JP2529642B2 - 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 - Google Patents

2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法

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JP2529642B2 JP5235134A JP23513493A JP2529642B2 JP 2529642 B2 JP2529642 B2 JP 2529642B2 JP 5235134 A JP5235134 A JP 5235134A JP 23513493 A JP23513493 A JP 23513493A JP 2529642 B2 JP2529642 B2 JP 2529642B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ナフタレンおよびアル
キルナフタレンにアルキル基を導入し、高機能性プラス
チックスの原料となる2,6−ジアルキルナフタレン
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその問題点】置換基としてアルキル基を有
するナフタレン類は、高機能性ポリマー材料の原料など
を製造する中間体として重要である。例えば、2,6−
ジアルキルナフタレンは、その側鎖を酸化することによ
り、ポリエステルを製造する上で有用なナフタレン−
2,6−ジカルボン酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸、2,6−ジヒドロキシナフタレンなどを容易に製造
することができる。
【0003】この様なアルキルナフタレンを合成する方
法としては、無水塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、
無水三塩化鉄などのルイス酸を触媒としてアルキル化す
る方法、シリカ・アルミナ、HY−ゼオライト、H−モ
ルデナイトなどの固体酸を触媒とする方法などが知られ
ている。ルイス酸触媒として代表的な無水塩化アルミニ
ウムを用いる反応では、反応は穏和な条件で進行する
が、目的生成物の他に副生成物として高沸点化合物を多
量に生成するほか、生成物中に微量の塩素が残存すると
いう問題点がある。また、反応後の後処理として触媒を
分解するための水洗中和工程が必要となる。しかもこの
際、多量の酸性廃液が発生して、触媒の正使用が不可能
であるなどの環境保全の面からの問題点も多い。
【0004】固体酸を触媒とする方法において、HY−
ゼオライトは、高いナフタレンのアルキル化活性を有す
るが、目的生成物である2,6−ジアルキルナフタレン
の選択率が低く、目的生成物を得るためには、分離精製
が煩雑であるという問題点がある。
【0005】また、HY−ゼオライトの修飾により、
2,6−ジアルキルナフタレンの収率・選択率を向上さ
せる提案もなされている。例えば、バリウムおよび希土
類カチオンで置換する方法(特開昭63−211243
号公報)、或いは脱アルミニウムする方法(特開昭63
−230645号公報、特開平1−245855号公
報)により、収率は向上するが、2,6−ジアルキルナ
フタレンの選択率には大きな変化は認められなかった。
これらの方法により、2,6−ジアルキルナフタレン
効率的に製造するには、煩雑な分離精製工程および副生
成物の再循環使用が必要であり、実用的な方法として
は、問題がある。
【0006】固体酸としてモルデナイト触媒を使用する
ことにより、目的生成物である2,6−ジアルキルナフ
タレン(以下2,6−体ということがある)の選択率を
高める方法も、種々提案されている(特開平1−165
531号公報、特開平2−295936号公報、特開平
4−500808号公報、特開平4−501261号公
報、特開平4−187648号公報)。しかしながら、
これらの方法では、ポリアルキル体の生成を抑制しつ
つ、ジアルキル体の収率を高め且つ2,6−体の選択率
を向上させることに成功するには至っていない。
【0007】また、セリウムを担持したモルデナイト触
媒を使用して、ナフタレン類およびビフェニル類のアル
キル化を行なう方法も、提案されている(特開平4−5
246号公報、特開平4−91430号公報)。しかし
