JPH0449159Y2 - - Google Patents
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- JPH0449159Y2 JPH0449159Y2 JP6376787U JP6376787U JPH0449159Y2 JP H0449159 Y2 JPH0449159 Y2 JP H0449159Y2 JP 6376787 U JP6376787 U JP 6376787U JP 6376787 U JP6376787 U JP 6376787U JP H0449159 Y2 JPH0449159 Y2 JP H0449159Y2
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Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案はガソリンエンジン、デイーゼルエンジ
ン等の排気ポートの内面をライニングするために
用いられるセラミツクポートライナーに関するも
のである。
ン等の排気ポートの内面をライニングするために
用いられるセラミツクポートライナーに関するも
のである。
(従来の技術)
近年自動車排ガスによる環境汚染が重要な社会
問題となつており、その防止方法としては自動車
排ガス中の有害物質を触媒により除去する方法が
主体となつている。この触媒として使用されてい
るPt、Rh等の貴金属は資源上、コスト上の問題
から使用量の削減が課題となつており、また近年
増加傾向にある4バルブエンジンは排ガス温度低
下による触媒浄化性能の低下が問題となつてい
る。これらの問題を解決する方法の1つとして、
エンジンの排気ポートの内面をセラミツク製のポ
ートライナーによつてライニングし、その断熱作
用により排ガス温度を上昇させることが従来から
提案されている。一般にセラミツクポートライナ
ーの装着についてはエンジンのシリンダーヘツド
を製造する際に、セラミツク製のポートライナー
をアルミニウム等の金属によつて同時に鋳ぐるむ
方法が取られているが、溶融金属の固化時の収縮
により大きな圧縮応力が加わるため高強度セラミ
ツクス材料でも鋳ぐるみ時に部分的に応力が集中
するとセラミツクが破壊してしまう問題があつ
た。
問題となつており、その防止方法としては自動車
排ガス中の有害物質を触媒により除去する方法が
主体となつている。この触媒として使用されてい
るPt、Rh等の貴金属は資源上、コスト上の問題
から使用量の削減が課題となつており、また近年
増加傾向にある4バルブエンジンは排ガス温度低
下による触媒浄化性能の低下が問題となつてい
る。これらの問題を解決する方法の1つとして、
エンジンの排気ポートの内面をセラミツク製のポ
ートライナーによつてライニングし、その断熱作
用により排ガス温度を上昇させることが従来から
提案されている。一般にセラミツクポートライナ
ーの装着についてはエンジンのシリンダーヘツド
を製造する際に、セラミツク製のポートライナー
をアルミニウム等の金属によつて同時に鋳ぐるむ
方法が取られているが、溶融金属の固化時の収縮
により大きな圧縮応力が加わるため高強度セラミ
ツクス材料でも鋳ぐるみ時に部分的に応力が集中
するとセラミツクが破壊してしまう問題があつ
た。
そこでこのような問題を解決するために、ポー
トライナーの外表面に石綿、アルミナ等のセラミ
ツクフアイバー層を形成し、その弾力により溶融
金属の固化収縮時の圧縮応力を緩和する方法が提
案されている(例えば、実公昭31−12707号、特
開昭52−121114号公報、特開昭59−175693号公
報)。ところがこのようにセラミツクフアイバー
を緩衝材として介在させたものは、エンジン作動
による高温と振動によりフアイバー層が弾性を失
い、ポートライナーの脱離等の問題を生ずる欠点
がある。またポートライナー自体を高強度材料に
より形成して破壊を防止する試みも数多く提案さ
れているが、4バルブ用エンジンに用いられる2
連式のポートライナーの中央部分のように外表面
が内側にくぼんだ部分では金属とポートライナー
とが剥離し、この部分に極めて大きい応力集中が
生じるためクラツクの発生を完全に防止すること
はできなかつた。
トライナーの外表面に石綿、アルミナ等のセラミ
ツクフアイバー層を形成し、その弾力により溶融
金属の固化収縮時の圧縮応力を緩和する方法が提
案されている(例えば、実公昭31−12707号、特
開昭52−121114号公報、特開昭59−175693号公
報)。ところがこのようにセラミツクフアイバー
