JP2530701Y2 - 内燃機関のバルブリフタ - Google Patents

内燃機関のバルブリフタ

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JP2530701Y2
JP2530701Y2 JP1988104695U JP10469588U JP2530701Y2 JP 2530701 Y2 JP2530701 Y2 JP 2530701Y2 JP 1988104695 U JP1988104695 U JP 1988104695U JP 10469588 U JP10469588 U JP 10469588U JP 2530701 Y2 JP2530701 Y2 JP 2530701Y2
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cam
shim
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修一 江崎
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、内燃機関の動弁装置に組込まれるバルブリ
フタに係り、特にカム直動式の動弁装置に用いられるバ
ルブリフタに係る。
[従来の技術] 一般に、カム直動式の動弁装置に於ては、バルブリフ
タは、バルブステムの先端に係合する円筒カップ状のバ
ルブリフタ本体と、前記バルブリフタ本体の頂部に設け
られた円形の有底嵌合孔に嵌合する円板状のシムとを有
し、前記シムにてカムに直接接触するようになってい
る。かかるバルブリフタの構造は実開昭57-76208号公報
又は実開昭63-69704号公報に示されている。
上述の実開昭57-76208号公報に示されたバルブリフタ
に於ては、シムとバルブリフタ本体との間に潤滑油を供
給するためにシムにそれを厚さ方向に貫通する孔が設け
られている。またシムをバルブリフタ本体より取り外す
ために、シムにその厚さ方向に貫通する貫通孔を設ける
ことが本願出願人と同一人の出願人による実願昭62-335
58号にて提案されている。
[考案が解決しようとする課題] バルブリフタに於ては、内燃機関の運転中、円筒カッ
プ状のバルブリフタ本体はカムより及ぼされる力によっ
てシリンダヘッドに設けられたバルブリフタボア内にて
シリンダヘッドに対しその中心軸線の周りに徐々回転
し、またはシムはバルブリフタ本体と共にシリンダヘッ
ドに対しその中心軸線の周りに回転するだけでなく更に
バルブリフタ本体に対してもその中心軸線の周りに徐々
に回転するので、シムに設けられた上記の如き貫通孔は
シム上に郭定される長方形のカム接触領域内外に出入り
し、機関運転時間中の何割かの時間中には該貫通孔はカ
ム接触領域内に位置する。
このようにシムに設けられた貫通孔がカム接触領域内
に位置するときには、シムとカムとの実質的接触面積が
貫通孔の部分だけ低減することになるので、貫通孔がカ
ム接触領域内にあるときにはカムとシムとの接触圧力が
増大する。特にシム上に郭定される長方形のカム接触領
域の外端縁に於てはカムとシムの間の相対的速度が丁度
0になり、この部分では潤滑油による油膜が形成されな
いので、かかるカム接触領域の外端縁をシムの貫通孔が
横切る状態が生ずると、貫通孔によるカムとシムの間の
接触圧力の増大と潤滑油膜の膜切れとが重なり、シムと
カムの摺動面に於ける摩耗が促進され、特にカムに側に
貫通孔のエッジにより大きな摩耗が生ずる虞れがある。
本考案は、上記の問題に鑑み、シムに設けられた貫通
孔がシム上に郭定される長方形のカム接触領域内に位置
するとき、カムとシムとの接触圧力の増大に起因する両
者の摩耗、特にカム側に生ずる摩耗を最少限度に止める
よう改良されたバルブリフタを提供することを目的とし
ている。
[課題を解決するための手段] 上記の目的は、本考案によれば、バルブリフタ本体の
頂部に設けられた円形の有底嵌合孔にカムと摺接する円
板状のシムが嵌合し、前記シムにその厚さ方向に貫通し
て孔が設けられた内燃機関のバルブリフタに於て、前記
孔は前記シム上に郭定される長方形のカム接触領域の縦
中心線上に整合したとき前記カム接触領域の外端縁に実
質的に内接することを特徴とするバルブリフタによって
達成される。
[考案の作用及び効果] シム上に形成される長方形のカム接触領域の中でカム
とシムの間の接触圧力が最大となるのは、カム接触領域
