JP2526758B2 - 波形読出型楽音発生装置 - Google Patents

波形読出型楽音発生装置

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JP2526758B2
JP2526758B2 JP3317061A JP31706191A JP2526758B2 JP 2526758 B2 JP2526758 B2 JP 2526758B2 JP 3317061 A JP3317061 A JP 3317061A JP 31706191 A JP31706191 A JP 31706191A JP 2526758 B2 JP2526758 B2 JP 2526758B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子楽器等の音源と
して利用される波形読出型楽音発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子楽器の音源として、いわゆる波形読
出型楽音発生装置が知られている。まず、この波形読出
型楽音発生装置についての概略を説明する。波形読出型
楽音発生装置においては、各種読出楽音波形の波形デー
タがROM等による波形メモリに記憶されている。楽音
を発生する場合には、指示された楽音波形データを前記
波形メモリから読み出し、その結果に基づいて楽音を発
生する。
【0003】前記波形メモリから波形を読み出す場合、
一般に論理アドレスと物理アドレスを使用する。ここ
で、論理アドレスとは、読み出す波形の波形メモリのス
タートアドレス(物理アドレスで表されている)からの
相対値を指すアドレスである。従って、実際に波形が記
憶されている波形メモリのアドレスとは異なっている。
また、物理アドレスは、この論理アドレスに読み出すべ
き波形の前記スタートアドレスを修飾することにより求
められるアドレス、すなわち実際に波形が記憶されてい
るアドレスである。波形読出処理の際に論理アドレスを
使用するのは、物理アドレスを使用する場合に比べて、
処理効率が良いからである。
【0004】さて、波形メモリに記憶されている波形デ
ータは、アタック部とループ部とから構成されている。
アタック部とは、押鍵処理があった後、音の立ち上がり
時に読み出される記憶領域であり、ループ部とは音の立
ち上がりが終了した後に読み出される記憶領域である。
このループ部においてはループ部エンドまで読出処理を
行った後、ループ部スタートに戻って波形読出を行うル
ープ再生処理が行われる。また、これらの記憶領域の位
置関係は、一般にアタック部がループ部の前に記憶され
ている。
【0005】また、従来の波形読出型楽音発生装置によ
れば、アタック部スタート時点に対応した波形データの
波形読出論理アドレスが、「0」番地となるように割り
当てられていた。ここで、読み出すべき波形の物理アド
レスは、アタック部スタート時点に対応する物理アドレ
スを、読み出すべき波形の波形読出論理アドレスによっ
て修飾することによって求められるため、この割当方法
によると、アタック部もループ部もその論理アドレス
は、正数をとることになる。
【0006】ところで、音源の処理ではアタック部とル
ープ部とで異なった処理をすることが多い。例えば、ル
ープ部だけに変調をかける、逆にアタック部だけに変調
をかける、或いはアタック部の間だけエンベロープ値を
変化させない等である。このように、アタック部とルー
プ部とで楽音発生のための制御方法を変化させるために
は、現在発生している波形値がアタック部なのか、ルー
プ部なのかの判断を常に行う必要がある。
【0007】従来の装置においては、この判断をアドレ
ス比較器を用いて行っていた。このアドレス比較器は、
読み出すデータ値が記憶されている波形読出論理アドレ
スとループ部スタート点の論理アドレスとを比較する。
この比較処理により、読み出すデータ値が記憶されてい
る波形読出論理アドレスがループ部スタート点の論理ア
ドレスより大きければ波形メモリのループ部であり、小
さければアタック部であることが判断可能である。な
