JP2009263737A - スラグクリーニング炉の操業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するスラグクリーニング炉の操業において、該スラグクリーニング炉の操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、スラグ中に含まれる金属鉛が張替え後の炉底レンガや目地を浸蝕して炉体を損傷することを防止し、炉内からの熔融物の漏洩を防ぐとともに、スラグクリーニング炉の延命をはかることができる操業方法を提供する。
【解決手段】まず、該スラグクリーニング炉の炉底に銅層5を設け、その上に立ち上げ用のスラグ4を装入した後、炉内を加熱昇温することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、スラグクリーニング炉の操業方法に関し、さらに詳しくは、亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するスラグクリーニング炉の操業において、該スラグクリーニング炉の操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、スラグ中に含まれる金属鉛が張替え後の炉底レンガや目地を浸蝕して炉体を損傷することを防止し、炉内からの熔融物の漏洩を防ぐとともに、スラグクリーニング炉の延命をはかることができる操業方法に関する。
亜鉛及び/又は鉛製錬において、Imperial Smelting Processと呼ばれる亜鉛と鉛を同時に製錬する熔鉱炉法が広く用いられている。前記熔鉱炉法においては、例えば、まず、原料の鉛や亜鉛を含有する精鉱と石灰とを混合造粒し、次いで、得られた造粒物を焼結して焼結鉱を得る。その後、得られた焼結鉱は、コークスとともに熔鉱炉で熔融される。ここで、焼結鉱に含まれている亜鉛の大部分は、熔鉱炉内で揮発し、熔鉱炉の炉頂から排ガスとともに排出され、スプラッシュコンデンサーで回収され、精製工程を経て製品亜鉛になる。一方、熔鉱炉の下部からは、スラグと粗鉛が排出され、湯口で分離される。ここで、前記粗鉛は、精製工程で精製され製品鉛となる。
ところで、熔鉱炉から産出するスラグは、通常、セメント材料や埋め立て用の資材として販売されている。しかしながら、操業にばらつきが生じるなどして湯口での分離が不完全になると、スラグ中には、鉛や亜鉛、さらにはヒ素やアンチモンなどの不純物元素が含まれるようになる。特に、鉛としては、酸化物態のものの他に、粗鉛の分離が不十分なことに起因する金属鉛が混入する。このような場合、スラグをセメント材料や埋め立て用の資材として販売することが困難になる。
この解決策として、亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するため、前記スラグを還元雰囲気にすることによって、亜鉛や鉛などの不純物を揮発除去する方法、或いは、前記スラグに、銅源として製錬中間物又はスクラップから選ばれる少なくとも1種の含銅原料を添加し、Cu−Fe−Pb−As系銅合金の均一融体を形成する、銅共存下でのスラグクリーニング方法(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。この方法によれば、ヒ素及びアンチモン含有量が少ない亜鉛と鉛を含むダストとともに、安定的に土壌環境基準を満足することができるスラグが得られる。
ところが、上記スラグクリーニング方法に用いられる炉、例えば、電気炉では、その操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、スラグ中に含まれる金属鉛が張替え後の炉底レンガや目地と直接接触すると、金属鉛が無垢のレンガ表面やレンガ間の目地を浸蝕したり、また浸透したりして、炉体を損傷することが知られている。特に、金属鉛がレンガ間の目地の隙間に浸透すると、レンガを浮き上がらせたり、或いは炉外へ漏洩したりするという大きなトラブルに繋がる事態が発生する。
この対策として、従来、鉛製錬で用いる熔錬炉では、レンガ上に、保護皮膜として熔解したスラグを薄く残留させ、金属鉛による浸蝕からレンガや目地を保護することが行なわれてきた。
ところで、熔鉱炉から産出するスラグのスラグクリーニング炉の操業では、定期的に操業を止めて炉内の内張りレンガの張替えなどの修理が行なわれる。修理後は、炉内を加熱し、炉内レンガや目地の部分を乾燥し、炉内レンガの組み立てを強化する。この際、修理後の無垢のレンガや目地の表面に前記保護皮膜を施すため、炉内に固化したスラグを装入して加熱熔融する処理が行われる。
