JP2530760B2 - セラミックポ―トライナ― - Google Patents

セラミックポ―トライナ―

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JP2530760B2
JP2530760B2 JP3092696A JP9269691A JP2530760B2 JP 2530760 B2 JP2530760 B2 JP 2530760B2 JP 3092696 A JP3092696 A JP 3092696A JP 9269691 A JP9269691 A JP 9269691A JP 2530760 B2 JP2530760 B2 JP 2530760B2
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port liner
ceramic
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ceramic port
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尚孝 加藤
要 深尾
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はガソリンエンジン、デ
ィーゼルエンジン等の排気ポートの内面をライニングす
るために用いられるセラミックポートライナーに関する
ものであり、特にその外面から内面に渡り形成される収
縮吸収用の切り込みに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年自動車排ガスによる環境汚染が重要
な社会問題となっており、その防止方法としては自動車
排ガス中の有害物質を触媒により除去する方法が主体と
なっている。この触媒として使用されているPt、Rh等の
貴金属は資源上、コスト上の問題から使用量の削減が課
題となっており、又近年増加傾向にある4バルブエンジ
ンは排ガス温度低下による触媒浄化性能の低下が問題と
なっている。これらの問題を解決する方法の1つとし
て、エンジンの排気ポートの内面をセラミック製のポー
トライナーによってライニングし、その断熱作用により
排ガス温度を上昇させることが従来から提案されてい
る。一般にセラミックポートライナーの装着に付いては
エンジンのシリンダーヘッドを製造する際に、セラミッ
ク製のポートライナーをアルミニウム等の金属によって
同時に鋳ぐるむ方法が取られているが、溶融金属の固化
時の収縮により大きな圧縮応力が加わるため高強度セラ
ミックス材料でも鋳ぐるみ時に部分的に応力が集中する
とセラミックが破壊してしまう問題があった。そこでこ
のような問題を解決するために、本出願人は先の出願
(実開昭63−174552号)でセラミックポートラ
イナー本体壁面に切り込みを形成したセラミックポート
ライナーを提案した。このセラミックポートライナーは
図5に示すように、ポートライナー本体1の外周面の2
個のポート2、2の間の位置に形成される凹部4に臨む
壁面に切り込み5が形成されてなる。図5に示す場合で
は、前記切り込み5はポートライナー本体1の中心線上
に排気口3側の上方の端面からガスの流れ方向に沿って
形成されるが、図4に示すように裏側の端面から切り込
み5を形成してもよく、あるいは図5に示すように凹部
4に臨む壁面の中央部分のみに切り込み5を形成しても
よい。更にまた図8に示すように、切り込み5はポート
ライナー本体1の左右の両側面に形成してもよい。尚、
以上の図5から図8に示すポートライナー本体1はチタ
ン酸アルミニウムを主成分とする低ヤング率のセラミッ
ク材料からなるもので、より詳しくは結晶相としてチタ
ン酸アルミニウムを65%以上含有し、その結晶の平均
粒形が10μm以上であり、ヤング率を50〜2000
Kgf/mm2 、圧縮強度を5〜40Kgf/mm2
気孔率を5〜35%としたものである。このようなチタ
ン酸アルミニウム結晶の各軸方向の熱膨張率は、a、b
軸が正、c軸が負であり、かつその差が非常に大きいた
め焼結体冷却時に結晶粒界や結晶それ自体が、各軸方向
の膨張収縮差に耐えきれず、結晶粒間や結晶粒内に多数
のマイクロクラックを生ずることになる。そして外力に
よってこれらのマイクロクラックの内部空間が接近した
り離間する性質を持つため、鋳ぐるんだ金属材料が収縮
する際に金属材料とともに収縮することができる利点が
ある。したがってこのように構成された本出願人が先の
出願により提案したセラミックポートライナーによれ
ば、エンジンシリンダーヘッドの製造の際にアルミニウ
ム等の金属によって鋳ぐるみ、排気ポートの内面の断熱
性を向上させるために使用されることは勿論のことであ
り、それだけではなく、外周面の壁面に応力解放用の切
り込み5を形成してあるので、鋳ぐるみ時の溶融金属の
凝固収縮によりポートライナー本体1に大きい圧縮力が
作用しても、ポートライナー本体1はこの切り込み5を
利用して撓むことにより応力の集中を避けることがで
き、応力の集中によるクラックの発生を防止することが
できる。特に図4から図9に示したポートライナーにつ
き前述したようにチタン酸アルミニウムを主体とする低
ヤング率の材質を使用した場合には、厚さ5cmのアル
ミニウムにより鋳ぐるんだ場合にもクラックの発生は皆
