JP2530783B2 - 光学読み取りマ―ク記録布帛およびその製造方法 - Google Patents

光学読み取りマ―ク記録布帛およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、識別マークが光学的に
読み取り可能に記録された布帛、シートおよびその製造
方法に関するものである。
【0002】本発明で言う識別マークに記録する事項と
は、例えば、製造メーカーが付与するメーカーコード、
商品アイテムコード、加工方法、洗濯方法、取扱い方
法、サイズ、色彩、製造年月日等の各種データ、あるい
は、販売店が付与する販売店コード、価格、仕入関係デ
ータ等である。ただし、これら以外でも、各種業態で有
用なその他の情報等であっても何等構わず、上述したも
のに限定されるものではない。
【0003】さらに、該識別マークは、該布帛及び/ま
たは該布帛を接着あるいは粘着あるいは縫い合わせ等に
より取り付けられた衣料、寝具、その他物品の所有者、
持ち主、預かり主等を識別するための情報等に関するも
のであってもよい。
【0004】
【従来の技術】POS (Point Of Sale )システムを中心
とした流通業界では、単品識別表示用バーコードシンボ
ルが広く利用されている。例えば、販売店では該バーコ
ードを読み取ることにより、レジスターへのキー入力を
避け、あるいは販売傾向を迅速に把握するための在庫及
び販売実績管理に利用されている。
【0005】しかしながら、布地あるいは衣料あるいは
寝具等の縫製品に識別バーコードを印刷しようとする場
合には、従来の繊維布では得られる印刷が不明瞭であっ
たり、あるいはコードの印刷(光学)濃度が低く、読み
取り精度及び/または読み取りエラー率が印刷品質に大
きく依存する読み取り装置にとって非常に不都合であっ
た。
【0006】これに対して、実開昭64−13575号
公報では、布地の色彩床となる色彩を有する糸を、光学
読み取り装置により読み取り得る所望のパターンに縫い
つける、あるいは刺繍をすることによって光学読み取り
マークのパターンを構成することが提案されている。し
かしながら、かかる方法では、刺繍糸の繊度によりパタ
ーンエッジの形状が決まるため、該繊度を小さくしなけ
ればならないという問題があり、これを実現するために
は複雑な装置を必要とし、該工程に長時間を要するとい
う問題があり、また、縫い付けあるいは刺繍をすること
は生産性の点においても問題がある。
【0007】また、流通の各段階で、布帛あるいは衣
料、寝具等の縫製品に、製造メーカー、ブランド名、素
材等の品質、価格等を記録したラベルを付加することが
あるが、これとて非常に煩雑な作業を伴うものである。
【0008】更に、一つの業態として、クリーニング
店、クリーニング業界における顧客管理、取扱い代理店
管理等に識別バーコードを付与したラベルを利用すると
いうことが考えられる。その場合、該バーコード付与ラ
ベルを繰り返して使用することができれば、クリーニン
グに出す度に該ラベルを取り付けるという煩雑な作業が
不要となり、非常に有用であると考えられる。
【0009】このように識別バーコード付与ラベルを繰
返し利用することができれば、その他の業種、業態にお
いても有用な使い方は多くあるものと考えられるが、未
だそのような繰り返し利用することができ、しかも読み
取りエラー率の低い識別バーコード付与ラベルはなかっ
たのが現状である。
【0010】ところで、現在、識別バーコードのバーの
色として黒、スペースの色として白が最もよく用いられ
ているが、布帛において耐久性、耐光性、繊維への浸透
性等が優れ、かつ黒を表現する一成分の染料はなく、実
際には青、黄、赤等の染料を混合することによって、黒
が表現されている。すなわち、見掛け上一種類と思える
黒色染料は、実は3〜4種類程度の異なる染料の混合物
である。その一方で、現在普及しているバーコード読み
取り装置は赤から近赤外の波長領域(およそ600nm 〜10
00nm)におけるバーの部分とスペースの部分との光の反
射率の差を検出してバーコードを認識している。
【0011】従って、黒いバーの色を構成する赤や黄の
染料はそれぞれおよそ600 〜760nm及びおよそ570 〜590
nm の波長の光を反射するので、該バーコード読み取り
装置にとってはスペースの部分の白と大した違いはな
く、それらの染料はバーコードには何等の情報を付与し
ていないのも同然であるか、または極めて非効率的にし
