JP2526980Y2

JP2526980Y2 - 芳香器の納め構造

Info

Publication number: JP2526980Y2
Application number: JP10558091U
Authority: JP
Inventors: 健二南浦
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1991-12-21
Filing date: 1991-12-21
Publication date: 1997-02-26
Anticipated expiration: 2006-12-21
Also published as: JPH0553592U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、芳香器の納め構造に
関するものである。さらに詳しくは、この考案は、利便
性、意匠性等に優れたシャワールームの芳香器の納め構
造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年の健康で快適な生活への欲求の高ま
りとともに、住宅、オフィスビル等の各種の環境空間
に、森林や草原、あるいは花壇の樹木や花々の香りを満
たし、人々に精神的な安らぎや、生き生きとしたさわや
かな感覚を与えることが注目されてきている。このよう
な芳香による環境条件の変化は、部分的にはもちろん古
くから知られていることであるが、近年の生活環境の多
様化にともなって、さらに様々な場において活用される
手段となっている。

【０００３】一方、健康であることと、居住空間の快適
さを求める生活の質的向上への要請は、家庭においても
浴室とは別のシャワールームの設置をも現実的なものと
しており、このシャワールームについても、より利便性
が良く、かつ、美的で、快適なものが求められている。
このような事情は、各種のスポーツ施設等におけるシャ
ワールームについても共通していることである。

【０００４】そこで、このような家庭用等のシャワール
ームにも、前記した通りの芳香を満たすこと考えられて
いる。そのための手段として、シャワールームの適宜な
場所に、芳香材を配置することや、あるいは図６に例示
したように、枠体（ア）や透明材（イ）、さらには天井
材や床材等によって独立の空間を構成したシャワールー
ム（ウ）内に、樹木や花々の芳香材を備えた芳香器
（エ）を備えることが考えられている。このような芳香
器としては、たとえば図７に示したように、内部にモー
ターファン（カ）を有し、その吸気口（キ）に各種のカ
ード状芳香材（ク）を着脱自在とし、かつ、芳香の送香
口（ケ）を有するものが知られている。そしてこのカー
ド状芳香材（ク）には、たとえばバラの香り、すずらん
の香り、レモンの香り等の各種のものが用意されてもい
る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな芳香器をシャワールームに配設して使用することは
いまだにほとんど具体化されていない。その理由として
は、図６からも明らかなように、芳香器そのものがシャ
ワールーム内に露出することになるため、シャワールー
ムの外観意匠性を損ない、シャワールームの使用時に身
体に当ることが避けられず、しかも芳香器を防水構造と
しなければならないことであった。

【０００６】このように、従来の芳香器のシャワールー
ムへの使用には、その意匠面、利便性やさらには防水
性、コスト面等において解決すべき問題があった。たと
えば、水分を嫌う芳香器を防水構造とすることはそれほ
ど簡単なことではない。空気の吸込みと吹出しによって
芳香を発生させることと、芳香器を防水化することを両
立させることは難しいからである。

【０００７】また、芳香器に使用する芳香材を変えてシ
ャワールーム内の香りを変えることが考えられるが、従
来の場合には、各種の芳香材を用意し、保管しておくた
めのスペースを居室内に設けなければならず、その取替
いも不便であった。そこで、この考案は、このような従
来技術の欠点を解消し、意匠性、利便性、さらにはコス
ト面においても有利な、シャワールーム内への新しい芳
香器の納め構造を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この考案は、上記の課題
を解決するものとして、シャワールーム枠体部の袖パネ
ルに接続してカウンターと幕板とをシャワールーム内に
設け、これによって形成される空間内に袖パネル開口部
より芳香器および芳香材収納部を設け、これに芳香器お
よび芳香材を挿入取付けしてたことを特徴とするシャワ
ールームへの芳香器の納め構造を提供する。

【０００９】そしてこの考案においては、シャワールー
ムに向けて開口するダクトを袖パネル内に設置すること
や、カウンターと幕板とによって形成する空間内に防水
ケースを設け、これに芳香器および芳香材を収納するス
ペースを設けること、さらには、カード状芳香材を着脱
自在とした芳香器を挿入固定すること等をその態様とし
てもいる。

【００１０】もちろん、この考案においても、芳香器そ
のものを着脱自在とすることができる。

【００１１】

【作用】この考案の芳香器の納め構造においては、シャ
ワールーム内のカウンターと幕板とによって小空間を形
成し、この空間に袖パネルの開口部から、直接シャワー
ルームの外より芳香器を納める構造とするため、芳香器
は露出することがなく、意匠性に優れたものとなり、ま
た、直接シャワーの水滴にさらされることもないため、
従来の芳香器であってもこれに防水構造を付与すること
なく、そのまま使用することができる。また、芳香材収
納ケースも取付けるため、芳香材の交換は自在で極めて
簡便となり、シャワールーム使用直前に簡単に変更する
ことができる。

