JPH03279781A - 電気炉の炉底構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は炉底電極を備える電気炉例えば直流アーク炉
や直接通電炉における炉底構造に関する。

〔従来の技術〕

この種の電気炉においては、炉底における炉底板と炉底
電極との間を絶縁体によって電気的に絶縁している。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし溶解原料に鉛が混在しているとその原料を溶解さ
せた際に溶融した鉛が炉底の耐火物の上面から耐火物の
目地やクラックの中に浸透し、その鉛が上記絶縁体の箇
所に到達すると炉底板と炉底電極間の電気的絶縁を破壊
しスパーク事故を生じて炉の操業を不可能にする問題点
があった。またそのような絶縁破壊の為に、炉底電極の
寿命が短く制限される問題点があった。

本発明は上記従来技術の問題点（技術的課題）を解決す
る為になされたもので、溶融鉛が浸透しようとした場合
、その溶融鉛を絶縁体に到達する以前の箇所で凝固させ
てしまい得るようにして、炉底板と炉底電極間の電気的
絶縁状態を良好に保持できるようにした電気炉の炉底構
造を提供することを目的とするものである。

〔課題を解決する為の手段〕

上記目的を達成する為に、本願発明は前記請求の範囲記
載の通りの手段を講したものであって、その作用は次の
通りである。

〔作用〕

炉内における溶解原料の溶解の場合において、溶融鉛が
炉底耐火物の上面から耐火物に浸透しかけた場合、その
溶融鉛は冷却部材により冷却されて絶縁体に至る以前の
ところで凝固する。従って炉底板と炉底電極間の電気的
絶縁状態は良好に保持される。

〔実施例〕

以下本願の実施例を示す図面について説明する。

■は直流アーク炉における炉底を示し、金属材料例えば
鋼板で形成されて炉底の外殻をなす炉底板２と、その上
面に内張りされた耐火物３とにより構成しである。４は
炉底１の上側に形成されている溶融金属の存置場所を示
す。上記耐火物３は主体部５とその主体部５に穿設した
透孔６にはめ込まれた補完部７とにより構成され、透孔
６の内周面と補完部７の外周面との間には充填用の耐火
物８が詰め込まれている。

次に１０は炉底電極の保持板で、丈夫な金属板例えば鋼
板で形成しである。１１は炉底板２及び耐火物３を貫通
する状態に設けられた炉底電極で、例えば鋼棒で形成さ
れており、保持板］０に溶接により一体化されている。

前記補完部７はこれら保持板１０及び炉底電極１１と一
体化されている。炉底電極１１において炉外に突出する
下端部には接続端子１２を介して通電用の導体１３が接
続しである。尚上記炉底電極１１は図示の如き比較的大
径の１本を用いてそれを保持板１０に取付けである。し
かしそれに代えて、炉底電極１１として多数の細径のピ
ンを用い、それを保持板１０に夫々取付けてもよい。即
ちケラ−（Ｋ　ｌｉ　Ｌ　Ｉ、ＥＲ）式と呼ばれる構造
にしてもよい。

１４は炉底板２における環状の受部２ａと保持板１０の
周縁部との間に介在させた絶縁体で、炉底板２と炉底電
極１１との間を電気的に絶縁する為のものである。

次に１５．１６は耐火物３の上面３ａと上記絶縁体１４
との間における耐火物３中に埋設した冷却部材である。

これらのうち冷却部材１５は主体部５における透孔６の
孔縁の下部の周囲に埋設され、冷却部材１６は補完部７
の外周部分における下部部分に埋設されて、いずれも前
記絶縁体１４に近く位置している。これらの冷却部材１
５．１６は、いずれも冷却媒体を通すことができるよう
にしたパイプ体をコイル状にしたものが用いである。パ
イプ体としては鋼製または銅製のものが用いられる。パ
イプ体にはフィンを付けて後述の如き冷却が効果的に行
なわれるようにしてもよい。

上記直流アーク炉にあっては、存置場所４に溶解原料（
例えばスクラップ）が装入され、周知の如く図示外の上
部電極と炉底電極１１間に電力を供給することによって
、上記原料が溶解されて溶融金属（例えば溶鋼）２０と
なる。

上記の如き炉の操業中においては、溶融金属２０からの
熱が炉底１に伝わり、耐火物３や炉底板２の温度が上昇
する。この為上記原料中に鉛が混在すると上記熔解によ
って溶融したその鉛は、耐火物３の」二面３ａから耐火
物３の目地やクラック、あるいは炉底電極１１と耐火物
３における補完部７との間などに浸透してくる。しかし
上記操業中においては、冷却部材１５．１６に夫々矢印
１．７．１８で示される如く冷却媒体例えば冷却水ある
いは冷却用の気体が流される。その結果、それら冷却部
材１５１６の周囲の耐火物３は鉛の融点（３２７℃）よ
りも低い温度に保たれている。従って、上記のように溶
融鉛が浸透してきても、その溶融鉛は絶縁体１４に到達
するよりも以前の箇所で凝固し、例えば２点鎖線で示さ
れる凝固ライン２１の範囲内に侵入することがない。そ
の結果、炉底板２と炉底電極１１間の電気的絶縁状態は
良好に保持される。

尚上記操業に伴なう炉底１の温度上昇は、耐火物３の新
装時には炉底板２の部分での温度が２５０℃前後となる
程度であるが、炉内での溶解の繰り返しによる耐火物３
の溶損や、上記鉛の浸透による見掛熱伝導率の上昇によ
って、比較的短時間に上記鉛の融点を越える温度となっ
てしまう。しかし上記のように冷却部材１５．１６によ
る冷却によって炉底板２と炉底電極１１間の電気的絶縁
部分への溶融鉛の浸透が上記の如く防止され、それら両
者間の電気的絶縁状態が保たれる。

〔発明の効果〕

以上のように本発明にあっては、電気炉の操業中におい
て溶融鉛が耐火物３の上面３ａから絶縁体１４に向けて
浸透しようとしても、その溶融鉛が絶縁体１４に到達す
る以前のところで凝固させてしまって、炉底板２と炉底
電極１１との電気的絶縁状態を保持することができ、電
気炉の操業を支障なく継続させられる有用性がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は電気炉の炉
底構造を示す縦断面図。 １・・・炉底、２・・・炉底板、３・・・耐火物、１１
・・・炉底電極、１４・・・絶縁体、１５．１６・冷却
部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 炉底板とその上面に内張りされた耐火物とから構成され
   ている炉底には、上記炉底板及び耐火物を貫通する状態
   に炉底電極が備えられ、しかも上記炉底板と炉底電極と
   の間は絶縁体によって電気的に絶縁されている電気炉の
   炉底構造において、上記耐火物の上面と上記絶縁体との
   間の耐火物中には、耐火物の上面から絶縁体に向けて浸
   透する鉛を冷却して凝固させる為の冷却部材を配設した
   ことを特徴とする電気炉の炉底構造。