お、ループ部スタートアドレスに代えてアタック部の最
終アドレスであるアタック部エンドアドレスを比較値と
して使用してもよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述した波形発
生装置においては、アドレス生成部において波形読出論
理アドレスとループ部スタート(または、アタック部エ
ンド)論理アドレスとをアドレス比較器によって比較
し、その結果に基づいて楽音形成のための制御を行って
いた。そのため回路が複雑になり特にリアルタイム性の
要求される楽音発生装置において、波形読出処理に時間
がかかるという問題があった。この発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、波形発生信号に対してリア
ルタイム性のよく、回路規模が小さい波形読出型楽音発
生装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、アタック部とループ部とから構成され
る波形を記憶する記憶手段を有し、指定されたアドレス
間隔に応じて読出アドレスを歩進させ、かつ、読出処理
が前記ループ部のエンドアドレスに達した後は、ループ
部のスタートアドレスに戻って読出処理を繰り返す波形
読出型楽音発生装置において、前記ループ部の開始アド
レスが論理アドレス「0」に設定されるとともに、前記
アタック部のスタート論理アドレスおよび前記ループ部
のエンド論理アドレスの各々を論理アドレス「0」に対
する相対アドレスとして記憶する相対アドレス記憶手段
と、前記アタック部のスタート論理アドレスに前記アド
レス間隔を順次累算して読出論理アドレスを求める読出
論理アドレス生成手段と、前記読出論理アドレス生成手
段が出力する論理アドレスの符号から現時点の波形読出
がアタック部であるかループ部であるかを判定する判定
手段と、前記読出論理アドレスに前記ループ部の物理ア
ドレスを加えて読出物理アドレスを生成する物理アドレ
ス生成手段とを具備することを特徴とする。
【作用】この発明によれば、ループ部の開始アドレスが
論理アドレス「0」番地となるように割り当てられてお
り、アタック部の読出論理アドレスおよびループ部の読
出論理アドレスは、ループ部の開始アドレスを修飾する
ことによって求められる。 このようにして求められた
論理アドレスは、アタック部に対応していれば論理アド
レスは負数となり、ループ部に対応していれば論理アド
レスは正数となる。これにより、この楽音発生装置は、
論理アドレスの符号ビットを用いてアタック部かループ
部かで異なった制御を行うことができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例につ
いて説明する。 A:実施例の構成 図1はこの発明の一実施例である。波形読出型楽音発生
装置の構成を示すブロック図である。この図において、
1は鍵盤である。この鍵盤1は、各キー毎に押離鍵およ
び押離鍵の速度を検出する機構を有している。2は押離
鍵検出装置であり、鍵盤1の各キーをスキャンして楽音
情報を発生し、CPU5に出力する。各種楽音情報と
は、音名(すなわち音高)を表すキーコードKC、押鍵
操作を表すキーオンパルスKONP、離鍵操作を表すキ
ーオフパルスKOFP等のデータである。
【0011】CPU5は、装置各部に対して動作制御命
令の送出を行う。6はROMであり、CPU5にロード
される各種制御プログラムや、これらプログラムで用い
られる各種データ等が記憶されている。7はRAMであ
り、CPU5の演算に用いられる各種データや、演算結
果を一時記憶するメモリである。
【0012】3は音色設定スイッチやピッチベンド操作
子等の各種スイッチおよび操作子により構成されるスイ
ッチ群であり、スイッチイベント情報を発生する。この
スイッチイベント情報とは、各スイッチの状態変化をい
う。このスイッチ群3が出力する情報は、音色を表すト
ーンコードTCおよびピッチベンド操作子の操作に応じ
て出力され、発生すべき楽音の周波数を変化させる差分
ピッチΔPITCH等の各種楽音発生データである。4
はスイッチイベント検出装置であり、スイッチ群3のス
