JP2530872Y2 - テープカートリツジ - Google Patents

テープカートリツジ

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JP2530872Y2
JP2530872Y2 JP9278690U JP9278690U JP2530872Y2 JP 2530872 Y2 JP2530872 Y2 JP 2530872Y2 JP 9278690 U JP9278690 U JP 9278690U JP 9278690 U JP9278690 U JP 9278690U JP 2530872 Y2 JP2530872 Y2 JP 2530872Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばCPUのデータを記録するデータカー
トリツジに適用するのに最適なテープカートリツジであ
つて、特に、カートリツジ内に収納されたテープのエン
ド等を光検出するための光学手段を備えたものに関す
る。
〔考案の概要〕
本考案は、カートリツジ内に収納されたテープのマー
カーを光検出するための合成樹脂で成形された光学手段
を有し、この光学手段の下面に一体成形した圧入脚をカ
ートリツジのベース板に設けた圧入孔に上方から圧入し
て固定したテープカートリツジにおいて、圧入脚の圧入
孔への圧入時に発生する削れ粉が、光学手段の下面とベ
ース板の上面との間に挾み込まれないようにすることに
より、光学手段をベース板上に傾きのないように正確に
固定できるようにしたものである。
〔従来の技術〕
CPUのデータを記録するデータカートリツジとして、
例えば、米国特許第4,571,789号公報が知られている。
この種データカートリツジは、第7図に示すように、
カートリツジ1が下ハーフであるアルミ板等の金属のベ
ース板2上に上ハーフである薄形箱状の上カバー3をね
じ止め等することによつて形成されている。その上カバ
ー3は水平状の上面壁3aと垂直状の前面壁3b、背面壁3c
及び左右両側面壁3dとが透光性を有する合成樹脂によつ
て一体に成形されたものである。そしてベース板2上に
は左右一対のテープリール4a、4bが回転自在に枢支さ
れ、これら両テープリール4a、4bにテープである磁気テ
ープ5が巻回されている。この磁気テープ5はベース板
2に取付けられた左右一対のテープガイド6a、6bによつ
てガイドされて前面壁3bの後方側に沿つて掛け渡されて
いる。またベース板2上の前方側ほぼ中央部と後方側ほ
ぼ左右両端部とにベルト駆動ローラ7と左右一対のベル
ト案内ローラ8a、8bとが回転自在に枢支されている。そ
して、これらベルト駆動ローラ7と両ベルト案内ローラ
8a、8bとの間に弾性を有するベルト9が強いテンシヨン
でほぼT形状に巻き掛けられている。このベルト9の一
部は両テープリール4a、4bに巻回されている磁気テープ
5の一対のテープ巻装部5a、5bの外周に圧接している。
そして、第8図〜第11図に示すように、磁気テープ5
のテープトツプやテープエンドに設けられている被検出
孔であるマーカー10を光検出するための光学手段11が一
方のテープリール4aに巻装されたテープ巻装部5aとその
前方の上カバー3の前面壁3bに沿つて掛け渡されている
磁気テープ5との間の隙間に取付けられている。
そして、ここに示した光学手段11はプリズムタイプで
あり、アクリル樹脂等の透明な合成樹脂で成形されたも
のであつて、下面11aに対して45°に傾斜された光反射
面11bを有するプリズム11cが中央部に一体成形され、下
面11aの両端部には一対の圧入脚11dが垂直状に一体成形
され、プリズム11cの両側には3つのピン受け11eが一体
成形されている。
そして、ベース板2に光透過用窓孔12と、その両側に
接続された一対の圧入孔13とを形成し、光学手段11の一
対の圧入脚11dを一対の圧入孔13内に上方から圧入し
て、光学手段11をベース板2の上面2a上に固定してい
る。なおこの際、光学手段11の下面11aをベース板2の
上面2aに密着させて、下面11aで窓孔12を密封し、プリ
ズム11cを窓孔12の真上に位置決めする。そして、上カ
バー3をベース板2上にねじ止め等にて固定した時に、
上カバー3の上面壁3aの下面に一体成形した3つの押え
ピン14を光学手段11の3つのピン受け11e上に上方から
押圧するようにして、光学手段11をベース板2と上カバ
ー3との間に挾み込むようにする。
次に、このデータカートリツジが記録再生装置に装着
されると、第7図に示すように、ベース板2及び上カバ
ー3の前面側の一端部に形成されている切欠部16を開閉
するようにベース板2及び上カバー3間に回動自在に取
付けられた開閉扉17が1点鎖線のように矢印a方向に開