ながら、これらの方法においても、上記のモルデナイト
触媒を使用する場合と同様に、ポリアルキル体の生成を
抑制しつつ、ジアルキル体の収率を高め且つ2,6−体
の選択率を向上させるという所望の効果を十分に達成す
るには至っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ナフタレン
類とアルキル化剤とを反応させて2,6−ジアルキルナ
フタレンを製造するに際し、高反応率を維持しつつ、ポ
リアルキル体の生成を抑制するとともに、2,6−体の
選択率を向上させ得る方法を提供することを主な目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、H−モルデ
ナイトを特定量の酸化セリウムで修飾した触媒を使用す
ることにより、高い触媒活性を維持しつつ、2,6−ジ
アルキルナフタレンの選択率を向上させることに成功し
た。
【0010】すなわち、本発明は、下記の2,6−ジア
ルキルナフタレンの製造方法を提供するものである: ナフタレン類とアルキル化剤とを反応させて2,6−ジ
アルキルナフタレンを製造する方法において、H−モル
デナイト100重量部に対し酸化セリウム換算にて20
〜100重量部に相当するセリウム金属量を担持した触
媒を使用することを特徴とする方法。
【0011】本発明は、使用する原料においては、従来
技術と変わるところはなく、使用する触媒が新規な構成
を有しているので、特に触媒およびその調製方法につい
て詳細に説明する。
【0012】本発明で用いるH−モルデナイトは、細孔
径が約7オングストロームのゼオライトであり、そのS
iO2/Al23比(モル比)は、10〜300の範囲
内にあることが好ましい。この比が10未満の場合に
は、2,6−ジアルキルナフタレンの選択率が低くな
り、且つトリ体、テトラ体などのポリ体の生成率が高ま
る。これに対し、SiO 2 /Al 2 3 比が300を上回
る場合には、その製法上高濃度の酸による長時間の脱A
l処理を必要とするので、モルデナイトの脱Alコスト
が上昇する。
【0013】セリウムによるH−モルデナイトの修飾
は、溶液中に溶解し若しくはコロイド状にしたセリウム
化合物をH−モルデナイトに含浸担持させることによ
り、行なうことができる。使用できるセリウム化合物と
しては、セリウムのエトキシド、メトキシド、エチレン
グリコキシドなどのアルコキシド、硝酸セリウム、酢酸
セリウム、硝酸アンモニウムセリウム、炭酸セリウムな
どの塩および酸化セリウムなどを含むコロイドが挙げら
れ、これらの中では、セリウムテトラエトキシド、硝酸
セリウムなどがより好ましい。
【0014】H−モルデナイトにセリウムを含浸担持さ
せる際に使用する溶媒としては、上記のセリウム化合物
を溶解し得る溶媒であれば、特に限定されない。例え
ば、セリウムテトラエトキシドを使用する場合には、ト
ルエンなどの無極性溶媒、エタノールなどのアルコール
などが選択される。また、硝酸セリウムなどの塩を使用
する場合には、メタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール、ブタノール、シクロヘキサノールなどの1
価アルコール、エチレングリコールなどの多価アルコー
ル、水などが挙げられる。
【0015】H−モルデナイトに対するセリウム含浸時
のセリウム化合物の溶液の濃度は、得に限定されず、通
常1重量%以上当該化合物の溶解限度までとすることが
好ましい。
【0016】上記のセリウム含浸処理を終えたH−モル
デナイトは、常法に従って、乾燥され、450〜600
℃程度の温度で焼成される。
【0017】本発明の触媒においては、セリウムの担持
量をモルデナイト100重量部(以下単に“部”とい
う)に対し、酸化セリウム換算で20〜100部とする
必要がある。セリウムの担持量は、モルデナイト100
部に対し、酸化セリウム換算で20〜70部程度である
ことがより好ましい。セリウム担持量が、少なすぎる場
合には、所望の効果が十分に達成されないのに対し、過
剰となる場合には、アルキル化反応速度が低下する。
【0018】セリウムの担持量は、上記の含浸操作時の
セリウム化合物溶液の濃度、溶液量などにより、制御す
ることができる。
【0019】本発明の触媒は、上記以外の方法でも製造
することができる。例えば、潮解性の硝酸セリウムをセ
リウム源として使用する場合に、硝酸セリウムとゼオラ