イッチイベント情報をCPU5に出力する。
【0013】8はトーンジェネレータである。このトー
ンジェネレータ8は、前述したキーオンパルスKON
P、差分ピッチΔPITCH、キーオフパルスKOF
P、キーコードKCおよびトーンコードTC等に基づい
て楽音波形を形成し、サウンドシステム9に出力する。
サウンドシステム9は、デジタル波形をアナログ波形に
変換し、実際の楽音の発音処理を行う。
【0014】次に、図2を参照してトーンジェネレータ
8の構成について説明する。10はレジスタ群である。
このレジスタ群10は、多数のレジスタから成る回路で
あり、押離鍵検出装置2およびスイッチイベント検出装
置4によって検出された情報がCPU5によって書き込
まれる。16は係数メモリである。この係数メモリ16
は、レジスタ群10が出力するキーコードKC、トーン
コードTCに応じて、ATLEN、LPLENおよびル
ープ部スタート物理アドレスSTの各信号値をアドレス
生成部11に出力する。なお、ATLENは、ループ部
スタート物理アドレスSTを基準にしたアタック部スタ
ート論理アドレス絶対値であり、LPLENは、ループ
部スタート物理アドレスSTを基準にしたループ部エン
ド論理アドレスである。
【0015】ここで、係数メモリ16に記憶されている
各係数と、後述する波形メモリ12に記憶されている波
形との関係を図3を参照して説明する。図3に示すよう
に波形メモリ12に記憶されている波形はアタック部と
ループ部とから構成されている。この図において、−A
TLENはアタック部スタート論理アドレスであり、ア
タック部スタート論理アドレス絶対値ATLENに負号
を付したものである。また、STはループ部スタート物
理アドレスであり、STADは波形読出物理アドレスで
ある。そして、Sd1、Sd2、Sd3、Sd4、Sd
5およびSd6は読出波形サンプルデータである。な
お、図3によると、波形メモリ12に記憶されている波
形データは連続値をとるように解せられるが、実際には
デジタル値であるため非連続な離散値をとる。
【0016】波形メモリ12には各音色および各音高に
対応した波形が記憶されている。これは音色によって波
形が異なるとともに、音高によっても波形が異なるから
である。つまり、この波形はトーンコードTC毎に、か
つ、各キーコードKC毎に記憶されていることとなる。
したがって、係数メモリ16の内部は、トーンコードT
CおよびキーコードKCが決まれば、これらの値に応じ
たアタック部スタート論理アドレス絶対値ATLEN、
ループ部エンド論理アドレスLPLENおよびループ部
スタート物理アドレスSTが決定されるテーブルを有す
る構成となっている。
【0017】11はアドレス生成部であり、レジスタ群
10から読み込んだキーオンパルスKONP、ピッチP
ITCH、差分ピッチΔPITCHおよびトーンコード
TCの各信号値と、係数メモリ16から出力されたアタ
ック部スタート論理アドレス絶対値ATLEN、ループ
部エンド論理アドレスLPLENおよびループ部スター
ト物理アドレスSTに応じて、波形メモリ12に記憶さ
れている波形を読み出すための波形読出物理アドレスS
TADを生成し、波形メモリ12に供給する。ここでピ
ッチPITCHは、楽音の周波数に対応した信号であ
り、CPU5によって作成されレジスタ群10に書き込
まれる。この場合、CPU5はキーコードKCに応じて
ピッチPITCHを作成する。なお、アドレス生成部1
1の詳細な構成については後述する。
【0018】次に、波形メモリ12はアドレス生成部1
1の出力信号に応じて、指定された波形読出物理アドレ
スSTADに記憶されている波形データ値を乗算器14
に出力する。13はエンベロープジェネレータである。
このエンベロープジェネレータ13は、レジスタ群10
から読み込んだキーオンパルスKONP、ピッチPIT
CH、差分ピッチΔPITCH、トーンコードTCおよ
びキーオフパルスKOFPの各信号値に応じて、楽音の
振幅エンベロープ等を制御するエンベロープ波形データ
値を生成し乗算器14に出力する。乗算器14は、波形
メモリ12の出力信号値と、エンベロープジェネレータ