の縦中心線即ちシム上に於けるカムの移動軌跡に沿った
中心線に沿って見てカム接触領域の中心にある位置であ
り、カムとシムの間の接触圧力はこの中心よりその両側
にあるカム接触領域の外端縁へ向けて次第に低下し、カ
ム接触領域の両端部にある外端縁にてカムとシムの間の
接触圧力は最定値となる。
そこでシムに設けられた貫通孔がカム接触領域内に位
置するとき、該貫通孔によるカムとシムの間の接触面積
の減少に基づく接触圧力の増大により両者に生ずる摩耗
の増大を最低限に抑制するには、シムの回転に応じて該
貫通孔が長方形のカム接触領域をその一方の側縁よりカ
ム接触領域内へ侵入し又他方の側縁よりカム接触領域外
へ出て行く間に、カム接触領域を横切る位置をできるだ
けカム接触領域の中心より離れた位置、即ちカム接触領
域の外端縁により近い位置とするのが有利である。
しかし、一方、シムの貫通孔がカム接触領域を横切る
際に該貫通孔がカム接触領域の外端縁より外にはみ出す
ことがあると、カム接触領域の外端縁に沿った潤滑油膜
の膜切れを生ずる部分に貫通孔によってカムとシムの間
の接触圧力が増大する部分が重なり合うことになり、該
重なり部に於てカム及びシムの摺動面、特にカムの摺動
面に貫通孔のエッジによる大きな摩耗が生ずる虞れがあ
る。そこで上記の如く、シムに設けられた貫通孔が該シ
ム上に郭定される長方形のカム接触領域の中心線上に整
合したとき、貫通孔がカム接触領域の外端縁に実質的に
内接するように構成されていると、シムの貫通孔はカム
接触領域を横切るに当って、カムとシムの間に作用する
接触圧力が可及的に小さい部分を通ってカム接触領域を
横切ることができ、しかもその間貫通孔のエッジがカム
接触領域の外端縁に沿った潤滑油膜の膜切れを生ずる領
域を回避して移動することができ、シムの貫通孔がカム
接触領域を横切る際にカムとシムの間の摺動面に於て摩
耗が増大するという問題を最も有効に回避することがで
きる。
[実施例] 以下に添付の図を参照して本考案を実施例について詳
細に説明する。
第1図は本考案による内燃機関のバルブリフタの一つ
の実施例を示している。バルブリフタ本体10はその頂部
12の下底面に設けられた当金14にてバルブステム16の先
端部18と当接している。バルブステム16の先端部18には
リテーナロック20によってばねリテーナ22が取付けられ
ており、ばねリテーナ22と図示されていないシリンダヘ
ッドのばね着座面との間にはバルブスプリングとしての
圧縮コイルばね24が設けられている。
バルブリフタ本体10はバルブステム16の先端面上に載
置された状態にてシリンダヘッド26に設けられたリフタ
ガイドボア28に軸線方向に移動可能に嵌合している。
バルブリフタ本体10の頂部12の上面には円形の有底嵌
合孔30が設けられており、有底嵌合孔30には円板状のシ
ム32が嵌込み式に嵌合している。
シム32は、一方の面32aにて有底嵌合孔30の底面30aに
密接し、他方の面32bにてカム50と係合している。
シム32の外周縁近傍部にはこれの厚さ方向に貫通して
円形の孔34が設けられている。
次に、第2図乃至第6図を参照して、孔34の設置位置
と大きさを求める要領を詳細に説明する。
シム32の半径をr、カム50のカム巾をb、孔34を円形
孔としその面取り部分を含んだ直径をd、孔34のシム中
心からの距離をxとすると、孔34がシム32上に形成され
る長方形のカム接触領域の縦中心線C上に整合したとき
該孔がカム接触領域の外端縁El又はErに内接するように
するためには、下式が成立すればよい。
(2)式からその成立範囲は第3図に示されているよ
うに決まる。
カム50とシム32との接触圧縮σは、一般には半径R1
幅bのカムが半径R2のフォロワ面に荷重Pにて押し当て
られるときの圧力は、Heinrich Hertzの解析より知ら
れる。
にて求められる。
ここで Kd=(1−1/m1 2)×π/E1+(1−1/m2 2)×π/E21,m2:カムとカムフォロア面のポアソン数 E1,E2:カムとカムフォロア面のヤング率 かかるバルブリフタのカムとシムとは一般にそれぞれ
鋳鉄と鋼にて作られるので、m1=m2=10/3である。
(尚、E1、E2はそれぞれE1=17000kgf/mm2、E2=21
000kgf/mm2程度である。)ここでR1=R、1/R2=0と
すると xの変化に対しシムに当接するカムの曲率半径Rとカ
ムとシムの間に作用する荷重Pは一般に第4図に示す如
