JP2529641Y2 - 直流アーク炉の炉壁電極 - Google Patents
直流アーク炉の炉壁電極Info
- Publication number
- JP2529641Y2 JP2529641Y2 JP1991090805U JP9080591U JP2529641Y2 JP 2529641 Y2 JP2529641 Y2 JP 2529641Y2 JP 1991090805 U JP1991090805 U JP 1991090805U JP 9080591 U JP9080591 U JP 9080591U JP 2529641 Y2 JP2529641 Y2 JP 2529641Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rod
- furnace
- shaped electrode
- electrode
- cooling
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- Expired - Lifetime
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- Discharge Heating (AREA)
- Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
- Furnace Details (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、金属材料の溶解、溶融
金属の精錬等に使用される直流アーク炉の炉壁電極に関
する。
金属の精錬等に使用される直流アーク炉の炉壁電極に関
する。
【０００２】
【従来の技術】精錬用のアーク炉として、炉内に装入し
た溶融金属の上方に配置した電極と、炉底、側壁等の炉
壁に取り付けた電極との間に電流を流し、溶融金属の精
錬を行う直流アーク炉が知られている。この種の直流ア
ーク炉における炉底電極は、炉内にある高温の溶融金属
からの受熱、供給電流が通過するときに発生するジュー
ル発熱等によって、極めて苛酷な使用雰囲気に曝され
る。
た溶融金属の上方に配置した電極と、炉底、側壁等の炉
壁に取り付けた電極との間に電流を流し、溶融金属の精
錬を行う直流アーク炉が知られている。この種の直流ア
ーク炉における炉底電極は、炉内にある高温の溶融金属
からの受熱、供給電流が通過するときに発生するジュー
ル発熱等によって、極めて苛酷な使用雰囲気に曝され
る。
【０００３】そこで、この雰囲気に耐え炉底電極の耐久
性を向上させるため、各種の提案が行われている。たと
えば、特公昭６３−４３６７５号公報の炉壁電極におい
ては、電極が炉壁を貫通して炉外に突出している部分に
おける側面（以下、これを突出部側面という）には冷媒
通路用の冷却スリーブを、端面（以下、これを下端面と
いう）には冷媒通路用の冷却キャップを装着し、この冷
媒通路に水等の冷媒を循環させることにより、電極を強
制冷却することが開示されている。
性を向上させるため、各種の提案が行われている。たと
えば、特公昭６３−４３６７５号公報の炉壁電極におい
ては、電極が炉壁を貫通して炉外に突出している部分に
おける側面（以下、これを突出部側面という）には冷媒
通路用の冷却スリーブを、端面（以下、これを下端面と
いう）には冷媒通路用の冷却キャップを装着し、この冷
媒通路に水等の冷媒を循環させることにより、電極を強
制冷却することが開示されている。
【０００４】
【考案が解決しようとする課題】ところが、冷却スリー
ブは円筒形状であるため棒状電極と冷却スリーブとの間
に隙間が必要であり、電極突出部側面を冷却スリーブに
て冷却しても冷却スリーブと棒状電極表面との間に距離
があるため冷却効果は必ずしも充分ではない。
ブは円筒形状であるため棒状電極と冷却スリーブとの間
に隙間が必要であり、電極突出部側面を冷却スリーブに
て冷却しても冷却スリーブと棒状電極表面との間に距離
があるため冷却効果は必ずしも充分ではない。
【０００５】一方、下端面と冷却キャップとはボルトで
接続されているため密着性は良いが、熱源とは離れてい
るので、やはり冷却効果は充分ではない。
接続されているため密着性は良いが、熱源とは離れてい
るので、やはり冷却効果は充分ではない。
【０００６】そのため、炉内にある高温溶融金属からの
受熱等によって、棒状電極は炉内側より比較的広範囲に
わたって溶融する。従って、溶融した棒状電極周囲の耐
火物の溶損が助長され、電極寿命の飛躍的な向上は望め
ない。
受熱等によって、棒状電極は炉内側より比較的広範囲に
わたって溶融する。従って、溶融した棒状電極周囲の耐
火物の溶損が助長され、電極寿命の飛躍的な向上は望め
ない。
【０００７】そこで、本考案は、棒状電極の冷却を効率
良く行うことにより、棒状電極周囲耐火物の溶損速度を
抑制し耐久性に優れた炉壁電極を提供することを目的と
する。
良く行うことにより、棒状電極周囲耐火物の溶損速度を
抑制し耐久性に優れた炉壁電極を提供することを目的と
する。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本考案の炉壁電極は、そ
の目的を達成するために、一端が炉内に臨む棒状電極か
ら構成される直流アーク炉の炉壁電極において、棒状電
極の他端部は炉外に突出させることなく炉壁と同一面と
し、該他端部の端面には冷却キャップをボルト締結して