13の出力信号値とを乗算しその結果を累算器15へ出
力する。累算器15は、このトーンジェネレータ8が時
分割で複数の楽音波形を形成する場合に、乗算器14か
らの出力信号をまとめる演算処理を行い、その演算結果
を前述したサウンドシステム9に出力する。
【0019】次に、アドレス生成部11の詳細な構成に
ついて図4を参照して説明する。この回路においては、
ピッチPITCHが加算器19のA入力端に供給され、
差分ピッチΔPITCHがゲート18を介して加算器1
9のB入力端に供給される。ゲート18はインバータ1
7の出力信号が「1」になったときに開状態となり、
「0」になったときに閉状態となる。また、インバータ
17の入力端にはアタック信号ATTACKが供給され
ている。したがって、加算器19は、アタック信号AT
TACKが「0」のときはピッチPITCHと差分ピッ
チΔPITCHの和を出力し、アタック信号ATTAC
Kが「1」のときはピッチPITCHをそのまま出力す
る。
【0020】20はアドレス変化値発生器であり、加算
器19の出力信号およびトーンコードTCに対応したア
ドレス変化値PIを出力する。このアドレス変化値PI
は、1より小さい正数である。アドレス変化値は、波形
メモリ12内の波形を読み出す際の読出間隔であり、図
3にその一例を示す。また、前述のように、波形メモリ
12内には各音色毎に異なる波形が記憶されており、そ
の読出間隔も音色によって調整する必要がある。このた
め、アドレス変化値発生部20はトーンコードTCを参
照してアドレス変化値PIを作成するようにしている。
【0021】23は加算器であり、そのA入力端には、
加算器21の出力値が供給され、B入力端には、後述す
る補数変換器22の出力値すなわち、ループ部エンド論
理アドレスLPLENの「2の補数値」が供給される。
加算器23は、これらの値を加算して、その加算結果の
うち符号ビットおよび小数部をそれぞれセレクタ24の
SA選択端子およびB入力端に出力する。24はセレク
タであり、このSA選択端子には、加算器23の出力値
の符号ビットが供給され、その値が、「1」であれば、
A入力端に供給される加算器21の出力値を選択し、
「0」であれば、B入力端に供給される加算器23の出
力値の小数部の値を選択して出力する。
【0022】26はセレクタであり、このSB選択端子
には、キーオンパルスKONPが供給され、この値が
「1」であれば、B入力端に供給される、補数変換器2
5の出力値であるアタック部スタート論理アドレス絶対
値ATLENの「2の補数値」、すなわち、アタック部
スタート論理アドレス(−ATLEN)を選択し、
「0」であれば、A入力端に供給されるセレクタ24の
出力値を選択して出力する。28は加算器であり、この
A入力端には、セレクタ24の出力値の整数部が供給さ
れ、B入力端には、ループ部スタート物理アドレスST
が供給される。加算器28は、これらの値を加算して、
その加算結果を波形メモリ12に出力する。27は、セ
レクタ26の出力信号を遅延させる遅延回路であり、そ
の出力信号は加算器21のA入力端へ供給される。ま
た、遅延回路27の出力信号の符号ビットはアタック信
号ATTACKとしてインバータ17に供給される。
【0023】B:実施例の動作 鍵盤1中の鍵が押下されると、この鍵に対応するキーコ
ードKCおよびキーオンパルスKONPが押離鍵検出装
置2からCPU5へ出力される。CPU5は、キーコー
ドKCに応じたピッチPITCH信号を作成するととも
に、これらの信号をトーンジェネレータ8内のレジスタ
群10(図2参照)に書き込む。また、レジスタ群10
には、スイッチ群3内のスイッチ操作に応じたトーンコ
ードTCおよび差分ピッチΔPITCHがCPU5によ
って書き込まれる。そして、係数メモリ16は、キーコ
ードKC、トーンコードTCに基づいてアタック部スタ
ート論理アドレス絶対値ATLEN、ループ部エンド論
理アドレスLPLENおよびループ部スタート物理アド
レスSTを出力し、アドレス生成部11に供給する。
【0024】次に、アドレス生成部11内のセレクタ2