蓋され、記録再生装置側の磁気ヘツド18が切欠部16内に
挿入されて磁気テープ5に接触する。これと同時に、記
録再生装置側の駆動ローラ19が上カバー3に設けられた
開口部20内に挿入されてベルト駆動ローラ7のベルト巻
付面7aの上部に一体成形されている大径ローラ部7bの外
周に圧着される。そして、その駆動ローラ19によつてベ
ルト駆動ローラ7が例えば矢印b方向に回転駆動され
て、ベルト9が矢印c方向に回転駆動されると、このベ
ルト9によつて両テープ巻装部5a、5bを介して両テープ
リール4a、4bが矢印d方向に回転駆動され、磁気テープ
5が矢印e方向に25〜120in/secの比較的速い速度で走
行されて、磁気ヘツド12によつて磁気テープ5の記録、
再生が行われる。
一方、このデイスクカートリツジが記録再生装置に装
着されると、第11図に示すように、発光ダイオード等の
発光素子21が光学手段11のプリズム11cの真下でベース
板2の窓孔12の下部に上向きに配置され、フオトトラン
ジスタ等の受光素子22が光学手段11のプリズム11cの真
正面で上カバー3の前面壁3bの正面に後向きに配置され
る。そして、発光素子21から上向きに垂直に発光された
検出光Pがベース板2の窓孔12を通つて光学手段11のプ
リズム11cに照射され、その検出光Pがプリズム11cの光
反射面11bで90°に反射されて磁気テープ5に水平に照
射される状態となる。
そして、上記の記録、再生中に磁気テープ5がテープ
エンドとなつて、磁気テープ5のマーカー10が光学手段
11のプリズム11cの正面に達した瞬間に、プリズム11cで
反射された検出光Pがそのマーカー10及び上カバー3の
前面壁3bを透過して受光素子22で受光されて、磁気テー
プ5のテープエンドが検出される。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、この種、データカートリツジは、記録再生
装置に装着された際に、ベース板2が磁気ヘツド18に対
する磁気テープ5の高さ基準板となる関係で、ベース板
2としてアルミ板等の金属の平板が使用されている。
従つて、第12図で示すように、アクリル樹脂等の合成
樹脂で成形された光学手段11の圧入脚11dをベース板2
の圧入孔13内に上方から圧入する際に、圧入孔13の上端
のシヤープエツジ13aによつて圧入脚11dが削られて、厚
みが0.1〜0.2mm程度の合成樹脂の削れ粉24が発生する。
しかも、その削れ粉24が圧入脚11dの根元にたまつて、
光学手段11の下面11aとベース板2の上面2aとの間に挾
み込まれてしまう。
この結果、光学手段11がベース板2上に不測に傾いて
取付けられるために、第11図に1点鎖線で示すように、
光学手段11の光反射面11bの角度に狂いが生じて、検出
光Pの反射角度が変化してしまい、磁気テープ5のマー
カー10を検出できなくなる等の不都合が発生する。ま
た、光学手段11の下面11aがベース板2の上面2aの上方
に浮き上つて、窓孔12を下面11aで密封できなくなるた
めに、窓孔12からカートリツジ1内に塵埃等が侵入し、
その塵埃等が磁気テープ5に付着して、記録、再生信号
のドロツプ・アウト等を発生するという問題点があつ
た。
本考案は、光学手段の圧入脚をベース板の圧入孔に圧
入する際に発生する削れ粉が、光学手段の下面とベース
板の上面との間に不測に挾み込まれることを未然に防止
できるようにしたテープカセツトを提供することを目的
としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案のテープカートリ
ツジは、合成樹脂で成形した光学手段の圧入脚をカート
リツジのベース板の圧入孔に圧入する際に発生する削れ
粉を収容するための凹部を、上記光学手段の下面で上記
圧入脚の周囲に形成したものである。
〔作用〕
上記のように構成されたテープカートリツジは、合成
樹脂で成形した光学手段の圧入脚をカートリツジのベー
ス板の圧入孔に圧入する際に発生する削れ粉を、光学手
段の下面で圧入脚の周囲に形成した凹部内に収容でき
る。
〔実施例〕
以下、本考案をデータカートリツジに適用した一実施
例を第1図〜第6図を参照して説明する。なお、第7図
〜第12図に示した従来例と同一構造部には同一の符号を
付して重複説明を省略する。
まず、第3図及び第4図に示すように、アクリル樹脂
等の合成樹脂で成形した光学手段11の下面11aで、一対
の圧入脚11dの周囲に一対の凹部26を形成したものであ
る。なお、第1図及び第2図に示すように、凹部26の深
さHは0.4mm程度で十分である。
従つて、第1図及び第2図に示すように、光学手段11
の一対の圧入脚11dをベース板2の一対の圧入孔13内に
上方から圧入する際に、圧入孔13の上端のシヤープエツ