を緩衝材として介在させたものは、エンジン作動
による高温と振動によりフアイバー層が弾性を失
い、ポートライナーの脱離等の問題を生ずる欠点
がある。またポートライナー自体を高強度材料に
より形成して破壊を防止する試みも数多く提案さ
れているが、4バルブ用エンジンに用いられる2
連式のポートライナーの中央部分のように外表面
が内側にくぼんだ部分では金属とポートライナー
とが剥離し、この部分に極めて大きい応力集中が
生じるためクラツクの発生を完全に防止すること
はできなかつた。
(考案が解決しようとする問題点)
本考案は上記のような従来の問題点を解決し
て、鋳ぐるみ時に発生する圧縮力によつてクラツ
クを発生することがなく、また使用中にポートラ
イナーの脱離を生ずるおそれもないセラミツクポ
ートライナーを提供することを目的とするもので
ある。
て、鋳ぐるみ時に発生する圧縮力によつてクラツ
クを発生することがなく、また使用中にポートラ
イナーの脱離を生ずるおそれもないセラミツクポ
ートライナーを提供することを目的とするもので
ある。
(問題点を解決するための手段)
本考案は上記の目的を達成するために完成され
たものであつて、セラミツク製のポートライナー
本体の外周を、加熱により非可逆的に膨脹するセ
ラミツクシートにより被覆したことを特徴とする
ものである。
たものであつて、セラミツク製のポートライナー
本体の外周を、加熱により非可逆的に膨脹するセ
ラミツクシートにより被覆したことを特徴とする
ものである。
(実施例)
次に本考案を図示の実施例によつて更に詳細に
説明すると、第1図において1は4バルブエンジ
ン用のポートライナー本体であり、2個のポート
2,2と単一の排気口3とを有するものである。
本実施例のポートライナー本体1はチタン酸アル
ミニウムを主成分とする低ヤング率のセラミツク
材料からなるもので、より詳しくは結晶相として
チタン酸アルミニウムを65%以上含有し、その結
晶の平均粒径が10μm以上であり、ヤング率を50
〜2000Kgf/mm2、圧縮強度を5〜40Kgf/mm2、気
孔率を5〜35%としたものである。このようなチ
タン酸アルミニウム結晶の各軸方向の熱膨脹率
は、a,b軸が正、c軸が負であり、かつその差
が非常に大きいため焼結体冷却時に結晶粒界や結
晶それ自体が、各軸方向の膨脹収縮差に耐えきれ
ず、結晶粒間や結晶粒内に多数のマイクロクラツ
クを生ずることとなる。そして外力によつてこれ
らのマイクロクラツクの内部空間が接近したり離
間する性質を持つため、鋳ぐるんだ金属材料が収
縮する際に金属材料とともに収縮することができ
る利点がある。
説明すると、第1図において1は4バルブエンジ
ン用のポートライナー本体であり、2個のポート
2,2と単一の排気口3とを有するものである。
本実施例のポートライナー本体1はチタン酸アル
ミニウムを主成分とする低ヤング率のセラミツク
材料からなるもので、より詳しくは結晶相として
チタン酸アルミニウムを65%以上含有し、その結
晶の平均粒径が10μm以上であり、ヤング率を50
〜2000Kgf/mm2、圧縮強度を5〜40Kgf/mm2、気
孔率を5〜35%としたものである。このようなチ
タン酸アルミニウム結晶の各軸方向の熱膨脹率
は、a,b軸が正、c軸が負であり、かつその差
が非常に大きいため焼結体冷却時に結晶粒界や結
晶それ自体が、各軸方向の膨脹収縮差に耐えきれ
ず、結晶粒間や結晶粒内に多数のマイクロクラツ
クを生ずることとなる。そして外力によつてこれ
らのマイクロクラツクの内部空間が接近したり離
間する性質を持つため、鋳ぐるんだ金属材料が収
縮する際に金属材料とともに収縮することができ
る利点がある。
本考案においては、このようなポートライナー
本体1の外周面が、加熱により非可逆的に膨脹す
るセラミツクシート4により被覆される。このよ
うな挙動を示すセラミツクシート4としては、蛭
石、バーミキユライト等の加熱膨脹性材料とセラ
ミツクフアイバーと微量の有機バインダーとから
なるものがあり、例えばスリーエム社から「イン
タラムマツト(登録商標)」の商品名で市販され
ているものを用いることができる。このセラミツ
クシートは例えば肉厚3mmのものを700℃まで加
熱すると肉厚5.5mmまで膨脹し、その後200℃まで
冷却しても4.5mm以上の肉厚を維持するのみなら
ず、再度700℃まで昇温、200℃まで冷却のサイク
ルを繰返しても肉厚は4.5〜5.0mmで安定しほとん
ど変化しないという非可逆的な挙動を示す。な
お、図示の例ではセラミツクシート4をポートラ
イナー本体1の外周面全体に被覆したが、2個の
