JP2528177Y2

JP2528177Y2 - 配線器具用プレート枠

Info

Publication number: JP2528177Y2
Application number: JP1989060633U
Authority: JP
Inventors: 重徳加藤; 正明中村; 英雄林; 恭志西岡
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1989-05-25
Filing date: 1989-05-25
Publication date: 1997-03-05
Anticipated expiration: 2004-05-25
Also published as: JPH031620U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、壁面等の埋込穴の開口面がわに配設され、
スイッチやコンセント等を装着する配線器具用プレート
枠に関するものである。

〔従来の技術〕

この種の配線器具用プレート枠においては、プレート
枠本体の両側に配線器具の係止片を夫々係止する係止部
が設けられている。そして、いずれか一方の係止部は撓
み可能となっていて、他方の係止部に配線器具の係止片
を係止した後に、一方の係止片を係止部に係止するよう
になっている。

〔考案が解決しようとする課題〕

かかる従来例においては、撓み可能となっている係止
部側には、配線器具の係止片を当接して沿わせることで
該係止部側を外方向に撓ませるための傾斜面が形成して
ある。そして、他方の係止部側には傾斜面は形成されて
おらず、一方の係止部側のみに傾斜面が形成されてい
る。従って、配線器具の係止片をプレート枠本体の係止
部に挿入する場合、係止片を傾斜面が形成されていない
側の係止部に先に挿入係止しなければならず、反対側の
係止部に挿入した場合には、配線器具をプレート枠本体
に装着できず、挿入方向が決まってしまうという問題が
ある。

本考案は、上述の点に鑑みて提供したものであって、
配線器具の挿入側の区別を無くした配線器具用プレート
枠を提供することを目的としたものである。

〔課題を解決するための手段〕

請求項１の考案は、前面に化粧プレートが装着され、
中央部に配線器具を露出させる開口部を有し埋込穴の開
口面側を覆うプレート枠本体を形成し、このプレート枠
本体の両側に汎用の配線器具の両側より突設した係止片
を係止する係止部を設け、一方の係止部を可撓性の部材
にて横方向に撓み可能に形成し、配線器具の係止片の係
止部への装着時に当接することにより上記可撓性の部材
で形成された係止部を外方向に撓ませる傾斜面を両係止
部の背方の内側面に夫々形成し、配線器具を上記一方の
係止部側に手でずらすことで器具解除構造を兼ねたこと
を特徴とするものである。

また、請求項２の考案は、前面に化粧プレートが装着
され、中央部に配線器具を露出させる開口部を有し埋込
穴の開口面側を覆うプレート枠本体を形成し、このプレ
ート枠本体の両側に汎用の配線器具の両側より突設した
係止片を係止する係止部を設け、配線器具の係止片の係
止部への装着時に当接することにより係止部を外方向に
撓ませる傾斜面を両係止部の背方の内側面に夫々形成
し、器具の非解除構造となっていることを特徴とするも
のである。

〔作用〕

請求項１の考案の構成により、汎用の配線器具の係止
片をいずれの係止部に先に挿入係止しても、残りの係止
片が傾斜面に当接して沿うことで、一方の係止部を外方
向に撓ませて、両係止片を係止部に夫々係止できるよう
にし、また、配線器具を取り外す場合には、配線器具を
手で持って一方の係止部側にずらすことで、解除できる
ようにしている。

また、請求項２では、汎用の配線器具の係止片をいず
れの係止部に先に挿入係止しても、残りの係止片が傾斜
面に当接して沿うことで、一方の係止部を外方向に撓ま
せて、両係止片を係止部に夫々係止できるようにし、ま
た、器具の非解除構造となっていることにより、配線器
具をプレート枠本体から取り外せないようにしている。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。第
１図〜第３図において、合成樹脂からなるプレート枠本
体１は偏平に形成され、中央部には開口部２を有してい
る。この開口部２に汎用の配線器具としてのコンセント
３がその前面が露出してプレート枠本体１に着脱自在に
装着される。コンセント３はボデイ3aとカバー3bとが一
対の金属製の組立枠４にて結合され、組立枠４の側端面
からは一対の係止片５が夫々突設してある。尚、コンセ
ント３の代わりにスイッチでも良い。このコンセント３
は規格化された配線器具モジュール１個分の大きさであ
り、プレート枠本体１の開口部２はこのコンセント３が
３個装着できる大きさとしてある。