6(図4参照)は、押鍵処理に応じて出力されるキーオ
ンパルスKONP(信号値「1」)がそのSB選択端子
に入力されると、B入力端に供給されるアタック部スタ
ート論理アドレス(−ATLEN)を遅延回路27に供
給する。遅延回路27は、このアタック部スタート論理
アドレス(−ATLEN)を所定時間遅延させた後に加
算器21に出力する。このとき、遅延回路27の出力信
号はアタック部スタート論理アドレス絶対値ATLEN
の「2の補数値」であるため、その出力信号の符号ビッ
トであるアタック信号ATTACKは、「1」になる。
このようにして、アドレス生成部11は波形読出物理ア
ドレスSTAD生成処理を開始する。なお、キーオンパ
ルスKONPは、押鍵があった際に所定の短い時間だけ
「1」になるパルスであり、したがって、セレクタ26
は押鍵時に一旦B入力端を選択すると、以後はA入力端
を選択し続ける。
【0025】次に、遅延回路27から出力された、アタ
ック部スタート論理アドレス(−ATLEN)は、加算
器21においてアドレス変化値PIと加算される。ただ
し、この時点においては、アドレス変化値発生部20が
出力するアドレス変化値PIの値は「0」になってい
る。これは、回路各部の遅延要素によってアドレス変化
値発生部20がデータ出力状態になっていないためであ
る。したがって、この時点においては、加算器21から
はアタック部スタート論理アドレス(−ATLEN)が
そのまま出力される。
【0026】そして、加算器23は、アタック部スター
ト論理アドレス(−ATLEN)から、ループ部エンド
論理アドレスLPLENの値を減算する(補数変換器2
2の出力値LPLENの「2の補数値」とアタック部ス
タート論理アドレス(−ATLEN)を加算しているこ
とによる)。この演算結果は、負数となるため(図3参
照)、加算器23の出力値の符号ビットは当然「1」の
値をとる。この符号ビット「1」は、セレクタ24のS
A選択端子に出力される。
【0027】セレクタ24は、SA選択端子の値が
「1」であるため、A入力端に供給される加算器21の
出力値、すなわちアタック部スタート論理アドレス(−
ATLEN)をセレクタ26および加算器28に供給す
る。そして、セレクタ26は、A入力端に入力されるア
タック部スタート論理アドレス(−ATLEN)を遅延
回路27に出力する。また、加算器28は、アタック部
スタート論理アドレス(−ATLEN)の整数部と、ル
ープ部スタート物理アドレスSTを加算して、アタック
部スタート物理アドレスの値をとる波形読出物理アドレ
スSTADを生成し波形メモリ12に出力する。これに
より、波形メモリ12からはアタック部スタートの波形
サンプル値(図3のSd1)が出力される。
【0028】一方、次のタイミングにおいては、アドレ
ス変化値発生部20からピッチPITCHとトーンコー
ドTCに対応したアドレス変化値PIが出力される。こ
のとき、アタック信号ATTACKは「1」信号である
から、差分ピッチΔPITCHはゲート18を通過せ
ず、したがって、アドレス変化値PIは、上記2信号に
よって決定される。アドレス変化値PIが出力される
と、加算器21の出力信号は、アタック部スタート論理
アドレス(−ATLEN)にアドレス変化値PIが加算
された値になり、この加算結果が加算器23およびセレ
クタ24に供給される。
【0029】加算器23は、加算器21の新たな出力信
号値に対してループ部エンド論理アドレスLPLENの
値を減算する処理を行う。ここで、現時点の波形読出論
理アドレスが、図3に示すアタック部にあるとすれば、
加算器23の出力値の符号ビットは、ループ部エンド論
理アドレスLPLENを越えていないので「1」にな
る。したがって、セレクタ24はA入力端を選択する。
これにより、加算器21の前述した新たな出力信号値は
セレクタ26および遅延回路27を介して再び加算器2
1のA入力端に戻る。また、加算器28においては、加
算器21の出力信号の整数部にループ部スタート物理ア
ドレスSTが加算され、波形メモリ12の次の波形読出
物理アドレスが作成される。この場合(図3の場合)の
波形読出物理アドレスに対応するデータは依然、Sd1
