JP2530389Y2

JP2530389Y2 - ストック用グリップ

Info

Publication number: JP2530389Y2
Application number: JP1993031886U
Authority: JP
Inventors: 彰寿丸山
Original assignee: 内藤貞男
Priority date: 1993-05-21
Filing date: 1993-05-21
Publication date: 1997-03-26
Anticipated expiration: 2007-03-26
Also published as: JPH0683068U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はスキーに使用するストッ
クのポールに装着するストック用グリップに関する。

【０００２】

【従来技術及び課題】一般に、スキーに使用するストッ
クはポールの上端にグリップ及びバンドを装着して構成
する。

【０００３】ところで、このようなストックに装着する
従来のグリップは、樹脂素材、例えば、塩化ビニル樹脂
等により全体を一体成形していたため、次のような難点
があった。

【０００４】第一に、塩化ビニル樹脂を用いたグリップ
は、安価に製作できる利点を有するが、耐寒性に劣るこ
とから寒冷下では硬化し、特に、グリップにおける鍔部
のクッション性を維持できない。

【０００５】第二に、配色が単調にならざるを得ないた
め、趣味性及び多様性を高めることができない。

【０００６】第三に、グリップの長さや形状を変更でき
ないため、長さや形状が異なるグリップをつくるために
は、種類の異なるグリップを別途製作しなければなら
ず、コストアップを招く。

【０００７】本考案はこのような従来技術に存在する課
題を解決したものであり、低コスト性を維持しつつ、機
能及び性能の低下を防止し、商品性の向上を図ることが
できるとともに、趣味性及び多様性を高めることができ
るストック用グリップの提供を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案に係るストック用
グリップ１は、軸方向に分割したグリップ分割体２ｘ、
２ｙを備え、上側の分割体２ｘを塩化ビニル樹脂により
成形し、かつ下側の分割体２ｙをウレタン樹脂により成
形するとともに、分割体２ｘ，２ｙの一方に結合軸部３
を設け、かつ他方に結合軸部３が挿入する軸受孔部４を
設けることにより分割体２ｘ，２ｙを結合して構成した
ことを特徴とする。

【０００９】

【作用】本考案に係るストック用グリップ１によれば、
軸方向に分割した複数のグリップ分割体２ｘ、２ｙの組
合わせにより構成するため、各グリップ分割体２ｘ、２
ｙの色、素材、長さ、形状等をそれぞれ異ならせて成形
できる。特に、上側のグリップ分割体２ｘを塩化ビニル
樹脂により成形したため、低コスト化を図れるととも
に、下側のグリップ分割体２ｙをウレタン樹脂により成
形したため、鍔部の耐寒性を高め、かつ寒冷下において
も鍔部のクッション性（柔軟性）を確保できるなど、低
コスト性を維持しつつ、機能及び性能の低下を防止し、
商品性の向上を図れる。なお、二つのグリップ分割体２
ｘ、２ｙの一方に結合軸部３を設け、他方に結合軸部３
が挿入する軸受孔部４を設ければ、組合わせを容易かつ
堅固に行うことができる。

【００１０】

【実施例】次に、本考案に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。

【００１１】まず、本実施例に係るストック用グリップ
１の構成について、図１〜図４を参照して説明する。

【００１２】本実施例に係るストック用グリップ１は、
図１に示すように軸方向に分割した上下二つのグリップ
分割体２ｘ、２ｙの組合わせにより構成する。

【００１３】上側のグリップ分割体２ｘはグリップ１全
体の２／３程度の長さとなるように、例えば、塩化ビニ
ル樹脂により一体成形し、下端には下方に突出する結合
軸部３を一体に形成する。また、結合軸部３の先端には
大径の抜止部１１を一体に形成するとともに、抜止部１
１の一部には横方向に突出した回止部１２（図３参照）
を一体に形成する。さらにまた、結合軸部３を含むグリ
ップ分割体２ｘの内部には後述するポールが挿入する断
面円形をなす下端開口の装着孔部１３を設ける。一方、
上端面における装着孔部１３の中心位置にはネジ挿通孔
１４を形成するとともに、装着孔部１３の上端位置にお
ける内側面から外側面には後述するバンドの挿入孔１５
を形成する。