このプレート枠本体１は、壁面等に埋設された埋込ボ
ックスの開口面の前面に設置されるものであり、プレー
ト枠本体１の上下には、長孔状と円状の取付穴6,7が夫
々穿設されている。プレート枠本体１の一方の側片８
は、内側片９と外側片10とが隙間を介して平行に一体に
形成されている。この両側片9,10の間の隙間に上下端が
プレート枠本体１と一体にした可撓性を有する撓み片11
が形成してある。この撓み片11の両側の２カ所で両側片
9,10の内側面と架橋片12,13で結合してある。外側片10
にはスリット14が形成されており、内側の部分を薄肉と
した薄肉片15とし、この薄肉片15に上記架橋片12が結合
し、撓み片11を撓みやすくしている。この撓み片11は、
第２図の矢印に示すように横方向に撓むように形成して
いる。

撓み片11の内側面には一対の凹所16が３組形成してあ
り、第１図に示すように、この凹所16の背面側をコンセ
ント３の係止片５が係止する段部17としている。撓み片
11の後端部は外側片10より背方に突出して形成されてい
て、段部17は外側片10より背方に形成されている。この
撓み片11の背方の内側面であって、段部17に対応する箇
所には、傾斜面11aが一対形成してある。この傾斜面11a
にコンセント３の係止片５が沿いながら当接すること
で、撓み片11を外方向に撓ませるものである。

プレート枠本体１の他方の側片18の背面には第１図及
び第３図に示すように、固定リブ19が一体に形成されて
いる。側片18には固定リブ19側に挿通する凹所20が穿設
され、凹所20の背面側に一対の段部21が３組形成されて
いる。段部21は側片18の背面より背方に形成され、コン
セント３の係止片５を係止するようになっている。ま
た、第１図に示すように、固定リブ19の内側であって、
段部21に対応する背方には傾斜面22が形成されていて、
この傾斜面22にコンセント３の係止片５が当接して沿う
ことにより、他方の係止片５にて撓み片11を外側に撓ま
せるようにしている。つまり、本実施例では、両側に傾
斜面11a,22を形成し、コンセント３のいずれの係止片５
でも傾斜面11a,22を当接して撓み片11を撓ませるように
しているものである。従って、コンセント３の係止片５
の挿入の向きは決まっておらず、いずれの係止片５から
段部に挿入するようにしてもよい。

プレート枠本体１の前面は周囲より一段凹んでいて、
その前面には化粧プレート23が着脱自在に装着されるよ
うになっている。すなわち、化粧プレート23の背面には
係合片24が６つ一体に突設され、この係合片24と係合す
る係合穴25がプレート枠本体１に穿孔してある。そし
て、化粧プレート23の中央にはコンセント３の栓刃挿入
孔を有する前面を露出させるための開口窓26が設けてあ
る。尚、この実施例では、配線器具１個用の化粧プレー
ト23を用いている。従って、配線器具の使用個数に応じ
て、使用個数に合った開口窓26を設けた化粧プレート23
を用いればよい。また、プレート枠本体１の四隅には耐
火プレートを装着するための係止用の孔27が穿設してあ
る。

次に、プレート枠本体１へのコンセント３の着脱操作
について説明する。まず、第１図に示すように、コンセ
ント３の一方の係止片５を撓み片11側の段部17に挿入係
止し、他方の係止片５を固定リブ19の傾斜面22に沿って
前面側に移動させる。この傾斜面22に係止片５を当接し
て沿わせることにより、コンセント３は撓み片11側に移
動する。このため、一方の係止片５が撓み片11を外側へ
付勢して撓ませる。そして、他方の係止片５が傾斜面22
を乗り越えて段部21に係止すると、撓み片11の復帰力に
よりコンセント３は第１図の右方に復帰し、両係止片５
は段部17,21に係止すると共に、プレート枠本体１の背
面に当接して、コンセント３はプレート枠本体１に装着
されることになる。

また、上記とは逆に第１図に示す右側に係止片５を固
定リブ19の段部21に挿入係止し、後から、左側の係止片
５を撓み片11の傾斜面11aに当接して沿わせ、撓み片11
を外側に撓ませ、装着するようにしても良い。つまり、
コンセント３のどちらの係止片５を先に挿入係止するよ
うにしたものであり、挿入側の区別をなくし、配線器具
の取付を容易にしている。