イトとを十分に混合し、約100℃で3〜10時間程度
保持して、両者を十分に接触させた後、乾燥し、焼成す
ることによっても、製造することができる。
【0020】上記の様にして得られた触媒においては、
セリウムは、単にモルデナイト外表面の酸点の活性を抑
制するだけではなく、モルデナイト外表面を物理的およ
び/または化学的に被覆することにより、モルデナイト
外表面での非形状選択的反応を抑制するものと推測され
る。
【0021】上記の様にして得られた触媒を使用するナ
フタレン類のアルキル化方法について、以下に説明す
る。但し、反応条件、反応様式などは、特に下記の記載
に限定されるものではない。
【0022】本発明方法で使用するナフタレン類には、
ナフタレンの他にモノアルキルナフタレンが包含され
る。ナフタレンとアルキル化剤との反応により得られた
モノアルキルナフタレンを主体とし、少量のナフタレン
およびジアルキルナフタレンを含む反応混合物またはそ
の留分であっても使用することができる。モノアルキル
ナフタレンとしては、2−メチルナフタレン、2−エチ
ルナフタレン、2−イソプロピルナフタレン、2−(2
−ブチル)ナフタレンなどが挙げられる。アルキル化剤
は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ブテン−2な
どのオレフィン類、エタノール、2−プロパノール、2
−ブタノールなどのアルコール類などから選ばれるが、
オレフィン類の方がより好ましく、プロピレンが特に好
ましい。反応圧力は、常圧から30kg/cm2程度の
範囲とし、反応温度は、150〜350℃程度の範囲と
するのが適当である。
【0023】反応に際してのナフタレン類に対するアル
キル化剤の使用量は、特に限定されるものではないが、
通常前者1モルに対し後者0.1〜20モル程度、より
好ましくは前者1モルに対し後者0.5〜10モル程度
である。
【0024】反応は、通常無溶媒にて行なわれるが、溶
媒の使用を妨げるものではない。適当な溶媒としては、
オクタン、デカン、オクタデカンの様な脂肪族炭化水
素、デカリンの様な脂環族炭化水素などが挙げられる。
【0025】反応様式は、バッチ式および連続式のいず
れであっても良い。連続反応様式を採用する場合には、
攪拌槽方式、固定層方式、流動層方式、スラリー層方
式、移動層方式などのいかなる方式であっても良い。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、ナフタレン類とアルキ
ル化剤とを反応させて2,6−ジアルキルナフタレン
製造するに際し、所望の2,6−体の選択率を高くする
ことができ、分離精製が困難であるか利用価値の低いそ
れ以外の反応生成物(例えばポリ体)の生成を抑制する
という効果が達成される。従って、本発明方法による反
応生成物から目的生成物である2,6−体を分離するに
当っては、2,6−体の純度が高くなり、且つその収率
も高くなる。
【0027】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明の
特徴とするところをより一層明確にする。
【0028】実施例1 水冷還流管を付設した容積300mlの丸底フラスコに
アルキル化触媒であるH−モルデナイト(東ソー(株)
製、SiO 2 /Al 2 3 =128)10g、セリウムエ
トキシド9.3g(H−モルデナイト100gに対し酸
化セリウムとして50gに相当する量)および担持用溶
媒としてトルエン200mlを入れ、湯浴温度100℃
で1時間攪拌した後、担持用溶媒を減圧除去した。次い
で、フラスコ内の残留物を蒸発皿に取り出し、乾燥機で
150℃で2時間乾燥した後、電気炉で550℃で6時
間空気焼成し、セリウム担持触媒を調製した。
【0029】上記で得られた触媒1gとナフタレン2
5.6g(200mmol)とを200ml電磁撹拌式
オートクレーブに装填し、内部を窒素置換した後、25
0℃まで加熱した。温度が一定となった時点で、プロピ
レン10kg/cm2 を導入し、反応中の圧力を一定に
保持した。4時間経過後に反応を終了させ、オートクレ
ーブを冷却した。
【0030】反応液を濾過し、これをガスクロマトグラ
フィーにて分析した。その結果を表1に示す。なお、表
1には、実施例2〜7および比較例1〜2の結果をも併
せて示す。
【0031】実施例2 セリウム化合物として硝酸セリウム六水和物12.6g
(H−モルデナイト100gに対し酸化セリウムとして