ポート2,2の中間部分のように外周面がくぼん
でいるため弱度が特に低い部分だけに被覆しても
よい。
本体1の外周面が、加熱により非可逆的に膨脹す
るセラミツクシート4により被覆される。このよ
うな挙動を示すセラミツクシート4としては、蛭
石、バーミキユライト等の加熱膨脹性材料とセラ
ミツクフアイバーと微量の有機バインダーとから
なるものがあり、例えばスリーエム社から「イン
タラムマツト(登録商標)」の商品名で市販され
ているものを用いることができる。このセラミツ
クシートは例えば肉厚3mmのものを700℃まで加
熱すると肉厚5.5mmまで膨脹し、その後200℃まで
冷却しても4.5mm以上の肉厚を維持するのみなら
ず、再度700℃まで昇温、200℃まで冷却のサイク
ルを繰返しても肉厚は4.5〜5.0mmで安定しほとん
ど変化しないという非可逆的な挙動を示す。な
お、図示の例ではセラミツクシート4をポートラ
イナー本体1の外周面全体に被覆したが、2個の
ポート2,2の中間部分のように外周面がくぼん
でいるため弱度が特に低い部分だけに被覆しても
よい。
(作用)
このように構成された本考案のセラミツクポー
トライナーは、シリンダーヘツドの製造の際にア
ルミニウム等の金属溶融によつて鋳ぐるめば、ポ
ートライナー本体1の外周に被覆されたセラミツ
クシート4は金属の湯温(アルミニウムの場合に
は約700℃)によつて膨脹するとともにその反作
用によりポートライナー本体1を強固に保持す
る。この結果、鋳ぐるまれたポートライナー本体
1の外周にはセラミツクシート4の膨脹により生
じた緩衝層が形成されることとなり、金属が凝固
する際の収縮力によつてポートライナー本体1が
破損することを防止する。また上記のようにこの
セラミツクシート4はポートライナー本体1を強
固に保持する役割をも演ずるので、鋳ぐるみ用金
属とポートライナー本体1との間が部分的に剥離
して引張応力の応力集中が発生することも防止さ
れる。この応力集中は特にポートライナー本体1
の外周面がくぼんだ部分に発生し易く、クラツク
発生の主原因となるのであるが、本考案において
は膨脹の反作用としての保持力によりポートライ
ナー本体1が強く保持されるので、この応力集中
によるクラツク発生が防止される。しかも本考案
のものは、セラミツクシート4の非可逆的な膨脹
によつて形成された緩衝層が極めて安定してお
り、従来のように使用中のエンジンの高温と振動
等により弾力性を失うこともないので、ポートラ
イナー本体1が脱落するおそれもない。更にまた
本考案によれば、ポートライナー本体1の外周に
断熱性に優れた層が形成されるので、排ガスの温
度降下防止に極めて有効である。
トライナーは、シリンダーヘツドの製造の際にア
ルミニウム等の金属溶融によつて鋳ぐるめば、ポ
ートライナー本体1の外周に被覆されたセラミツ
クシート4は金属の湯温(アルミニウムの場合に
は約700℃)によつて膨脹するとともにその反作
用によりポートライナー本体1を強固に保持す
る。この結果、鋳ぐるまれたポートライナー本体
1の外周にはセラミツクシート4の膨脹により生
じた緩衝層が形成されることとなり、金属が凝固
する際の収縮力によつてポートライナー本体1が
破損することを防止する。また上記のようにこの
セラミツクシート4はポートライナー本体1を強
固に保持する役割をも演ずるので、鋳ぐるみ用金
属とポートライナー本体1との間が部分的に剥離
して引張応力の応力集中が発生することも防止さ
れる。この応力集中は特にポートライナー本体1
の外周面がくぼんだ部分に発生し易く、クラツク
発生の主原因となるのであるが、本考案において
は膨脹の反作用としての保持力によりポートライ
ナー本体1が強く保持されるので、この応力集中
によるクラツク発生が防止される。しかも本考案
のものは、セラミツクシート4の非可逆的な膨脹
によつて形成された緩衝層が極めて安定してお
り、従来のように使用中のエンジンの高温と振動
等により弾力性を失うこともないので、ポートラ
イナー本体1が脱落するおそれもない。更にまた
本考案によれば、ポートライナー本体1の外周に
断熱性に優れた層が形成されるので、排ガスの温
度降下防止に極めて有効である。
(考案の効果)
本考案は以上の説明からも明らかなように、ポ
ートライナー本来の断熱効果を十分に発揮するこ
とができることは勿論、鋳ぐるみ時の圧縮による
破損を完全に防止できること、使用中の脱離がな
いこと、鋳ぐるみを容易に行えること等の多くの
利点を有するものである。よつて本考案は従来の
問題点を解決したセラミツクポートライナーとし