【００１４】他方、下側のグリップ分割体２ｙはグリッ
プ１全体の１／３程度の長さとなるように、例えば、ウ
レタン樹脂により一体成形し、外側面には横方向に突出
した鍔部１６を一体に形成する。そして、グリップ分割
体２ｙの内部には結合軸部３が挿入する軸受孔部４を設
ける。また、軸受孔部４の下端内側面には前記抜止部１
１及び回止部１２がそれぞれ嵌合する被抜止部１７及び
被回止部１８を形成する。なお、抜止部１１及び回止部
１２を含む結合軸部３の軸方向長さと、被抜止部１７及
び被回止部１８を含む軸受孔部４の軸方向長さは一致す
る。

【００１５】次に、本実施例に係るストック用グリップ
１のポールへの組付方法について、各図を参照して説明
する。

【００１６】まず、図１に示すグリップ分割体２ｘと２
ｙを用意し、グリップ分割体２ｘの結合軸部３を、グリ
ップ分割体２ｙの軸受孔部４に挿入して一体化する（図
２参照）。これにより、抜止部１１と被抜止部１７、回
止部１２と被回止部１８がそれぞれ嵌合し、容易かつ堅
固に組付けられる。

【００１７】一方、図２に示すように、パイプ状のポー
ル２１の上端開口に閉塞部材２２を挿入固着し、ポール
２１の上端側を装着孔部１３に挿入する。この際、予め
挿入孔１５にはバンド２３を挿入しておき、ポール２１
の上端で当該バンド２３を押付ける。そして、ネジ挿通
孔１４に固定ネジ２４を挿入し、かつネジ込めば、固定
ネジ２４はバンド２３を貫通し、閉塞部材２２に螺着す
る。これにより、ポール２１に対するグリップ１の装着
が完了する。なお、グリップ１を装着したストックＳの
外観を図４に示す。

【００１８】このように構成されるストック用グリップ
１により、各グリップ分割体２ｘ、２ｙは、色、素材、
長さ、形状等をそれぞれ異ならせて成形できる。したが
って、グリップ１の多色化を容易に図れ、趣味性及び多
様性を高めることができる。また、素材として、グリッ
プ分割体２ｘに塩化ビニル樹脂を使用して低コスト化を
図り、他方、グリップ分割体２ｙにウレタン樹脂を使用
して鍔部１６の耐寒性を高めたため、寒冷下においても
鍔部１６のクッション性（柔軟性）を確保できる。した
がって、低コスト性を維持しつつ、機能及び性能の低下
を防止し、商品性の向上を図れる。また、グリップ分割
体２ｘに対してグリップ分割体２ｙを変更すれば、コス
トアップを生ずることなくグリップ１全体の長さ、形状
等を容易に変更できる。なお、図２における仮想線２ｙ
ｅはグリップ分割体２ｙの長さを変更した例を示す。

【００１９】以上、実施例について詳細に説明したが、
本考案はこのような実施例に限定されるもののではな
く、細部の構成、形状、素材等において、本考案の要旨
を逸脱しない範囲で任意に変更できる。

【００２０】

【考案の効果】このように、本考案に係るストック用グ
リップは、軸方向に分割したグリップ分割体を備え、上
側の分割体を塩化ビニル樹脂により成形し、かつ下側の
分割体をウレタン樹脂により成形するとともに、分割体
の一方に結合軸部を設け、かつ他方に結合軸部が挿入す
る軸受孔部を設けることにより分割体を結合して構成し
たため、次のような顕著な効果を奏する。

【００２１】低コスト性を維持しつつ寒冷下におけ
るクッション性（柔軟性）を部分的に高めることができ
るなど、機能及び性能の低下を防上し、商品性の向上を
図ることができる。

【００２２】容易に多色化を図れるため、趣味性及
び多様性を高めることができる。

【００２３】一部のグリップ分割体を変更するのみ
で、グリップの長さや形状を容易に変更でき、コストア
ップを抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るストック用グリップを構成するグ
リップ分割体の縦断面図、

【図２】同ストック用グリップの一部を示す縦断面図、

【図３】図２中Ａ−Ａ線断面図、

【図４】同ストック用グリップの一部を示す外観側面
図、

【符号の説明】

１ストック用グリップ２ｘグリップ分割体２ｙグリップ分割体３結合軸部４軸受孔部

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】軸方向に分割したグリップ分割体を備
え、上側の分割体を塩化ビニル樹脂により成形し、かつ
下側の分割体をウレタン樹脂により成形するとともに、
分割体の一方に結合軸部を設け、かつ他方に結合軸部が
挿入する軸受孔部を設けることにより分割体を結合して
構成したことを特徴とするストック用グリップ。