JP2530136B2 - リニヤ―アクチエ―タ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、中空軸ステッピングモータとリニヤーボー
ルベアリングとの組み合わせた直進アクチエータに関す
るものである。

（従来の技術） 従来、特開昭59−226636号公報や特開昭59−6744号公
報に記載されているように、モータの中空軸内に形成さ
れた雌ねじ部にねじ部材を螺合させ、モータの回転運動
をねじ部材の往復直線運動に変換するものである。モー
タの中空軸の内部に雌ねじを形成する方法はコスト高と
なる。特開昭48−7207号公報に記載されたモータでは、
中空軸の端部にナットを設け、このナットにねじ部材を
螺号させている。しかし、ねじ部材の移動の直進性、耐
久性について問題があるばかりでなく、モータを他の部
材に組み込むことについての考慮は払われていない。ま
た、その都度ナットとねじを特別につくる必要があり、
現在では市販のねじが整ったのに対応できなくなった。

（発明が解決をしようとする課題） 本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、モ
ータ自身と構造体をアクチエータの構造体と兼ねること
を目的として、また、カップリングの交換のみでどの市
販のねじでも取り付けられるようにモータの軸端をねじ
止めできるテーパ形状とした中空モータ軸となし、モー
タの軸方向の両面にフランジ構造の取付面を形成し、こ
れを、フランジ結合できる孔の開いた取付部材に取り付
けるとともに、さらに、リニヤーボールベアリングを取
付部材に一緒に取り付けることにより、最も簡単なリニ
ヤーアクチエータを提供できるものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は、リニヤーアクチエータにおいて、少なくと
も２つの取付孔を有する２個の取付部材を有し、前記取
付孔の一つに軸方向の両面にフランジを有するモータが
該フランジによって取り付けられ、別の取り付け孔には
リニヤーボールベアリングのホールダーが前記モータの
軸と平行に取り付けられており、前記モータは端部をテ
ーパ形状とし先端にねじ部が形成された中空モータ軸を
有し、該テーパ軸とねじ部でカップリングを固定し、該
カップリングの端部にナット部材が取り付けられ、該ナ
ット部材に前記中空モータ軸を貫通するねじ部材を螺号
し、該ねじ部材の一方の軸端と前記リニヤーボールベア
リングのホールダーに支持されるバーの一端部とが連結
部材により連結されていることを特徴とするものであ
る。

（実施例） 第１図は、本発明のリニヤーアクチエータの一実施例
に使用されるステッピングモータの外観図である。モー
タ１は、軸方向の両面にフランジ2,3を有し、モータ軸
４を中空構造としたものである。モータ軸４の一端は、
テーパ形状4aに形成され、その先端部にねじ部4bが形成
されている。

第２図は、取付部材の一実施例の斜視図である。この
実施例では、一対の取付部材5,6はＬ字型に構成され、
下辺の部分は、他の部材への取付部を構成している。モ
ータの取付面には、モータの取付用の孔5a,6aとリニヤ
ーボールベアリングのホールダーの取付用の孔5b,6bが
設けられている。

第３図は、リニヤーボールベアリングのホールダーの
一例の斜視図である。この例では、リニヤーボールベア
リングのホールダー７には、その一方の取付用のフラン
ジが形成されている。もちろん両側に形成されたもので
もよい。

第４図は、本発明のリニヤーアクチエータの一実施例
の組立図である。２個の取付部材5,6の取付孔に、第１
図で説明したモータ１が、そのフランジ2,3に取り付け
られ、第３図で説明したリニヤーボールベァリングのホ
ールダー７が同様の取付部材5,6の別の取付孔に取り付
けられている。モータ１の軸とリニヤーボールベアリン
グのホールダー７とモータの軸とは、取付部材5,6の取
付位置の工作精度により平行に取り付けることが容易で
ある。

第１図で説明したモータ１の中空モータ軸４のテーパ
形状の端部には、カップリング８がねじ部4bを用いて固
定され、カップリング８のフランジ8aに、ナット９のフ
ランジ9aが結合されている。したがって、ナット９は、
モータ１の中空モータ軸と一体的に回転するが、カップ
リング８がテーパ形状の軸に取り付けられることによっ
て、完全な結合と同心が保たれる。ナット９に螺合して
モータ１の中空モータ軸を貫通してねじ部材10が螺合
し、ねじ部材10の他端側は、連結部材11に固定されてい
る。リニヤーボールベアリングのホールダー７には、バ
ー7aが挿入され、その他端側は、同様に連結部材11に固
定され、ねじ部材10とリニヤーボールベアリングのバー
7aが連結されている。

このように、中空モータ軸にねじ部材を貫通させ、中
空モータ軸に取り付けられたナットを回転することによ
りねじ部材を直進運動さてることができる。上述した組
立構造によれば、モータ自身を強度メンバーとして利用
することができ、有利である。また、この実施例では、
取付部材を足付きのような形状としたから、リニヤーア
クチエータを足つき構造として取り付けることができ
る。しかし、取付部材は、必ずしも足つきとする必要は
なく、適宜の形状を採用できる。

（発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ナ
ットを回転させるので、ねじの回転による制約のないリ
ニヤーアクチエータが構成できるとともに、モータ自身
がこのアクチエータを支える主要部材となり、正確、か
つ、シンプルな直進アクチエータを提供できるという効
果がある。

図面の簡単な説明 第１図は、中空軸ステッピングモータの外観図、第２
図は、取付部材の一実施例の斜視図、第３図は、リニヤ
ーボールベアリングのホールダーの一例の斜視図第４図
は本発明のリニヤーアクチエータの一実施例の組立図で
ある。

１……モータ、2,3……フランジ、４……中空モータ
軸、4a……テーパ形状、4b……ねじ部、5,6……取付部
材、７……リニヤーボールベアリングのホールダー、7,
8……カップリング、９……ナット、10……ねじ部材、1
1……連結部材。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも２つの取付穴を有する２個の取
   付部材を有し、前記取付孔の１つに軸方向の両面にフラ
   ンジを有するモータが該フランジによって直接取り付け
   固定され、別の取り付け孔にはリニヤーボールベアリン
   グのホールダーが前記モータの軸と平行に取り付けられ
   ており、前記モータは出力軸端部をテーパ形状とし先端
   にねじ部が形成された中空モータ軸を有し、該テーパ部
   とねじ部でカップリングを固定し、該カップリングの端
   部にナット部材が取り付けられ、該ナット部材に前記中
   空モータ軸を貫通するねじ部材が螺合し、該ねじ部材の
   一方の軸端と前記リニヤーボールベアリングのホールダ
   ーに支持されるバーの一端部とが連結部材により連結さ
   れていることを特徴とするリニヤーアクチエータ。