か情報を付与していない。
【0012】また、通常、それぞれの染料の分子サイズ
及び/または布帛への親和性は異なるので、染色する際
の繊維内部への拡散性や染色後の堅牢性も異なり、堅牢
性が悪い染料が多ければ、使用中にバーコードを構成す
るバーのエッジが惚けて見た目に汚くなる可能性があ
る。しかも、他の物品及び/または該ラベルを付与して
いる部分の他の部分を汚染する可能性がある。更に、バ
ーコードは通常、上述したように専ら物品を管理するた
めのものであって、ファッションやデザインあるいはロ
ゴマーク等ではないので、あえて目立つ色である黒にす
る必要はない。このように、識別バーコードに黒を用い
なければならない理由はなく、むしろ黒の染料を調合す
る工程によるコスト、それを構成する全ての染料につい
て堅牢性を向上させるための研究・開発に対する努力、
及び感性の観点から見れば、識別バーコードに黒の染料
を用いるのは全くもって不合理きわまりないと言える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる数々
の問題点を解決し、合目的的な着色剤設計はもちろんの
こと、感性をも包含した思想の下で、それぞれの業態に
おいての各種の有用な識別マークを鮮明に印刷すること
ができ、かつ耐久性良く使用でき、また光学読み取り装
置によりほとんどエラーなく正確に読み取ることが可能
な良好な印刷品質を有する光学読み取りマーク記録体、
さらにその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】なお、本発明で言う光学読み取りマークと
は、バーコード、二次元コード、OCR (Optical Charac
ter Recognition )等に記号化されたものであって、そ
れらに応じた任意の読み取り装置によって光学的に読み
取り処理可能なものであれば、規格は特に限定されるも
のではない。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、単繊維繊
度0.0001デニール以上1デニール以下の極細繊維
から主としてなる織物または編み物または不織布よりな
り、かつ識別マークの光学読み取り装置の読み取る波長
の光を吸収し、該波長光を効率良く反射しない実質的に
一成分の染料を用いて光学的に読み取り可能に記録され
た識別マークを有することを特徴とする光学読み取りマ
ーク記録布帛とすることによって達成される。
【0016】なお、ここで言う布帛とは、絹や木綿等の
天然繊維、ポリエステル系やポリアミド系やポリアクリ
ロニトリル系等の合成繊維、セルロース系やタンパク質
系の再生繊維及び半合成繊維等から成る織物、編み物、
不織布等を指す。
【0017】あるいはまた、単繊維繊度0.0001デ
ニール以上1デニール以下のポリエステル極細繊維また
はポリアミド極細繊維の単独、またはそれら繊維の混合
からなる織物または編み物または不織布よりなり、かつ
実質的に一成分の染料を用いて光学的に読み取り可能に
記録した識別マークを有することを特徴とする光学読み
取りマーク記録布帛とすることによって達成することが
できる。
【0018】また、本発明の光学読み取りマーク記録シ
ートの製造方法は、単繊維繊度0.0001デニール以
上1デニール以下の極細繊維から主としてなる織物また
は編み物または不織布に、識別マークの光学読み取り装
置の読み取る波長の光を吸収し、該波長光を効率良く反
射しない実質的に一成分の染料を用いて光学的に読み取
りマークを記録することを特徴とするものである。
【0019】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】本発明の光学読み取りマーク記録布帛にお
いて、該布帛として単繊維繊度が0.0001デニール
以上1デニール以下の極細繊維から主としてなる布帛を
用いた場合、該布帛は表面平滑性に優れており、印刷時
に非常に鮮明な画像が得られるので好ましい。特に、極
細繊維からなり、かつ該極細繊維がポリアミド繊維及び
ポリエステル繊維の2種類の繊維からなり、よく混繊さ
れた状態の布帛は、緻密な表面、ひいては平滑性に優れ
た表面を有するので好ましい。また、布帛表面に高速の
流体流処理(ウォータージェットパンチ)を施し、極細
繊維どうしを開繊及び/または交絡せしめ、表面を緻密
化するのも好ましい方法である。かかる処理により、布
帛の形状安定性も著しく向上する。更に、カレンダー加