であり、アドレス変化値PIとの関係は、同図に示す通
りとなる。
【0030】次に、加算器21においては、遅延回路2
7を通って循環された値に再びアドレス変化値PIが加
算される。以降、アタック部が継続する限り、すなわ
ち、加算器23の出力信号の値が「負」である限り、加
算器21においては、アドレス変化値PIを順次累算す
る演算が行われ、これにより、波形読出論理アドレスの
値が順次増加していく。これに従い、加算器28から出
力される波形読出物理アドレスSTADの値が順次増加
し、波形メモリ12からは波形サンプルデータが順次読
み出されていく。
【0031】加算器21の累算処理が継続されると、そ
の出力信号の値がやがて「0」を越える。すなわち、波
形読出処理がアタック部からループ部へ移る。そして、
加算器21の出力信号値が「0」を越えると、遅延回路
27の出力信号の符号ビットであるアタック信号ATT
ACKが「0」になり、差分ピッチΔPITCHがゲー
ト18を介して加算器19のB入力端に供給される。し
たがって、以降はアドレス変化値PIは、差分ピッチΔ
PITCHの値の影響も受ける。ただし、差分ピッチΔ
PITCHが非常に小さな値であることおよび説明の簡
略化のためから、以下では差分ピッチΔPITCHの値
が「0」をとる場合を例にとって説明する。
【0032】さて、加算器21の出力信号が「0」、す
なわち、ループ部スタート論理アドレスを越えると、加
算器21の出力信号は、ループ部スタート論理アドレス
が「0」で表されることから、結果的にループ部スター
ト論理アドレスにアドレス変化値PIが加算された値に
なる。この加算結果が加算器23およびセレクタ24に
供給される。
【0033】加算器23は、加算器21の新たな出力信
号値に対してループ部エンド論理アドレスLPLENの
値を減算する処理を行う。ここで、現時点の波形読出処
理が、図3に示すループ部内にあるとすれば、加算器2
3の出力値は「負」の値となり、その符号ビットは、ル
ープ部エンド論理アドレスLPLENを越えていないの
で「1」になる。したがって、セレクタ24はA入力端
を選択する。これにより、加算器21の前述した新たな
出力信号はセレクタ26および遅延回路27を介して再
び加算器21のA入力端に戻る。加算器28において
は、加算器21の出力信号の整数部にループ部スタート
物理アドレスSTが加算され、波形メモリ12の次の波
形読出物理アドレスが作成される。この場合の物理アド
レスに対応するデータは、例えば、図3に示すSd4と
なり、アドレス変化値PIとの関係は、同図に示す通り
となる。
【0034】次に、加算器21においては、遅延回路2
7を通って循環された値に再びアドレス変化値PIが加
算される。以降、ループ部が継続する限り、すなわち、
加算器23の出力信号の値が「負」である限り、加算器
21においては、アドレス変化値PIを順次累算する演
算が行われ、これにより、波形読出論理アドレスの値が
順次増加していく。これに従い、加算器28から出力さ
れる波形読出物理アドレスSTADの値が順次増加し、
波形メモリ12からは波形サンプルデータが順次読み出
されていく。
【0035】加算器21の累算処理が継続されると、そ
の出力信号の値がやがてループ部エンド論理アドレスL
PLENを越える。そして、加算器23は、ループ部エ
ンド論理アドレスLPLENを越えたループ部論理アド
レス、すなわち、加算器21の出力信号からループ部エ
ンド論理アドレスLPLENの値を減算するため、加算
器23の出力信号が「負」の値から「正」の値へと変化
する。すなわち、加算器23の出力信号の符号ビットが
「0」となる。したがって、セレクタ24は、SA選択
端子の値「0」に応じて、B入力端に供給される加算器
23の出力値、すなわち、ループ再生先頭論理アドレス
を選択して出力する。この加算器23の出力値に対応す
るデータは、例えば、図3に示す、ループ部エンドから
のアドレス超過分AOFである。この加算器23の出力
値、すなわち、アドレス超過分AOFはループ再生先頭
論理アドレスとして、セレクタ26および遅延回路27