無であった。しかもこの提案に係るセラミックポートラ
イナーによれば従来のように外周に緩衝用のセラミック
ファイバーを巻いたものとは異なり使用中にポートライ
ナーが脱落するおそれもなく、又、鋳ぐるみ作業も容易
に行えるという優れた利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし以上の本出願人
の提案に係るセラミックポートライナーについても、次
に説明するように更に改良することのできる点があっ
た。すなわち、以上の本出願人の提案に係るセラミック
ポートライナーでは、溶融アルミニウム等によって鋳ぐ
るむ際には、前記切り込み5内への溶融金属の流入を防
止するために、切り込み5内部に低弾性率のセラミック
ファイバー等を埋め込むことが好ましかった。そのよう
にセラミックファイバーを切り込み5内部に埋め込む場
合、その取付に手間がかかり、その手間を省くことはで
きないかという改良余地があった。又、そのようなセラ
ミックファイバーを使用しない場合には、中子砂を使用
することによって、溶融金属が前記ポート2内部に入り
込むことを防止することができる。しかし、そのように
中子砂を用いる場合には中子砂が切り込み5内部に入り
込み、鋳造後中子砂が取り除かれるためセラミックポー
トライナー内面に段差ができてしまい、このような段差
により流路抵抗が大きくなり、これが圧力損失の原因に
なることから、これを解消するという改良余地があっ
た。また、このように中子砂を用いる場合には鋳造後セ
ラミックポートライナーを鋳ぐるんだ金属がセラミック
ポートライナー内表面に露出し、実際にエンジンを駆動
する場合に、その露出部分で熱損失が生じ、セラミック
ポートライナーを装備する効果が少なくなることから、
その点に改善余地があった。更に、中子砂が切り込み5
内部に入り込まないようにするため置き中子を使用する
場合には、置き中子を正確にセットする必要があり溶融
金属で鋳ぐるむ前のセラミックポートライナーに高い寸
法精度が要求されるという生産技術上の困難性があり、
また得られたセラミックポートライナーについても、中
子砂を用いた場合と同様な熱損失が生じ、その対策が必
要であるという改善余地があった。この発明は、以上の
本出願人が先に提案したセラミックポートライナーが有
する改善余地を、簡便にかつ確実に解消することを目的
としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明によれば、外周面に凹部を持つセラミック
ポートライナー本体の壁面に、切り込みを形成したセラ
ミックポートライナーにおいて、前記セラミックポート
ライナー本体外表面側の前記切り込みの開口部が大で、
前記セラミックポートライナー内表面側の前記切り込み
の開口部が小となるように前記切り込みの内壁面が形成
されてなるセラミックポートライナーが提供される。ま
た、この発明によれば前記セラミックポートライナー本
体外表面側の前記切り込みの開口部が2mm以上にさ
れ、前記セラミックポートライナー内表面側の前記切り
込みの開口部が1mm以下に形成されてなるセラミック
ポートライナーが提供される。
【0005】
【作用】従ってこの発明のセラミックポートライナーに
よれば、溶融金属によって鋳ぐるむ際にその凝固収縮に
より発生する応力を、セラミックポートライナー本体壁
面に形成された切り込みにより解放することができ、し
かもその切り込みのポートライナー本体外表面側開口部
の幅を大きくしたことにより、切り込み内に溶融金属が
入り込み易くなり、鋳造後にこの切り込み部分のポート
ライナー内側面に形成される段差を小さくすることがで
きる。一方、ポートライナー本体内表面側の切り込み開
口部の幅を狭くしたことにより、ポートライナー本体内
側に溶融金属が流入することはなく、また、中子砂を用
いた場合でも開口部から中子砂が流出することはなく、
切り込み内に中子砂が入らなくなる。特に、前記切り込
みのポートライナー本体外表面側開口部を2mm以上好
ましくは3mm以上にしたことにより、切り込み内に溶
融金属が充分に流入し、鋳造後にポートライナー内側面
に形成される段差を小さくすることができる。一方、ポ
ートライナー本体内表面側の前記切り込みの開口部を1
mm以下好ましくは0.5mm以下に形成したことによ
り鋳造後にポートライナー内側に露出する金属の面積を
小さくすることができる。ここで、切り込み内に溶融金
属が入っても、セラミックに比して金属の方が収縮が大
きいため応力の解放に問題はない。
【0006】
【実施例】次にこの発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1はこの発明を実施したセラミックポートライ
ナーを示し、ポートライナー本体11の外周面の2個の
ポート12、12の間の位置に形成される凹部14に臨
む壁面に切り込み15が形成されてなる。この実施例で
は切り込み15はポートライナー本体11の中心線上に
排気口13側の上方の端面からガスの流れ方向に沿って
形成される。図1及び図2に示されるように、前記切り
込み15の内壁面15a、15bはポートライナー本体
11の外側面から内側面に向けて間隔が狭小となるテー
パ面に形成されている。いいかえれば、切り込み15の
ポートライナー本体11の外側面側開口部16と、内側
