セラミックコンデンサや積層圧電アクチュエータ等で用いられている積 層セラミック技術(ドクターブレード法)で作製することが可能であり、この様 な方法で作製した圧電磁器トランスでは層間隔を25μm程度まで薄くすること も可能である。したがって、2分の1波長モード(両端自由の基本モード)ある いは1波長モード(両端自由の2次モード)の厚み縦共振振動を利用するとして も、セラミック技術を用いて、5〜20MHz帯の超高周波領域で動作する圧電 磁器トランスも実現できる。高インピーダンス部12では上下面に位置する内部 電極層13から外部電極15(c)、(d)を取り出し、低インピーダンス部1 1では圧電磁器14の上下面に位置する内部電極層13を一層おきに接続した外 部電極15(a),(b)を取り出す。このように接続した場合、高インピーダ ンス側の電気端子18,19間に厚み縦振動の共振周波数と等しい周波数の高電 圧を印加すると、高インピーダンス部12の圧電逆効果により圧電磁器トランス 全体が機械的に共振し、低インピーダンス部11では圧電効果により入力電圧と 同一周波数の電圧を発生し、電気端子16,17に出力する。その際、入力側と 出力側のインピーダンスの違いにより、出力端子16,17間の電圧は入力端子 18,19間の電圧よりも低くなる。逆に低電圧を高電圧に変換する場合は、電 気端子16,17間に低電圧を印加すれば電気端子18,19間から高電圧が出 力される。
【0008】 また、低インピーダンス部11と高インピーダンス部12の間に絶縁居板を配 置するか、あるいは低インピーダンス部の下端からは出力端子を取り出さない構 造にすれば入力端子18,19と出力端子16,17を電気的に分離できるため 周辺回路の自由度を増すことができる。
【0009】 厚み縦振動の共振周波数は圧電縦効果による共振周波数の低下を無視すれば次 式で表される。 fr =n・Vt /2t (n=1,2,3・・・) ここに、fr :厚み縦振動の共振周波数 n :モード次数 Vt :厚さ方向の縦波の音速 t :厚み さらに、直方体の振動子においてはK31を介して長さ方向、幅方向の振動も発 生し、その共振周波数はそれぞれ以下のように表される。 fln=n・Vl /2l (n=1,2,3・・・) fwn=n・Vw /2w (n=1,2,3・・・) ここに、fln:長さ縦振動の共振周波数 Vl :長さ方向の縦波の音速 l :長さ fwn:幅縦振動の共振周波数 Vw :幅方向の縦波の音速 w :幅 これら長さ方向、幅方向の振動は、厚み縦振動に対するスプリアス振動となる 。そのため、広帯域の圧電トランスを実施するためには駆動周波数近傍で長さ方 向、幅方向の強い振動が起きないようにする必要がある。
【0010】 図4に示したような従来の積層型圧電トランスは、隣接する内部電極層の露出 される圧電トランスの側端面が別であるため、隣接する内部電極層は重なり合わ ない部分ができ、その周辺は図4に示す如く分極時に分極方向がさまざまな方向 になり、分極時に内部電極層の端部を中心とした応力集中が起こる。さらに、端 部の分極方向の板厚の方向に対して垂直な成分(面方向の成分)、縦効果の電気 機械エネルギー変換により輪郭振動によるスプリアスの大きな原因となる。特に 、内部電極層間の薄い低インピーダンス部側では、長さ方向、幅方向の静的応力 が分極時に発生し、より内部電極層の端部周辺に応力集中を起こさせる原因とな る。これに対し、本考案の圧電磁器トランスでは、前記の不活性な面積を最小限 にしているので、圧電トランス内の分極時における応力集中を少なくする構造と なっている。また、分極方向が厚さ方向に正または負の向きにほぼ揃っているた め、例えば結合係数比kt /k31の値の大きなPbTiO3 系圧電セラミックを 使用することにより、輪郭振動によるスプリアスに実用上十分に抑圧することが 出来る。
【0011】
【実施例】