ジ13aによつて圧入脚11dが削られて、厚みが0.1〜0.2mm
程度の合成樹脂の削れ粉24が発生しても、その削れ粉24
を一対の凹部26内に収容できる。
この結果、光学手段11の下面11aをベース板2の上面2
aに常に確実に密着させるようにして、光学手段11をベ
ース板2上に傾きのない状態に常に正確に固定すること
ができるので、光学手段11の光反射面11bの角度を45°
に正確に設定できて、その光反射面11bによつて反射さ
れる検出光Pによつて磁気テープ5のマーカー10を常に
正確に検出することができる。
また、光学手段11の下面11aをベース板2の上面2aに
常に確実に密着させるようにして、光学手段11の下面で
ベース板2の窓孔12を常に確実に密封できるので、この
窓孔12からカートリツジ1内に塵埃等が不測に侵入して
磁気テープ5に付着し、記録、再生信号のドロツプ・ア
ウト等を発生することを未然に防止できる。
なお、第5図及び第6図は変形例を示したものであつ
て、第5図は光学手段11のプリズム11c部分を空洞11fに
形成し、光反射面11bの背面にアルミ板等のホツトスタ
ンプ27を接着したものである。また、第6図は合成樹脂
で成形したミラー台11hにミラー11iを45°に接着した光
学手段11であり、発光素子21から上カバー3の上面壁3a
を透過して下方に垂直に照射された検出光Pをミラー11
iで90°に反射して、磁気テープ5のマーカー10及び前
面壁3bを透過して受光素子22で受光させるようにしたも
のである。そして、これら第5図及び第6図の光学手段
11の何れにおいても、下面11aで一対の圧入脚11dの周囲
には削れ粉24を収容するための凹部26が形成されてい
る。
以上、本考案の実施例に付き述べたが、本考案は上記
実施例に限定されることなく、本考案の技術的思想に基
づいて、各種の有効な変更が可能である。
〔考案の効果〕
本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。
合成樹脂で成形した光学手段の圧入脚をカートリツジ
のベース板の圧入孔に圧入する際に発生する削れ粉を、
光学手段の下面で圧入脚の周囲に形成した凹部内に収容
できるようにしたので、上記削れ粉が光学手段の下面と
ベース板の上面との間に不測に挾み込まれて、光学手段
が傾いてしまうことを未然に防止できる。従つて、光学
手段をベース板上に傾きのないように正確に固定するこ
とができて、磁気テープのマーカーの光検出を常に正確
に行える。
光学手段の下面とベース板の上面との間に削れ粉が不
測に挾み込まれたために、光学手段の下面がベース板の
上面の上方に浮き上つてしまうことを未然に防止でき
て、光学手段の下面をベース板の上面に常に確実に密着
して取付けることができるので、光学手段の下面でベー
ス板の窓孔を密封する構造のものでは、その窓孔を常に
確実に密封することができて、窓孔からカートリツジ内
に塵埃等が不測に侵入してテープのドロツプ・アウト等
の原因になることを未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本考案の一実施例を示したものであつ
て、第1図は第2図のA−A矢視での要部の断面側面
図、第2図は要部の一部切欠き正面図、第3図は要部の
斜視図、第4図は要部の下面図、第5図及び第6図は変
形例の断面側面図である。 第7図はデータカートリツジの一部切欠き平面図、第8
図は従来例の光学手段の取付けを示す斜視図、第9図は
従来例の光学手段の取付けを示す一部切欠き正面図、第
10図は第9図のB−B矢視での断面平面図、第11図は第
9図のC−C矢視での断面側面図、第12図は第9図のD
−D矢視での断面側面図である。 なお、図面に用いられている符号において、 1……カートリツジ 2……ベース板 3……上カバー 5……磁気テープ(テープ) 10……マーカー 11……光学手段 11a……光学手段の下面 11d……圧入脚 13……圧入孔 24……削れ粉 26……凹部 である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース板と上カバーとによつて構成された
    カートリツジ内にテープを収納させ、上記テープのマー
    カーを光検出するための合成樹脂で成形された光学手段
    を設け、この光学手段の下面に一体成形した圧入脚を上
    記ベース板に設けた圧入孔に上方から圧入させて固定し
    たテープカートリツジにおいて、 上記圧入脚の上記圧入孔への圧入時に発生する削れ粉を
    収容するための凹部を、上記光学手段の下面で上記圧入
    脚の周囲に形成したことを特徴とするテープカートリツ
    ジ。
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