次に、コンセント３をプレート枠本体１から外す場合
には以下のように行う。すなわち、コンセント３を手で
持って、撓み片11側にずらすことで、係止片５を固定リ
ブ19の段部21から外せるようになり、コンセント３を背
方に押し出して、残りの係止片５も撓み片11の段部17か
ら外す。本実施例では、配線器具を取り外すための特別
の解除機構は具備せず、配線器具を直接手で持って取り
外すようにしている。尚、コンセント３の着脱時におい
て、固定リブ19は撓まず、撓み片11のみが撓むようにな
っている。また、上記段部17,21及び凹所16,20等で係止
部を構成している。

〔実施例２〕第４図及び第５図は他の実施例を示し、この実施例で
は、先の実施例のように撓み片を有さず、両側共に固定
リブ19だけで構成したものである。尚、固定リブ19の構
成は上記と同様なので説明は省略する。従って、この実
施例では、可動部分がないため、コンセント３の係止片
５を傾斜面11aあるいは22に沿って段部17あるいは21に
挿入係止した後は、コンセント３をプレート枠本体１か
ら取り外せないようになっている。

〔考案の効果〕

請求項１の考案は上述のように、前面に化粧プレート
が装着され、中央部に配線器具を露出させる開口部を有
し埋込穴の開口面がわを覆うプレート枠本体を形成し、
このプレート枠本体の両側に汎用の配線器具の両側より
突設した係止片を係止する係止部を設け、一方の係止部
を可撓性の部材にて横方向に撓み可能に形成し、配線器
具の係止片の係止部への装着時に当接することにより上
記可撓性の部材で形成された係止部を外方向に撓ませる
傾斜面を両係止部の背方の内側面に夫々形成し、配線器
具を上記一方の係止部側に手でずらすことで器具解除構
造を兼ねたものであるから、配線器具の係止片をいずれ
の係止部に先に挿入係止しても、残りの係止片が傾斜面
に当接して沿うことで、一方の係止部を外方向に撓ませ
て、両係止片を係止部に夫々係止できるものであり、そ
のため、挿入側の区別がなく、配線器具の取付を容易に
できる効果を奏するものである。また、配線器具を取り
外す場合には、配線器具を手で持って一方の係止部側に
ずらすことで、解除できるものであり、特に、解除用の
孔等の構造をプレート枠本体に付加する必要がないの
で、構成を簡素化できる効果を奏するものである。

また、請求項２の考案は、汎用の配線器具の係止片を
いずれの係止部に先に挿入係止しても、残りの係止片が
傾斜面に当接して沿うことで、一方の係止部を外方向に
撓ませて、両係止片を係止部に夫々係止できるものであ
り、そのため、挿入側の区別がなく、配線器具の取付を
容易にできる効果を奏するものである。また、器具の非
解除構造となっていることにより、配線器具がプレート
枠本体から不用意に取り外されることを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の取付状態を示す断面図、第２
図は同上の分解斜視図、第３図は同上のプレート枠本体
の背面図、第４図は同上の他の実施例の取付状態を示す
断面図、第５図は同上のプレート枠本体の斜視図であ
る。１はプレート枠本体、２は開口部、５は係止片、11aは
傾斜面、22は傾斜面、23は化粧プレートである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者西岡恭志大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (56)参考文献特開昭59−83516（ＪＰ，Ａ) 実開昭57−155918（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】前面に化粧プレートが装着され、中央部に
配線器具を露出させる開口部を有し埋込穴の開口面側を
覆うプレート枠本体を形成し、このプレート枠本体の両
側に汎用の配線器具の両側より突設した係止片を係止す
る係止部を設け、一方の係止部を可撓性の部材にて横方
向に撓み可能に形成し、配線器具の係止片の係止部への
装着時に当接することにより上記可撓性の部材で形成さ
れた係止部を外方向に撓ませる傾斜面を両係止部の背方
の内側面に夫々形成し、配線器具を上記一方の係止部側
に手でずらすことで器具解除構造を兼ねたことを特徴と
する配線器具用プレート枠。
【請求項２】前面に化粧プレートが装着され、中央部に
配線器具を露出させる開口部を有し埋込穴の開口面側を
覆うプレート枠本体を形成し、このプレート枠本体の両
側に汎用の配線器具の両側より突設した係止片を係止す
る係止部を設け、配線器具の係止片の係止部への装着時
に当接することにより係止部を外方向に撓ませる傾斜面
を両係止部の背方の内側面に夫々形成し、器具の非解除
構造となっていることを特徴とする配線器具用プレート
枠。