しかしながら、保護皮膜の付着処理時に、炉内に装入したスラグに金属鉛が混入している場合、修理したスラグクリーニング炉の操業の立ち上げ直後から、金属鉛がレンガや目地を浸蝕してしまう事態が発生する。すなわち、前記スラグの融点が約1300℃であるのに対し、金属鉛の融点は328℃と低く、しかも炉内の装入物は静置状態に保たれながら徐々に昇温されるので、まず金属鉛が熔融し、スラグより比重が重い融体と形成して炉底に沈降し、炉底レンガ上に保護皮膜が形成される前に炉底の無垢のレンガや目地を浸蝕することになる。
このため、金属鉛のレンガへの浸透や炉底からの漏洩などのトラブルを防ぐために、修理後にスラグクリーニング炉の操業の立ち上げ時には、例えば、修理前に産出した金属鉛を含有しないスラグの一部を、繰り返して装入することが考えられる。
しかしながら、限られたスペースにスラグの繰り返しのための設備を設けたり、或いは脱鉛したスラグを別に保管しておくことは、実操業では必ずしも容易なことではない。したがって、修理後にスラグクリーニング炉の操業を立ち上げる際に、レンガの浮き上がりや漏洩による炉寿命の短縮を防止することができるの新たな操業方法が求められていた。
特開2006−176858号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するスラグクリーニング炉の操業において、該スラグクリーニング炉の操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、スラグ中に含まれる金属鉛が張替え後の炉底レンガや目地を浸蝕して炉体を損傷することを防止し、炉内からの熔融物の漏洩を防ぐとともに、スラグクリーニング炉の延命をはかることができる操業方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するスラグクリーニング炉の操業方法について、鋭意研究を重ねた結果、該スラグクリーニング炉の操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、その炉底に銅層を設け、その上にスラグを装入した後、炉内を加熱昇温したところ、スラグ中に含まれる金属鉛が張替え後の炉底レンガや目地を浸蝕して炉体を損傷することを防止し、炉内からの熔融物の漏洩を防ぐとともに、スラグクリーニング炉の延命をはかることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するスラグクリーニング炉の操業方法であって、
前記スラグクリーニング炉の操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、まず、該スラグクリーニング炉の炉底に銅層を設け、その上に立ち上げ用のスラグを装入した後、炉内を加熱昇温することを特徴とするスラグクリーニング炉の操業方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記銅層は、その銅量が、立ち上げ用のスラグ中に含有される金属鉛量に対し質量比で2〜30倍であり、かつ炉底の全面を隙間なく覆うように配置されることを特徴とする請求項1に記載のスラグクリーニング炉の操業方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記銅層の銅源は、銅板、銅スクラップ又は銅を含有する鉱物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスラグクリーニング炉の操業方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3いずれかの発明において、前記亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグ中の金属鉛の含有量は、0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスラグクリーニング炉の操業方法が提供される。
本発明のスラグクリーニング炉の操業方法は、亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するスラグクリーニング炉の操業において、該スラグクリーニング炉の操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、まず、該スラグクリーニング炉の炉底に銅層を設け、その上に立ち上げ用のスラグを装入した後、炉内を加熱昇温することにより、スラグ中に含まれる金属鉛が張替え後の炉底レンガや目地を浸蝕して炉体を損傷することを防止し、炉内からの熔融物の漏洩を防ぐとともに、スラグクリーニング炉の延命をはかることができるので、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明のスラグクリーニング炉の操業方法を詳細に説明する。