て、その実用的価値は極めて大である。
ートライナー本来の断熱効果を十分に発揮するこ
とができることは勿論、鋳ぐるみ時の圧縮による
破損を完全に防止できること、使用中の脱離がな
いこと、鋳ぐるみを容易に行えること等の多くの
利点を有するものである。よつて本考案は従来の
問題点を解決したセラミツクポートライナーとし
て、その実用的価値は極めて大である。
図面は本考案の実施例を示す一部切欠斜視図で
ある。 1……ポートライナー本体、4……セラミツク
シート。
ある。 1……ポートライナー本体、4……セラミツク
シート。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 セラミツク製のポートライナー本体1の外周
を、加熱により非可逆的に膨脹するセラミツク
シート4により被覆したことを特徴するセラミ
ツクポートライナー。 2 セラミツクシート4が、バーミキユライト
と、セラミツクフアイバーと、微量の有機バイ
ンダーとからなるものである実用新案登録請求
の範囲第1項記載のセラミツクポートライナ
ー。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6376787U JPH0449159Y2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | |
DE3851638T DE3851638T2 (de) | 1987-03-24 | 1988-03-23 | Keramische Fütterung für Kanäle. |
EP88302531A EP0285312B1 (en) | 1987-03-24 | 1988-03-23 | Ceramic materials to be insert-cast and ceramic port liners |
EP91200812A EP0437303B1 (en) | 1987-03-24 | 1988-03-23 | Ceramic port liners |
DE3853299T DE3853299T2 (de) | 1987-03-24 | 1988-03-23 | Auskleidungen für Kanäle. |
DE3852513T DE3852513T2 (de) | 1987-03-24 | 1988-03-23 | Zu umgiessendes keramisches Material und keramische Kanalauskleidungen. |
EP91200811A EP0437302B1 (en) | 1987-03-24 | 1988-03-23 | Ceramic port liners |
US07/508,532 US5055435A (en) | 1987-03-24 | 1990-04-12 | Ceramic materials to be insert-cast |
US07/666,621 US5260116A (en) | 1987-03-24 | 1991-03-08 | Ceramicm port liners |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6376787U JPH0449159Y2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63170555U JPS63170555U (ja) | 1988-11-07 |
JPH0449159Y2 true JPH0449159Y2 (ja) | 1992-11-19 |
Family
ID=30899304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6376787U Expired JPH0449159Y2 (ja) | 1987-03-24 | 1987-04-27 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0449159Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-04-27 JP JP6376787U patent/JPH0449159Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63170555U (ja) | 1988-11-07 |
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