を介して再び加算器21のA入力端に戻る。
【0036】加算器28においては、加算器21の出力
信号の整数部にループ部スタート物理アドレスSTが加
算され、波形メモリ12の次の波形読出物理アドレスが
作成される。この場合の物理アドレスに対応するデータ
は、例えば、図3に示すSd4となりアドレス超過分A
OFとの関係は、同図に示す通りとなる。この場合アド
レス超過分をループ再生先頭論理アドレスとするのは、
波形読出処理における位相誤差を無くし楽音合成を行う
ための正確な音高情報を発生するためである。
【0037】次に、加算器21においては、遅延回路2
7を通って循環された値に再びアドレス変化値PIが加
算される。以降、ループ部波形を読み出すループ再生処
理においては、加算器23の出力信号の値が「負」であ
る限り、加算器21においては、アドレス変化値PIを
順次累算する演算が行われ、これにより、波形読出論理
アドレスの値が順次増加していく。これに従い、加算器
28から出力される波形読出物理アドレスSTADの値
が順次増加し、波形メモリ12からは波形サンプルデー
タが順次読み出されていく。そして、加算器23の出力
信号の値が「正」になるとループ再生先頭アドレス生成
処理を行い、再びループ再生処理を行う。その後、CP
U5はループ再生処理を継続しつつ、これと並行してエ
ンベロープ処理による減衰処理等を行い、当該発音を終
了させる。
【0038】次に、上述した動作において、スイッチ群
3内のピッチベンド操作子が操作された場合を説明す
る。ピッチベンド操作子が操作されると、その操作量に
応じた差分ピッチΔPITCHが発生される。この場
合、差分ピッチΔPITCHはピッチベンド操作子の操
作方向に応じて正または負の値をとる。ところで、波形
読出処理がアタック部について行われているときは、前
述したようにアタック信号ATTACKが「1」になっ
てゲート18が閉状態となるため、差分ピッチΔPIT
CHはアドレス変化値PIに影響を与えない。一方、波
形読出処理がループ部について行われているときは、ア
タック信号ATTACKが「0」になってゲート18が
開状態になるため、アドレス変化値PIは差分ピッチΔ
PITCHの値に応じて増減する。この結果、波形読出
間隔が変調され、波形メモリ12から読み出される波形
のピッチが変化する。このため、サウンドシステム9か
ら発音される楽音の音高は、ピッチベンド操作子の操作
に対応して微妙に上下する。このように、ピッチベンド
操作子が操作されると、発生楽音が周波数変調される
が、このような変調はループ部においてのみ有効として
いる。これは、アタック部の波形は一般に複雑な変化を
するため、この部分に周波数変調を施すのは妥当でない
ためである。
【0039】上記実施例においては、ループ部エンドに
達したかどうかを、加算器23の出力値の符号ビットに
よって判定することができる。そして、セレクタ24は
SA選択端子にその符号ビットが入力されることによっ
て波形読出論理アドレス生成制御を行う。この実施例に
おいては、波形読出論理アドレス生成制御によって読出
波形サンプルがループ部内にあれば、現に生成している
波形読出論理アドレスを得ることができ、ループ部エン
ドに達すると、ループ部エンドアドレス超過分AOFを
ループ再生先頭論理アドレスとして得ることができる。
以上により、アタック部から読み出すかループ部から読
み出すかというアドレス選択処理と、波形読出論理アド
レス指定処理を同時に行うことができる。
【0040】セレクタ26においては、波形読出論理ア
ドレスがアタック部であれば、「負」(符号ビット
「1」)の値をとるように割り当てられているアタック
部論理アドレスが選択され、読出波形論理アドレスがル
ープ部であれば、「正」(符号ビット「0」)の値をと
るように割り当てられているループ部論理アドレスが選
択される。したがって、次の波形読み出しアドレスを決
定するためにセレクタ26を介して遅延回路27に供給
される値は、波形読出論理アドレス情報およびアタック
/ループ部識別情報という、2つの情報を含む。したが
って、波形読出論理アドレス決定処理において、符号ビ