密着させて、前記棒状電極を冷却する構造とする。
の目的を達成するために、一端が炉内に臨む棒状電極か
ら構成される直流アーク炉の炉壁電極において、棒状電
極の他端部は炉外に突出させることなく炉壁と同一面と
し、該他端部の端面には冷却キャップをボルト締結して
密着させて、前記棒状電極を冷却する構造とする。
【０００９】
【作用】本考案においては、棒状電極の端面に設けた冷
却キャップに冷媒が供給され、冷媒は冷却キャップを通
過する際に棒状電極から熱を運び去るが、棒状電極の端
面と冷却キャップとはボルト締結により常に密着状態で
あることから熱の伝達が良く、また、棒状電極は炉外に
突出することなく炉壁と同一面であることから、その冷
却位置は、炉内にある溶融金属の高温熱源に比較的近い
ため、棒状電極の冷却が効果的に行われ、棒状電極の炉
内側よりの溶融範囲は少なくなり、棒状電極周囲耐火物
の溶損速度が抑制される。
却キャップに冷媒が供給され、冷媒は冷却キャップを通
過する際に棒状電極から熱を運び去るが、棒状電極の端
面と冷却キャップとはボルト締結により常に密着状態で
あることから熱の伝達が良く、また、棒状電極は炉外に
突出することなく炉壁と同一面であることから、その冷
却位置は、炉内にある溶融金属の高温熱源に比較的近い
ため、棒状電極の冷却が効果的に行われ、棒状電極の炉
内側よりの溶融範囲は少なくなり、棒状電極周囲耐火物
の溶損速度が抑制される。
【００１０】考案者らは、棒状電極の冷却範囲と棒状電
極の溶融深さとの関係をシミュレーション計算によって
求めた。それを図２に示す。本シミュレーション計算に
おいて、実炉での実績と計算結果とは良く一致してお
り、現実の再現性が非常に良いことは事前に充分確認し
ている。
極の溶融深さとの関係をシミュレーション計算によって
求めた。それを図２に示す。本シミュレーション計算に
おいて、実炉での実績と計算結果とは良く一致してお
り、現実の再現性が非常に良いことは事前に充分確認し
ている。
【００１１】図２において、縦軸は棒状電極の炉内面か
らの溶融深さを示す。横軸には棒状電極の冷却範囲を示
したが、その数値は棒状電極が炉外に突出している長さ
を示しており、これら棒状電極が炉外に突出している場
合は、突出部側面、下端面両面の冷却があるものとした
（●で示した）。尚、これらは突出部側面には隙間が全
くない状態を示しているが、△は、突出部側面に若干の
隙間がある場合を示している。
らの溶融深さを示す。横軸には棒状電極の冷却範囲を示
したが、その数値は棒状電極が炉外に突出している長さ
を示しており、これら棒状電極が炉外に突出している場
合は、突出部側面、下端面両面の冷却があるものとした
（●で示した）。尚、これらは突出部側面には隙間が全
くない状態を示しているが、△は、突出部側面に若干の
隙間がある場合を示している。
【００１２】一方、数値が０の場合は、本考案の棒状電
極が炉外に突出することなく炉壁と同一面の場合である
（○で示した。）。
極が炉外に突出することなく炉壁と同一面の場合である
（○で示した。）。
【００１３】図２によれば、棒状電極が炉外に突出する
ようになると、本考案の棒状電極が炉外に突出すること
なく炉壁と同一面の場合と比較して、例え突出部側面、
下端面両面を冷却していても、棒状電極の溶融深さは極
端に深くなってしまう。これは、熱源からの熱流れが一
直線ではなくなり、突出部側面、下端面両冷却面へ分岐
するために冷却効率が悪化するためである。さらに、突
出部側面に隙間が存在すると、棒状電極の溶融深さはさ
らに深くなる。以上のように、棒状電極を炉外に突出す
るかしないかによって、棒状電極の溶融深さは極端に異
なり、本考案のように棒状電極が炉外に突出することな
く炉壁と同一面の場合は明らかに非常に有利であること
がわかる。
ようになると、本考案の棒状電極が炉外に突出すること
なく炉壁と同一面の場合と比較して、例え突出部側面、
下端面両面を冷却していても、棒状電極の溶融深さは極
端に深くなってしまう。これは、熱源からの熱流れが一
直線ではなくなり、突出部側面、下端面両冷却面へ分岐
するために冷却効率が悪化するためである。さらに、突
出部側面に隙間が存在すると、棒状電極の溶融深さはさ
らに深くなる。以上のように、棒状電極を炉外に突出す
るかしないかによって、棒状電極の溶融深さは極端に異
なり、本考案のように棒状電極が炉外に突出することな
く炉壁と同一面の場合は明らかに非常に有利であること
がわかる。
【００１４】
【実施例】図１に、本考案にかかる炉壁電極構造の実施
例を示す。棒状電極１の一端は、炉内の溶融金属１４と
接触しており、他端は炉外に突出することなく炉壁４と
同一面であり、その端面には冷却キャップ２が締結ボル
ト６によって締結されている。棒状電極１は周囲耐火物
５によって囲まれている。
例を示す。棒状電極１の一端は、炉内の溶融金属１４と
接触しており、他端は炉外に突出することなく炉壁４と
同一面であり、その端面には冷却キャップ２が締結ボル
ト６によって締結されている。棒状電極１は周囲耐火物
５によって囲まれている。
【００１５】冷却キャップ２には例えば図示しない冷却
水供給装置によって、給水配管１２を通して冷却水が供
給され、排水配管１３を通して排水される。
水供給装置によって、給水配管１２を通して冷却水が供
給され、排水配管１３を通して排水される。
【００１６】冷却キャップ２には、フランジ７があり、
このフランジ７と炉壁４とを取り付けボルト８によって