工も表面平滑性の向上や繊維の交絡による寸法安定性に
つながるものであり非常に好ましい。
【0021】本発明の光学読み取りマーク記録布帛にお
いて、単繊維繊度0.0001デニール以上1デニール
以下の極細繊維を製造する方法は、特に限定されるもの
ではなく、従来から知られている各種の極細繊維の製造
技術等をそのまま利用することができる。
【0022】また、極細繊維の断面形状は、円形に限ら
れるものではなく、三角、四角、楕円あるいは多角形等
のうち、いずれの形状のものであっても構わない。むし
ろ、偏平率の大きな楕円形状のものや、矩形状断面形状
のもの等は、同一単繊維繊度で比較した場合、表面の平
滑性が向上し、より好ましい形状と言える。
【0023】本発明の光学読み取りマーク記録布帛は、
繊維布からなるものであれば良く、該繊維布は、織物や
編み物や不織布のいずれであっても構わないが、いわゆ
る従来のコピー用紙のような硬くてパリパリとしたもの
ではない。ただし、そのような硬くてパリパリとしたも
のではなく、ある程度ソフトなものであれば、ペーパー
調に仕上げられた織物や編み物や不織布であってもよ
い。
【0024】本発明の光学読み取りマーク記録布帛を織
物や編み物によって構成する場合、経糸、緯糸の構成糸
本数、構成繊維本数及び密度は、本発明の効果を好まし
く得る上で重大なファクターとなる。すなわち、経糸、
緯糸における構成繊維本数の積は単位5,000,00
0本/cm2 以上のものであることが好ましく、また、
経糸、緯糸の織、編み密度の積は1,000本/cm2
以上のものであることが好ましく、特に、かかる数値を
満足することにより、着色剤の織物や編み物への印刷効
率が非常に良好であり、極めて実用的な光学濃度と識別
マークのパターン境界の鮮明さを得ることができるもの
である。
【0025】同様に、不織布においても、非常に緻密で
かつなるべく平坦な表面構造であることが好ましいもの
であり、具体的には、必ずしも限定されるものではない
が、本発明者らの知見によれば、見掛け密度で0.15
g/cm3以上のものが好ましく、これより、例えば、
通常のスパンボンド不織布や短繊維不織布に更にカレン
ダー加工を施したものや、あるいはウォータージェット
パンチを施したものは好適に使用することができるもの
である。なお、特に極端なエンボス加工を施された表面
の凹凸の激しいものは、一般的には本発明には適さない
と言える。なおまた、ここで本発明の言う見掛け密度と
は、次式によって表される値である。
【0026】見掛け密度(g/cm3 )=目付(g/c
2)/厚さ(cm) 上記の如き布帛は、紙に比べて柔軟性に優れたものであ
り、かつ繊維の一本一本が着色されてマークが形成され
ているため、紙では外部からの屈曲作用を受けて折り目
がつくと、その箇所の印刷が剥げやすく、耐久性に乏し
かったが、該布帛では屈曲による印刷品質の悪化は抑制
され、また、たとえ一部の繊維が損傷や脱落等をしたと
しても全体のマーク構成に及ぼす影響は小さく、耐久性
に優れたものとなる。なおまた、当然のことながら、紙
に比べて布帛の方が圧倒的に洗濯等の水に曝される環境
に強いのは言うまでもない。
【0027】次に、本発明の主たる構成である実質的に
一成分の染料を使用することについて詳細に説明する。
【0028】本発明では、識別マークのパターンを形成
するのに染料を用いるのが重要である。この場合、例え
ば、布帛を構成する繊維がポリエステル系繊維であれば
分散染料、ポリアミド系繊維であれば酸性染料あるいは
塩基性染料が好ましく用いられる。ただし、これらに限
定されることなく他のものを用いても構わない。例え
ば、ポリエステル系繊維に酸性基や塩基等の官能基が導
入されている場合、塩基性染料や酸性染料を用いるのも
好ましい。
【0029】従来は識別マークを紙や布帛等に付与する
に当たり、黒系の着色剤が用いられてきた。しかしなが
ら、現在、識別マークの圧倒的大多数を占めるのはバー
コードであり、その光学読み取り装置は、ほとんどのも
のが赤から近赤外の波長領域(およそ600nm 〜1000nm)
の中のどこかの波長におけるバーの部分とスペースの部
分との光の反射率の差を検出してバーコードを認識して
いる。例えば、He-Neガスレーザーを用いた光学読み取
り装置は632.8nmであり、発光ダイオードを用い
たそれでは660nm、あるいは960nm近辺であ
る。従って、黒いバーの色を構成する赤や黄の染料はそ