ットをアタック/ループ部識別フラグとして使用するこ
とにより、このフラグの値に応じて、異なる制御をする
ことが可能である。
【0041】なお、上述した実施例においては、アタッ
ク部信号ATTACKを用いて、発生楽音に対する周波
数変調の可否をアタック部とループ部とで切り換えるよ
うにしているが、アタック信号ATTACKを用いる制
御はこれに限らず、他の制御に用いても良い。例えば、
アタック部の間はエンベロープ値を変化させない等の制
御を行うことも可能である。
【0042】
【効果】以上説明したように、本発明によれば、アドレ
ス比較器を用いた場合のような複雑な回路を用いないた
め、波形読出処理を迅速に行うことができ、回路規模が
縮小できる。したがって、リアルタイム性が向上する。
また、波形読出論理アドレス生成手段が出力する論理ア
ドレスの符号から現時点の波形読出処理がアタック部で
あるかループ部であるかを判定することができる。これ
により、アタック部、ループ部に応じた制御を行うこと
ができる。したがって、波形読出型楽音合成装置特有の
さまざまな音響効果を簡単に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による波形読出型楽音発
生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施例におけるトーンジェネレータ8の構
成を示すブロック図である。
【図3】 同実施例おける波形メモリ12のアドレス相
関図である。
【図4】 同実施例におけるアドレス生成部11の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】 5……CPU(波形を記憶する手段、相対アドレス記憶
手段、読出論理アドレス生成手段、判定手段、物理アド
レス生成手段)、8……TG(波形を記憶する手段、相
対アドレス記憶手段、読出論理アドレス生成手段、物理
アドレス生成手段)、11……アドレス生成部(相対ア
ドレス記憶手段、読出論理アドレス生成手段、物理アド
レス生成手段、判定手段)、12……波形メモリ(波形
を記憶する手段)、13……EG(波形を記憶する手
段)、16……係数メモリ(相対アドレス記憶手段)、
19……加算器(読出論理アドレス生成手段)、20…
…アドレス変化値発生部(読出論理アドレス生成手
段)、21……加算器(読出論理アドレス生成手段)、
23……加算器(読出論理アドレス生成手段)、24…
…セレクタ(読出論理アドレス生成手段、物理アドレス
生成手段)、26……セレクタ(判定手段)、27……
遅延回路(読出論理アドレス生成手段、判定手段)、2
8……加算器(物理アドレス生成手段)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アタック部とループ部とから構成される
    波形を記憶する記憶手段を有し、指定されたアドレス間
    隔に応じて読出アドレスを歩進させ、かつ、読出処理が
    前記ループ部のエンドアドレスに達した後は、ループ部
    のスタートアドレスに戻って読出処理を繰り返す波形読
    出型楽音発生装置において、 前記ループ部の開始アドレスが論理アドレス「0」に設
    定されるとともに、前記アタック部のスタート論理アド
    レスおよび前記ループ部のエンド論理アドレスの各々を
    論理アドレス「0」に対する相対アドレスとして記憶す
    る相対アドレス記憶手段と、 前記アタック部のスタート論理アドレスに前記アドレス
    間隔を順次累算して読出論理アドレスを求める読出論理
    アドレス生成手段と、 前記読出論理アドレス生成手段が出力する論理アドレス
    の符号から現時点の波形読出がアタック部であるかルー
    プ部であるかを判定する判定手段と、 前記読出論理アドレスに前記ループ部の物理アドレスを
    加えて読出物理アドレスを生成する物理アドレス生成手
    段とを具備することを特徴とする波形読出型楽音発生装
    置。
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