接続することによって、棒状電極１は炉壁４に固定され
る。ただし、棒状電極１は、溶融金属１４からの受熱、
通電によるジュール熱によって膨張するため、その膨張
を吸収するために、フランジ７の下にはバネ９を設置し
てある。
このフランジ７と炉壁４とを取り付けボルト８によって
接続することによって、棒状電極１は炉壁４に固定され
る。ただし、棒状電極１は、溶融金属１４からの受熱、
通電によるジュール熱によって膨張するため、その膨張
を吸収するために、フランジ７の下にはバネ９を設置し
てある。
【００１７】棒状電極への給電は、図示しない電源設備
より、給水配管１２を通して行われるが、棒状電極１と
炉壁４との電気的な絶縁を図るために、取り付けボルト
８の部分には、絶縁座１０、絶縁スリーブ１１を設置し
てある。
より、給水配管１２を通して行われるが、棒状電極１と
炉壁４との電気的な絶縁を図るために、取り付けボルト
８の部分には、絶縁座１０、絶縁スリーブ１１を設置し
てある。
【００１８】図２は、棒状電極の冷却範囲と棒状電極の
溶融深さとの関係を示したものである。
溶融深さとの関係を示したものである。
【００１９】
【考案の効果】以上に説明したように、本考案の炉壁電
極においては、棒状電極の他端部は炉外に突出させるこ
となく炉壁と同一面とし、該他端部の端面には冷却キャ
ップをボルト締結して密着させて、前記棒状電極を冷却
する構造としているため、棒状電極の冷却効果が高く、
棒状電極の溶融深さが極端に浅くなる。従って、棒状電
極周囲耐火物の溶損速度が抑制され電極の寿命が大幅に
延長される。更に棒状電極周囲耐火物の補修作業も大幅
に軽減されるため、操業性・生産性向上が達成可能とな
る。
極においては、棒状電極の他端部は炉外に突出させるこ
となく炉壁と同一面とし、該他端部の端面には冷却キャ
ップをボルト締結して密着させて、前記棒状電極を冷却
する構造としているため、棒状電極の冷却効果が高く、
棒状電極の溶融深さが極端に浅くなる。従って、棒状電
極周囲耐火物の溶損速度が抑制され電極の寿命が大幅に
延長される。更に棒状電極周囲耐火物の補修作業も大幅
に軽減されるため、操業性・生産性向上が達成可能とな
る。
【図１】本考案にかかる炉壁電極構造の実施例電極を示
す図。
す図。
【図２】棒状電極の冷却範囲と棒状電極の溶融深さとの
関係を示す図。
関係を示す図。
１…棒状電極 ２…冷却キャッ
プ ４…炉壁 ５…周囲耐火物 ６…締結ボルト ７…フランジ ８…取り付けボルト ９…バネ １０…絶縁座 １１…絶縁スリ
ーブ １２…給水配管 １３…排水配管 １４…溶融金属
プ ４…炉壁 ５…周囲耐火物 ６…締結ボルト ７…フランジ ８…取り付けボルト ９…バネ １０…絶縁座 １１…絶縁スリ
ーブ １２…給水配管 １３…排水配管 １４…溶融金属
Claims (1)
- 【請求項１】 一端が炉内に臨む棒状電極から構成され
る直流アーク炉の炉壁電極において、該棒状電極の他端
部は炉外に突出させることなく炉壁と同一面とし、該他
端部の端面を冷却キャップに締結手段にて密着させて、
前記棒状電極を冷却することを特徴とする直流アーク炉
の炉壁電極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991090805U JP2529641Y2 (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 直流アーク炉の炉壁電極 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991090805U JP2529641Y2 (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 直流アーク炉の炉壁電極 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0542993U JPH0542993U (ja) | 1993-06-11 |
| JP2529641Y2 true JP2529641Y2 (ja) | 1997-03-19 |
Family
ID=14008809
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991090805U Expired - Lifetime JP2529641Y2 (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 直流アーク炉の炉壁電極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2529641Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1282293C (en) * | 1986-08-07 | 1991-04-02 | Paul O. Kay | Ostomy appliance coupling with viscoelastic liner |
-
1991
- 1991-11-06 JP JP1991090805U patent/JP2529641Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0542993U (ja) | 1993-06-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19961008 |