れぞれおよそ600 〜760nm 及びおよそ570〜590nm の波
長の光を反射するので、該バーコード読み取り装置にと
ってはスペースの部分の白と大した違いはなく、それら
の染料はバーコードには何等の情報を付与していないの
も同然であるか、または極めて非効率的にしか情報を付
与していない。なお、本発明で、赤から近赤外の波長領
域をおよそ600nm 〜1000nmとしているのは、普及してい
るバーコードの光学読み取り装置の光源の波長を意識し
たものであり、一般的に言われる波長領域を指すもので
はない。
【0030】また、通常、それぞれの染料の分子サイズ
及び/または布帛への親和性は異なるので、染色する際
の繊維内部への拡散性や染色後の堅牢性も異なり、堅牢
性が悪い染料が一種類でもあれば、使用中にバーコード
を構成するバーのエッジが惚けて見た目に汚くなる可能
性がある。しかも、他の物品及び/または該ラベルを付
与している部分の他の部分を汚染する可能性がある。更
に、バーコードは通常、上述したように専ら物品を管理
するためのものであって、ファッションやデザインある
いはロゴマーク等ではないので、あえて目立つ色である
黒にする必要はない。
【0031】このような事実に鑑み、また、耐久性のあ
る識別マーク記録体及び生産性等を考慮した結果、本発
明に到達したのである。すなわち、耐久性については紙
に対する極細繊維使いの布帛の優位性について上述し
た。それに加えて、その染料として上記赤から近赤外領
域の波長の光をあまり反射しないものを用いその成分
を実質的に一種類の染料からなるものを用いるものであ
る。これによって、黒の染料を合成する工程に対するコ
ストは低減され、またそれを構成する全ての染料につい
ての堅牢性や他の染料とのマッチング性等の諸性質を向
上させるための研究・開発に対する無駄とも言える多大
な努力は必要なくなり、ただ、一種類の染料のみをコン
トロールする研究・開発を行えば良いようになるのであ
。赤から近赤外の波長領域の光をほとんど反射しない
か、または全く反射しない染料、例えば青系の染料が
ましく用いられる。すなわち、染料としては、識別マー
クの光学読み取り装置の読み取る波長の光を吸収し、該
波長光を効率良く反射しないもの好ましいものであ
る。
【0032】あるいは、バーコードタイプの識別マーク
を読み取る光学読み取り装置が読み取る光の波長におい
て、スペースの部分の光の反射率に対する染料が形成す
るバー像の部分の光の反射率の割合が75%以上であっ
ても好ましい。
【0033】すなわち、染料、光学的に読み取り可能
に記録した識別マークが、下記AとBの関係においてB
/A≦0.25を満足する染料を用いたものであること
も好ましい。
【0034】A:バーコードマーク読み取り装置が読み
取る光の波長においての、バーコードスペースの部分の
光の反射率(%) B:バーコードマーク読み取り装置が読み取る光の波長
においての、染料が形成するバー像の部分の光の反射率
(%) 上記説明においては、現在最も普及している識別マーク
読み取り装置を中心に述べたが、それに限らず、上記読
み取り波長領域とは異なる波長領域で読み取る装置であ
っても、本発明は使用することができる。例えば、上記
とは逆に、およそ450 〜500nm の青の波長領域で読み取
る装置が用いられたとすれば、該波長領域で光を反射し
ない性質を有する染料、例えば赤や黄等の色を示す染料
を用いるのが好ましい。
【0035】本発明で言う光学読み取り識別マークと
は、バーコード、二次元コード、OCR(Optical Charact
er Recognition )等に記号化されたものであって、そ
れらに応じた任意の読み取り装置によって光学的に読み
取り処理可能なものであれば、規格は特に限定されるも
のではないが、現時点での流通業界等を鑑みた場合に、
最も有用性のあるものとしてバーコードタイプのものが
好ましく、また米国で実用化され出した二次元コードタ
イプのものも好ましく用いられ、最終的には人間にも容
易に理解し得るOCR タイプのものも好ましく用いられ
る。
【0036】また、本発明は、原理的には布帛に限ら
ず、ポリマーフィルムや紙等にも好ましく用いることが
できる。
【0037】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明する。
【0038】実施例 まず、0.06デニールの極細ポリエステルフィラメン
ト繊維からなる高密度布帛にウォータージェットパンチ