本発明のスラグクリーニング炉の操業方法は、亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するスラグクリーニング炉の操業方法であって、前記スラグクリーニング炉の操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、まず、該スラグクリーニング炉の炉底に銅層を設け、その上に立ち上げ用のスラグを装入した後、炉内を加熱昇温することを特徴とする。
本発明において、スラグクリーニング炉の操業を内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、例えば、炉の修理後や新規築炉後のように炉底に無垢のレンガや目地の有するスラグクリーニング炉を立ち上げる場合、加熱昇温に先立って、スラグクリーニング炉の炉底に銅層を設けた後、その上に立ち上げ用のスラグを装入することが重要である。
これによって、加熱昇温中に、立ち上げ用のスラグに含まれた金属鉛が熔融し沈降しても、炉底に設けた銅層と接触して、合金化することができる。このため、前記金属鉛は、レンガや目地に対して浸蝕性の弱い銅合金を形成するので、これが、炉底に沈降しても、炉底の無垢のレンガや目地を損傷する事態を防止することができる。
すなわち、前記熔鉱炉から産出するスラグの融点としては、約1150〜1300℃であり、一方銅の融点は1086℃、また鉛の融点は328℃であり、前記スラグの融点は、鉛や銅の融点よりも高い。したがって、加熱昇温に際し、まずスラグ中に含まれていた金属鉛が熔融し、その融体は、スラグ本体から分離してスラグとの比重差によりスラグ層中を沈降する。そして、金属鉛融体は、炉底に敷き詰めた銅の上に溜まり、合金化が始まり、温度上昇により銅が熔融すると、鉛を含む銅合金融体を形成する。ここで、鉛を含む銅合金融体がレンガの隙間などへ浸透することがある。しかしながら、レンガ内部は炉外部から冷却されるので炉内よりは温度が低いこと、及び鉛を含む銅合金融体の融点は鉛の融点よりはるかに高いことにより、レンガの隙間などへ浸透した鉛を含む銅合金融体は、凝固して隙間を塞いでしまい、それ以上の浸透が抑制される。さらに炉内温度が上がってスラグ本体が熔解すると、スラグがレンガ表面に付着して保護皮膜を形成し、保護皮膜と銅層によって炉底を保護する。
上記方法に用いる銅層としては、特に限定されるものではなく、その銅量が、炉内に初期に投入される立ち上げ用のスラグ中に含有される金属鉛量に対し、質量比で2〜30倍、好ましくは約20倍であること、かつ炉底の全面を隙間なく覆うように配置されることが好ましい。
すなわち、前記銅層の銅量が前記金属鉛量に対し質量比で2倍未満では、レンガの目地などに浸透して温度が下がったとしても比較的融点の高い銅メタルが析出せず、銅リッチな液相と比重の重い鉛リッチな液相の2相に分離してしまうため、金属鉛による炉底レンガや目地の損傷の防止効果が小さくなる。一方、前記銅層の銅量が前記金属鉛量に対し質量比で30倍を超えると、経済的メリットが薄れてしまう。
上記方法に用いる亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグ中の金属鉛の含有量としては、特に限定されるものではなく、通常、0.1〜5質量%である。
さらに、スラグクリーニング炉の加熱昇温において、前記立ち上げ用のスラグが還元性雰囲気下にさらされる場合、前記立ち上げ用のスラグ中に含有される酸化物態の鉛も一部還元され、金属鉛が生成されるので、その分の金属鉛も考慮する必要がある。
また、上記銅層を炉底の全面に隙間なく覆うように配置することにより、鉛の合金化が効率的に行なわれる。すなわち、立ち上げ用のスラグが溶解し始めてから、銅を炉に装入したのでは、前記鉛を含む銅合金融体の形成が間に合わないので、立ち上げ用のスラグに混入していた金属鉛によるレンガへの浸透を防止することができない。
上記銅層の銅源としては、特に限定されるものではないが、銅板、銅スクラップ又は銅を含有する鉱物から選ばれる少なくとも1種の銅含有物が挙げられる。ここで、銅源は、電気銅などの高純度なものである必要はなく、スラグとの分離性が良好でスラグへの汚染がなく、スラグの融点よりも低融点であれば、合金、スクラップ等でも構わない。
上記方法に用いるスラグクリーニング炉としては、特に限定されるものではなく、揮発する亜鉛及び鉛を含む蒸気を捕集し回収する手段、熔解されたスラグ及び銅合金を炉外へ抜き出す手段を備えた、電気炉、反射炉など種々の加熱方式の加熱炉が用いられる。
ここで、スラグクリーニング炉を立ち上げる際の、昇温前の装入物の炉内配置を説明する。