図1,図2,図3は、それぞれ本考案の圧電トランスの一実施例の斜視図、断 面図、分解斜視図である。図4は、内部電極層付近の拡大断面図図である。図1 ,図2,図3に示した四端子型圧電トランスは2MHz帯厚み縦二次モードを用 いており、圧電材料としてはPbTio3 系圧電材料を用いている。本圧電磁器 トランスでは、内部電極層13の圧電トランス側端面における露出部が、圧電ト ランスの中央部にのみ露出されているため、電気的に不活性な部分が非常に少な く、圧電磁器層14内の電界強度がほとんど一様になり、応力集中も起こらなく なる構造となっている。次に、本考案の製造方法について実施例に基づいて説明 する。まず、圧電材料としてPbTiO3 系圧電セラミック粉末を有機バインダ ーと共に溶媒中に分散しスラリー状とする。これをドクターブレードを用いたキ ャスティング法によって、厚さが約70μmのグリーンシートとする。その後、 熱プレス機で積層圧着するために必要な形状、すなわちプレス金型に適合する大 きさにパンチング機により打ち抜き切断する。次に、前述したグリーンシートに 内部電極層としてPt 、バインダー、有機溶剤からなるPt ペーストをスクリー ン印刷法により印刷する。その後、熱プレス機にてグリーンシートを複数枚積層 圧着し、一体のグリーン積層体とする。このグリーン積層体を所定の形状に切断 し500℃10時間空気中で熱処理して脱バインダーを終了する。その後、12 00℃2時間焼成し外部電極15(a),15(b),15(c),15(d) を焼き付けし図1のような積層体を作製する。内部電極は所定の端面の中央部に 一層おきに露出しており、一層おきに2対2組にまとめられて、それぞれ両端の 4つの外部電極15(a),15(b),15(c),15(d)を介して電気 端子16,17,18,19に接続されている。次に電極端子16と17間、1 8と19間に7kV/mmの直流電圧を印加し分極させる。そして最後に共振周 波数調整のために必要な厚さになるように平行平面研磨を施す。この実施例では 2MHzで圧電トランスを駆動するため、圧電トランスの厚さが2.8mmにな るように平行平面研磨する。
【0012】 試作した圧電磁器トランスの共振周波数は1.7MHz、機械的品質係数Qm 値は550、最大エネルギー変換効率は96%であった。試作した圧電トランス はトランスの降圧機能及び高いエネルギー変換効率を実現していることは明らか である。
【0013】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の構造によると、電気的に不活性な部分が非常に 小さくなるため、内部電極の端部周辺での輪郭振動によるスプリアスを抑し、分 極方向が一様になり応力集中をなくし、積層体内部のクラック発生及び内部電極 と圧電磁器層とのはがれも全くなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す厚み振動圧電磁器トラ
ンスの斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す厚み振動圧電磁器トラ
ンスの断面図である。
【図3】本発明の厚み振動圧電磁器トランスの積層構造
を示す図である。
【図4】内部電極層付近の拡大断面図である。
【図5】従来例を示す図である。
【符号の説明】
11 低インピーダンス部分 12 高インピーダンス部分 13 内部電極層 14 圧電磁器層 15(a),(b),(c),(d) 外部電極 16,17,18,19 電気端子 20 分極方向

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の内部電極層と圧電磁器層が交互に
    積層され、内部電極層を介して隣接する圧電磁器層は互
    いに逆向きに分極されている積層体であって、外部電極
    は低インピーダンス部を構成する一対と高インピーダン
    ス部を構成する一対とからなる厚み振動圧電磁器トラン
    スにおいて、該圧電磁器トランスの側端面に露出してい
    る前記内部電極層の幅方向(あるいは長さ方向)の長さ
    が、内部電極の電気的に活性な面積の一辺の長さよりも
    短いことを特徴とする厚み振動圧電磁器トランス。
JP1925791U 1991-03-28 1991-03-28 厚み振動圧電磁器トランス Pending JPH04116167U (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02237083A (ja) * 1989-03-09 1990-09-19 Hitachi Metals Ltd 積層型圧電素子
JPH0354878A (ja) * 1989-07-24 1991-03-08 Nec Corp 厚み振動圧電磁器トランスの製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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