50gに相当する量)を使用し且つ担持用溶媒としてエ
タノール200mlを使用する以外は実施例1と同様に
して、セリウム担持触媒を調製し、アルキル化反応を行
なった。
【0032】実施例3 セリウムエトキシド5.6g(H−モルデナイト100
gに対し酸化セリウムとして30gに相当する量)を使
用する以外は実施例1と同様にして、セリウム担持触媒
を調製し、アルキル化反応を行なった。
【0033】実施例4 セリウム化合物として硝酸セリウム六水和物7.6g
(H−モルデナイト100gに対し酸化セリウムとして
30gに相当)を使用し且つ担持用溶媒としてメタノー
ル200mlを使用する以外は実施例1と同様にして、
セリウム担持触媒を調製し、アルキル化反応を行なっ
た。
【0034】実施例5 セリウム化合物として硝酸セリウム六水和物7.6g
(H−モルデナイト100gに対し酸化セリウムとして
30gに相当)を使用し且つ担持用溶媒としてエタノー
ル200mlを使用する以外は実施例1と同様にして、
セリウム担持触媒を調製し、アルキル化反応を行なっ
た。
【0035】実施例6 セリウム化合物として硝酸セリウム六水和物7.6g
(H−モルデナイト100gに対し酸化セリウムとして
30gの相当)を使用し且つ担持用溶媒としてプロパノ
ール200mlを使用する以外は実施例1と同様にし
て、セリウム担持触媒を調製し、アルキル化反応を行な
った。
【0036】実施例7 セリウム化合物として硝酸セリウム六水和物7.6g
(H−モルデナイト100gに対し酸化セリウムとして
30gに相当)を使用し且つ担持用溶媒としてブタノー
ル200mlを使用する以外は実施例1と同様にして、
セリウム担持触媒を調製し、アルキル化反応を行なっ
た。
【0037】比較例1 アルキル化触媒としてH−モルデナイト(東ソー(株)
製、SiO 2 /Al 2 3 =128)1gそのものを使用
する以外は実施例1と同様にして、アルキル化反応を行
なった。
【0038】比較例2 セリウムエトキシド1.9g(H−モルデナイト100
gに対し酸化セリウムとして10gに相当)を使用する
以外は実施例1と同様にして、セリウム担持触媒を調製
し、アルキル化反応を行なった。
【0039】
【表1】
【0040】H−モルデナイトのSiO 2 /Al 2 3
が128である場合の結果を示す表1から、以下の点が
明らかである。
【0041】(1) 2,6−体選択率に関して、H−
モルデナイトに対するセリウム担持量が酸化セリウム換
算でそれぞれ30%および50%である触媒を使用する
実施例では、65.0〜73.0モル%の範囲内にあ
り、54.4〜56.9モル%にとどまっているH−モ
ルデナイトに対するセリウム担持量が酸化セリウム換算
で10%以下である比較例に比して、いずれの場合に
も、優れている。
【0042】(2) 2,6−体収率に関しては、実施
例の方が高い傾向にあるものの、実施例と比較例との間
には、著しい相違は認められない。
【0043】(3) しかしながら、ジ体留分から2,
6−体を分離する際には、2,6−体選択率の向上が極
めて重要であることは、特開平4−91043号の参考
例から明らかである。
【0044】即ち、この公知文献の記載によれば、ジ体
留分中の2,6−体率が44%である場合には、一段の
圧力晶析法により得られる2,6−体結晶の純度は、6
7%であり、2,6−体回収率は、39%でしかない。
これに対し、ジ体留分中の2,6−体率が63%である
場合には、同様の方法により得られる2,6−体結晶の
純度は、97%にも達し、2,6−体回収率は、61%
にも達する。
【0045】(4) 以上を総合すると、本発明の実施
例は、2,6−体収率に関しては、比較例と同等乃至若
干優れている程度であるが、2,6−体選択率において
顕著に優れているので、反応生成物を圧力晶析法に供し
て、2,6−体結晶の回収を行なう場合には、その純度
が極めて高く、且つ回収率も大幅に向上することが明ら
かである。
【0046】(5) また、反応において副生するポリ
体(トリ体、テトラ体など)は、目的生成物であるジ体
成分がさらにアルキル化されたものであって、ジ体の製
造コストを増大させ、仮にこれをリサイクルしても、
2,6−体に効率良く転換させる方法はなく、さらに触
媒の細孔を閉塞させて触媒の活性を低下させ、触媒寿命
を低下させるという問題点を生ずる。
【0047】ポリ体の生成に関しても、実施例において