図1は、電気炉方式のスラグクリーニング炉を立ち上げる時の昇温前の炉内配置を示す断面模式図を示す。図1において、電気炉1は、炉内に挿入される電極2で加熱昇温する。炉内の底部には、銅源を装入して銅層5が形成され、その上にスラグ4が装入された。また、必要により、通電のための炭材3が電極2近傍に装入される。
また、上記スラグクリーニング炉の加熱昇温時の温度としては、特に限定されるものではないが、銅共存下にスラグヒューミングを行う際に好適な、1150〜1500℃の温度が用いられる。
以上のように、本発明のスラグクリーニング炉の操業方法により、スラグクリーニング炉の内張りレンガの張替え後の操業を、支障なく、立ち上げることができる。さらに、その後の本格的なスラグクリーニングの操業では、銅とスラグを同時に装入してスラグヒューミングを行う方法により新たに添加され銅源が、炉底に銅層を形成し、上記と同様の作用を継続して炉底からの鉛の漏洩を防止する役割を果たす。
以下に、本発明の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
図1に模式的に示した、内径4.5mの新規に築炉した電気炉を用いた。
まず、電気炉の炉底部には、切断した電気銅3.3t(これは、装入スラグ中に含有される金属鉛量に対し質量比で約17倍に当たる。)を炉底に敷き詰めた。銅の平均厚さは、23mmであった。続いて、その上に、鉛製錬の熔鉱炉から産出した金属鉛を約1質量%含有したスラグを20t装入した。さらに、その上に鉄屑200kgとコークスからなる炭材100kgを混合して装入した。次いで、上部より炉内に挿入した電極と炭材との間に通電し、15日間かけて炉内温度を1400℃まで昇温した。
その後、炉底レンガの状態を観察するために、何も装入せずに1400℃の温度で3日間保持した後、停電して電気炉内部を室温まで徐冷した。冷却後、レンガの状況を目視で観察した結果、電気炉の炉底レンガの表面とスラグとの間には、保護皮膜層が形成されていた。その保護皮膜層を剥がして観察すると、銅と鉛の固溶体からなる銅合金がレンガやその隙間に浸透した様子が数箇所で観察された。しかしながら、いずれも表層部分で浸透は止まり、レンガの内部深くまで浸透することにより、レンガが浮き上がったり、或いは鉛が炉底から漏洩した形跡は観察されなかった。
以上より、本発明のスラグクリーニング炉の操業方法を用いて、該スラグクリーニング炉を内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、鉛のレンガ内部への浸透や炉からの漏洩を防いで操業することができることが分かる。
以上より明らかなように、本発明のスラグクリーニング炉の操業方法は、亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を揮発分離するスラグヒューミング炉の操業において、該炉の操業を内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、立ち上げ用のスラグ中に含まれる金属鉛が炉底レンガや目地を浸蝕して炉体を損傷することを防止し、炉内からの熔融物の漏洩を防ぐとともに、炉の延命をはかることができる操業方法として好適である。
本発明に用いるスラグクリーニング炉を立ち上げる時の昇温前の炉内配置を示す断面模式図である。(実施例1)
符号の説明
1 電気炉
2 電極
3 炭材
4 スラグ
5 銅層

Claims (4)

  1. 亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグから亜鉛と鉛を分離するスラグクリーニング炉の操業方法であって、
    前記スラグクリーニング炉の操業を炉底の内張りレンガの張替え後に立ち上げる際、まず、該スラグクリーニング炉の炉底に銅層を設け、その上に立ち上げ用のスラグを装入した後、炉内を加熱昇温することを特徴とするスラグクリーニング炉の操業方法。
  2. 前記銅層は、その銅量が、立ち上げ用のスラグ中に含有される金属鉛量に対し質量比で2〜30倍であり、かつ炉底の全面を隙間なく覆うように配置されることを特徴とする請求項1に記載のスラグクリーニング炉の操業方法。
  3. 前記銅層の銅源は、銅板、銅スクラップ又は銅を含有する鉱物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスラグクリーニング炉の操業方法。
  4. 前記亜鉛及び/又は鉛製錬の熔錬炉から産出されるスラグ中の金属鉛の含有量は、0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスラグクリーニング炉の操業方法。
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