【００１２】また、カウンターは、シャワールーム使用
時に、イヤリング、メガネやソープ等の小物を置くため
の場所としても便利である。芳香器、あるいは芳香材を
シャワールームの外から着脱自在とすることで、気分に
応じた様々な香りを楽しむことができる。

【００１３】

【実施例】以下、実施例を示し、この考案のシャワール
ームへの芳香器の納め構造についてさらに詳しく説明す
る。図１は、この考案の納め構造を有するシャワールー
ムを例示した外観斜視図である。たとえばこの図１に例
示したように、この考案においては、シャワールーム
（１）の枠体部の袖パネル（２）に接続してカウンター
（３）と幕板（４）とを設け、このカウンター（３）と
幕板（４）とによって形成する空間内に袖パネル（２）
の開口部（５）に接続する芳香器（６）および芳香材の
収納部を設け、これに芳香器（６）および芳香材を挿入
する。

【００１４】シャワールーム（１）の枠体や壁面、天井
そして床板、さらにはシャワー設備等については各種の
ものを使用することができ、特にその種類に限定はな
い。またシャワールームの大きさやシャワー設備の配置
位置等についても同様である。また、適宜な壁面を開閉
自在とすることができる。いずれの場合にも、袖パネル
にはカウンター（３）と幕板（４）とを接続して取付
け、開口部（５）より芳香器（６）および芳香材を挿入
取付けするようにしている。

【００１５】図２（ａ）（ｂ）は、この考案の構造と、
芳香の発生の状態を例示したものである。カウンター
（３）と幕板（４）とによって形成される小空間（７）
内に、たとえば防水ケース（８）、もしくは他の適宜な
ケースを設け、これに芳香器（６）を納め、芳香材
（９）の収納部（１０）を配置することができるように
する。また、袖パネル（２）には、裏面にシャワールー
ム（１）の内部に向けて芳香を発散させるガラリ（１
１）を有する開口部を、またその内部には送香のための
ダクト（１２）を設ける。

【００１６】このような構造とすることにより、たとえ
ば着脱自在なカード状芳香材（９）を挿入した芳香器
（６）からの芳香は、送香口（１３）からダクト（１
２）を通り、かつ、ガラリ（１１）よりシャワールーム
（１）内に放散される。芳香材（９）は、各種のものを
芳香材収納部（１０）に保存し、使用時には、芳香器
（６）に挿入してシャワールーム内に送香する。

【００１７】この構造によって、芳香器（６）は、シャ
ワールーム（１）内に露出することはなく、また直接に
シャワー水滴にさらされることもない。カウンター
（３）は小物置きとしても便利で、このようなカウンタ
ー（３）と幕板（４）とによって、利便性とともに美観
性も良好なシャワールームの内部構成とすることができ
る。芳香器（６）に直接防水性のための機能を付与する
必要もない。芳香材（９）は、好みに応じて随時、簡便
に変更することができる。

【００１８】意匠性、利便性、さらにはコスト面におい
ても有利な芳香性のシャワールームが実現される。な
お、前記の芳香器（６）については各種の構造、形状の
ものが使用可能であるが、たとえば図３（ａ）（ｂ）に
例示したように、適宜なスイッチに接続したモーターフ
ァン（６１）を内蔵し、吸気口（６２）と送香口（６
３）を有し、吸気口（６２）にカード状芳香材（９）を
着脱自在とした芳香器が使用される。吸気口（６２）か
らは空気（Ａ）が吸い込まれ、送香口（６３）からは空
気によって芳香（Ｂ）が放散される。

【００１９】このような芳香器（６）とすることで、た
とえばカード状芳香材（９）の種類を各種変えることが
できる。また、このカード状芳香材（９）の着脱によて
モーターファンのスイッチを自動的にＯＮ−ＯＦＦする
こともできる。カード状芳香材（９）は、この図３にも
示したように、収納部（１０）に各種のものをそろえて
おき、適宜に吸気口（６２）の所定の位置に挿入する。

【００２０】このようにすることによって、居室内に芳
香源の収納場所を作る必要がなく、香りの切替えも容易
となる。なお、芳香器（６）には図４にも示したように
把手（１４）を取付けておき、芳香器（６）の挿入位置
を調整できるようにしてもよい。このため、把手（１
４）を持ち、芳香器（６）を少し引出して、図４の位置
に設定する場合には、ちょうど、フード部（１５）がダ
クト（１２）との連通を解消して、シャワールームの外
に突出した状態となるようにしてもよい。