処理を施した後、カレンダー処理を施して、表面が平滑
かつ緻密な布帛を得た。
【0039】次に、630nm 内外の波長領域で高吸収率を
示す青色の染料を用いて、染色することにより上記布帛
にバーコード像を形成させた。
【0040】以上のようにして得られたバーコード像を
660nm 近辺の波長で読み取る発光ダイオードを用いたバ
ーコード読み取り装置で読み取った結果、再現性良く、
問題なしに良好に正確に読み取ることが可能であった。
また、繰り返し洗濯した結果、エッジの惚け等のバーコ
ード像の劣化は認められず、また、爪で擦っても、摩擦
試験を行なっても該像が劣化することはなかった。更
に、黒で描かれたバーコードに比べて見た目に柔らかく
感じられた。
【0041】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、布帛に光
学読み取り識別マーク等を記録した場合、耐久性が良好
で、光学読み取り装置によりほとんどエラーなく正確に
読み取ることが可能な良好な印刷品質を有する光学読み
取りマーク布帛を提供することができる。
【0042】しかも、本発明は、染料を一成分とするの
で、該染料に対する研究・開発に対する尽力は軽減され
工業的な価値が著しく増大するものである。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単繊維繊度0.0001デニール以上1デ
    ニール以下の極細繊維から主としてなる織物または編み
    物または不織布よりなり、かつ識別マークの光学読み取
    り装置の読み取る波長の光を吸収し、該波長光を効率良
    く反射しない実質的に一成分の染料を用いて光学的に読
    み取り可能に記録された識別マークを有することを特徴
    とする光学読み取りマーク記録布帛。
  2. 【請求項2】単繊維繊度0.0001デニール以上1デ
    ニール以下のポリエステル極細繊維またはポリアミド極
    細繊維の単独、またはそれら繊維の混合からなる織物ま
    たは編み物または不織布よりなり、かつ実質的に一成分
    染料を用いて光学的に読み取り可能に記録した識別マ
    ークを有することを特徴とする光学読み取りマーク記録
    布帛。
  3. 【請求項3】染料が、青系の染料であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の光学読み取りマーク記録布
    帛。
  4. 【請求項4】学的に読み取り可能に記録した識別マー
    クが、下記AとBの関係においてB/A≦0.25を満
    足する染料で記録したものであることを特徴とする請求
    項1または2記載の光学読み取りマーク記録布帛。 A:バーコードマーク読み取り装置が読み取る光の波長
    においての、バーコードスペースの部分の光の反射率
    (%) B:バーコードマーク読み取り装置が読み取る光の波長
    においての、染料が形成するバー像の部分の光の反射率
    (%)
  5. 【請求項5】識別マークが、バーコードタイプに記号化
    されたものであることを特徴とする請求項1、2、3、
    または4記載の光学読み取りマーク記録布帛。
  6. 【請求項6】識別マークが、二次元コードタイプに記号
    化されたものであることを特徴とする請求項1、2、
    3、または4記載の光学読み取りマーク記録布帛。
  7. 【請求項7】単繊維繊度0.0001デニール以上1デ
    ニール以下の極細繊維から主としてなる織物または編み
    物または不織布に、識別マークの光学読み取り装置の読
    み取る波長の光を吸収し、該波長光を効率良く反射しな
    実質的に一成分の染料を用いて光学的に読み取りマー
    クを記録することを特徴とする光学読み取りマーク記録
    シートの製造方法。
  8. 【請求項8】識別マークが有彩色のものであることを特
    徴とする請求項記載の光学読み取りマーク記録シート
    の製造方法。
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JP2808786B2 (ja) * 1990-02-09 1998-10-08 東レ株式会社 不可視識別マークの記録された繊維布帛

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