く変化するので、式(3)によるσの値はxに対し第5
図の一点鎖線にて示す如く変化する。
孔34がカム接触領域内にあると、カムとシムの間の接
触帯域が孔34の中心に近い程孔34による圧力σの増大量
は大きくなるので、孔34による圧力σの変化は孔の位置
に応じて第5図にて実線や破線にて示す如く変化する。
第5図より理解される如く、孔34がカム接触領域内にあ
るときの圧力σの最大値をできるだけ低くするには、x
ができるだけ大きくなるようにするのが好ましい。しか
し前述の如くカム接触領域の外端縁El、Erに於てはカム
とシムの間の相対速度が0になることによって潤滑油膜
の膜切れが生ずるので、孔34は外端縁El、Erを横切らな
い位置に設けられるのが好ましく、従って孔34について
は、それがカム接触領域の縦中心線C上に整合したとき
カム接触領域の外端縁El、Erにほぼ内接するが、幾何学
的な意味で完全には内接せず、外端縁El,Erより僅かに
内側にあってカムとシムの間の相対速度は0とはなら
ず、カムとシムとの間には潤滑油膜が維持されるよう外
端縁El,Erに実質的に内接する。その直径dとバルブリ
フタ本体中心からの距離xが定められるのが好ましい。
尚カムとシムとの間の潤滑油膜は、カムとシムとの間に
極く僅かでも相対速度が維持されれば膜切れを生ずるこ
となく維持されるので、潤滑油膜の切れを回避する前記
の実質的内接のためには、厳格な幾何学的内接より極く
僅かでもずれればよい。
又この場合、第5図に於て実線にて示す如く孔34の中
心に当る部分にて生ずる圧力σの大きさがx=0に於け
るσの最大値σmax以下になるための条件は、式(3)
に於てbをb−dにて置き代えることにより、 d≦b−(P/R)/(1/E1+1/E2)/(σmax/0.591)2
……(4) となる。第4図に示されている通り、一般にP/Rはx
の増大に応じて減少するので、式(4)によるdとxの
関係はxの増大によりdが増大する関係にある。従って
式(2)による条件(第3図)と式(4)による条件と
が同時に成立する範囲として第6図に示す範囲が求ま
り、該範囲内に於けるdの値とそれに対応するxの値が
求まる。かかる陰線領域の限界に沿ったdとxにて孔34
の中心に当る部分に生ずる圧力σは第5図にて実線によ
り示す如く丁度σmaxと等しくなる。孔34による圧力σ
の増大によりσがσmaxを越えないようにするには、x
とdの関係が第6図の陰線領域の内側にあるように定め
られればよい。
上述の如く、孔34の直径と設置位置が定められること
により、カム50とシム32との間に過大な接触応力が作用
することがなく、またシム32とカム50との間の潤滑が良
好に保たれるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による内燃機関のバルブリフタの一つの
実施例を示す縦断面図、第2図は本考案によるバルブリ
フタに用いられるシムの解図的平面図、第3図は孔がカ
ム接触領域内に位置することの成立範囲を示すグラフ、
第4図はカム曲率半径と接触応力との関係を示すグラ
フ、第5図はシムとカムとの接触応力の特性を示すグラ
フ、第6図はシムに孔を設けるに好ましい範囲を示すグ
ラフである。 10……バルブリフタ本体,12……頂部,14……当金,16…
…バルブステム,18……先端部,20……リテーナロック,2
2……ばねリテーナ,24……圧縮コイルばね,26……シリ
ンダヘッド,28……リフタガイトボア,30……有底嵌合
孔,32……シム,34……孔,50……カム

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】バルブリフタ本体の頂部に設けられた円形
    の有底嵌合孔にカムと摺接する円板状のシムが嵌合し、
    前記シムにその厚さ方向に貫通して孔が設けられた内燃
    機関のバルブリフタに於て、前記孔は前記シム上に郭定
    される長方形のカム接触領域の縦中心線上に整合したと
    き前記カム接触領域の外端縁に実質的に内接することを
    特徴とするバルブリフタ。
JP1988104695U 1988-08-08 1988-08-08 内燃機関のバルブリフタ Expired - Lifetime JP2530701Y2 (ja)

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