【００２１】この状態においては、送香口（１３）から
の芳香（Ａ′）は、ダクト（１２）に流れずに、脱衣
室、居室の側に放散されることになる。このようにする
ことにより、シャワールーム内、もしくは脱衣室内への
送香の切換えが自在となる。もちろん、両方に送香する
こともできる。また、ダクト（１２）の構造は多様であ
ってよく、たとえば図５（ａ）（ｂ）に示したように、
ダクト（１２）には屈曲部（１０１）を設け、一端勾配
を形成し、勾配の最下端には、水抜き穴（１０２）を開
口することができる。

【００２２】このような構造とすることにより、芳香器
（６）は、シャワールーム（１）内に露出することはな
く、また直接にシャワー水滴にさらされることもないば
かりか、ガラリ（１１）を通じてシャワールーム内の水
蒸気がダクト（１２）内に侵入して結露しても、生成し
た水滴は、水抜き穴（１０２）より滴下され、芳香器
（６）には直接侵入することはない。

【００２３】このようなダクト（１２）の構造において
も、把手（１４）によって芳香器（６）の挿入位置を調
整することができる。もちろんこの考案は以上の例によ
って限定されるものではない。さらに様々な態様が可能
であることは言うまでもない。

【００２４】

【考案の効果】この考案によって、以下の通りの優れた
効果が奏せられる。１）芳香器がシャワールーム内に
露出しないため、外観が損なわれない。身体に
当らない。２）各種の香りの芳香材の保管のために居
室、脱衣室等に別のスペースを用意する必要がなく、シ
ャワールームに入る直前に好みに応じて選択し、簡便に
使用することができる。３）芳香器を防湿構造にしな
くてもよい。４）シャワールーム内に入る前に、脱衣
スペースから芳香器のスイッチを入れることができ、シ
ャワールーム内には入った時には、すでにシャワールー
ム内に芳香を満たすことができる。

【００２５】美的意匠性、利便性、さらにはコスト面に
おいても有利な芳香シャワールームが実現される。５）
芳香器をわずかにスライドさせて挿入位置を調整する
だけで、一つの芳香器によってシャワールームと脱衣室
とに送香することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の納め構造を有するシャワールームを
例示した外観斜視図である。

【図２】この考案の芳香器の納め部とシャワールーム側
への送香状態を示した正面図と側面図である。

【図３】この考案の芳香器の一例を示した正面図と側面
図である。

【図４】この考案の別の芳香器を示した正面図と側面図
である。

【図５】この考案に用いるダクト構造一例を示した正面
図と側面図である。

【図６】従来の芳香器を使用したシャワールームを示し
た斜視図である。

【図７】芳香器を例示した斜視図である。

【符号の説明】

１シャワールーム２袖パネル３カウンター４幕板５開口部６芳香器７小空間８防水ケース９芳香材１０芳香材収納部１１ガラリ１２ダクト１３送香口１４把手１５フード部６１モーターファン６２吸気口６３吹出し口１０１屈曲部１０２水抜き穴

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】シャワールーム枠体部の袖パネルに接続
してカウンターと幕板とをシャワールーム内に設け、こ
れによって形成される空間内に袖パネル開口部に接続す
る芳香器と芳香材収納部を設け、芳香器および芳香材を
挿入取付け固定したことを特徴とするシャワールームの
芳香器の納め構造。
【請求項２】シャワールーム内に向けて開口するダク
トを袖パネル内に設けてなる請求項１の芳香器の納め構
造。
【請求項３】カウンターと幕板とによって形成する空
間内に防水ケースを設け、これに芳香器および芳香材収
納部としてなる請求項１または２の芳香器の納め構造。
【請求項４】カード状芳香材を着脱自在とした芳香器
を挿入固定してなる請求項１、２または３の芳香器の納
め構造。
【請求項５】芳香器そのものを着脱自在とした請求項
１、２、３または４の芳香器の納め構造。
【請求項６】袖パネル開口部より送香口フード部を有
する芳香器を挿入し、この挿入位置の切換えにより、フ
ード部から袖パネル内のダクトを通じてのシャワールー
ム内への送香と、フード部から脱衣室内への送香を自在
としてなることを特徴とする請求項１の芳香器の納め構
造。
【請求項７】シャワールーム内に向けて開口するダク
トを袖パネル内に設け、このダクトの途中を屈曲させて
一端勾配を形成し、その最下部に水抜き穴を配設してな
ることを特徴とする請求項２のシャワールームの芳香器
の納め構造。