面側開口部17とは、外側面側開口部16の幅Aが大で
内側面側開口部17の幅Bが小となるように形成されて
いる。更に詳細には図1及び図2に示される実施例で
は、外側面側開口部16の幅Aは2mmとされ、一方内
側面側開口部の幅Bは1mmとされている。従って以上
の実施例のセラミックポートライナーによれば、溶融金
属によって鋳ぐるむ際に、その凝固収縮によって発生す
る応力は切り込み15を利用してポートライナーが撓む
ことによって解放され、局部的な応力集中は生じず、中
子砂を使用した場合、開口部から中子砂が流出すること
もなく、切り込み内に中子砂が入らなくなる。また、そ
の鋳造の際、溶融金属は切り込み15内へ広い開口部1
6から充分に流入し切り込み15内は溶融金属で充填さ
れる。一方狭い開口部17部分では溶融金属には強い表
面張力が働き、溶融金属がポートライナー内側に流入す
ることはない。その結果、得られる鋳造品には、セラミ
ックポートライナー内側の前記開口部17部分で問題と
なる段差が生じることもなく、また、セラミックポート
ライナー内側に露出する金属の面積も極めて小さなもの
となる。尚、この発明のセラミックポートライナーは以
上の実施例に限られるものではなく、例えば切り込み1
5を設ける位置、態様は図5〜図8に示すセラミックポ
ートライナーにおける切り込みの位置、態様のいずれを
も採用することができる。また、前記開口部16、17
それぞれの大きさは用いられる溶融金属の成分等との兼
ね合いで、開口部16については2mm以上好ましくは
3mm以上、開口部17については1mm以下好ましく
は0.5mm以下の範囲で適宜に設定することができ
る。更にこの実施例では切り込みの内壁面をテーパ面と
したが。この発明の切り込みの内壁面は特にテーパ面に
限られるものではなく、図5又は図4の様な凹曲面又は
凸曲面等必要に応じて適宜に形成することができる。
【0007】
【発明の効果】以上のようにこの発明のセラミックポー
トライナーによれば、ポートライナー本来の断熱効果を
充分に発揮することができることは勿論、鋳ぐるみ時の
圧縮による破損を完全に防止できること、使用中の脱離
がないこと、鋳ぐるみを容易に行えること等の利点を有
するほか、特に、溶融金属によって鋳ぐるむ際にポート
ライナー内側への溶融金属の流入を切り込み自体の形状
により防止することができるので、セラミックファイバ
ー等の溶融金属の流入を防止するための手段を用いる必
要がない。また、中子砂を用いる場合に、中子砂が切り
込み内に入り込むことによるポートライナー内側に鋳造
後に生じる段差を充分に小さくすることができ、係る段
差に起因する圧損を低減することができるという優れた
効果がある。更に、ポートライナー内側に露出する金属
の面積を極めて小さくすることができるので、露出金属
に起因する熱損失を最小限に押さえることができるとい
う優れた効果もある。加えて、切り込み内にセラミック
ファイバーを埋め込む場合に必要な手間を省くことがで
きるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の説明図である。
【図2】図1A−A断面図である。
【図3】この発明の他の実施例の説明図である。
【図4】この発明の別の実施例の説明図である。
【図5】本出願人が先の出願で提案したセラミックポー
トライナーの一実施例の説明図である。
【図6】本出願人が先の出願で提案したセラミックポー
トライナーの他の実施例の説明図である。
【図7】本出願人が先の出願で提案したセラミックポー
トライナーの更に他の実施例の説明図である。
【図8】本出願人が先の出願で提案したセラミックポー
トライナーの別の実施例の説明図である。
【符号の説明】
14 凹部 11 セラミックポートライナー本体 15 切り込み 16 開口部 17 開口部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に凹部を持つセラミックポ−トラ
    イナ−本体の壁面に、切り込みを形成したセラミックポ
    −トライナ−において、前記セラミックポートライナー
    本体外表面側の前記切り込みの開口部が大で、前記セラ
    ミックポートライナー内表面側の前記切り込みの開口部
    が小となるように前記切り込みの内壁面が形成されてな
    ることを特徴とするセラミックポートライナー。
  2. 【請求項2】 前記セラミックポートライナー本体外表
    面側の前記切り込みの開口部が2mm以上にされ、前記
    セラミックポートライナー本体内表面側の前記切り込み
    の開口部が1mm以下に形成されてなることを特徴とす
    る請求項1のセラミックポートライナー。
JP3092696A 1991-03-30 1991-03-30 セラミックポ―トライナ― Expired - Lifetime JP2530760B2 (ja)

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JPH04303164A JPH04303164A (ja) 1992-10-27
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Effective date: 19960514