は0.1〜1.2モル%の範囲内に止まっているのに対
し、比較例においては1.8〜3.4モル%にも達して
いるので、この点にも、本発明方法の大きな利点が認め
られる。
【0048】実施例8 アルキル化触媒としてH−モルデナイト(東ソー(株)
製、SiO 2 /Al 2 3 =203)10gを使用し、且
つ硝酸セリウム7.6g(H−モルデナイト100gに
対し酸化セリウムとして30gに相当)を使用する以外
は実施例1と同様にして、セリウム担持触媒を調製し、
アルキル化反応を行なった。
【0049】表2に本実施例および比較例3の結果を併
せて示す。
【0050】比較例3 アルキル化触媒としてH−モルデナイト(東ソー(株)
製、SiO 2 /Al 2 3 =203)1gそのものを使用
する以外は実施例1と同様にして、アルキル化反応を行
なった。
【0051】
【表2】
【0052】H−モルデナイトのSiO 2 /Al 2 3
が203である場合の結果を示す表2から、以下のこと
が明らかである。
【0053】実施例8は、比較例3に比して、2,6−
体選択率に優れ、且つ2,6−体収率が高く、ポリ体の
生成が抑制されている。従って、本発明は、大きな利点
を有していることが明らかである。
【0054】実施例9 アルキル化触媒としてH−モルデナイト(東ソー(株)
製、SiO 2 /Al 2 3 =23)10gを使用し、且つ
セリウムエトキシド5.6g(H−モルデナイト100
gに対し酸化セリウムとして30gに相当)を使用する
以外は実施例1と同様にして、酸化セリウム担持触媒を
調製し、アルキル化反応を行なった。
【0055】表3に本実施例および比較例4の結果を併
せて示す。
【0056】比較例4 アルキル化触媒としてH−モルデナイト(東ソー(株)
製、SiO 2 /Al 2 3 =23)1gそのものを使用す
る以外は実施例1と同様にして、アルキル化反応を行な
った。
【0057】
【表3】
【0058】H−モルデナイトのSiO 2 /Al 2 3
が23である場合の結果を示す表3から、以下のことが
明らかである。
【0059】即ち、ジ体収率と2,6−体選択率との積
として与えられる2,6−体収率については、実施例9
と比較例4とでは、殆ど変わりがない。しかしながら、
実施例9においては、比較例4に比して、ポリ体の収率
が1/5程度にとどまっており、最終的に得られる2,
6−体結晶の純度および収率が大いに高められるので、
発明方法が大きな利点を有していることが明らかであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花岡 隆昌 茨城県つくば市東1丁目1番地 (72)発明者 窪田 好浩 茨城県つくば市東1丁目1番地 (72)発明者 松本 勝 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 前田 豊広 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 審査官 山本 昌広 (56)参考文献 特開 平4−91043(JP,A) 特開 平4−5246(JP,A) 特開 平2−295936(JP,A) 特開 平5−117168(JP,A) 特開 平5−221888(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナフタレン類とアルキル化剤とを反応さ
    せて2,6−ジアルキルナフタレンを製造する方法にお
    いて、H−モルデナイト100重量部に対し酸化セリウ
    ム換算にて20〜100重量部に相当するセリウム金属
    量を担持した触媒を使用することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】アルキル化剤が、プロピレンである請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 H−モルデナイトのSiO 2 /Al 2 3
    比が10〜300の範囲にある請求項1に記載の方法。
JP5235134A 1993-09-21 1993-09-21 2,6−ジアルキルナフタレンの製造方法 Expired - Lifetime JP2529642B2 (ja)

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